74億の世界と結びつく写真

上川路 俊輔 2018.04.17

当店はビームス ライツの旗艦店ですので商品は基本的にビームス ライツのものしか扱っておりません。


しかしカタログやフライヤーなどは他レーベルやビームス全体のものも扱っておりまして、お客様にご案内差し上げています。

もちろん私自身もビームスファンの一人ですのでそういったものは目を通すのですが、先日久しぶりに興味を引かれたフライヤーがありました。


BEAMS JAPAN内にあるB GALLERYで行われる写真展の告知フライヤーです。

特別珍しいものは写っていないのですが魅力的で、現実的な場面だけれど何か非現実的な違和感を感じるいくつかの写真が載っていました。

特に目を引いた浜辺の写真は村上春樹の書く異世界のような不思議な世界観です。

ですが、他の写真は洗濯物?や燃やされた写真、朽ちた太い枝など一貫性がありません。

ただどれも不思議な魅力と非現実的な違和感を携えているということは共通してました。



引き込まれるようにキャプションをなぞると、およそ6年にわたり撮り続けられた写真であること、撮影時のルールのようなもの、この写真家の写真への向き合い方が書かれていました。


より魅力的な写真を撮りたいという、純粋なエネルギーの大きさが感じられる文章であると思いました。



数日後、休みの日にBギャラリーにて行われているこの写真展を訪れることができました。



ホワイトボードほどの大きな写真とトランプほどの小さな写真がランダムに並べられている珍しい構成です。

色彩の強い物だけかと思いきやモノクロプリントの物もあり、決して大きくない空間の中に様々な存在感を発する作品が並びます。



圧倒されながら、作品を見ていると運よくこのギャラリーのキュレーターである藤木の話を聞くことができました。


渋谷征司のキャリア、展示方法の意図、今回の展示は渋谷征司の3冊目の写真集発行の記念展示であること。

写真家、キュレーター、デザイナーのこの写真集への思いが伝わり普段あまり写真集をあまり出さない文藝春秋より発行された事。藤木の思う渋谷征司とその作品について。


こういった話を聞くうちに、この写真展に自分が惹かれた理由が少しずつ腑に落ち、じっくりと作品に見入っていました。

そして次第にもっと他の作品も時間をかけて見てみたくなり思わず写真集も購入してしまいました。


藤木に聞いた内容もここに書いてしまいたいのですが私の語彙力で上手くお伝えできそうにありません。

興味を持って頂けた方は是非、新宿を訪れて頂き、藤木とお話になってみて下さい。物腰も柔らかく非常に丁寧に説明してくれるかと思います。

作家に代わって展覧会や写真集作成を請け負うキュレーターという立場の方から、直接話を聞くという機会もあまりないかと思います。

(藤木は私の大先輩にあたるスタッフで美術は勿論、以前は社内でブランドを立ち上げるような活躍もしています)


大変刺激的な時間でした。



最後に、渋谷征司さんによるの展覧会紹介の一部と、藤木の言葉の一部を載せておきます。

どなたかの琴線に触れる事が出来れば幸いです。



渋谷征司さんによるフライヤーの紹介分






B GALLERY 藤木による紹介分

本作「A CHILD」は、澁谷の想像力の始まりである「BIRTH」と、それを深く開いていった「DANCE」を世界全体(始まりと終わり)として捉え、その世界の中を手で掬い上げてみた時、そこに残っているものや知らないうちに入ってきているものを目前に差し出してみるような、そんな作品です。

ある世界の、またはある生の中にある、全体の一部を掬い上げてみることで現れるものとは、一体どんな世界でしょうか。例えばそれは、私たちがつい
見落としがちである、生きていく上で不可欠な眠りの世界であったり、誰もが経験している子供の時に見た世界なのかもしれません。



タイトルは写真集の中にある藤木の文章から付けさせて頂きました。

是非、会場でご覧になってみて下さい。

(もしくは当店にて私にお声掛けいただければ私物をお見せしますね)



展覧会詳細

http://www.beams.co.jp/blog/bgallery/20897/



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先週末より始めたブログですが想像以上にご覧頂けており大変嬉しく思っております。ありがとうございます。

ただ、私の登録に不備があった様で、記事だけアップされ私のアカウント等が表示されていないままとなっていたようでした。

申し訳ございません。一旦過去の3件のブログが非公開になっていましたがこのブログが上がる頃には再度公開されているかと思追います。

ご興味持って頂けた方は是非ご覧になってみて下さい。


昨日お休みだった為、直接自店に関係の無い内容を書いてみました。

あえて写真は載せませんでした。

美術に興味ある方は勿論、あまり触れる機会の無い方も新宿にお立ち寄りの際は是非足を運んでみて下さい。

(開催期間は4/22まで。今週いっぱいです。残りわずかですが。。。)



上川路(カミカワジ)