路上

Satoshi Tsuruta 2017.10.30

こんにちは、Tsurutaです。
今回のブログでは
以前からなんとなく思っていたことを
書いてみたいと思います。



いよいよ10月も終わり
秋も本番だと言うのに
「○○って何?」
「××ってソモソモどういうこと?」
という
小学生男子並みの素朴な疑問
(地球はどうして回っているの?的な)
グズグズと追及しながら
永遠に解けない謎の核心に迫りそうで
全く迫らない
Tsurutaブログの世界へようこそ、
って感じです(笑)。


で…。


いま流行の「ストリートファッション」って、何?


これが今日のテーマです。



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アフリカ出身の二人組デザインデュオ
NIUKU(ニウク)の別プロジェクト
BASSCOUTUR NIUKU(バスクチュール ニウク)。

古着のカレッジスウェットを大胆にアレンジした
当レーベルのためだけのスペシャルアイテムも
まだ記憶に新しいところ。
※詳しくはコチラ
http://www.beams.co.jp/news/619/

発売日の店内はこんな感じでした…。













9/29(金)の発売開始から
多くのお客様にお買い上げいただき
(中には開店前から並んで頂いたお客様も)
一点モノのピースが
次々と店頭から姿を消していきました。

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その発売を直後に控えた9月某日。
NIUKUのデザイナー二人が
ショップを訪ねてきてくれました。


サンプルを使いながら
2017年秋冬の新作について
熱心に説明中の彼はLENNY(左)。


次はフライトジャケットについて
熱いTALK中。


説明を終えて
デザイナーの二人をパチリ。
LENNYとKANDITA(右)。

二人とも初めての来日とのこと。
多忙なスケジュールの合間を縫って
訪ねてきてくれたこと感謝してます!

ところで
この商品説明を聴きながら
僕は隣に座っていたプレス・安武に
「ねぇねぇ、アレ見て。カッコよくない?」
「はい、僕もそう思って見てました」
とヒソヒソ話。
その目線の先には…。


KADIATAの足元!!!

スエードのワンスターを部分的に切り抜いて
エスパドリーユ風にアレンジしちゃってます。
紐の結び方もクラシックなエスパ風。

超絶クリエイティブです。
カッコイイな~。

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本題に戻ります。

「ストリートファッション」って何?
と聞かれたら、今の僕はこう答えます。

「与えられるだけじゃツマンナイから
自分たちでやっちゃおうよ」という感覚。
すなわち「D.I.Y感覚」。

権威主義に対して
自らの知恵と工夫で反抗してみせる。
それがストリート感覚だと。
反抗する、とまではいかなくとも
世の中で「長い」と言われているものに
簡単に巻かれる前に
「ホントにそうなの?」と考えてみる。
他人の受け売りでなく
自分で考えてみる(Do it yourself)
ということです。

現在は世の中に多くのメディアがあるので
様々な情報が錯綜しています。
「最近ではストリートファッションが
ハイファッションの世界にも
大きく影響を与えており
ハイブランドがストリート風の
デザインを取り入れるなど…」
云々カンヌン。

「それってホントにそうなの?」
「ストリート風のデザインって何?」

元来、疑り深くてシニカルな性格の僕は
すぐにそう思ってしまいます。

「ココ・シャネルだってそうじゃないの?
今(当時)の時代を生きる女性にとって
本当に必要な服が無いから
ツイードとかジャージーとか
それまではファッションとは無縁だった
(主に男性が身に付けていた)粗末な素材で
新たな女性服の地平を切り開いたんでしょ」
「少なくともココ・シャネル(100年前)の時点で
とっくにストリートはハイファッションに
影響を与えていたんじゃない?」って。


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BASSCOUTUR NIUKUからは
別注のスウェットシャツに続き
コレクションラインが届いています。


どれも楽しいアイデアと
意表突くギミックに溢れています。



「Gジャンにジップを取り付けて
前身だけ(ジップを)開いて着たら
後身が長くなるよね。
まるで燕尾服を着ているように。」



「ジーンズの両脚を真ん中から切り開き
縫い代を表に出してもう一度縫い合わせる。
シルエットも変わるし
ジーンズというカジュアルなものが
センタープレスの入ったトラウザーズのように
フォーマルな印象になるんだ。」


などなど。









彼らのアイデアは単なる奇抜さのみを
下敷きにしているのでは
ありません。


過去に対するリスペクトと
それらを自分たちなりに解釈
(Do it yourself)することで
独自の視点が加わったデザインなのです。


スケーターにカリスマ的人気を誇る
「あのブランド」のロゴを
身に付ければ
ストリート風。
安全ピンや切りっぱなしを
モチーフに使えばパンク風。
重ね着すれば90年代風。
英国ものを着たらジェントルマン。
フランスものを着たらシック。


インスタントな鵜呑みファッションは
あくまで「~風」であって
スタイルではありません。
表層を上滑りしていく言葉たち。


「反抗者風」「ストリート風」が大量に
「与えられる」現代のパラドックス。

そして、再びやってくる談合。
「だよね~」という表層的な共感。
退屈。

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男性服のようなツイードジャケットに
パールの首飾りをジャラリと重ね付けした
ココ・シャネルの挑発的な横顔。
彼女が身に付けていたパールには
リアルとフェイクが混ざっていたと言います。

「どれが本物だかわかる?」

90年代、渋谷センター街にタムロしていた
チーマーたちが牽引した
ストリートファッション「渋カジ」。
ボロボロのフライトジャケットや
ヴィンテージのデニムに身を包み
「汚いカッコしてるけど
俺たちイイモノは分かるんだよ」と
アイデンティティを主張していた
彼らのマインドに最も近いのは
ココ・シャネルかもしれません。

流行は与えられるもの。
スタイルは掴み取るもの。

自らの手と心を使って。



Tsuruta