鎌田こけし屋の、貴重なこけし

2019.08.23

この頃は生憎の空模様が続きますがいかがお過ごしでしょうか?幾分暑さも和らぎ、おでかけしやすくなりましたね。


今週からお店もスタッフも秋冬の装いへと様変わりし、新たな商品も続々と届いています。

そんな中、素敵な装いの特別なこけしが届いたのでご紹介させてください。


胴体に差し込み式で大きな頭、ベレーのような多色のろくろ模様が特徴の、宮城県白石町<鎌田こけし屋>の弥治郎系こけしです。


これまで宮城県の様々なこけしを紹介してきた<fennica>。

<鎌田こけし屋>も『BEAMS EYE Sendai,Miyagi ’18』にて紹介しておりましたが、今回は鎌田文市工人・孝市工人・うめ子工人・孝志工人・美奈枝工人と、三世代五名のこけしが、形や描彩様々にずらりと並びました。


鎌田文市工人と言えば、アメリカンミッドセンチュリーを牽引したイームズ夫妻の自邸 イームズハウスのコレクション棚に飾られたこけしの作者であり、そのこけしが通称“イームズこけし”と呼ばれているのも広く知られている話でしょう。


<fennica>ディレクター エリスと北村が<鎌田こけし屋>の工房へ伺った際、製作後長い間大切に保管されていたこけしを見せていただき、文市工人はじめ孝市工人、うめ子工人のデッドストックのこけしを一つ一つ選んだものが、この度並んだのです。

半世紀もの間、誰の手に渡ることなく作り手の元にあったこけしを手に取ることができる…こんなこと、またとない本当に特別な機会です。


文市工人の木地には当時は良く採れたという、現在となっては貴重な椿が使われ、長い歴史も相まってでしょうか?ずっしりと重みを感じることができます。

そして、背にはこのように作られた年が記されており、1960年から70年代に作られていたものということが見てとれます。


そう、イームズが手にした、その当時と同じ年代の鎌田こけしという訳ですね。



こちらは文市工人の長男、孝市工人によるこけし。


胴に輪が入っているのは元々おしゃぶりとして作られた“やみよ”という型。ユニークですね。


こちらは孝市工人の妻 うめ子工人によるこけし。


中央の裾広がりの“べっけ”という型が小ぶりでなんとも可愛らしい…

デッドストックのこけしはどれも椿や桜の材を用いており、深い色艶や素朴な表情と、趣のある佇まいをしています。



こちらは三代目 孝志工人の妻 美奈枝工人によるこけし。


ミズキの材に鮮やかな色彩のろくろ線。

木地の違いでも雰囲気が変わりますね。とっくり(タートルネック)をはじめ様々にお洒落をしたこけしが揃います。


最後に三代目 孝志工人によるこけし。


ろくろの技術に定評のある孝志工人。祖父 文市工人の型を中心に製作されています。


胴の中央に「三八」と描かれたこけしは、文市工人が昭和13年、38歳の時に残した名作“三八型”を復刻したもの。

三世代を一同にすると、伝統を忠実に継ぎながらもそれぞれに違いが見えてくるので面白いですよ。


エリス・北村の自宅にも、このようにコレクションが飾られています。





イームズ好みのモダンな<鎌田こけし屋>のこけし達。当時の空気に触れられるとは…思いがけない巡り合わせではないでしょうか?

この貴重な機会に、ぜひお気に入りを見つけにいらしてくださいね。


BEAMS JAPAN 5階、fennica STUDIOのみでご覧いただけます。ぜひお待ちしております。




Mori