おもちゃ売り場でつかまえて

Satoshi Tsuruta 2017.10.15

まだ僕が小さな子供だった頃、
よく読んでいた絵本で
今も心に残っている作品があります。


「くまのコールテンくん」という本です。
ちょっと調べてみたところ
ドン=フリーマンという作家による
1975年の作品のようです。


「コールテン」と言われても
平成生まれの若い方には
ピンとこないかもしれません。
「コールテン」とは「コール天」。
「Corded Velveteen=畝織りのビロード」。


つまり「コーデュロイ」の和名です。
昭和世代はこう呼んでいました(笑)。


デパートのおもちゃ売り場で売られている
熊のぬいぐるみコールテン君は
サロペットパンツを着ているのですが
今、見直してみるとそのサロペットパンツが
「コールテン」素材で出来ているようです。
挿し絵にも畝らしき素材感が見てとれます。


ということで(?)今回は
2017年秋冬最大の流行素材
コールテン、
もといコーデュロイの特集です(笑)。


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まずはスタッフスタイリングから。



当レーベル・ディレクターの服部。



パンツがコールテ…コーデュロイです。
これぐらい畝が太いものが多いのも
今年の特徴です。



もう一枚、服部。
デザイン性の高いPRLEのパンツにも
コーデュロイ素材が使われています。



別日の服部。セットアップもコーデュロイです。



バイヤーの関根。



Nicholas Daleyのような英国ブランドならば
もはや御家芸ともいえるコーデュロイ素材使い。



わたくしTsuruta。
太畝のコーデュロイは
素材感に変化が欲しい時にもうってつけ。



全身をブラウンでまとめても
凹凸感を演出してくれます。



レディースでもやはりトレンド素材の筆頭。
ウイメンズフロアのスタッフ島津。



Maison Flaneurの一着はインパクト大。


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続いて店内ディスプレイから。



注目ブランドCedric Charlierからは
ベビーピンクの発色が新鮮な
細畝コーデュロイパンツが。


J.W Andersonのクロシェ付きカーディガンで
レトロ調にまとめていますが
インナーに同ブランドのジャージを合わせて
スポーツテイストをミックスしています。



こちらはパンツでコーデュロイ使い。



The Lettersの親子コール素材
(太畝と細畝が交互になっている)が
ツイードのジャケットと普通に好相性。
Raf Simonsのビッグサイズジャケットと
Basscoutur Niukuのスウェットが
懐かしい素材感をアヴァンギャルドなバランスに
仕上げてくれます。


若きフレンチシックの達人
Editions MRからもコーデュロイのオンパレード。



ボア付ブルゾン、シャツ、パンツ。
中に挟んだネイビージャケット以外
すべてコーデュロイ、という荒技スタイリング。
色目をシックなダークトーンでまとめつつ
畝の大小を使い分けています。



パンツのみValentino。
こちらもコーデュロイ。
シューズのファー素材とも
相性抜群。



TACASiからはパッチワークのジャケットが。
複雑な切替えが素朴な素材感をアップデート。



合皮のパンツやハラコベルトで
素材感にも
コントラストをつけて。



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「くまのコールテンくん」が
1975年の作品であるように
コーデュロイ素材には何となく
70年代のイメージがついてきます。


この素材をうまく攻略するには
レトロ調が強くなりすぎないように
気を付けた方がよさそうです。


メンズスタイルにおいてはコーデュロイというと
英国カントリースタイルの
田舎っぽいアイテムが連想されがちです。
シェットランドウールやツイード
スエード靴と相性が良いのは当然と言えます。


オーセンティックに着こなしてしまうと
野暮ったくなり過ぎる…。
着る人の個性や趣味趣向によっては
そんなこともありえるでしょう。


そんな時は
「ナイロンなどのスポーツ素材」
「茶のスエードではなく表革の黒靴」
「エナメルなどのフォーマル素材」
「暗めのコーデユロイ(黒・紺など)を選ぶ」
などなど…ちょっと田舎から遠い要素と
合わせてみると良さそうです。


ともかく久々に流行している
「野暮ったい」素材、コーデュロイ。
これは楽しまなければ損、という位
今シーズンはコーデュロイが百花繚乱。

S.E.H KELLYやM's BRAQUEといった
素材フェチなブランドからは勿論の事
MARNIやAndrea Pomlilioなどの
デザイナーズブランドからも
多くリリースされています。


ワイン色のコーデュロイを使った
レーベルオリジナルのスーツまであります。
(これはまた別の機会にご紹介)


デパートのおもちゃ売り場で
買ってくれる人をずっと待っていた
くまのコールテンくん。
この秋はひっぱりだこの人気者になりそうです。




Tsuruta