スタッフ「Satoshi Tsuruta」の記事

村松解放宣言(Reprise)


こんにちは、Tsurutaです。

ここのところ、東京は雨続き。
気温もグッと下がり11月の様な寒さ。


一方、この男もなかなか上がりきれない様子。



スタッフ、Muramatsuです。


先日のブログ「村松解放宣言」を受け
http://www.beams.co.jp/blog/international_gallery_beams/14697/
過去の悩みを振り切って
一気に秋冬モードへ突入、かと思いきや…。

今日も浮かない表情。
この日のMuramatsuはというと…。


昨年購入したレーベルオリジナルのスーツ
CONTEMPORARY 2Bを
スウェットパーカや
スニーカーに合わせて
コーディネート。



足元は黒スウェードで抑えめにしつつ
鮮やかなピンクをVゾーンに効かせています。
差し色もトレンドカラーをチョイスしていて
悪くはないのですが、本人は少し不満げな様子。

「もっと新しい自分を発見したい!」
「でも、どうしたら良いのか…」と
相変わらずのアーデモナイ、コーデモナイ。

ということで、先輩Tsuruta。
半ば強引にMuramatsuを
フィッティングルームに押し込み…。
(パワハラではありません)


とりあえず着てみて、と。
渡された服に着替えるMuramatsu。
なかば
薄ら笑い気味。


ということで今回は
「まぁまぁ劇的!ビフォー&アフター!」
の第二弾。
「Toshiyaがスーツに着替えたら」を
お送りします。

で、出来上がったのが…。


























ハイ、コチラ。別&人。


グレーフランネルのスーツはそのまま活かしつつ
周りを全トッカエ。



インナーにはCOOHEM(コーヘン)の
ファンシーツイード風ニットジレを挟み
ネイビーベルベットのボウタイでドレスアップ。
アップした分だけ
ボア付ブルゾン(Editions MR)や
マリンキャップでドレスダウンさせています。
いずれもコーデュロイ素材。
フランネルとの相性が悪いはずはありません。



足元はスニーカーから
Tejus(トカゲ)素材のローファーに変更。
ネイビーをチョイスしておフランスなムードに。
グレーフランネルという控えめな素材を
フレンチ風味に調理してみました。



T:「ど、どおですかねぇ、Muramatsuさん?」



M:「ま、いいんじゃないすか。
ヨクデキだと思いますよ。」


…及第点いただきました。
ホッ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、また別日のMuramatsu。

今シーズンの新作スーツを着ています。
2017年秋冬の注目素材コーデュロイを使った
コンテンポラリーなスーツです。



インナーにはVEILANCEのナイロンベストと
赤いギンガムチェックのシャツをレイヤード。

足元はスニーカー好きのMuramatsuらしく
Vansで合わせています。
コーデュロイスーツをスポーツMIXで
スタイリングしています。

これはこれ。

そんな感じもします。
が、とりあえずフィッティングルームに
連れて行きました。
(パワハラではありません)




















はい、こちら。
スーツとシャツはそのまま活かして
スポーツMIXの「スポーツ」部分を
少しだけボリュームダウンさせました。



インナーにはCMMNSWDNの
レトロなスウェットシャツをイン。
ベースボールキャップはチェック柄を
選ぶことでコーデュロイ素材と
馴染むようにしました。



足元はトカゲ素材のローファー。
コーデュロイ素材の「ほっこり感」に
毒っ気を加えるイメージで。
ブラウン系のコーディネートに
「赤」を差す感じは今年の代表的な
カラーリングです。

スポーティーな雰囲気は活かしつつ
大人っぽさが加わりました。




ビフォー。




アフター。

無意味なうすら笑いが消え去り
表情がキリッと引き締まりました。

洋服の力です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということで
Muramatsuを劇的にアフター化してくれたのが
こちらのシューズたち。



イタリアが誇る超絶優良ファクトリーブランド
F.lli.Giacomettiのローファー。
※写真はサンプル品です。

Tejus(トカゲ)素材がエキゾチックな一品ですが
どことなく上品さを感じさせてくれるのは
まぎれもなく「ハイクオリティ」だから。

皆様ご存知のシューズブランドの
生産の一部を請け負っていたり
有名メゾンブランドの
コレクションラインのシューズを
作ったりしているだけあって
細部にも職人技が光ります。

写真のローファーをご覧ください。
この整った斑(ふ)の並び。
盛り上がった手縫いのモカ。
ファクトリーブランドならではの価格設定ですが
これと同等のクオリティの品を
メゾンブランドで買おうものなら
目玉が飛び出るようなプライス必至。

ということで告知です。
絶賛開催中のこのイベント。


これは見逃せません。
詳しくはコチラ→http://www.beams.co.jp/news/613/

時間帯によっては同ブランドの
国内エージェント(有)ウィリー代表の
秋山氏が店頭にてオーダーのお手伝いを
させていただきます。
長年に渡り靴業界で活躍される氏の商品知識は
まさに「ホンモノ」。


空き時間に靴について色々と御教授いただく
スタッフMuramatsu、渡邊。

業界の裏話から
フィッティングのコツ
素材や作りの特徴まで
横で話を聞いている僕らも
終始、勉強になりっぱなしです。


この日の東京は雨。
秋山氏の足元は象皮のブーツ。
水にも強いんです、エレファント。


・・・・・・・・・・・・・・・


Muramatsuが履いていたサンプル以外にも
パイソン、クロコダイル、象、ダチョウ…。
果てはサメまで。
希少なエキゾチックレザーを
多く取り揃えているこの機会に
自分だけの一足をオーダーしてみてください。
(希少素材には限りがあります)
皆様のご来店お待ちしております。


おそらくオーダー会場では
どのモデルにどの素材を乗せるか
悩みに悩んでいるMuramastuに会えるはずです(笑)。





Tsuruta

おもちゃ売り場でつかまえて


まだ僕が小さな子供だった頃、
よく読んでいた絵本で
今も心に残っている作品があります。


「くまのコールテンくん」という本です。
ちょっと調べてみたところ
ドン=フリーマンという作家による
1975年の作品のようです。


「コールテン」と言われても
平成生まれの若い方には
ピンとこないかもしれません。
「コールテン」とは「コール天」。
「Corded Velveteen=畝織りのビロード」。


つまり「コーデュロイ」の和名です。
昭和世代はこう呼んでいました(笑)。


デパートのおもちゃ売り場で売られている
熊のぬいぐるみコールテン君は
サロペットパンツを着ているのですが
今、見直してみるとそのサロペットパンツが
「コールテン」素材で出来ているようです。
挿し絵にも畝らしき素材感が見てとれます。


ということで(?)今回は
2017年秋冬最大の流行素材
コールテン、
もといコーデュロイの特集です(笑)。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


まずはスタッフスタイリングから。



当レーベル・ディレクターの服部。



パンツがコールテ…コーデュロイです。
これぐらい畝が太いものが多いのも
今年の特徴です。



もう一枚、服部。
デザイン性の高いPRLEのパンツにも
コーデュロイ素材が使われています。



別日の服部。セットアップもコーデュロイです。



バイヤーの関根。



Nicholas Daleyのような英国ブランドならば
もはや御家芸ともいえるコーデュロイ素材使い。



わたくしTsuruta。
太畝のコーデュロイは
素材感に変化が欲しい時にもうってつけ。



全身をブラウンでまとめても
凹凸感を演出してくれます。



レディースでもやはりトレンド素材の筆頭。
ウイメンズフロアのスタッフ島津。



Maison Flaneurの一着はインパクト大。


・・・・・・・・・・・・・・・・


続いて店内ディスプレイから。



注目ブランドCedric Charlierからは
ベビーピンクの発色が新鮮な
細畝コーデュロイパンツが。


J.W Andersonのクロシェ付きカーディガンで
レトロ調にまとめていますが
インナーに同ブランドのジャージを合わせて
スポーツテイストをミックスしています。



こちらはパンツでコーデュロイ使い。



The Lettersの親子コール素材
(太畝と細畝が交互になっている)が
ツイードのジャケットと普通に好相性。
Raf Simonsのビッグサイズジャケットと
Basscoutur Niukuのスウェットが
懐かしい素材感をアヴァンギャルドなバランスに
仕上げてくれます。


若きフレンチシックの達人
Editions MRからもコーデュロイのオンパレード。



ボア付ブルゾン、シャツ、パンツ。
中に挟んだネイビージャケット以外
すべてコーデュロイ、という荒技スタイリング。
色目をシックなダークトーンでまとめつつ
畝の大小を使い分けています。



パンツのみValentino。
こちらもコーデュロイ。
シューズのファー素材とも
相性抜群。



TACASiからはパッチワークのジャケットが。
複雑な切替えが素朴な素材感をアップデート。



合皮のパンツやハラコベルトで
素材感にも
コントラストをつけて。



・・・・・・・・・・・・・・


「くまのコールテンくん」が
1975年の作品であるように
コーデュロイ素材には何となく
70年代のイメージがついてきます。


この素材をうまく攻略するには
レトロ調が強くなりすぎないように
気を付けた方がよさそうです。


メンズスタイルにおいてはコーデュロイというと
英国カントリースタイルの
田舎っぽいアイテムが連想されがちです。
シェットランドウールやツイード
スエード靴と相性が良いのは当然と言えます。


オーセンティックに着こなしてしまうと
野暮ったくなり過ぎる…。
着る人の個性や趣味趣向によっては
そんなこともありえるでしょう。


そんな時は
「ナイロンなどのスポーツ素材」
「茶のスエードではなく表革の黒靴」
「エナメルなどのフォーマル素材」
「暗めのコーデユロイ(黒・紺など)を選ぶ」
などなど…ちょっと田舎から遠い要素と
合わせてみると良さそうです。


ともかく久々に流行している
「野暮ったい」素材、コーデュロイ。
これは楽しまなければ損、という位
今シーズンはコーデュロイが百花繚乱。

S.E.H KELLYやM's BRAQUEといった
素材フェチなブランドからは勿論の事
MARNIやAndrea Pomlilioなどの
デザイナーズブランドからも
多くリリースされています。


ワイン色のコーデュロイを使った
レーベルオリジナルのスーツまであります。
(これはまた別の機会にご紹介)


デパートのおもちゃ売り場で
買ってくれる人をずっと待っていた
くまのコールテンくん。
この秋はひっぱりだこの人気者になりそうです。




Tsuruta



モノ/コト


20年近く前に
国境は越えても盛者必衰、と歌った
女性シンガーがいたっけ。


・・・・・・・・・・・・・・・・

こんにちは、Tsurutaです。
いよいよ秋冬シーズンも佳境に入りました。

インターナショナルギャラリー ビームスの
2017-18秋冬シーズンを象徴する
スタイリングコンテンツが
オフィシャルサイト内にUPされています。


※リンクはコチラ
http://www.beams.co.jp/feature/171006-m/

ロケ地はニューヨーク。

1980年代までは
夜中にひとりで地下鉄に乗るなんて
とんでもない、というほどに治安が悪く
荒れていたこの街も
1990年代に
マフィアのトップを次々に摘発し
犯罪率を激減させた
ルドルフ・ジュリアーニ市長の政策のおかげで
すっかりクリーンになったそうです。
少なくとも10年近く前に
初めてこの街を訪れた僕の目には
そう映りました。

昔、ウディ・アレンの「マンハッタン」で観た
“あの”ニューヨークとも
ポール・オースターが「スモーク」で描いた
“あの”ブルックリンとも違う景色が
いまは広がってます。

これはおそらく
ニューヨークに限った事ではなく
世界の主要都市はこの20年くらいで
劇的に安全で暮らしやすくなり
それと同時に
大幅に均質化してきたはずです。

どこにいっても同じレベルの暮らしが出来る。
どこにいっても同じレベルの買い物が出来る。
どこにいっても同じレベルの食事が出来る。

12年前に行ったベルリンは暗く寂しく
20年前に行ったロンドンは食事がマズかった。
少なくとも現在よりは。



グローバリズムの名のもとに
世界中の都市や文化は
インターネットを通じて
信じられないほど身近になりました。

物事には必ず両面があり
僕らはグローバリズムと引き換えに
受け取ったものと失ったものがあります。

ことファッションに関しては
イギリスの靴メーカーが
アメリカ風のシューズを生産し
フランスのハイメゾンは
アメリカンストリートブランドの
ロゴを拝借する現在(いま)という時代。

