東欧のカルーセル ーCOATEー

松本 あゆみ 2016.10.21

2015年 秋冬シーズンよりスタートした<COATE(コート)>。デザイナーの福屋千春さんは約10年、オートクチュールで服作りを学び、その技術を磨きました。その豊富な経験から作り出される洋服には、たくさんの発想と技術が詰め込まれ、袖を通した時にハッとする美しさと存在感があります。


素材はヨーロッパを中心に選び抜かれた生地を使用し、それらを”Made in Tokyo”で1着の服に仕立てていきます。デザイナー自身の目の届く東京で日本の最高峰の服作りをしたいという思いから、Made in Japan に留まらず ”Made in Tokyo”。オートクチュールを経験したデザイナーと信頼された縫製士だからこそ実現出来る服の数々です。


2016年 秋冬シーズンのテーマは”東欧のカルーセル”。たくさんの色の糸を合わせたツイード、重ねた素材に施された刺繍、深いバーガンディの色。東ヨーロッパの夕闇に巡るカルーセルを彷彿とさせる表情豊かな素材が、美しい1着の服に仕立てられています。



こちらは数々のビッグメゾンのファブリックを手掛けるパリのMALHIA KENT社の生地を使ったジャケットとスカート。多くの色の糸を使って表現されたフォークロア柄とフリンジが絶妙です。


裏地にはメンズのシャツ生地を使用しています。独特な風合いの表地に対し、敢えてストライプのシャツ生地を使用することでモダンな印象を作り上げています。


ボルドーカラーのコートはシェイプされたウエストラインが美しく、見る人をハッとさせます。袖を通せば、着る人が驚くほど動きやすく、<COATE>の高度なパターン力を実感していただけるはずです。


軽やかなブルーのレースにしっとりとした黒のベルベットを重ねたキャミドレスは、表情の異なる生地の重なりが魅力的です。微かに見えるパイピングや裾のロックは、敢えて見せることで気軽に着られるドレスになっています。


ほんのりと赤みがかったエクリュのシルクブラウスは、体を入れると現れる立体的なドレープに目を奪われます。さらりと着るのはもちろんのこと、ボトムにインすることで更に複雑で美しい表情が楽しんでいただけます。少し長めの袖はボタンを外側に付けることでラフな印象に。着る度にどんな風にコーディネートしようか考えるのが楽しくなりそうです。


落ち着いたベージュのステンカラーコートはボリュームのある袖が特徴的です。裾の広がりを抑えたシルエットは、ウエストを絞ることで美しく完成されます。


バックスタイルも美しく、すっきりとした印象です。深く入ったスリットがあることでとても動きやすく、アクティブな大人の女性に着ていただきたい1着です。


こちらは斬新な試みとモード感を追求するイタリアのLyria社の生地を使用したコートです。生地は<COATE>が別注したアストラカン調のコットンモヘアにコーティングを施し、独特な雰囲気が感じられます。敢えて裏地を張らず、その見た目からは想像できないほどの軽さも魅力です。


ボリュームのあるフードには長い毛足を残し、少し遊びのあるデザインです。




私が数年前に訪れた東ヨーロッパは毎日あいにくの曇り空でした。でもその曇り空がくすんだ色の街並と合わさって、とても美しかったのを覚えています。夕闇の中に街灯が灯った景色は、今シーズンの<COATE>のコレクションに重なるものがあるように思います。ヨーロッパの建物を思い起こさせる落ち着いたベージュやグレーに、明かりが灯ったかのような赤やバーガンディが重ねられた服たち。丁寧に仕立てられた<COATE>の服を眺めると、美しい東ヨーロッパの景色が思い起こされるのです。


Matsumoto


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掲載アイテム


■65-16-0172 ジャガードフリンジジャケット ¥140,400(税込)

■65-27-1430 ジャガードフリンジスカート ¥79,920(税込)

■65-19-0466 ウエストシェイプコート ¥113,400(税込)

■65-26-2526 ベルベット×レースドレス ¥129,600(税込)

■65-11-0430 ドレープトップ ¥73,440(税込)

■65-19-0469 ステンカラーコート ¥138,240(税込)

■65-19-0467 エンボスフーディーコート ¥205,200(税込)