ヨハク黙示録

Satoshi Tsuruta 2017.06.01


随分と気温も高くなってきたので
そろそろTシャツやショーツの出番かな?
なんて声も聞こえてきそうな
季節です。

本ブログでは
洋服好きの方を虜にする
(もちろん当店スタッフもお気に入り)
堀切道之氏による<CLASS>のアイテムを
紹介したいと思います。

今回はいつもとちょっと趣向を変えて
トルソーに着せてみました。

まずはこちら。



「DAVE」と呼ばれるショーツ。
ウルトラスエードPX素材です。
ドローコードでウエストや裾の調整ができます。
このショーツに…。



丸胴ボディのTシャツ「D.T.2」を
組み合わせてみました。
生地の柔らかさとインサイドアウトシームが
ポイントになっています。


「D.T.2」の長袖バージョン「D.T.4」。
そして…。


「D.T.4」の上に「D.T.2」をレイヤード。
ショーツのウエストが
ガバガバに大きく飛び出しているので
その上にTシャツが2枚も溜まっています。
ドレープたっぷりです。



「D.T.2」の上に「VENICE」と呼ばれる
極端に着丈の短いシャツをオン。
100番双糸のスーピマコットンを使用したシャツは
サイドシームが無い丸いシルエットが特徴です。



「D.T.2」の上に
ウルトラスエードとデニムボンディングが
リバーシブル、という
超絶素材を使用した
スリーブレスジャケット
「DEL MAR」を
羽織っています。



ボトムとシューズは同一のままで
トップスだけを取り替えたり
重ねたりしてみましたが
(袖をロールアップしたり
ドローコードを引いてみたり
若干のニュアンスはつけたものの…)
これだけ多彩に印象が変化するものか、
という感じですね。
また、Tシャツにショーツという
最小限のアイテムでも
洋服の表情が豊かなので
つまらない感じになりません。
<CLASS>のアイテムだけでも
これほど多くの組合せが生まれるのです。
(※シューズのみRAF SIMONS×addidasの
サンダルを使用しています。)

ということで<CLASS>のアイテムは
軽いアイテムだけでも
十分にファッション性を
アピールできるので
いよいよ暑くなってくる
これからの季節にオススメです!…となると
半分は勿論正解ですが、
本ブログはもう半分の主題を残して
後半戦へ…。


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前半戦では
あえて意図的に
A+B=Cといった
コード表のように
<CLASS>をスタイリングしてみました。

しかし。

<CLASS>の本当の魅力は
このコード表に記載されていない部分に
隠れている、と個人的には思っています。

ということで、ここからは
<CLASS>のアイテムを使って
<CLASS>以外の洋服と組み合わせた
実例集を見てみましょう。

サンプルは…
私、Tsuruta(笑)。

実際にショップで着ていた
<CLASS>のスタイリング集、
とりあえず見てみましょう。




<CLASS>のパンツ「BAKER」を主役に。

STEPHAN SCHNEIDERのシャツの中に
英国の老舗・TURNBULL&ASSERのシャツを
襟出しでレイヤードしています。

特に意味はありません。




カッチリとしたクラシックアイテムに合わせても
単純な「真逆ミックス」に陥ることなく
なんとなく、静かに寄り添うように
違和感を与えてくれる<CLASS>のアイテム。
ワイドピッチのストライプという柄のイメージも
「フィットしないフィット感」によって
完全に中和されています。



「BAKER」で、もう1パターン。

ウエストや裾が自在に調整できるこのパンツを
EMILIANO RINALDIのスーツにレイヤード。
自在過ぎて、穿けてしまうんです。
ミリタリーやフィッシングにあるような
オーバーパンツ気分です。



ストライプ×グレンチェックの
パターン・オン・パターンを
パンツとパンツで実践してみました。
特に意味はありません(笑)。



TONSUREのGジャンセットアップに
「BAKER」を重ねて。
ブラウンダックのタフな素材感と
中性的なシューズの間を
パンツが見事に中継してくれています。
(インナーは裸ではありません。
昔買ったマルジェラのヌードカラーTです…)




チラリズム。


こちらは変則的なボリューム感の
ステンカラーコート「FRED」。
写真には写っていませんが
袖の下には手を出せるような
スリットが入っていて
マントのように着る事も出来ます。




TONSUREのナイロンパーカ、
HUSSEIN CHARAYANのショーツの上に
ざっくり羽織ってみました。
同じトーンのベージュでレイヤードしています。



MARTEGANIのミュールに合わせたのは
これまた<CLASS>のレッグウォーマー。
(こちらは2年前の製品です)

いかがでしょうか?


見る人が愉快になるか
不愉快になるかはわかりませんが(笑)
Tsuruta的にはかなり自由に楽しんで
スタイリングしています。

なぜ<CLASS>のアイテムは
着るのが楽しいか?

僕の個人的な答えは
「どのような着方をしてもいいような
気にさせてくれるから」です。


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一年ほど前ですが
デザイナーの堀切氏と僕はマルジェラの話題で
メッセージをやり取りしました。
そのときのやり取りは
以下のような感じでした。


Tsuruta:エスタブリッシュメントにより
一方的に押し付けられた「醜い」「美しい」の
基準を彼(マルジェラ)と彼のチームが
転覆させたところから
個人の時代(90年代)が始まった気がします。

堀切氏:100人いれば、
100通りの答えや思いがあり、
決して一つの答えではない事が、 正解ですかね。

Tsuruta:CLASSの魅力は一人一人が埋めていく
その余白部分にありますね。

堀切氏:マルジェラのチームが
すべてのコードを形にした以上、
これからは余白や曖昧な部分を残し、
無限な答えを楽しみたいです。


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今にして見れば、ファッション業界の大先輩に
知ったような口をきいている一年前の自分に
色々と思うところもありますが…(汗)。

このときの堀切氏の言葉に僕は大いに共感し、
感銘を受けたのです。




僕が好きなアメリカの現代アーティストに
Raymond Pettibonという人がいます。

彼の作品タイトルに
「The Pages which contains truth are blank」
というものがあります。

「真実が書かれたページは空白だ」
直訳するならば、そんな感じでしょうか。

あなただけのページ。
お手本を見ながら
塗り絵をするのわけではありません。
そのページはまだ真っ白のままで
あなたの答えだけを待っているのです。

世界には(ファッションには)まだ、
他人に塗り潰されていない部分が
残されているのです。

これはもう、
楽しみながら書き込むしかありません。
他人のページではないのですから。

<CLASS>の洋服は
まるで…。


やめておきましょう。

その答えは着る人の中にだけあるようです。



Tsuruta