あらかじめミックスされた時代。

この根底には
日本人の功罪があると
個人的にはそう思っています。

日本人はもともと
「洋服」という文化を持っていなかった。
つい最近までは和服文化でしたので。

で、持っていなかったので
勝手にアレンジすることに抵抗が無かった。
カリフォルニアロールに対して
日本の職人が
「あんなものは寿司じゃねぇ!」
と怒ったとしても
寿司文化のないアメリカ人は平気である様に。



日本のセレクトショップは
海外の文化や衣服を輸入販売するのと同時に
オリジナル企画の製品を生み出しました。
その時点では世界中のどこにも存在しない
日本的な洋服を。

欧米には
この「セレクトショップオリジナル的」な
服はほとんど存在しませんでした。
確かにBrooks Brothersは
アメリカ版イギリス服でしたし
Marcel Lassanceはフランス版アメリカ服でした。

しかし日本のセレクトショップのオリジナルは
(例えば)アメリカとイギリスの良い所を取って
日本的に(フィット感などを)アレンジし
ハイブランドとロウカルチャーの良い所を絡めて
(中間的な)心地よさを提案してきました。

日本人は単一民族で皆が中流階級だったので。

そして、それらの折衷手法が
欧米に逆輸入された結果として
現在のファッション界は
日本的な編集型デザインやショップが
大流行している、という感じです。

世界は日本化しました。




97年にスタートし
セレクトショップの最新形態として
当時のファッション界を席巻した
パリの編集型ショップ、コレットですが
コレットオープンの一年前(1996年)には
渋谷にBEAMS TIMEが既にオープンしています。

BEAMS TIMEは20年前当時としては前例のない
コンテンツ(カフェ、雑貨、インテリア、
デザイナーズブランド、スーツスタイル)
が組み込まれた編集型のショップで
日本人のEdit能力が世界を捉えた瞬間でした。

それから20年が経ち
コレットが年内いっぱいで閉店することを
発表した2017年。

巷に溢れる編集型ショップや
日本的アレンジ型ブランドの時代は
次のタームを迎えようとしているのでしょうか。



今シーズン
インターナショナルギャラリー ビームスでは
幾つかの新しいブランドを仕入れ始めました。

パリにあるハンティング(狩り)専門店の衣類。
フランスの政府要人も信頼を寄せる
1930年創業の老舗シャツメーカー。

いずれも、グローバルに
ファッションナイズドされていないという意味で
地場の味がしっかりと残っています。



唯一無二のクリエイションを持った
コレクションブランドのアイテムと
ガラパゴス島のイグアナのように
時代の外を歩いてきたシャツ屋からは
ある意味で同じ「強さ」を
感じる事が出来ます。



当店では以前からその二つ
(伝統と前衛)を
並列に取り扱ってきました。

過去100年間作り方が変わらないものと
過去100年間誰も作らなかったもの。

それらは「相反するもの」ではなく
「同じもの」です。
ありふれたものではない、という点で
「同じ強さ」を持っているのです。

オリジナリティという「強さ」を。

例えばHEINRICH DINKELACKERの靴と
RAF SIMONSのコレクションピースを
天秤の両極に乗せると
ちょうど釣り合うような感覚です。



世界は急速に
変わりつつあります。
国境を越えても越えなくても
いずれは時代に追いつかれ追い抜かれる。
盛者必衰の理を超えてなお
永遠なのはスタイルです。

モノから(編集する、国境を越える)コトへ
というひとつの時代が過ぎ去り
僕らは再びモノへと回帰します。
スタイルのあるモノへと。

服屋で食事をするのが当たり前の時代。
当店にレストランは併設されていません。

強さとスタイルを備えた洋服が並ぶのみです。




Tsuruta

村松解放宣言


日頃より当ブログをご愛読いただき
まことにありがとうございます。


このブログは私、Tsurutaと
もう一人のブロガーMuramatsuが
中心となって更新しています。

このMuramatsuという男。

彼のブログをお読みになったことのある方は
お分かりかと思いますが
に「悩める男」なのです。

あらゆることに
「あーでもない、こーでもない」と
悩み続ける男、Muramatsu。

ブログの中でも
「今シーズンは何を買おうか」
「どんなスタイルに挑戦してみたいか」など
「あーでもない、こーでもない」と
呟きながら文章にしています。

もし、まだの方は
是非、彼の過去ブログをご一読ください。



・・・・・・・・・・・・・・・・


で、そのMuramatsu。
この日も悩んでいました。


店頭には今シーズンのアイテムが
所狭しと並んでいます。
そろそろこの秋のスタイルを決定づけるような
「コレ!」というアイテムを購入
→自らのスタイリングで表現、
いきたいところですが…。


何を買おうか未だ思案中、といったご様子。


後輩の悩める姿に
ここはいっちょ、先輩Tsurutaが
ひと肌ぬぎまっせ!ということで
Muramatsuを半ば無理矢理
フィッティングルームに押し込み…。

(パワハラではありません)




とりあえずこんな感じで着てみて、と
Tsurutaチョイスのアイテム群を
いくつか試着してもらいました。



ハイ、ということで
本日はTsurutaスタイリングによる
「まぁまぁ劇的!ビフォー&アフター!」を
Featuring Toshiya Muramatsuでお送りします。
あ、彼、Toshiyaといいます。


ちなみにその日のMuramatsuの
自前服はこんな感じ。




OUR LEGACYのジャカードブルゾンに
TACASIのナイロンパンツを合わせ
オレンジやイエローといった
今年らしいカラーリングを表現しています。
インナーにプリントアイテムを合わせている点も
足元のVANSとマッチしていますね。


これはこれで、と言いたいトコロですが…。
Tsurutaはもっと上を目指します(笑)。

ということで出来上がったのが…。





















はい、こちら。別&人。
ヴィヴィッドなイエローのニットと
ルーズなイージーチェックパンツは
注目ブランドSUNNEIのもの。
アウターはARK AIR、
ハットはKIJIMA TAKAYUKIです。


全体的にはアーリー90'sのマッドチェスター的な
ズルズルにルーズなシルエット。




ハットやパンツにチェックを使う事で
ルーズな中にもトラッドマインドが見え隠れ。
32歳のMuramatsuが着ても
子供っぽくなり過ぎないように気を配りました。
なんとデキた先輩でしょうか(笑)。



足元はコチラ。
スニーカー好きのMuramatsuも気になる様子。



後ほどご紹介します。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

もう一体
プレゼンさせてもらいました。



はい、こちら。
E.Tautzのセットアップは
ドロップ気味のショルダーや
低いゴージ位置、長い着丈など
まさに今の気分をすべて具現化したような
完璧なバランスmeets上質感。
インナーは同ブランドのシャツを
あえてノータイ&第一釦まで留めて。



新入荷ホヤホヤ、
Master&CoのラメGベルトを垂らして…。



足元はやはりこのスニーカー。





Muramatsuも段々と「その気」になってきたのか
目つきがトロンとした感じで
モデル顔負けのアンニュイな表情。
ちなみにキャップはamiのものです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


さぁ、いかがでしたでしょうか?
とりあえずこの日は試着のみ。
ただ、彼の中では今シーズンのヴィジョンが
だいぶクリアになってきたようで。


もはや顔つきが違います。ほら。




ビフォー。



アフター。

全然違いますよね?

洋服の持つ力ってやっぱり凄いですね。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして告知です。




先ほどのスタイリングでも登場した
こちらのスニーカー。
ロンドンを拠点に活動する
ブランドCOTTWEILER(コットワイラー)と
REEBOKのコラボレーションモデルです。
スポーツウェアに尖鋭性を持ち込み
独自のアバンギャルドな世界観を展開する
彼らにとってスニーカーというフォーマットは
まさに得意中の得意。
かなりカッコイイ仕上りになっています。








Muramatsuもビビっときたらしい
このスニーカーは
9/20(水)にリリース予定です。

その頃には
悩みを振り切って
秋冬の気分で一新した
ニューMuramatsuもリリース予定です。

どちらも是非、店頭にてご確認下さい(笑)。





Tsuruta

シルエット解放宣言



待ちに待っていた9月の到来。


いよいよ
本格的にお洒落を楽しもうかな、
という季節がやってきました。

いや、最近の日本の気候を考えると
やっぱり夏は蒸し暑過ぎて
お洒落どころではないですよね、正直。

からの、秋。
テンションも自然と上がる、というものです。




レーベルページのトップ(↑)も一新。
秋冬モード全開でブログをお送りいたします。


今回は秋冬の傾向、
ということでまずはスタッフのスナップから
いってみまショー!(妙にハイテンション…)




トップバッターは勿論この人、
当レーベルディレクターの服部。
オレンジ×グリーン、という
独特のカラーリングで登場。
しかし「グリーン」「オレンジ」ともに
シッカリ今期のトレンドカラーだったりします。


常人ならばワイドなボトムを合わせたくなる
ASHLEY LOWEのショート&ワイドなトップスに
VALENTINOのスリムなパンツをコーディネート。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・



続いて当レーベルバイヤーの関根。
こちらもトップスはASHLEY LOWE。
全体をサンドベージュでまとめ
足元に効かせているのは
やっぱり「グリーン」のSOLOVIERE。



首元にもさりげなく「グリーン」が。

・・・・・・・・・・・・・・・・・



私、Tsuruta。
7×7のチェックパンツに
ブライトなイエロー×オレンジのニットを
コーディネート。



ニットは社外品(Fabrizio Del Carlo)ですが
TACASIのコーデュロイシャツや
PB0110のミニバッグ(ユニセックス)で
レトロなムードのスタイリング。


さぁ、ここまでで
何かお気づきになりましたでしょうか?


イエロー、オレンジ、グリーン…。
ヴィヴィッドカラー…。
それもそうなのですが…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


もう少しいってみましょう。




EMILIANO RINARDIのカラーレスジャケットに
RAF SIMONSのボトムを合わせた服部。
このパンツは先ほど関根が穿いていたものと
同型の色違いです。



スリムなシルエットですが
膝から下が緩やかにフレアしたシューカット。



別の日のTsuruta。
ボトムは先程と同じ7×7ですが
Fanni Lemmermayerのカーディガンを
パンツインしたスタイリング。

もうお分かりですね?
これらのスタイリングの共通点。

「膝下がフレアしたシルエット」です。



思えば7~8年前に
UMIT BENANが登場したタイミングで
「股上が深く」「2プリーツの入った」
「ワタリが太くテーパードのきつい」
「ベルトレスパンツ」を穿くという、言わば
「誇張したクラシック感」的なものが
流行の先端に躍り出たことを
覚えていらっしゃる方も多いでしょう。
その当時の足元はALDENのような
ボリューム靴でした。

一点突破的なTHOM BROWNEや
BAND OF OUTSIDERSのような
アメトラ再興の動きが
ワンクッション入っているとは言え
シルエット的にはまだまだ
「スキニー全盛」だったことを考えると
大きな変化です。

このあたりの流れは
7~8年遅れて
現在のピッティ周辺の
クラシック事情と
シンクロしている感じですね。

やがて、過剰クラシックな
プリーツ入りテーパードパンツに
慣れてきた人々の中から
裾まで太い「ワイドパンツ」が
注目されるようになります。

プリーツ入りテーパード→ワイド。
つまり
クラシック→リラックス
と変わっていった感じです。
当然、足元はスニーカーになっていきます。
それが、ここ3、4年の話です。

で。

最近なんだか新鮮だなと
個人的に感じるものが
この「フレアパンツ」。
無論、全力でフレアしたベル状のものではなく
よく見ると薄~く広がっている、くらいのもの。

レングスも「くるぶし丈」から
「少し長め」に気分が移りつつあります。

この変化を
「70'sスタイルのリバイバル」とか
「70'sがリバイバルした90'sのリバイバル」とか
「また流行の繰り返しかよ」とか
想いは色々あるでしょう。

ただ、人は飽きるんですね。
絶対的に。

飽き性という言葉には
ちょっとネガティブなムードがありますが
言うなれば「前向きに飽きる」、
つまり、明日も楽しく生きるために
気分転換をしているだけかもしれません。

ファッションの根源です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シルエットの変化ということになると
日本人は過敏になりがちです。
欧米人に対してコンプレックスがあるとされる
「体型」と密接に関係してくるので。

しかし、そこは2017年。
個人の時代を経た今、
1970年代のシルエットを再現する
必要なんかどこにもないのです。


RAF SIMONS2017秋冬コレクションより

VALENTINOではセミフレアしたパンツに
ジャストフィットのジャケットを合わせて、
RAF SIMONSはシューカットのパンツに
脱構築的ルーズなトップスを合わせて
提案していました。

どちらでもかまわないし
どちらでもなくてもかまわない。
そんな自由を手に入れた今、
前向きにチョイスしてみませんか?
フレアパンツ。



厚底靴や
ナローなレザーシューズなど
素直な70'sタッチで合わせてもよいのですが
意外にプレーンなアイテムとも合います。
服部とTsurutaがフレアパンツに
ALDENを合わせていたシンクロ感。

今回スタイリングに登場した
RAF SIMONS、VALENTINO、7×7以外に
TACASIやJ.W ANDERSONなどでも
フレアシルエットを提案してしています。

これは
「ワイドが古い」とか
「テーパードはダサい」とか
そういうことではなく
「選べる種類が増えた」という
僕らにとって望ましい変化なのです。
一辺倒ではつまらないし
息苦しい。

なぜって、
人の数だけ
好みや気分があるのですから!

