orSlow × BEAMS

ベーシックさの中に唯一無二の世界観を加味したプロダクト作りで、人気を博す<orSlow(オアスロウ)>。今回、BEAMSの40周年を記念してリリースされるカプセルコレクションのテーマは『WORK』。これは唐突にアイデアを具現化したものではなく、これまでBEAMSと手がけてきた点と点が結びつき、ひとつの線となって生まれたコレクションです。それはまさにBEAMSと<orSlow>が共に歩んだ歴史そのもの。今回は<orSlow>のデザイナーである仲津一郎氏にカプセルコレクションへのこだわり、そしてBEAMSへの思いを語っていただきました。

「今までやっていなかったのが、意外にもWORKだったんです」



今回手がけられたカプセルコレクションのテーマを教えてください。

「今回は、メンズカジュアルのチーフバイヤーである吉川さんからご提案いただき『WORK(ワーク)』というテーマで作らせていただきました。ありがたいことにここ数年は毎シーズン、カプセルコレクションをやらせてもらっています。ちなみに2015年の秋冬は『10 YEAR WASH』というテーマでした。これは<orSlow>が昨年10周年だったこともあり“<orSlow>の定番モデルを10年間着続けたら、どんな色落ちや雰囲気になるのか”というのを想定し、加工に注力して製品化しました。その前の2015年春夏は、デニム素材のマウンテンパーカやブッシュパンツ型のクライミングパンツなど『OUTDOOR(アウトドア)』の要素が入ったコレクションでした。そういった流れの中で、今シーズンはまだ展開していなかったのが意外にも『WORK』だったんです。40周年となる今シーズンはそれをテーマに組み立てました。」



WORKのアイテムを作る上で、こだわったことはありますか?

「これは吉川さんと事前に話していたことなんですが“今まで作っていなかったのがWORKだから”という安易な考えでは作りたくなかったんです。これまでBEAMSさんと一緒に作らせていただいたものを踏襲させないと意味がないのでは、と。そのため、昨シーズンにリリースした『10 YEAR WASH』と同様に、今回のアイテムも加工に力を入れています」

「ペンキの加工は自分でやりました。 イメージを表現したかったので。」

様々な加工技術を駆使されていますが、最もこだわった加工を教えてください。

「個人的に最もこだわったのは、ペンキの加工ですね。カバーオールと2種類展開するペインターパンツにペンキの加工が施されているんですが、コレ全部、僕がやりました(笑)。もちろん一点一点手作業で。前回の別注でもやらせてもらったんですが、かなり根気のいる作業で、結局丸三日かかりましたね(笑)。もちろんただペンキを飛ばすのでは意味がなく、ちゃんとリアルなペンキの飛ばし方を再現したかったんです。ペンキ屋さんや塗装工の人たちが実際に作業をしていて、ペンキが付いてしまったような感じに。これを再現するのはかなり大変でしたね。飛ばし方のコツですか? すいません、企業秘密なので詳しくは言えません(笑)。ただ刷毛は使わないんです。今のところ、この飛ばし方や付け方が一番リアルな感じに仕上がっていますね」

アーカイブルームにストックされた貴重なヴィンテージウェアの数々。ここには、仲津氏が長い年月をかけて収集してきた希少なアイテムが所狭しと保管されている。同時にそれらはプロダクト作りの重要なヒントに。また、珍しい国産デニムブランドのヴィンテージが多数あるのもこの部屋の特徴のひとつ。
アーカイブルームにストックされた貴重なヴィンテージウェアの数々。ここには、仲津氏が長い年月をかけて収集してきた希少なアイテムが所狭しと保管されている。同時にそれらはプロダクト作りの重要なヒントに。また、珍しい国産デニムブランドのヴィンテージが多数あるのもこの部屋の特徴のひとつ。

加工以外で特にこだわっている部分はありますか?

