"プライド"と"リスペクト"

2019.09.06

こんにちは、安武です。



遡ること2017年11月。

毎年11月と5月にプレス内覧会という、ファッション関係者に向けた次シーズンのお披露目会がある。

僕たちプレスは自分の担当レーベル以外も説明することがあるので、他レーベルのバイヤーに情報を聞くのだけれど、

BEAMS PLUSのブースで面白いコラボの説明をしていた。


NEW BALANCE × GREGORY × BEAMS PLUS。


ほほ〜、こういったコラボレーションという形でブランドを繋げるっていうのは、両者ともに長く深く付き合っているBEAMSだからこそ出来ることなんだろうな〜

と妙に納得した。


ん?これってもしかしたら自分の担当しているレーベルにも当てはめることが出来るんじゃない??


LARDINI × CROCKETT & JONES?

TAGLIATORE × GRENFELL?

NAMACHEKO ×  ENZO BONAFE?(これはもうやってるか...)


なんてことを考えていると、ふと思いついたのが、共に自分も着ていて、大好きなブランド。


”BARBOUR × PARABOOT”


プレス内覧会のお客さんが居ない時間帯で考えて居て、ちょうど思いついた時にInternational Gallery BEAMSメンズディレクターの服部さんが横にたまたま居た。


安武「服部さん、BARBOURとPARABOOTとかでコラボって出来ないんですかね!?

出来たら絶対話題になると思うんですよね!」


服部「ええ!絶対無理でしょ!」


服部「...」


服部「でも、BARBOUR着ている人ってPARABOOT履いてる人多いし、ブランド同士で親和性あるよね。両方ともオイルドだし、ヘリテージなブランドだし。ちょっと日本の代理店に聞いてみるよ。」


....


数ヶ月後、服部さんから連絡が。



服部「ヤス、横瀬さんと崎野さんに話してみたら、100%無理ではなさそう。一回3社でミーティングするから来れる?」


※横瀬さんとはPARABOOTの輸入代理店GMTの代表、崎野さんはBARBOURの輸入代理店スープリームスのヤリ手BEAMS担当



安武「マジですか、お願いします!」


.....


3社での最初の打ち合わせが行われ、BEAMSからは服部、関根、梅澤、安武の4名で向かうことに。

BEAMSとしての希望は、お互いの人気モデル1型を何かしらの手を施しコラボモデルとすること。


BARBOURはもちろん”BEDALE”、PARABOOTは”CHAMBORD”か”MICHAEL”。

それをどうやって両者の良いところを残しつつイジるか。


PARABOOT側の返答は、「ヴァンプ部分にBARBOURのオイルドコットンを使うと、耐久性がNG。履き口の部分なら大丈夫そうだから、”MICHAEL”の兄弟モデル”MIRABEAU”なら可能」


BARBOUR側はどうやってPARABOOTの要素を入れるかが重要問題に。

レザーをどこに使う?そもそも縫えるの?

などなど。

そこで話し合ったのが、腰ポケットとチンストラップと前立てとベント裏。

ここならPARABOOTのレザーを使えるんじゃないか。



ここでプレス側とバイヤー側で意見が割れた。

プレス側(安武)は、とにかく雑誌などに出た時にインパクトがあるもの。写真映えするもの。

バイヤー側(服部、関根)は、コーディネートに普通に溶け込んでくれるもの。


僕は、BARBOURにはディテールにフルでレザーを付けることを、PARABOOTにはコーデュロイのキルトを付けてBARBOUR然としたい旨を伝えた。


が、実際に前立てやベント裏にレザーが付いていると、重くて着づらい。コーデュロイのキルトも切りっぱなししか出来ないだろうからボロボロ生地が取れてくるだろう。

との見解から、”様々なコーディネートに溶け込んでくれるヘリテージピース”としてプロダクトは動き出した。



......


その後、各社でオイルドコットンやリスレザーをイギリス→フランス、フランス→イギリスに送り合い、試作品を何度も作った。

通常のリスレザーは厚いので、BARBOURに付けると”板”が付いているような試作品も出来上がった。

もちろん見た目が悪いので却下。リスレザーの厚さを要検討することに。


PARABOOTの方は日本側ではすんなり出来たと思っていたが、後々聞くとめちゃくちゃ大変で工場の工員たちは泣きながら作っていたと笑


.....


そして最終サンプルが出来上がり、見た瞬間、

「これはイケる!(売れる)」

よりも

「欲しい....」

と先に思った。


”プライド”と”リスペクト”が交差して出来た、

魂を感じるブルゾンとシューズ。








.....


サンプルが出来上がると、僕の仕事。

どのように PRプランを組んで、色んな人の目に留めてもらうか。

3社で協力して雑誌社に出向いたりもした。


媒体ではBeginを筆頭に、UOMO、Mono Master、GQ、男前研究所などに掲載。




本国の人たちにインタビューしたコンテンツも今日アップされた。



各店のInstagramはこれからアップされる。


.........


ご尽力くださったBARBOUR側のみなさま、PARABOOT側のみなさま、そして僕の思いつきを形にしてくれたInternational Gallery BEAMSチーム。

本当にありがとうございました。

9月12日(木)の店頭発売が今から楽しみでなりません。




安武