いよいよ
本格的にお洒落を楽しもうかな、
という季節がやってきました。


Tsuruta

解体新書・改


残暑が厳しく
夜も寝苦しい日々が続いていますが
皆様いかがお過ごしですか?

もうひと月ばかりすると
少しは秋めいた風が吹き始め
夜更かしでもしてみようかな?
という気になるというもの。


そういえば4~5年前のある夜。
僕は自宅で夜更かしをしていました。

何をしていたかというと…。










もう着なくなった昔のスーツを
リッパ―片手に解体して遊んでいたのです。
(上は当時、記念に撮影した写真)
ふと、ジャケットの内側(材料やテクニック)を
覗いてみたい気持ちにかられ
ついつい3時間くらい夜更かししてしまいました。
ひとり解体ショー。
くっ、暗い…(笑)。


覗いてみた感想は
「ビームスのスーツはちゃんとした作りだなぁ」
というもの(笑)。
ちなみにこのスーツはリングヂャケット謹製。
今も当レーベルのスーツを制作してもらっている
超一流ファクトリーです。

で。

それから数年経って、2017年春。
ふと思い出したかのように
「昔解体したあのスーツ、着てみよっかな」と、
思い立ったが吉日。

上着だけですがスタイリングに取り入れてみました。




意外と大丈夫ですよね(笑)。



解体したまま再構築せずに着用した感じ。
肩からはずした袖なんて文字通り
「腕に通した」だけです。

この日のスタイリング、
同僚たちに鼻で笑われたり
冷ややかな目で見られたり
「アイツは阿呆や」と陰口を叩かれたような
そんな気もしますが大丈夫です。

終わったことは気にしない事にします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

で、本題。
















これらは何を解体したものでしょうか?
勘の良い方は
もうお気づきのはず。

そして、これらを材料にして
何が出来上がったかというと…。
















衝撃の転生。
このブランドの卓越したセンスと
職人の皆様のタグイマレナル根気とが
結晶化したかのような、この完成度。

Tsurutaのように
「壊しっぱなし、組み立て放棄」の
ヤワなやつではありません。

実物を是非ご覧になってみて下さい。
ホントにビックリしますよ。



…という事で只今搬入終了。
インターナショナルギャラリー ビームスでは
明日(8/25)から大々的に発売です。


WACCOWACCO(ワッコワッコ)のバッグ全5型。





「解体」から「買いたい!」に
なること必至(笑)。

ともあれ、皆様のご来店お待ちしております。
見逃すと後悔しますよ。



Tsuruta

パンク再生?


伝統と破壊。

メンズファッションの源流である
英国の長い歴史の中で
幾度となく繰り返されてきたこの二極の対立。

インターナショナルギャラリー ビームスが
当初からその才能に惚れ込み
日本国内エクスクルーシブ(当時)で
バイイングを続けてきたデザイナー
NICHOLAS DALEYもまた
伝統と破壊の間を自由に往来しながら
自らのアイデンティティを探求する
若き表現者のひとりです。

ショップには
彼の最新コレクションが届きました。



ファクトリージャケット ¥77,000(+tax)
2プリーツトラウザーズ ¥63,000(+tax)

シェットランドウールを使用したツイードは
英国の老舗「MOON」社のもの。
表情豊かなサージグリーンが印象的です。




チュニックジャケット ¥87,500(+tax)
プルコードトラウザーズ ¥82,000(+tax)
ジュートベレー ¥36,000(+tax)

ダークトーンのチェック柄セットアップ。
この生地はヨークシャーにある
1931年創業の「MARTON MILLS」で
織られたものです。



ハイランドポンチョ ¥108,000(+tax)
ハイランドキルト ¥124,000(+tax)

フード付きのポンチョと
キルトを組み合わせたスタイル。
1864年創業、スコットランドの老舗
「HALLY STEVENSONS」が生産する
ヘビーなワックスコットンを使用しています。

特に、このキルト。
BARBOUR×1.5着分位あるんじゃないの?
というほどの重さ。
気合の一着です。




ハイランドジャケット ¥115,000(+tax)
3ポケットウエストコート ¥50,000(+tax)
フロントシンチトラウザーズ \85,000(+tax)
ジュートベレー ¥36,000(+tax)

再び「MARTON MILLS」製の
生地を使った3ピーススタイル。
ポケットのフラップなど
一部は
ワックスコットン素材です。

NICHOLAS DALEYの
2017年秋冬コレクションのテーマは
「BLACKWATCH」。


スコットランドのなかでも
高地地方(ハイランド)の民族文化と
密接に関係するタータン(チェック)に
焦点を当てたコレクションです。

ちなみに「ブラックウォッチ」とは
タータンの一種であり
上の写真の3ピースに見られる柄
(緑×紺)を指しています。

用途や目的によって細かく分類され
呼称が登録されているタータンですが
(数年前に日本の百貨店がオリジナルタータンを
制作、登録したことも記憶に新しいですね)
ブラックウォッチと言えば
代表的なミリタリータータン。
つまり軍用としても使われるタータンです。

そして、タータンと言えば…。





今シーズンのNICHOLAS DALEYの
コラージュによるイメージを見ると
伝統的なスコティッシュの肖像の中に
混じって
「PUNK」の影がちらちらと。


そもそもNICHOLASと言えば
2015-16の秋冬シーズンには
パンクレジェンド、ドン・レッツを召喚し
皆の度肝を抜くコレクションを発表しました。

※ビームスが初めて買い付けた
彼のデビューコレクションにも
レッツはモデルとして登場しました。



2015-16秋冬のショップウインドウ。

NICHOLASとカウンターカルチャーは
切っても切れない関係にあるようです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ジャマイカ系英国人という
移民の血を継ぐ彼が
熱い想いを寄せるPUNKカルチャー。

上のコラージュにも登場する
ご存じジョニー・ロットン。
彼はアイルランド系の移民という
ロンドンにおいてのマイノリティでした。

故アレキサンダー・マックイーンにも
スコットランド系の血が流れていたと言います。
彼も自身のコレクションの中で
独自の配色のタータンを多用した一人です。

英国に於いて影の歴史を歩んできた
スコットランドのタータンに
彼らが身を包むとき
そこにはマイノリティに対する
共感と鼓舞の気持ちがあったのでしょうか?


・・・・・・・・・・・・・・・


そういえば、この秋冬。
当レーベル別注のアイテムで
こんなものがあります。






GEORGE COX 「EVERTON」 ¥45,000(+tax)
※こちらは11月入荷予定のご予約商品です。


数々のパンクスの足元を飾ってきた
GEORGE COXが
当レーベルのために
製作したこのシューズ。
EVERTON(エバートン)というモデル名も
同社の副社長が直々に命名したものだとか。


1971年、ヴィヴィアン・ウエストウッドと
マルコム・マクラレンが
キングスロードにオープンさせた
ブティック「Let It Rock」で人気を博していた
GEORGE COXのシューズ。


「クリーパー」と呼ばれる
ゴム底のコンビ靴が当時のテディボーイたちの
足元を飾っていた時代。
GEORGE COXのシューズも
また伝説です。


ファッション・パンクがリバイバルする、
とは言いませんが情報化社会に揉まれて
知らず知らず、すっかり白けてしまった心に
う一度火を灯すガソリン的な存在として
パンクが見直されることはあり得るでしょう。

パンクとは放送禁止用語を連呼することでも
体中に安全ピンを付けることでもありません。
その行為自体ではないのです。

破壊する相手は「体制」ではなく、自分自身。

自らを壊して終えて
チリや芥しか残っていない
もはや残骸ですらないようなものをかき集め
「これが俺なんだよね、へへへ」
笑ってみせるような感覚。


セックス・ピストルズ解散後、
ジャマイカへ飛んだジョニー・ロットンは
ドン・レッツらに注入された
強靭なダブビートとともにカムバック。


世間に押されたパンクロッカーとしての
烙印をあざ笑うかのように
結成したバンド名は
P.I.L(Public Image Ltd)
=公共イメージ会社。

ピストルズ時代とは全く異なる音楽性で
サウンドとしてのパンクを期待していたファンを
見事に、軽やかに裏切ってみせました。


Rockarchive.comより


期待はずれ上等。

タータンを身に付けて
開き直った笑みを浮かべている
この時代の彼のポートレートは
清々しさに満ちています。


自らのアイデンティティを
ふてぶてしく宣言した男が着る
タータンのかっこよさといったら。

ファッションが手軽な時代。
異常な服好きはもはやマイノリティ。

開き直りも必要です。

勝手にしやがれ、ですよ、ホント。




Tsuruta



フェイシズ


いよいよ7月も終わり
一年の中で最も暑い季節(8月)が
やってきました。


皆様、夏本番にむけた準備は
お済みですか?

ということで
先日より好評開催中のイベントが…。




Tomas Maier EYEWEAR COLLECTIONです。
※詳しくはhttp://www.beams.co.jp/news/513/←コチラ

当店スタッフのスタイリングにも
たびたび登場するTomas Maierのアイウェア。

以下、スタッフ着用画像を
ダイジェストでお送りいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ド派手なプリントのシャツにも。



アフリカンなヴィヴィッドカラーにも。




知的なRAF SIMONSのシャツにも。



ワーク×スポーツのミニマルスタイルにも。



バランスコンシャスな白無地Tにも。



男っぽいスタンドカラーのブルゾンにも。



デニムのテーラードジャケットにも。




コンテンポラリーなスーツにも。




英国ビスポークのブレザーにも。




クラシックなハットにも。




流行のワイン色にも。



ショートカットの女性にも。


ブロンドの女の子にも。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

PINK、RED、TAUPEといった
流行色もきっちり押さえつつ、
それでもサングラスだけが
独り歩きするようなことが決してない
完成度の高いコレクションです。

「アイウェアデザイナー」ではなく
「ファッションディレクター」が
手掛けるだけあって
どのようなスタイルにも
適度なファッション性を加えてくれる
Tomas Maierのアイウェア。


パーツ使いの洗練や
かけ心地の軽さという
ミニマルな要素は
ドイツ出身という
彼自身のアイデンティティに
根ざしたものでしょうか?


いよいよ本イベントは今週末8/6(日)まで!
圧倒的なバリエーションが
一堂に会する
この機会を皆様、お見逃しなく!




Tsuruta

腐敗

江戸時代の言葉で
「女房を質に入れても初鰹」
というものがあります。


実に初物好きの江戸っ子らしい例えです。
勿論、そんなことをしてまで刺身を食べる人は
いなかったはずですが…(笑)。


とは言え、
これは当時の庶民にとって旬のもの、
特に「生魚」が
いかに貴重で
手に入りにくいもので
あったかを
分かりやすく伝える
言葉でもあります。


鰹は魚類の中でも特に「足の早い」
つまり
「腐敗しやすい」ものであるらしく
(カツオの表面を火で炙るタタキも
食中毒防止から来ているのかもしれません)
冷凍や配送のシステムが確立された現代でこそ
当たり前の「刺身」も
江戸時代の町人たちにとっては
かなりの贅沢品であったはずです。


例えば三浦半島で捕れたカツオを
冷蔵庫もない時代に江戸で食べようと思うならば
30km以上を数時間で(無論、当時は人の足で)
駆け抜けなければならない。
つまり腐敗のスピードよりも
速く
走らなければならなかった…。
ということで、昔は魚と言えば
干物が当たり前だったようです。


一方。


最近ではわざと「腐らせて」
というと語弊があるのかもしれませんが
「熟成肉」なるもののブームがあったりして…。

牛やマグロといった
個体の大きい一部の生き物に限り
腐敗の進行よりも早く旨味成分が増す性質がある
(昔、ミスター味っ子で読んだ浅知恵)
ことを利用して「熟成」させるのだとか。

「鮮度」と「腐敗」。

これは人類にとって
昔からのテーマであり

そこに「熟成」や「発酵」といった
知恵もまた共存しているようです。


・・・・・・・・・・・・・・・・

食べ物意外で「鮮度」という言葉を使う
代表に「ファッション」が挙げられます。
流行の新鮮さ、という意味です。



最近ではその「鮮度」をより高い状態で保つべく
オンラインでコレクションを発表した直後には
新作をデリバリーするブランドも現れました。


これは、
「情報のスピードがあまりにも速すぎて、
コレクション発表から店頭に並ぶまでに
数ヶ月も待っていたら
服が鮮度を失い腐敗してしまう」
ということなのでしょうか?