「全行程においてこだわっていますが、やはり生地ですね。製品を作る上で、一番重要なのは生地だと思っています。特にデニムの生地は、<orSlow>というブランドにおいても重要なパートなので、こだわりが詰まっています。個人的に1950年代に作られたライトオンスデニムのムラ感が好きなので、それを再現しました。当時の生地を徹底的に調べて、近い番手の糸を使用し、同じ打ち込み本数で生地を織り上げました。インディゴの染料にもこだわり、当時の色合いに最も近いインディゴブルーを使用しています。縫製にもこだわり普通の工場ではできないような高度な技術のある協力工場があってこそ。全幅の信頼があり、本当に助かっています。BEAMSさんはもちろんのこと、色々な方々の協力がないと<orSlow>の商品は作ることができません」

下げ札やリベットは新品の物をそのまま使用するのではなく、それぞれ手作業によって加工が施されている。時には、仲津氏自らミシンをかけて加工することも。また、ブランドタグは、さり気なくもマイナーチェンジが施されている。「将来、タグのデザインで年代判別とかされるようになったら嬉しいですね(笑)」
下げ札やリベットは新品の物をそのまま使用するのではなく、それぞれ手作業によって加工が施されている。時には、仲津氏自らミシンをかけて加工することも。また、ブランドタグは、さり気なくもマイナーチェンジが施されている。「将来、タグのデザインで年代判別とかされるようになったら嬉しいですね(笑)」

「“できない”という言葉は使いたくないんです」



これまでBEAMSとは長年にわたり様々な取り組みをされてきましたが、仲津さんにとってBEAMSとはどのような存在ですか?

「一言でいえば、お世話になりっぱなしです(笑)。長年BEAMSさんとはお取り引きをさせてもらってますが、とにかくクリエイティビティに溢れていて、それでいて協調性もある会社というイメージが強いですね。バイヤーさんはみんな古着に詳しいので、話が早いというか、すぐにお互いの意見が伝わるので、とても仕事がしやすいです。あとみんな個性があるのに、展示会などにお越しいただくとみんな同じような格好をしてるんですよね(笑)。個性を持ちつつ、同じ方向を向いているというか。別注などを作らせてもらう時も、僕が考えつかないようなアイデアを出されてくるので、とてもやりがいがあります。時には無理難題な要望もいただきます(笑)。でも絶対に“できない”とは言いたくないんですよね。妥協というわけではないですが、やっぱりできるだけご要望には応えたいじゃないですか。そうすることで僕自身も色々な勉強をさせてもらってるので本当に感謝しています」



orSlow × BEAMS ワークコレクション

デニムカバーオール左 「1950年代のカバーオールをベースにデザインし、インラインでも展開する人気モデルです。今回はBEAMSさんのリクエストで、あえてゆったりとしたシルエットにしています」

price:¥26,800 (+ tax)
size:1(S),2(M),3(L)
color:INDIGO

ペインターパンツ / ストレート中 「ワークの代表アイテムであるペインターパンツです。実際にペインターが着ていたかのようなペンキの付き方がポイントです。すべて僕がペンキを飛ばしています(笑)」

price:¥21,800 (+ tax)
size:1(S),2(M),3(L)
color:INDIGO

ペインターパンツ / スリム右
「お客様の声を取り入れたテーパードシルエットのペインターパンツは、レングスを9分丈にしており、今までにないデザインが特徴的です。意外とコーディネートにも取り入れやすくオススメです」

price:¥19,800 (+ tax)
size:1(S),2(M),3(L)
color:INDIGO

シャンブレーシャツ右上
「シャンブレーシャツも『WORK』には欠かせないアイテムですね。丸みのあるポケットデザインやヴィンテージのようなシルエットなど、さり気なくもこだわりの詰まったプロダクトです」

price:¥15,800 (+ tax)
size:1(S),2(M),3(L)
color:BLUE

ワークキャップ左上
「これはバイヤーである金子さんからのリクエストで作らせて頂いた、通称・金子キャップです(笑)。ご本人が所有するヴィンテージのワークキャップをサンプリングしています」

price:¥12,800 (+ tax)
size:ONE SIZE
color:INDIGO

PROFILE



<orSlow>デザイナー 仲津一郎

1973年生まれ、大阪府出身。岡山県児島にある老舗デニムメーカーにて商品企画を担当。退職後、2005年に自身のブランド<orSlow>をスタート。現在は兵庫県西宮市を拠点とし、妥協のないこだわり十分のプロダクトを日夜考案、そして具現化する日々 www.orslow.jp

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