ENGINEERED GARMENTS × TIMEX × BEAMS BOY

ニューヨークから世界に発信する人気ブランド<ENGINEERED GARMENTS>。毎シーズン、独創的なアイデアを具現化させ、多くのファンを魅了していますが、今回のBEAMS創業40周年記念モデルとしてリリースされる<ENGINEERED GARMENTS × TIMEX × BEAMS BOY>のスペシャルウォッチは、新たなる歴史を刻むことになるはず。今回は<ENGINEERED GARMENTS>のデザイナーである鈴木大器氏に、このスペシャルコラボレートモデルの誕生秘話を伺いました。(写真/濱田晋)

「色々な偶然が重なって、このモデルが生まれました」



このモデルを製作するに至った経緯とは

「昨年<BEAMS BOY>のバイヤーである増子さんから、BEAMS40周年の別注モデルについて相談をいただいたのが、このモデルを作ることになったきっかけです。これまでもBEAMSさんとは色々な別注アイテムを作らせてもらったんですが、今回は“今までに作ったことのないもの”ということで、腕時計になりました。国内外色々な時計ブランドが候補に挙がったのですが、今回はアメリカブランドである<TIMEX>にお声がけさせてもらいました」

なぜベースに、『オリジナルキャンパー』を選んだのか?

「1970年代の雑誌『ポパイ』で、“男前特集”みたいのが何回かあったんです。その特集がとにかく面白くて、男前になるためのアイテム選びなどが紹介されていたんですけど、その中の初級編に<TIMEX>の『キャンパー』が掲載されていました。<TIMEX>というブランドを知ったのが、この特集がきっかけだったと思います。やはり今も昔も<TIMEX>といえば『キャンパー』というイメージがあったので、このモデルで別注を作ろうと思ったんですが、たまたま昨年末に『オリジナルキャンパー』が復活されるという話があり、『オリジナルキャンパー』を使用させてもらいました。ちなみに僕が初めて所有した<TIMEX>は、キャンパーではなくアイアンマンでしたけど(笑)」

「反転ロゴを採用してくれたTIMEXさんには感謝しています」



別注モデルの最大の特徴でもある反転デザインを採用した理由

「せっかく別注モデルを作らせてもらうのであれば、色を変えたり、ロゴを入れたりするような安易なものではなく、今までにない切り口で作ってみたかったんです。一度ニューヨークで増子さんと<TIMEX>のデザイナーさんと僕の3人でミーティングを行ったんですが、その時に増子さんが持っていた<TIMEX>の資料に床屋時計が載っていました。床屋時計とは、ミラー鏡越しに時間がわかるようにデザインだけでなくムーブメント自体が反対になった時計のことなんですけど、それを見た時、昔ロンドンで見た<World’s End(ワールズエンド)>の逆回り時計を思い出したんです。決して僕はパンクとかではないんですが、僕が洋服作る上で大きなキーのひとつとして、この反体制派、反逆、そして逆という概念があります。そういった経緯とタイミングが重なり、<TIMEX>のデザイナーに反転デザインを提案したら、喜んでくれたんです。ただ床屋時計のようにしてしまうと用途が変わってしまうので、文字盤だけ反転するデザインにしてもらいました。普通では考えられないことですが、最も重要である“TIMEX”のロゴを反転するというアイデアも了承してくれて…。本当に感謝しています。僕は昔から反転好きなんですけど、以前某スポーツブランドのスニーカーでも同じアイデアを出したことがあるんです。アッパーに入るロゴを反転したいって。その時は、かなり怒られましたね(笑)」

「本当はロゴを入れたくなかったんだけど…(笑)」

その他の細かいこだわり

「文字盤のデザイン以外だと、ベルトとオリジナルボックスですかね。まずベルトは、内側に“ENGINEERED GARMENTS”のロゴが入っています。ただ正直なところ、僕的には<ENGINEERED GARMENTS>のブランドロゴは入れてほしくなかったんです。やっぱり自分が身につけるモノにこれ見よがしに自分のブランド名が入っていたりすると、ちょっと恥ずかしいじゃないですか(笑)。でも増子さんが絶対に入れたいと言うので、ロゴは入れることになりました。あとはオリジナルボックス。このオリジナルボックスに関しては増子さんに一任したんですが、とても素晴らしい出来になりましたね。ボディのカラーとボックスの色を揃えたり、ボックスをあえてマットにしたり、反対にロゴはあえて光沢にするなど、細かい点ですが、増子さんならではのこだわりが詰まってます(笑)」

「またカルトって言われるんだろうなぁ(笑)」

このモデルを実際に着けてみて、鈴木さんのご感想を教えてください。

「とても良くできてますよね。先程も話しましたが、<TIMEX>が以前床屋時計をやっていたことや、『オリジナルキャンパー』が復刻されたことなど、色々なタイミングが重なって、このモデルが作れたので、とても思い入れがあります。通常の『キャンパー』は34mmですけど、この『オリジナルキャンパー』は36mmですよね。<BEAMS BOY>的にもこのサイズの方が良いですよね。女性だけでなく、男性にもつけられるサイズだし。僕の場合、時計は数字が入っているデザインしか着けないのですが、このモデルはシンプルでとても見やすくて良いですよね。本当は、クロノグラフのような複雑なデザインが好きなんですけど、老いとともに文字盤が見えにくくなってきたので最近はしていません(笑)。この反転したデザインも<ENGINEERED GARMENTS>ならではという感じがするので好きです。僕的にはとても気に入ってるんですが、こういったデザインやアシンメトリーなアイテムを色々作ってばかりいるから、アメリカでは、また“カルト”って言われるんだろうなぁ(笑)」

ENGINEERED GARMENTS × TIMEX × BEAMS BOY オリジナル キャンパー

BEAMS創業40周年を記念して<ENGINEERED GARMENTS>と<TIMEX>のスペシャルウォッチが完成。 ベースモデルは、2015年11月に復刻発売された『オリジナルキャンパー』。 文字盤デザインをミラー反転させた一見奇抜に思えるデザインですが、あくまでも針は通常の時計回り。そんな計算し尽くされた未完成なデザイン。 <ENGINEERED GARMENTS>らしい遊びゴコロがふんだんに詰まった1本に仕上がりました。

price:¥10,000 (+ tax)
color:OLIVE,NAVY

[販売について]
※NAVYは 4月28日(木)オープン「BEAMS JAPAN」、BEAMS Online Shopにて先行発売致します。

PROFILE
鈴木大器 <ENGINEERED GARMENTS>デザイナー

<ENGINEERED GARMENTS> デザイナー 鈴木大器

1962年生まれ。’89年に渡米し、ボストン-NY-サンフランシスコを経て、’97年より再びNYにオフィスを構える。 2008年にはCFDAベストニューメンズウェアデザイナー賞を受賞。日本人初のCFDA正式メンバーとしてエントリーされている。NEPENTHES AMERICA INC.代表も兼務。 www.engineeredgarments.com

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