ちなみに僕は飽き性です。
20年近くも服屋をやっているわけですから(?)
新しい服が欲しい、着たい、という好奇心は
一般的な人に比べ
強い方だろうと思われます。

特に若いころは
「新しい服を買う」
→「飽きる」
→「新しい服を買う」の無限ループで…。


せっかく手にいれた新しい服も
あっという間に自分の中での鮮度が
落ちていったような
気がします。

デザイナーズブランドが好きだったこともあり
次シーズンのものを目にすると気分が変わり、
前シーズンの服には目もくれなくなってしまう。

じゃあ、「トレンド最先端」の服だから
「鮮度が落ちるのも早い」のかな
と思って、
クラシックなものを買う。


結局は同じことでした。


老舗シューズメーカーの靴を買っても
古典的なシェットランドセーターを買っても、
同じ。飽きてしまう。


結局、鮮度が落ちるのは「服本体」ではなく
「自分の目」の方だったのです。


情報が入れ替わるスピードがどんどん速くなり
「昨日は新しかったモノ・コトがあっという間に
使い古されて」しまうと嘆いていたら
それは時代のせいではなく自分のせいだった。




ただ、ある時から
自分が昔買った服が
「古くならない」ようになりました。

それは買うものが変わった、わけではなく
やはり「こちらの目が変わった」のかもしれません。


旅に出て
アートに触れ
映画に感動し
人に会い
音楽に耳を傾け
読んだ本の一説に心を震わせ。


自分自身を壊しては作り直し
それを繰り返すうちに同じ服が昨日とは違う見え方に
変わったと
言えるのでしょうか。


歳を重ねるとともに食べ物の趣向が変わる、
なんて話はよく耳にします。
若いころには見落としていた
「旨味」に開眼したりして。

10年ぶりに引っ張り出した
ベルギー人デザイナーの服が当時とは違う輝きを放ち、
最近買ったクラシックアイテムが
今年のトレンド最先端とクロスオーバーする瞬間。

モードな服に潜むクラシシズム。

古典的な服に隠された革新性。

人に必ず二面性があるように
服にも二面性があります。




春~夏にかけて北上する鰹。
一旦北上した鰹は秋に南下するころには
油の乗りきった状態で「戻り鰹」となり
2度目の旬を迎えます。

流行もまた然り。

「ビッグシルエット」「ファーアイテム」
「パッチワーク」「90年代」
「ストリート」「70'sフィーリング」

トレンドと呼ばれるワードの中にも
自分自身の血となり肉となるものが
きっとあるはずです。
すべてが過ぎ去ってしまう訳ではありません。

一定以上のクオリティや情熱でもって作られた服は
そんなに簡単に腐りはしない


腐らせるかどうかの分岐点は
技術革新の中にはなく
自己革新の中にある。


そんな気がしています。


インターナショナルギャラリー ビームスには
秋冬の新しい商品が入荷してきました。

モードな服も
クラシックな服もお客様なりの
「旬
」を感じながらご賞味いただけると幸いです。




Tsuruta


名脇役


全国的に梅雨模様。
毎日、蒸し暑い日々が続いていますが
とは言え、あまりだらしない格好で
人と会う訳にもいかない…
という方も多いでしょう。

「ジャケットは着ないとしても
ネクタイくらいはしないとな…。」
「でもネクタイだけが大袈裟に
見えそうで…。」


そんなとき頼りになるのが
シルクのニットタイ。


スーツやジャケットには勿論の事
ボタンダウンシャツやカーディガンに合わせても
それなりにきちんと感をキープできる優れもの。

ストライプや小紋柄の様な重厚感はありませんが
涼しげで、適度にきちんと見えます。


ニットタイと言えば定番は黒。
ファッション業界のなかにも
「黒のニットタイが一本あれば十分だ」
と仰る御仁もいるように
(冠婚葬祭以外は)ほとんどのTPOに対応できる
万能選手です。


黒いニットタイのアイコンと言えば
英国代表は初代・ジェームス ボンドこと
ショーン コネリー。
初期の007シリーズでは
ホワイトシャツに黒のニットタイで
いかにも颯爽としています。
米国代表はダスティン ホフマン。
アイビーリーガールックの教科書的映画
「卒業」('67)では
コードレーンの上着にブルーのボタンダウンシャツ、
そして黒のニットタイという出で立ちで
人妻に翻弄されまくります(笑)。

ほかにもアラン ドロンや
スティーブ マックイーンなど
銀幕スターの首元を
さりげなくクールに飾ってきたのが
細身のニットタイ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということで
本日は当レーベルオリジナルの
ニットタイとシャツを使って
コーディネートしてみました。
使用したニットタイはこちら。


シルクニットタイ
価格:¥7,400+税
商品番号:23-44-0214-377

軽くて薄いシルク100%のニットタイ。
幅5.3cmのナロータイプです。全6色展開。


ドイツのアスコット社が作る
ギシギシに目が詰まったものも
(僕も3~4本所有しています)
それはそれで良いのですが、
こちらのタイはフラットな編み地。
ボリューム控えめで、よりモダンな印象です。
個人的に所有していた仏・高級メゾンのタイと
英国テーラーのタイをサンプルにしつつ
国内のメーカー様に頼んで一から制作しました。
結んだ時のノットが
コンパクトな見え方になるように
幅は勿論、シェイプも細かく指定しました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それでは実例集を。



タブカラーシャツ(グレー×白のストライプ)に
グレーのニットタイ。
無彩色のみで構成されたカラーリングなので
都会的な雰囲気が楽しめる組合せです。
ジャケットやパンツも
グレー系の
グラデーションでまとめると
より洗練されたスタイリングになりそうです。



同じくタブカラーでブラウン×ブルーの
細かいチェック柄のシャツに
ネイビーのニットタイを合わせています。
清潔感のあるこの組み合わせ。
ベージュ系のコットンスーツで
軽快に合わせてみては
いかがでしょうか?



クリーム色のレギュラーカラーシャツに
ワイン色のニットタイ。
コンチネンタルな雰囲気です。
同系色のブラウンスーツは勿論ですが
沈んだグレー色の上着に合わせると
ちょっとパリジャンなムードに。




繊細なニュアンスを
感じられる組合せです。






こちらはちょっとクレイジーなくらい
カラフルな配色のラウンドカラー。
チェックから一色拾って
ブラウンのニットタイと合わせています。
流行のテラコッタなど
明るめのブラウン系コットンスーツと
相性が良さそうです。



グレーボディ、白襟のクレリックシャツに
ブラックのニットタイ。
英国的ストイックな組み合わせです。
グレー系のピンヘッドなど
すこし凹凸感のある英国調のスーツに
よく似合いそうです。



最後はちょっと変化球。
白いラウンドカラーシャツに
ライトグレーのニットタイ。
(ちょっとモワレ気味に写っています…。)



よく見ると
襟だけがウイングカラーのブザム部分に
見られるような
ピケ織りになっています。
実際に企画段階では
ウイングカラーシャツを見ているうちに
ふと思いついたデザイン。
ホワイト オン ホワイトのクレリックです。
シルバーグレーのニットタイも
どこかフォーマルウェアを思わせる高貴な色。
夏場のウエディングパーティーなど
ちょっとだけフォーマル感が欲しい場に
光沢のあるモヘア混のスーツと合わせて
出かけるのも涼しげで洒落ています。




という訳で
様々な襟型、柄、配色、素材と
組み合わせてみました。
いかがでしたか?

昨今のネクタイのトレンドは
クラブストライプや
ヴィンテージ調のプリントなど
インパクトのあるものが
主流ですが…。

主役級のスターたちの首元を
そのクールかつ控えめな存在感で
脇役的に飾ってきた
無地で細身のニットタイ。

この夏のワードローブに
1本と言わず、2本3本といかがですか?



Tsuruta


カエサル曰く


「Veni,vidi,vici(ヴェニ ヴェディ ヴィチ)」

共和政ローマ時代の
軍人・政治家・文筆家として知られる
ユリウス・カエサルが紀元前47年の
「ゼラの戦い」に勝利したことを
ローマにいるガイウス・マティウスに
知らせた言葉である。

意味は「来た、見た、勝った」。


韻を踏んだ簡潔な戦況報告は
実にカエサルらしい…


…って、
いきなり何のこっちゃという感じですが。


インターナショナルギャラリー ビームスで
この春夏にスマッシュヒット中、
とっても気になるTシャツのご紹介です。


フランス発、そのブランド名が…。

ヴェニ

ヴェディ

ヴィチ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



タグには赤い文字で「VVV」。
ちなみにこの男の人は?

ゾルバです。

いや、ゾルバって誰よ?

ギリシャの作家ニコス・カザンザキスの
小説「その男、ゾルバ」を原作とする
1964年の同名映画の主人公です。
同じくギリシャ人の監督
マイケル・カコヤニスが
手がけた
知る人ぞ知る
カルトムービーです。

その男、と聞いて
「ゾルバ」と答えるか
「凶暴につき」と答えるかで
映画的趣向が分かれるとか分かれないとか…。


それにしてもゾルバ、
こんな顔だったかな…?


とにかく
<Veni vedi vici>のデザイナー、
この映画が好きで好きで
Tシャツの柄にしちゃったそうです。

このデザイナー、
もうひとつ好きなものがあって。
それが…。

ケバブ。

左の方には
包丁を持ったケバブ屋のおじさんが
ニコニコ顔で肉を削ぎ落しているのが見えます。

大好きなふたつ、
「ゾルバ」と「ケバブ」が
一堂に会してみました、って。
発想が自由すぎます。

そもそも一番最初のTシャツも
「Tour Eiffel」と書いてありますが
全然エッフェル塔じゃないし…。
送電線か何かですよね。

フランスらしい
(ちょっと意地悪な)エスプリが
ほどよく効いたアート性が光ります。

アートを日常的に
身につける感覚も新鮮です。


そんなユーモアと毒っ気が溢れる
<Veni vedi vici>のTシャツは
お客様は勿論、ビームススタッフにも
大人気。


もちろんTsurutaも着ています。
ピカソ風のイラストを選びました。



あ、バイヤーの関根と
かぶってしまいました…。

それを見た関根が
「ツルータくん(ブルータス)お前もか」
と言った…

…かどうかは定かではありません(笑)。

とりあえず

(お店で)着た!
(ブログを)見た!
(Tシャツを)買った!

という感じで
是非皆様のご来店を
お待ちいたしております。


軽い装いのスパイスとして
一枚で着てもインナーに重ねても
存在感抜群です。


夏はすぐそこに。


「賽(さい)は投げられた」のです。
これはもう着るしかありません(笑)。




Tsuruta

今夜はビーズイット


6月に入り
梅雨入り前の過ごしやすい気候も
そろそろ終わってしまいそうな
この時期。


店頭には春夏物が出揃っていますが
コーディネートのスパイス的に使えそうな
小物が入荷してきたので
今回のブログでは「その小物」を
紹介してみたいと思います。

まずはスタッフのスタイリングから。




プレススタッフ安武。
非常にリラックスした表情です(笑)。
休暇をとって旅したモロッコの影響でしょうか。
ホワイト×グレージュに絞った淡いカラーリングで
都会のリラクシングスタイルを表現しています。



注目は腰に巻いたベルト。

インド製のビーズで作られたTACASiのニューアイテムです。


お次はショップスタッフSuzuki。




Usedのナイロンパンツにビーズベルト。
発色のよいスポーツアイテムに
ビーズの原色使いがマッチしています。



もひとつSuzuki。
こちらは黒っぽいカラーリングの中に
差し色でビーズベルト。




Yuketenのトライバルなモカシンと
ジャージパンツが
いい感じのミックス。


Suzukiの場合、
2体とも「スポーツ」と「エスニック」の
クロスオーバーに焦点を合わせて
コーディネートしているようです。


スポーツ×エスニックは
昔からよく合う組み合わせだと言われています。
誰に(笑)?って。
少なくとも僕はそう思ってきました。
80'sロンドンのスタイリストRay Petriの作品にも
しばしば登場する
組み合わせですね。


・・・・・・・・・・・・・・・


3人目は私、Tsuruta。




カーフスエードのレザージャケット、
泥染めシルクに漆コーティングを施した
10年前のチャイナシャツ(Fennica)、
リネン混のチェックパンツ(Antonio Marras)で
素材感を意識したコーディネート。

英国のシルクタイ(ATKINSONS)や
アメリカ靴(ALDEN)、フランス人が
アイルランドの老舗に別注した
キャップ(Anatomica)など
多国籍なアイテム群に
インドのビーズベルト。




レッド~ボルドーが
なんとなくリンクしています。

・・・・・・・・・・・・・・・

三者三様のビーズベルトコーディネート。
大トリは勿論この人。



当レーベルディレクターの
服部です。
「昔のフラメンコダンサーみたいに
なっちゃいました。」とは
本人の弁ですが…。

僕はこんなフラメンコダンサー
見た事がありません(笑)。



チャイナトグルが付いた
TACASiのジャケットと
ビーズベルトがマッチしています。



発色が良い991のニットと
ビーズのイエローがリンクしています。
リンク、というか体の半分以上がイエローです。
荒技です。

投げっぱなしの
ジャーマンスープレックス。


・・・・・・・・・・・・・・・


いかがでしょうか?
TACASiのビーズベルト。

マンネリ気味の着こなしには
程よいスパイスとして。
攻めた着こなしには
更なるインパクトを。


しかも¥5,800(+税)という
気軽なプライス!

