最初のあいさつ

Satoshi Tsuruta 2016.09.15

洋服に興味のある方なら「お洒落ですね」
と言われるよりも
「スタイルをお持ちですね」
と言われたほうが嬉しい。


特に男性の方、そんな気持ちに
思い当たる方もいらっしゃるでしょう。



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はじめまして。
ショップスタッフの鶴田と申します。


原宿のインターナショナルギャラリー ビームスに
勤務しております。


と、言いましても
旧サイトで長い間ブログを書いていたので
中にはお読み頂いた事がある方も
いらっしゃるかもしれませんね。



インターナショナルギャラリー ビームス外観。


新サイトにリニューアルして一回目のブログということで
今回は特定のブランドやアイテムについての話ではなく
ちょっと違う話を…。



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1990年代の中ごろから
2000年代の中ごろにかけて放送されていた
「古畑任三郎」という
刑事モノのTVドラマがあります。


主演・田村正和氏のモノ真似を含めて
皆さんご存知ですね。


そして「古畑任三郎」が
1960~70年代にアメリカで放送されたTVドラマ
「刑事コロンボ」をモチーフにしている事も
よく知られていると思います。


どこが?というと
まず思い浮かぶのが
各エピソードの冒頭が殺人の犯行シーンから
始まる
という点です。


所謂「倒叙モノ」と言われる形式で
「犯人が誰なのか、どのように犯行が行われたのかを
視聴者があらかじめ知っている上で
刑事(コロンボや古畑)が
どの様にして犯人を追いつめていくのか」に
フォーカスし物語は展開していきます。

「犯人捜し」を主題としていない分
大スターを違和感なく犯人に配役できる
ということのようです。

これは脚本家の三谷幸喜氏をはじめとする
製作スタッフにミステリーファンが多く
「刑事コロンボ」他、様々な
刑事/推理ドラマへの「オマージュ」であることは
言うまでもありません。


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ご覧になったことのある方は
お分かりだと思いますが
ドラマ「古畑任三郎」には
「お決まりのパターン」がいくつかあります。
オープニングから順に列挙してみましょう。

「冒頭で古畑が登場し視聴者に向かって小話」⇒
「オープニングロール」
(本間勇樹氏によるあの曲)⇒
「犯行シーン」⇒
「犯行現場に古畑登場」⇒
「捜査開始」⇒
「古畑が謎を解き終えたところで画面が暗転、
古畑が視聴者に挑戦」⇒
「CMを挟んで解決編」⇒
「犯人逮捕、全員が画面から退場しながら
エンドロールへ」

これがすべてのエピソード(全40回以上)で
繰り返されるわけです。

「え~、もうお分かりですね?」


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「スタイル」とは
繰り返し繰り返し提示されることで
受け手が認知することから成立するわけです。

例えば
ウェス・アンダーソン監督の
ワラビ―を合わせたスーツスタイルや
ブリジッド・バルドーのバレエシューズ、
ピカソのバスクシャツなどがそうです。

他の人が
「この人と言えばこのコレだよな」
と思い浮かべるということ。
初めは表面的なことですが
これを繰り返すうちに外見と内面が一致するようになれば
例えその特定の「コレ」を
身に付けていなくても
「この人がやれば、そうなるよな」と
皆が腑に落ちるようになります。
スタイルです。


インターナショナルギャラリー ビームスでは
世界中から様々なブランドをセレクトしています。
ともすれば「トレンドショップ」だと
思われがちですが、そうではありません。

トレンド性より
「らしさ=スタイル」を重視して買い付けてきたものも多く並んでいます。




唯一無二の世界観はもはやクラシックとすら言えるRICK OWENS



イタリア人でありながらパリブランドのような佇まいのEMILIANO RINALDI。





ジャマイカの血で英国のクラフトマンシップを料理するNICHOLAS DALEY。




素材やパーツへのフェティシズムからクリエイションを生み出すS.E.H KELLY。




故郷ドイツに捧げる御伽話にアート性を加えつつ進化するFRANK LEDER。



などなど。


デザイナーズブランドのアイテムは
流行に左右されるものばかりで
旬を過ぎると着る事が出来ない。
そんな誤解を意にも介さずわが道を突き進む
「らしさ」を持った洋服がここにあります。


彼らのクリエイションは
大きく変化しないながらも
繰り返されることで生み出される
「らしさ=スタイル」に溢れています。


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医者や女優といった
社会的強者である犯人たちとは対照的に
くたびれたレインコートや
申し訳程度に首からぶら下げたペラペラの
ナロータイという風体のコロンボ。

古畑任三郎は
スーツにネクタイという
古典的な刑事たちのルックスを
あざ笑うかのごとく
バンドカラーのシャツに
黒いスエードのブーツ姿で
セリーヌ(ブリヂストン製)の自転車に乗って
いつも遅れて現場に到着します。

彼らはまさに
「お洒落ですね」というよりも
「スタイルをお持ちですね」
と言える存在です。

衣装だけでなく
音楽や演出、タイトルに至るまで
見事に「古畑任三郎」という
「スタイル」を確立させた
三谷幸喜氏を始めとする製作陣の根底に
先人(コロンボやエラリー・クイーン)に対する
惜しみなきリスペクトがあることは
言うまでもありません。



ショップのエントランス。階段を上がって2Fがメンズフロアです。

是非ショップにて
RICK OWENSや
FRANK LEDER、
NICHOLAS DALEYをはじめとする
様々な「スタイル」を
感じてみて下さい。

そしてそれらを身に付ける人が
自身の「スタイル」を構築する上で
必要なお手伝いはショップスタッフまで
お申し付け下さい。

皆様のご来店
お待ちしております。



Tsuruta