入荷早々にご好評いただき
品薄となっておりますが
色によっては
まだ若干ですがご用意できます。



お早めにお問合せ下さいませ。








Tsuruta

ヨハク黙示録



随分と気温も高くなってきたので
そろそろTシャツやショーツの出番かな?
なんて声も聞こえてきそうな
季節です。

本ブログでは
洋服好きの方を虜にする
(もちろん当店スタッフもお気に入り)
堀切道之氏による<CLASS>のアイテムを
紹介したいと思います。

今回はいつもとちょっと趣向を変えて
トルソーに着せてみました。

まずはこちら。



「DAVE」と呼ばれるショーツ。
ウルトラスエードPX素材です。
ドローコードでウエストや裾の調整ができます。
このショーツに…。



丸胴ボディのTシャツ「D.T.2」を
組み合わせてみました。
生地の柔らかさとインサイドアウトシームが
ポイントになっています。


「D.T.2」の長袖バージョン「D.T.4」。
そして…。


「D.T.4」の上に「D.T.2」をレイヤード。
ショーツのウエストが
ガバガバに大きく飛び出しているので
その上にTシャツが2枚も溜まっています。
ドレープたっぷりです。



「D.T.2」の上に「VENICE」と呼ばれる
極端に着丈の短いシャツをオン。
100番双糸のスーピマコットンを使用したシャツは
サイドシームが無い丸いシルエットが特徴です。



「D.T.2」の上に
ウルトラスエードとデニムボンディングが
リバーシブル、という
超絶素材を使用した
スリーブレスジャケット
「DEL MAR」を
羽織っています。



ボトムとシューズは同一のままで
トップスだけを取り替えたり
重ねたりしてみましたが
(袖をロールアップしたり
ドローコードを引いてみたり
若干のニュアンスはつけたものの…)
これだけ多彩に印象が変化するものか、
という感じですね。
また、Tシャツにショーツという
最小限のアイテムでも
洋服の表情が豊かなので
つまらない感じになりません。
<CLASS>のアイテムだけでも
これほど多くの組合せが生まれるのです。
(※シューズのみRAF SIMONS×addidasの
サンダルを使用しています。)

ということで<CLASS>のアイテムは
軽いアイテムだけでも
十分にファッション性を
アピールできるので
いよいよ暑くなってくる
これからの季節にオススメです!…となると
半分は勿論正解ですが、
本ブログはもう半分の主題を残して
後半戦へ…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


前半戦では
あえて意図的に
A+B=Cといった
コード表のように
<CLASS>をスタイリングしてみました。

しかし。

<CLASS>の本当の魅力は
このコード表に記載されていない部分に
隠れている、と個人的には思っています。

ということで、ここからは
<CLASS>のアイテムを使って
<CLASS>以外の洋服と組み合わせた
実例集を見てみましょう。

サンプルは…
私、Tsuruta(笑)。

実際にショップで着ていた
<CLASS>のスタイリング集、
とりあえず見てみましょう。




<CLASS>のパンツ「BAKER」を主役に。

STEPHAN SCHNEIDERのシャツの中に
英国の老舗・TURNBULL&ASSERのシャツを
襟出しでレイヤードしています。

特に意味はありません。




カッチリとしたクラシックアイテムに合わせても
単純な「真逆ミックス」に陥ることなく
なんとなく、静かに寄り添うように
違和感を与えてくれる<CLASS>のアイテム。
ワイドピッチのストライプという柄のイメージも
「フィットしないフィット感」によって
完全に中和されています。



「BAKER」で、もう1パターン。

ウエストや裾が自在に調整できるこのパンツを
EMILIANO RINALDIのスーツにレイヤード。
自在過ぎて、穿けてしまうんです。
ミリタリーやフィッシングにあるような
オーバーパンツ気分です。



ストライプ×グレンチェックの
パターン・オン・パターンを
パンツとパンツで実践してみました。
特に意味はありません(笑)。



TONSUREのGジャンセットアップに
「BAKER」を重ねて。
ブラウンダックのタフな素材感と
中性的なシューズの間を
パンツが見事に中継してくれています。
(インナーは裸ではありません。
昔買ったマルジェラのヌードカラーTです…)




チラリズム。


こちらは変則的なボリューム感の
ステンカラーコート「FRED」。
写真には写っていませんが
袖の下には手を出せるような
スリットが入っていて
マントのように着る事も出来ます。




TONSUREのナイロンパーカ、
HUSSEIN CHARAYANのショーツの上に
ざっくり羽織ってみました。
同じトーンのベージュでレイヤードしています。



MARTEGANIのミュールに合わせたのは
これまた<CLASS>のレッグウォーマー。
(こちらは2年前の製品です)

いかがでしょうか?


見る人が愉快になるか
不愉快になるかはわかりませんが(笑)
Tsuruta的にはかなり自由に楽しんで
スタイリングしています。

なぜ<CLASS>のアイテムは
着るのが楽しいか?

僕の個人的な答えは
「どのような着方をしてもいいような
気にさせてくれるから」です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


一年ほど前ですが
デザイナーの堀切氏と僕はマルジェラの話題で
メッセージをやり取りしました。
そのときのやり取りは
以下のような感じでした。


Tsuruta:エスタブリッシュメントにより
一方的に押し付けられた「醜い」「美しい」の
基準を彼(マルジェラ)と彼のチームが
転覆させたところから
個人の時代(90年代)が始まった気がします。

堀切氏:100人いれば、
100通りの答えや思いがあり、
決して一つの答えではない事が、 正解ですかね。

Tsuruta:CLASSの魅力は一人一人が埋めていく
その余白部分にありますね。

堀切氏:マルジェラのチームが
すべてのコードを形にした以上、
これからは余白や曖昧な部分を残し、
無限な答えを楽しみたいです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今にして見れば、ファッション業界の大先輩に
知ったような口をきいている一年前の自分に
色々と思うところもありますが…(汗)。

このときの堀切氏の言葉に僕は大いに共感し、
感銘を受けたのです。




僕が好きなアメリカの現代アーティストに
Raymond Pettibonという人がいます。

彼の作品タイトルに
「The Pages which contains truth are blank」
というものがあります。

「真実が書かれたページは空白だ」
直訳するならば、そんな感じでしょうか。

あなただけのページ。
お手本を見ながら
塗り絵をするのわけではありません。
そのページはまだ真っ白のままで
あなたの答えだけを待っているのです。

世界には(ファッションには)まだ、
他人に塗り潰されていない部分が
残されているのです。

これはもう、
楽しみながら書き込むしかありません。
他人のページではないのですから。

<CLASS>の洋服は
まるで…。


やめておきましょう。

その答えは着る人の中にだけあるようです。



Tsuruta

Leap before you look


本日は長い前置きは無し。
スタッフのスタイリングスナップから。


さっそく参ります。
(スタッフのスタイリングには
過去の取り扱いアイテムや社外品が
含まれます。ご了承ください。)



当レーベルディレクターの服部。

E.TAUTZのアンバランスなジャケットに
パンクなプリントTを合わせて
初夏らしく、騒(さわ)やか
かつ過激に着こなしています。

(スタイリング詳細はコチラ)
http://www.beams.co.jp/styling/international_gallery_beams/32211/



足元はこちら。
イタリア発のファクトリーブランド
MARTEGANI(マルテガーニ)の
ストラップシューズ。

ボロネーゼ製法で
素足履きに適した軽い履き心地。

このシューズ(色違い)を
ヘビロテで愛用しているのが…。



私、Tsurutaです…。



インドのブロックプリントと
モロッコのサボテン繊維素材。
異なる柄・素材のストールを重ね付けした
うるさすぎるスタイリングの足元も
上品に受け止めてくれます。
MARTEGANIありがとう!って感じです。

(スタイリング詳細はコチラ)
http://www.beams.co.jp/styling/international_gallery_beams/33394/


ちなみに別の日のTsuruta。



ヌーディなレッグウォーマーに
思わず目がいってしまいがちですが(笑)、
見ていただきたいのはMARTEGANIの方。
最初のスタイリングと見比べ
ストラップの位置に注目してください。

(スタイリング詳細はコチラ)
http://www.beams.co.jp/styling/international_gallery_beams/32928/

はい、そうなんです。
このシューズ、ストラップが
前後に回転する仕組み。
かかとにも甲にも引っ掛けられる
一粒で二度美味しい(古い…)
シューズなのです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


続いてはこの人。


最近、髪を切りました。
スタッフSuzuki。
バティックプリントのボトムに
グァテマラの刺繍シャツという
多国籍ミックススタイル。
EMILIANO RINALDIのカーディガンや
ネオンカラーのTシャツをレイヤードして
素材の凹凸感をうまく出しています。

(スタイリング詳細はコチラ)
http://www.beams.co.jp/styling/international_gallery_beams/33118/



足元はこちら。


TA CA Si(タキャシ)のXストラップシューズ。

昨年もご好評頂いたモデルを
素材を一新してこの春、再リリース。
バレエシューズのような
フェミニンなムードが
どんなコーディネートも
イマっぽく仕上げてくれる逸品です。



スエード素材もありマス。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


いよいよ本日のクライマックス(?)。



再びTsuruta。
なんかスミマセン…。

(スタイリング詳細はコチラ)
http://www.beams.co.jp/styling/international_gallery_beams/30776/



足元はこちら。
JOHN MOOREのダブルストラップブーツ。

Tsurutaで、もう1パターン。



UMIT BENANのセットアップに
JOHN MOOREのブーツ。
素足で履くとサンダルに見えませんか?
リンゴをかじるとハグキから血がでませんか?

(スタイリング詳細はコチラ)
http://www.beams.co.jp/styling/international_gallery_beams/32795/



サンダルには見えませんし、
ハグキから血も出ません。
出るとしたら足からです(笑)。
さすがに素足履きはちょっと痛かったかも…。
良い子はマネしないでね!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

で、勘の良い方は
もうお気づきのハズ。

結論。

「今シーズンはストラップシューズが新鮮!」
ということです。

シューズでストラップと言えば
本格靴ブランドならば
どこでも作っている
モンクストラップがまずは頭に思い浮かびます。

しかし。

今回ご紹介した3型に共通するのは
「足の甲が見える」つまり
靴のベロ(tongue )が無い、ということ。

これは「軽さ」だと言うことも勿論できますが
「中性的なムード」とか「中世的なムード」とか
「サンダル的なエスニックムード」とか
色々な見え方に
置き換えることができます。



ベロがないだけで
こんなにも足元の印象が変わる!
というわけです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



中でも、このJOHN MOORE。
80年代デザインの復刻であるにもかかわらず
この新鮮さ。斬新さ。
これはJOHN MOOREというシューズデザイナーの
偉大さと、彼が作るシューズの持つ魅力が
いかにパーマネントなものであるかを
証明しています。

LOUIS VUITTONやVALENTINOといった
ハイブランドがここ数年の間に引用したことで
いま再び注目を集めている
パンク~ポストパンク時代のデザインたち。

HOUSE OF BEAUTY AND CULTURE周辺
(JUDY BLAME、CHRISTPHER NEMETH、
そしてJOHN MOORE)やJAMIE REIDといった
偉大なる壊し屋軍団が作り上げた
80年代デザインは
ポストノームコア時代の今
とりわけ新鮮に映ります。

デコラティブである、という
くだらなさと美しさ。




僕も、大昔に買ったコンバットブーツを
最近また履いたりしています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そこらじゅうに散らばった
大量の抜け殻みたいなものを
ほうきとちりとりで
ヘラヘラ笑いながら
掃き掃除していく感じ。

なんとも
スカッと爽快じゃありませんか。

大いなる退屈。
そのあとにやってくる
破壊。

ホップ・ステップ・ジャンプなんて
順序の良いこと言ってないで
この春は
ホップ・ステップ・ストラップ(笑)。

転ばぬ先の杖など早々に捨ててしまい
靴についたストラップで
足元を手早く窮屈に縛り上げたら
あとは軽やかに跳ぶだけ。

跳ぶ前に見るんじゃなくて、
見る前に跳べ、って。

そんなことを
最近思っています。




Tsuruta



ア・ラ・カルト


ちょっと前の話ですが
ある日、自宅にいた僕は
本棚にある一冊の本を何気なく手に取り
パラパラとめくりながら
軽い気持ちで読みはじめました。


1997年刊行の
「今日からちょっとワイン通」という本で、
サントリーで(当時)コピーライターとして
活躍する山田健氏による著作です。


先に断っておきますが、
僕はワインに詳しい訳でもなければ
特別詳しくなりたいわけでもない。
何故、自宅にこの本があったかも分からない。
(たぶん、妻が買ったものかと)


とにかく、自宅のソファーで
パラパラとページをめくっていました。


で、僕はワインをはじめ
酒の銘柄などには
まったく詳しくないし
ブドウの品種とか地域の特徴とか
そういったことには元々興味がない。
真剣に覚えようというつもりもない。


しかし、この本は僕にとって
非常に興味深いものでした。


なぜか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・


この本の著者山田氏の持論は
(かなりおおざっぱに言うと)
「自称ワイン通や気取ったソムリエの振り回す
ウンチクや常識なんか
気にしないで
ワインを楽しみましょう!」
というもの。


グラスの良し悪しについての話や
レストランでの注文の仕方など
「ふむふむ」と読む部分も勿論ありましたが、
個人的に
もっとも興味深かったのが
「ワインと料理の相性」について書かれた項。


氏によると(ある程度好みはあるとしても)
「レモンをサッとかけた魚のグリルと
ボルドーの白ワイン」や
「野獣肉とエルミタージュの赤」や
「アップルパイとドイツのアウスレーゼ」
という具合に、ワインと料理には
よく「馴染む」相性があると言います。


この場合、「共通項を探り」
「似たもの同士を合わせる」ということが
ヒントになるようです。
要するに酸味と酸味、
野趣と野趣を合わせる、ということです。


これって何かに似ていると思いませんか?




そう、洋服のコーディネートです。


・・・・・・・・・・・・・・・


ワインと食べ物、洋服のコーディネート。
ともに相性があるとして
それらは大きく二つに分けることができます。


「馴染む相性」と「引き立て合う相性」です。
「馴染む相性」とは先に挙げたような
「酸味と酸味」つまり「同じ要素で合わせる」。




逆に、「引き立て合う」というのは(氏によると)
「英国人が好むブルーチーズとポートワイン」
「アメリカ人がよくやる
チョコレートとカベルネ・ソーヴィニヨン」。
これは甘いワインと臭いもの、
渋いワインと甘いチョコという具合に
コントラストの強い組み合わせのこと。




服に例えるなら「ツイードの上着に
ウールのネクタイを結ぶとして」
シャツは?

「ビエラ地のタッターソール」を選べば
「馴染む」
(=カントリー×カントリー)
「白のブロード」を選べば「引き立て合う」
(=スポーティ×ドレッシー)でしょうか?




当然、始めのうちは
「馴染む」方を選択する方が間違いない。
アイビーっぽいものと
ボタンダウンを合わせてみたり。
英国のスエード靴に
シェットランドウールを合わせてみたり。


「馴染む」と「引き立て合う」。
どちらが良いのか?となると
「着る人の個性」や「好み」は勿論のこと
まずは「着るシチュエーション=TPO」次第
ということも言えます。





・・・・・・・・・・・・・・・・・

2017年現在、ファッションにおいて
洋服のコーディネートは
かつて無いほど自由になりました。



ハイとロウ、
イーストとウエスト、
オールドとニュー、
ボーイとガールがありとあらゆる角度で
「ミート」していて
もはやミックスされていないことなど
この世に存在しないかと思えるほどの
ノーボーダーぶり。
GUCCIやVETEMENTSの
コレクションを見ていると
そう感じます。



一方で洋服屋。
濫立する大型ショップへの反動からか、
小さなショップや個人商店、
あるいは専門店(靴屋、スーツ屋)への
興味が高まっていることも見逃せません。
こういったショップのドアを叩くと
「無限のミックスを遂げた外界」とは
少々趣の異なる「ある特定のスタイル」を持った世界が広がっています。

日本橋にあるANATOMICAや
渋谷にあるrdv O globeなどもそうです。
オーナーや店主の趣味が良く出ていて
これらの店に足を運べば
その店のシェフと深く付き合うほどに
双方の理解が深まり、
着席した瞬間から自分好みの味が
目の前にサーブされることでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

一方で、僕ら
インターナショナルギャラリー ビームスは
どんな店なのでしょうか?



言うなれば「巨大な冷蔵庫」という感じです。
和洋中エスニック問わず
様々な食材がぎっしりと詰まった冷蔵庫です。
勿論、それぞれの食材自体も厳選されており
鮮度も管理されております。
先述したANATOMICAやrdv O globeも
取り揃えております。



そこから
お客様のご要望に合わせて
食材を取り出し、組み合わせ
調理、盛り付けをして
サーブするのが
僕ら、ショップスタッフの仕事です。

クラシックなアイテムから
前衛的なコレクションピースまで
食材は豊富に取り揃えております。
夜のフォーマル時に合わせて
きちんと「馴染む」ものをお考えならば
ブラックタイのコーディネートを。
夜遊び兼用であれば
タキシードの上着を「引き立てる」
トラックパンツとスニーカーも
ご提案させていただきます。

組み合わせは
お客様の数だけ存在するかと思います。



食事とワインの組み合わせよろしく、
洋服と靴の組み合わせについて
ホームページで特集を組んでみました。
当レーベルのメニュー代わりに
是非、ご覧になってみて下さい。
http://www.beams.co.jp/feature/170502/

ここで登場するスタイリングは
あくまで「ほんの一例」です。


初めにも書きましたが
山田氏の持論は
「自称ワイン通や気取ったソムリエの振り回す
ウンチクや常識なんか
気にしないで
ワインを楽しみましょう!」
というもの。




決められたコース料理も存在しますが
是非、アラカルトにてご注文くださいませ。
「馴染む相性」も
「引き立てあう相性」も、どちらも
ご提案させて頂きます。


ブランドや価格の上下関係はありません。

すべてを並列に扱います。

食事を楽しむような感覚で
お買い物を楽しんで頂けると幸いです。

スタッフ一同
みなさまのご来店をお待ちしております。



Tsuruta


〇%△+(記号的ファッション)


ここ数年で本格的に復権を果たした
ファッションアイテムのひとつに
「ロゴもの」というのがあります。


アレッサンドロ・ミケーレによるGUCCIでは
レトロでヴィヴィッドなカラーリングの
ロゴスウェットが人気。


これは自社ブランドのロゴに
限ったことではありません。


例えば

VETEMENTSにはChampion、
ゴーシャ・ラプチンスキーにはFILA、
LOUIS VUITTONにはSUPEREME(!)
などといった具合に
他のブランドとコラボすることで
「他人のロゴも自分の服につけてしまう」くらい
いま、ロゴ入りアイテムは大ブームなわけです。

ここには「ファッションの情報化」という
流れがあります。
ロゴ=記号なわけですが
ファッションは「記号化」されることで
より速く、より遠くまで、より多くの人に
届くことになります。

これが「シルエット」「素材」となると
「記号」ほど誰にでもわかるものではないので
分かる人にはワカル、という範囲内でしか
届かない。

スウォッシュマークを見れば
誰もが「NIKE」だと分かるけれど
「ツイード」を見ても
全員が「英国風」と思う訳ではない、
「裾広がりのロングコート」を見ても
皆が「70年代風のAライン」と思うわけではない、
ということです。

RAF SIMONSやVETEMENTSが打ち出す
スーパービッグシルエットぐらいになると
誰でもワカルくらい「大きい」とは
思いますが…。

・・・・・・・・・・・・・・・

で、ちょっと面白い逆転現象だな、と
感じる事があるので本題の前に
少し書いておきます。

例えば1980年代にも
ロゴアイテムはブームだったかもしれません。
しかし、今のブームとは違う点があります。

1980年代、バブル真っ盛りの時代、例えば
「VERSACE」と書いてあるロゴものを着る人は
「自分はVERSACEを買う事が出来る位
お金をもっているんですよ」ということを
言いたかったわけです。着ている衣服を通して。
勿論、VERSACEは高価だと知る人に向けて、
ですが。

一方、いま。

VETEMENTSのアイテムは
スウェットで10万円オーバー。
そう、Championのスウェットの
実に10倍以上の価格帯。
つまり「高いブランドが
安いブランドのロゴを借りている」わけです。

これは
「ストリートがハイファッションに与える
影響が…。」という風にも取れます。
(これについては少し違う考えが
個人的にはありますが、それはまた別の機会に)

とにかく、ハイなブランドが
スポーツブランドやワークウェアブランドの
ロウな名前を借りることで
「ストリート」「スポーツ」といった要素を
自らのブランドに記号として
取り入れているわけです。

ロゴが入るだけで
これだけ手っ取り早く多くの人に
「いまの流行はやっぱりストリートなんだ」
と思わせることができる。
そういった意味で
「ロゴ」という名の「記号」は
実に高い「機能性」を持っている
ということになります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


でここからが本題。

「機能性が極めて高い衣服」が
「ロゴもの」以外にも実はあります。

「スーツ」です。

衣服の種類で「機能性」
と言うときに
真っ先に思い浮かぶのは
いわゆる「ハイテク」素材をつかった
スニーカーやアウターなど。

例えば「スポーツ」や
「ミリタリー」「ワーク」など
特定の作業の為に作られた衣服は
(当たり前の話ですが)
「作業しやすいように
あらゆる状況を考慮した
素材・ディテールで」なお且つ
「生産効率の良いやり方で」
作られた「ミニマルデザイン」です。

一方で「スーツ」はと言うと…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


先シーズンも
皆様にご好評いただいた
インターナショナルギャラリー ビームスの
新型オリジナルスーツ
「Contemporary 2B」が
2017年春夏バージョンとして
装いも新たに入荷いたしました。


※このスーツのコンセプトについては
先シーズンのブログをご覧ください。
http://www.beams.co.jp/blog/international_gallery_beams/1453/


まずは店内のディスプレイから
見てみましょう。



ベルベットやヘビーウェイトのフランネルなど
重厚な生地が中心だった
先シーズンに比べ
軽快な素材を中心に展開しています。


なかでも注目は「コットンスーツ」。
ハリのあるコットンギャバジンは
この時期にぴったりの一着。



オレンジがかったベージュが春らしいこの生地は
Vゾーンも華やかなカラーリングで構成すると
より一層新鮮です。
ナローなニットタイも
このスーツのために
新しく企画・製作しました。




足元もレザーサンダルで軽快に。
ベビーピンクのソックスと合わせて
コーディネートしてみました。


もう一体。



伊・カノニコ社のモヘア混ウールを使用した
こちらは
グレー系のピンヘッド素材。
(ちょっとモワレ気味に写っていますが…)



ミニマルなムードのこのスーツと相性抜群。
涼やかなシャリ感と
都会的な静けさが共存する一着。
個人的に一押しです。
ビジネスにも勿論使えます。



足元はブラックカーフのプレーントゥで
無駄を削ぎ落とした印象に。



Vゾーンは同じくレーベルオリジナルの
レギュラーカラーシャツに
英・アトキンソン社の7cm幅ストライプタイ。
シャツ、タイ、スーツをグレー系で纏めることで
アーバン且つモダンなムードが加速します。
シャツの襟とゴージラインの角度が
並行に揃っている点も見逃せません。



上着の丈は
きちんとヒップが隠れる長さ。
縦長なシルエットが
印象深いバックスタイル。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

話を戻します。

21世紀における
スーツの機能性とは果たして何か?

人によっては
「印象が堅苦しい」「窮屈」
「シワが気になる等、手入れが面倒」
「デザインが決まっていて面白くない」
「夏は暑い」…などなど。

もしかすると
「20世紀の遺物」とか「スーツを着る、という
慣習自体が非合理的だから廃止したほうが良い」
といった意見もあるかもしれません。


現在、僕らが「スーツ」と呼んでいるものは
丈の短い上着に
共生地のパンツという2ピース、
もしくはベストを加えた3ピースで
構成されています。

これは服飾史のなかで
「ラウンジスーツ」と呼ばれるものです。

それ以前の男性の衣服は
丈が長い上着と別生地の組下を
組み合わせたものが主流で、
その名残は現在のフォーマルウェア、つまり
モーニングなどの燕尾服+縞ズボンに見られます。


100年ほど前の時点で「ラウンジスーツ」は
「現代に合わせた合理的な衣服」であり
燕尾服などよりも気軽に
活動的なシーンで着る男性服として
市民権を得てきました。
しかしその後、度重なる技術革新や
服装のカジュアル化が進むなかで
簡略化された「ラウンジスーツ」ですらも
堅苦しい物として
認識されるように
なっていると言えます。

もしかすると将来
2ピースの(ラウンジ)スーツも
ウェットスーツのような
1ピースになる時代が来るかもしれません。
昔見た近未来映画のように。

それでも2017年現在
1960年代に夢見た21世紀の世界よりも
ずっと強く(しぶとく)スーツは
生きながらえています。


スーツには着る楽しみがあります。
スーツを着て出かける場所があります。

どんなにスーツよりも着心地が良い
衣服が発明されたとしても
なお、スーツには「機能性」があります。

ビジネスの時にスーツを着ていると
自分は信頼に足る人間である、
という印象を相手に与えます。

子供の入学式にスーツを着ていると
家族にとっての「ハレ」の日である、
という特別感が思い出と共に残ります。

食事の時にスーツを着ていると
多少高級なレストランでも
物怖じせず着席することができます。


スーツは「肉体的な機能性」よりも
「精神的な機能性」を内包している気がします。
背筋が伸びる。誇り高い気持ちになれる。

スーツ=堅苦しい服という記号が
今生きている人々とって有効である限り
スーツには着るべき「機能」があると思います。
スポーツブランドのロゴ=ストリートという記号が
世界中を駆け巡る21世紀もそれは変わりません。

僕らが企画した
「Contemporary 2B」は
「精神的な機能」にフォーカスしたモデルです。


英国やアメリカ風といった
直接的な国のスタイルを想起させるディテール
(チェンジポケット、フックドベントなど)
あえて取り付けていません。


クラシックに傾倒する人が見ると
「モードな」スーツに見えるでしょう。
逆にモードな服を着慣れている人には
「カッチリした」印象を与えると思います。

しかし、実際には
そのどちらかを目指したわけではありません。
ただ、単純に「スーツを着ると気分がいい」
というものにしたかったのです。
スーツという記号的な衣服を通して
ファッションの記号化に逆行していると
言えるかもしれません。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


つい先日の話です。

4月にも関わらず
その日の東京は
冷たい雨が降り
とても肌寒い一日でした。

観たい映画があった僕は
着古したグレーフランネルのスーツに
チャコールグレーのネクタイを着けて
渋谷の映画館まで出かけました。

雨に降られて
スーツはずいぶんと濡れてしまいましたが
僕はとても「いい気分」でした。
4月の雨とグレー色のフランネルが
とても合っていると思えたのです。

雨に濡れた
スーツの肩を
横にいた妻が
そっとハンカチで拭いてくれました。


Tsuruta

春宵百話


日中は
春めいた陽気の日が増えてきたとはいえ
まだまだ夜風は冷たく
少し背中を丸めながら
帰り道を急ぐこの頃です。

いつもどおり
閉店後の仕事を済ませて
店の戸締りを確認して
明治通りに出てみると…。




いつも通る
店のエントランスに
なにか違和感が…。

入口の前に
なにやらビラのようなものが
撒かれています…。




近づいてみると…。





FRANK LEDER…。
MARCHE…?

誰だっ!

こんなところにビラを撒いたのは!

……。

あ、そういえば僕でした。

寒い中、震えながら
ペタペタ貼り付けたのは。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ハイ。
ということで催しのご案内。

インターナショナルギャラリー ビームスでは
3/25(土)~4/2(日)まで
<FRANK LEDER MARCHE>と題し
蚤の市形式のイベントを開催いたします。



詳しくはコチラ→http://www.beams.co.jp/news/345/


FRANK LEDERといえば
去る2016春夏シーズンに発表した
30回目のコレクションで
過去15年分の総括ともいえる
ひとつの節目を迎えた
ドイツ人デザイナー、その人です。

独特の世界観に溢れた
彼のコレクションは
15年という歳月を経て、ここ日本でも
着実にファンを増やしており
インターナショナルギャラリー ビームスでは
同ブランドのデビュー時期から
いち早く取り扱い続けてきました。

つまり長~いお付き合い、なのです。

彼のクリエイションには毎シーズン
史実ともお伽噺とも区別がつかないような
個性的なストーリーが
テーマとして設定されています。

どのようにして
こんな話を思いつくのか?
彼は。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


彼が着想を得る源は
例えば蚤の市で偶然出会うような
古い「モノ」であり、
例えば一枚の地図から始まる物語が
彼のイマジネーションを
チクチクと刺激するわけです。

今回
このMARCHE(マルシェ)で販売するのは
過去にFRANK LEDERのインスパイア源となった
様々なモノ。

ここでは、ほんの一部をご紹介します。
























もちろん、全てのアイテムが一点もの。
年月を経たもの。
FRANKが手作りで作ったようなもの。
なんだかわからないガラクタのようなもの。
その数、なんと数百点。


まさに蚤の市のような賑やかさで
あなたの好奇心・想像力を
チクチクと刺激してくるに違いありません。


バッグやネックレスなどは
身に着けるのもよし。
存在感のある立体物ならば
自宅やオフィスにオブジェとして飾るもよし。


コレクター必見、数万円のものから
数百円で手に入るものまで
それに価値を見出すかどうかはあなた次第。


届いた荷物のダンボール。
立場上、一足先に覗かせてもらいましたが…。


けっこうヤバイのもありますよ(笑)。

3/25(土)、26(日)は
天気がよければ
原宿・とんちゃん通り側1Fのテラスにて
開催しようかな、なんて考えております。

ヨーロッパのマルシェを
冷やかしながらブラブラするような気軽さで
是非、覗きにいらしてください。

素敵な物語との
出会いが待っているかもしれませんよ。

何を買うのか自分でも分からない買い物なんて、
なんだかワクワクしませんか?


Tsuruta

BLOW UP


初めに断っておきますが
これは単なるロマン主義や
ノスタルジーの話では
ありません。


・・・・・・・・・・・・・・・・


今では
音楽もダウンロードして
入手するのが
一般的な時代になりましたが
一昔前はレコードという「モノ」を
通して手に入れることが
普通でした。

70年代後半生まれの僕にとっても
それは例外ではなく
新しいレコード(CD)を
袋に入れて持ち帰るときの
高揚感といったらありませんでした。

早く聴きたくてしかたがないので
バッグやポケットの中には
いつもポータブルCDプレイヤーを
持ち歩いていて
レコード屋からの帰り道、
さっそく開封して
電車の中でヘッドフォンを通して聴きながら
ライナーノーツを読み耽る、
というのが日課でした。

僕はこの「ライナーノーツ」という
読み物(媒体)がとても好きで
期待値の高いアーティストのアルバムは
多少高くても出来るだけ国内版を
購入していました。
音楽そのものと同じくらい
音楽ライターのモノの見方・考え方に
興味があった、と言えます。
なんなら、僕のこの
回りくどくて、分析的で、
その上ちょっとねじ曲がった文章は
こういった音楽評論に
多分に影響を受けているのだと
最近になって思います。

そして、
僕にとってレコードを買う
という行為に付属してくる
大きなオマケ、というのが
ライナーノーツ以外に
もうひとつあって…。


・・・・・・・・・・・・・・・


ニューヨークに拠点を移し
先日のコレクションウィークでも
話題の的となった
RAF SIMONS。
彼についてはもういまさら
詳しく書き立てる事もないかと思います。

Calvin Kleinの初コレクションでは
群衆の期待を、いい意味で
予想通りに裏切ってみせた(?)
RAF SIMONS。

2016年6月。
廃墟と化したイタリアの古い駅を会場に
彼が発表した2017年春夏のコレクションは
アメリカの写真家
Robert Mapplethorpeとの
コラボレーションでした。



RAF SIMONS 2017春夏のキャンペーン広告より。

ランウェイには
Mapplethorpeさながら、
カーリーヘアのモデルたちが
モノトーンのオーバーサイズシャツを
今にも脱げてしまうんじゃないか?
というほど不安定な羽織り方で登場。

ルックのなかから
象徴的なものをピックアップして
見てみましょう。



シャツ ¥103,250(+税)



シャツ ¥107,450(+税)



シャツ ¥110,600(+税)


Mapplethorpeの写真が
大胆に配されたそれらのシャツを
計算し尽したかのように
不安定なレイヤードルックでスタイリングし、
アンバランスの上に
奇跡的なバランスを保っています。
(ちなみにRAFはいつも
自分自身でショウのスタイリングを手がけます)


・・・・・・・・・・・・・・・

ライナーノーツと同じくらい
僕が楽しみにしていたもの、
それはレコードのジャケット。
表紙がカッコよければ
視聴できなくても買ってしまう
いわゆる「ジャケ買い」で
成功も失敗も経験しました。

ちなみに僕が大好きな
レコードジャケットの上位に
Patti Smithの1975年作品「HORSES」が
挙げられます。

ロック史に残る
この素晴らしいカバー写真で
若き「パンクの女王」=Patti Smithは
(まるで男物のような)白シャツに
タイトなブラックジーンズを穿いて
見る者すべてを射るような
まっすぐな視線を
こちらに投げかけています。

この撮影の日。
いつもより寝坊したPattiは
ステージで普段着ている服に着替えて
現場へ向かいました。
自然光で撮影されたこの写真が
必要とする角度まで陽が動き、
いよいよシャッターチャンスが訪れようとした
その時。

この撮影を担当した写真家は
Pattiが着ていた黒い上着を
脱ぐように指示したと言います。
指示されたPattiは「それ」を脱ぎ
さり気なく肩に引っかけました。


そして、シャッターの音。


この写真家こそ
Robert Mapplethorpeです。
彼はPattiのルームメイトでもありました。

当時を回想して
Pattiは次のように語っています。
「彼はシャツの白さが気に入ったのよ。
わたしは(フランク)シナトラ風に
ジャケットを肩に引っかけたわ。」


ちなみにこの写真で
Pattiが着ている白いシャツは
肘の下の位置で
袖が大胆にカットオフされています。

10年ほど前に
当店で取り扱っていた
ANN DEMEULEMEESTERの
コレクションに袖を肘下でカットオフした
白シャツがありました。
彼女にとってのミューズもまた
Patti Smithだったのです。

そのシャツを僕が即購入したことは
言うまでもありません。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


インターナショナルギャラリー ビームスには
RAF SIMONSの最新コレクションが
届いています。





ランウェイでアイコニックな存在感を放っていた
オーバーサイズシャツも勿論、
バイイングしています。




また、2017春夏コレクションの
バックステージの様子を
オフィシャルのフォトでご紹介しています。

明治通り沿いの
ウインドウディスプレイも
RAF SIMONS×Robert Mapplethorpe。



SONIC YOUTHが1988年に発表した
インディ時代の最後を飾る2枚組大作
「DAYDREAM NATION」のレコジャケで
Gerhard Richterを知り、
JOY DIVISIONの1979年のデビュー作
「UNKNOWN PLEASURES」で
Peter Savilleを知り、
THE ROLLING STONESが
サザンロックを深堀りした
1971年の「STICKY FINGERS」で
Andy Warholを知る、ということ。

アーティストの目を通して
アーティストを知る、ということ。

RAF SIMONSにとってすら
それらの感覚はきっと
僕らと同じであったに違いありません。

ちなみに20年以上前。
Robert Mapplethorpeの写真を
キャンペーンに使用した
ファッションデザイナーがいました。

HELMUT LANGです。

彼は
RAF SIMONSが敬愛する
デザイナーのひとりでもあります。




いつだって僕らは
互いに影響を与え合いながら
生きています。

RAFのデビューコレクションが
日本の高校生からインスパイアされた
スクールルックであったこと。

Patti Smithが
ジャケットを肩にかける瞬間、
心にシナトラを思い描いたこと。

ANN DEMEULEMEESTERが
白シャツの袖をカットしたこと。

日本人の高校生だった僕が
RAF SIMONSのコレクションに
シビレたこと。


感じること。
行動すること。
その瞬間をとらえること。

そこに上下関係はありません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・


その撮影の日。
いつもより寝坊した彼女は
ステージで普段着ている服に着替えて
現場へ向かいました。
自然光で撮影されたこの写真が
必要とする角度まで陽が動き、
いよいよシャッターチャンスが訪れようとした
その時。

その撮影を担当した写真家は
彼女が着ていた黒い上着を
脱ぐように指示したと言います。
指示された彼女は「それ」を脱ぎ
さり気なく肩に引っかけました。


そして、ふたたびシャッターの音。


そのシャッターを切ったのは
Mapplethorpeでも
RAF SIMONSでもなく
「あなた自身」でした。



Tsuruta

Beyond~


去る1月、
パリで開催された
ファッションウィークにおいて
最も話題を集めたものの筆頭に
Louis Vuitton×SUPREMEの
コラボレーションが挙げられることに
異論のある方は少ないでしょう。

リリースを待ちきれないファンたちの間では
早くも発売日や価格についての
憶測~詳細情報までが飛び交っているようです。

また、コラボと言えば
2017春夏コレクションのなかで
なんと全17ブランドとコラボしてみせた
VETEMENTSも忘れてはいけません。

いま最も勢いに乗るデザイナー
デムナ・ヴァザリアだけあって
BrioniからChurch's、
CANADA GOOSE、MANOLO BLAHNIK、
Reebok、Championに至るまで、
ジャンルレス、縦横無尽に
コ・ラボレートしまくっています。

で、コラボと言えば…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こちら。



「BEAMS beyond TOKYO」。
2016年に40周年を迎えた
ビームスが過去にコラボしてきたアイテムたちの
アーカイブを1冊にまとめた
ビジュアルブックが
去る2/14(火)に世界発売されました。

ビームスにとって記念すべきこの本。
出版元はなんとアメリカの
Rizzoli International Publications Inc.です。
僕が大いに影響を受けた
写真集「Jocks and Nerds」や
近年だとJames Sherwoodによる
「Bespoke」も同社によるもの。


Broadway,NEW YORKにあるRizzoli BOOKSTORE。
ウインドウを「BEAMS beyond TOKYO」が
飾っています。

ちなみに
日本のいち小売店のビジュアルブックを
Rizzoliが出版するのは初めてのこと。

肝心の中身はというと…。

もちろんクールかつ興味深い仕上がり。

当レーベル
インターナショナルギャラリー ビームスが
過去にコラボしたアイテムに絞って
ちょっとだけ覗いてみましょう。



<MONCLER×田名網敬一>

人気絶頂を誇ったMONCLERのダウンジャケットに
現代アートの巨匠・田名網氏が
ハンドペインティングを施すという衝撃の企画。担当バイヤーのサブカル感度が爆発しています。



<Sacai×International Gallery BEAMS>

人気ブランドSacaiのメンズデビューを記念して
ポップアップショップを店内にオープン。
その時の別注ストールは飛ぶように売れました。


<FALLAN&HARVEY>

世界中に顧客を抱え、
かのマイケル・ジャクソンの上着まで
仕立てた事のあるビスポークテーラーとの
コラボは足掛け20年以上に渡りました。
注文服屋に既製服を作らせて
ビームスの店頭で販売していたわけです。


<ami Alexandre Mattiussi>

パリ発の新進ブランドを
いち早くバイイングしていた当店は
同ブランドの本格的な日本ローンチに合わせて
パリにあるamiショップの内装を
インターナショナルギャラリー ビームスの店内で
再現する、という大規模プロジェクトを敢行。
それに合わせたコラボキャップは
クレイジーパターンに頭文字「B」という
実にビームスらしい仕上がり。


<COLIN TAUB>

オリジナルテッズに愛されたテーラーの
エドワーディアンジャケットを
現代的なバランスにアレンジ。
元にしたパターンは
当レーベルオリジナルスーツの
型紙でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ちなみに冒頭の話、
Louis Vuitton×SUPREMEの
何が衝撃だったのか、というと。

昔から
ファッションブランドは
アイテム別に専業メーカーを使って
生産を行っており
「あそこのシャツはボレッリが作っている」
とか「靴はパラブーツ製らしいよ」
とか「ザンスというパンツメーカーがある」
とか、そういった話があったわけです。


で、セレクトショップは
ブランドショップや百貨店ではないので
例えばHERMESやLouis Vuittonを
仕入れてはこない。
こない代わりにそういった老舗メゾンの
製品を作っている工場で作られている
シャツや靴やパンツを仕入れてくるわけです。

世にいう「ファクトリーブランド」です。

ビームスも過去から現在にいたるまで
そういったファクトリーブランドや
専業ブランドとのコラボレートを
数多く世に送り出してきました。

そういった意味で
VETEMENTSのコラボは
ある意味セレクトショップ的、と
言えない事もない。

専業メーカーとコラボして各アイテムを
(Championにスウェットを、
CANADA GOOSEにダウンジャケットを)
作らせている、という点においては。

で、Louis Vuitton。
(いまは巨大ファッションブランドですが)
そもそもは老舗のバッグ専業メーカーが
ストリートでカルト的人気を誇るとはいえ
「専業メーカーでもなんでもない」
ファッションブランドのSUPREMEとコラボした、
という点でビックリなわけです。

まるで
SUPREMEがLouis Vuittonに
バッグを作らせたかのような
逆転現象が起こったのです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


今の時代において
コラボレーションは
もはや当たり前の時代。
それもファッションに限った話ではありません。
コインランドリー併設のバー、とか。

人々が期待するのは
その根底にある「らしさ」のようなもの。

なぜ、ビームスがプロデュースした
Fallan&Harveyの既製服は
ツイードの上着を1つボタンで
オーダーしたのか?
英国人のハンティング用ではなく
日本人のファッション用だから、です。

なぜ、MONCLERのダウンに
田名網敬一なのか?
当時、爆発的人気を誇るMONCLERの
コラボモデルを手がけていた担当バイヤーが
「完売必至ダウン」と「サブカルダウン」
を同時にプロデュースすることで
ファッションのバランスを取ったから、です。

日本は黒船以降の時代に
西洋の衣服を取り入れた
20世紀のファッション新興国。
21世紀にファッション先進国と
呼ばれるようになりました。

この根底には
「0を1にすることはできないけれど
1+1を3にする編集能力」と
「あこがれの対象について
徹底的に調べ上げる勤勉さ」
がありました。

ファッションにおいて
新たな発明無きこの時代に
この「日本人的」手法は
海外のデザイナーにすら影響を与えており
昨今のコレクションウィークで頻発する
コラボ祭りはその最たるものとも言えます。


Louis Vuittonのディレクター
キム・ジョーンズが仕掛けた
掟破りの(?)コラボで幕を開けた
ポスト・コラボ時代。

セディショナリーズのコレクターとしても
知られるキムは
マーク・ジェイコブスのDNAを受け継ぐ
パンクオタク。

時代を激しく扇動し
マルコム・マクラレンよろしく
ニヤリと笑っているのではないか?
なんて考えてしまいます。

先日ご紹介した
BASSCOUTUR NIUKUも
発売と同時に完売間近。
NIUKUの考える
パリ「らしさ」が詰まった
リメイクアイテムに
多くのお客様が共感してくださいました。

どうやら1+1を3にする時代は
ある到達点を迎えようとしています。

何をかけても0にしてしまう
「0」の時代、
すなわちパンク再生までは
もう少し?か。




過去のコラボをアーカイブすることで
40年の総決算を果たしたビームスが
そしてファッションがこの先向かうべきは
「beyond TOKYO」=「東京的視線」の
さらに向こう側(beyond)。

そこには言葉では言い表せない
(beyond discription)
世界が待っていると信じてみたくなります。




Tsuruta




アドルフよ!あれが巴里の灯だ


パリらしさ、とは何か?


この質問に対する答えは
もちろん人それぞれでしょう。

カフェやクロワッサン、
答える人もいれば
エッフェル塔や凱旋門、
答える人もいるでしょう。

芸術の都、
と答える人もいるかもしれません。

僕は洋服屋なので当然
ファッションの都、と答えます。


ではパリ的ファッションとはなにか?
と聞かれたときにどう答えるか。
これもまた千差万別なものになるはずです。
あまりファッションに興味のない人であれば
「ベレーにボーダーT」と答えるかもしれません。
しかし、
洋服やファッションが好きな人であればあるほど
答えはバラバラになるのではないでしょうか?


それがパリ、だとも言えます。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ここで一枚の写真をご紹介します。





ジーンズとジャージをだらしなく身につけた
赤い髪の白人男性がふてくされたような目つきで
こちらを見ています。


このジャージ(トラックジャケット)が
今日の本題です。


パリ発のファッションブランド
NIUKU(ニウク)の新ラインがリリースされました。





その名も
BASSCOUTUR NIUKU(バスクチュール ニウク)。


このラインで彼らは
誰もが知っているアイコニックなアイテム
(トラックジャケットとトラックパンツ)を
解体・再構築しています。








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すこし話を戻します。
なぜ、パリはファッションの都なのか?
歴史的経緯はいったん置いておいて
シンプルに答えるならば、それは
オートクチュールがあるから、です。

なぜ英国がメンズ服の聖地なのか?
サヴィルロウがあるから、に近い答えです。

そう、フランスにはオートクチュールがあり
イギリスにはビスポークがあるのです。

イタリアにス・ミズーラがあるとしても
オートクチュールがあり、
ビスポークがある限り
パリはパリ、英国は英国であり続けます。

なぜ英国にパンクが起こったのかというと
英国には歴史ある王室があったからです。
順序で言うとパンクが先に起こったのは
ニューヨークでしたが、結果として
なぜ英国でより激しく起こったかというと
英国には歴史ある王室があったからです。

権威があるからこそ
従うことも壊すこともできるのです。
壊すものがないと壊せません。

オートクチュール。
高級仕立て服を指すこの言葉は
パリ・クチュール組合の加盟店で
顧客の注文により一点ずつ縫製される
もの(や行為)を意味します。

1970年代に
高級既製服(プレタポルテ)が台頭する中で
オートクチュール人口、すなわち
顧客数は減少の一途をたどっている、
と言われています。

それでもパリはパリ。
なぜならオートクチュールがあるから。

アフリカ出身の男女2名からなる
デザインデュオNIUKUが
この新ラインのテーマにしたのもまた
オートクチュールでした。
















BASSCOUTUR (バスクチュール)とは
「BASS」と「COUTUR」からなる造語です。

「BASS」は楽器のベース。
ベース音が物事の根底を連想させます。
また、「COUTURE(クチュール)」から
あえて「E」を抜いた「COUTUR」は
彼らのオートクチュールへの反抗を
意味しています。

これら
BASSCOUTUR NIUKUのアイテムたちは
「オートクチュールに匹敵するテクニック」や
「注文服にも引けをとらない高級素材」を用いて
作られているわけではありません。


では、なぜリメイクしたジャージが
オートクチュール(権威)に反抗できるのか?
それは彼らがパリにいるからです。


彼らは怒っています。
冷静かつ、的確に。
彼らは退屈しています。
与えられることに。

BASSCOUTUR NIUKUのアイテムたちは
パリに暮らし、権威に反抗心を燃やす彼らにしか
作りえないコレクションになっています。

これらのアイテムはすべて
インターナショナルギャラリー ビームスの為に
作られたスペシャルなものです。

BASSCOUTUR NIUKUは
2/18(金)より販売開始です。
詳しくはこちらの特集記事をご覧ください。
http://www.beams.co.jp/news/273/



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






各アイテムの画像は
オフィシャルInstagramからご覧頂けます。
是非チェックしてみてください。
https://www.instagram.com/international_gallery_beams/

当レーベルバイヤーがピックアップした
古着のジャージ数十着を
NIUKUのふたりに渡すところから始まった
この新ライン。

2017年にピークを迎えようとしている
リメイク、再構築されたファッションアイテム。
日本やアメリカのブランドが手がけると
きっとこのようにはならないだろう、
という独特のムードに仕上がった
このスペシャルアイテムを
是非、店頭にてご覧ください。


どんなに世界が近くなったとしても
やっぱり僕らはみな「違う」し
「違ってよい」と思うのです。




Tsuruta