触れないとわからない服 前編

上川路 俊輔 2018.05.01

もし、今このブログをご自宅でご覧なっている方がいらっしゃれば、宜しければ洗面所からタオルを持って来て頂き、どういった生地かご覧になってみて下さい。

外出先で見て頂いてる方は思い出しながら(難しいですかね。。ですが外出中にお読み頂きありがとうございます)お読みください。


生地の表面はループ状になっていますか?それとも芝生みたいに細かい糸がツンツンと出ている感じでしょうか?

また両面とも同じ構造ですか?片面がループ状で裏側はフラットでしょうか?


一口にタオルと言ってもいろんな種類がございます。

ふわふわで軽い綿菓子の様なもの、欧米でよくあるカラフルでガシッとした質感のもの、実家で良く使われる「〇〇酒店」みたいな店名入りの薄い物など様々です。


こういった触り心地の違いは素材の違い(綿・化繊・リネン・竹繊維なんかもあります)も大きいですが生地の構造も大きく影響します。


一番イメージし易い<パイル>は表面がループになっており水分をより吸収しやすい構造になっています。弾力性もありタオルの基本ですよね。

ただ表面が均一でない為デザイン性は低くなります。


またパイル同様に良く目にするのが<シャーリング>。パイルのループの頭を切ったような構造です。先程の表現だと「芝生みたいな」構造です。

シャーリングは肌に触れた時の感覚がよりソフトに感じられます。また毛足が短くなる分プリント等が入れやすい為、デザイン性が高いのも特徴です。

コンサートグッズのタオルやキャラクタープリント物はほぼこちらですね。


今回は割愛しますがサーマルの様なワッフル地、水泳等でも使われるマイクロファイバー、キッチンで良く見るガーゼ素材等もございますね。




と、タオルの基本的な話をつらつらと書いてしまいましたが、本日の主題は勿論洋服でござます。





画像でお分かりになって頂けますでしょうか?

そうです。パイル素材のTシャツです。


「パイル素材の洋服なんて珍しくないよ、良くあるじゃん」

と思われた方、もう少しだけお付き合いください。

「タオルみたいな生地のTシャツとか気持ちよさそう!」

と思われた方、そうなんです。ただ、このブランドは他のパイル地の洋服とは全然違うんです。




私自身、パイル地の洋服は肌触りの良さや見た目の柔らかさが好きで、ジャケットやパーカー、ショーツ、カットソーなど沢山着てきました。

ただ過去に着用してきたそれらは共通して表がパイル(ループ状)で裏はフラットな生地です。

タオルみたいで気持ちよさそう!な生地なのですが、実際肌に触れやすい裏面はフラットな生地になっているのが一般的です。

なぜかと言うと、それでしか洋服は作れない(とされてきた)からです。



両面パイルの生地で洋服を作ると数回の着用や洗濯ですぐに型崩れをしたり、縫製が外れたりしてしまいます。その為、販売可能な洋服としての検査を通過できず一般的には作成できないとされていました。

しかしこのブランドのTシャツは両面パイルです。

肌に触れる部分もループになっていて気持ちの良い肌触りを直接感じられます。「上質なタオルを着ている」そんな感じです。

ちょっと気になりませんか?



このブランドのデザイナーは元々アパレル業を長くされた後、地元である今治に戻られてタオル業界に入ります。

その中で過去の経験を活かし、上質な今治タオルのクオリティを活かした洋服作りを目指し始めました。

ただ、前述したようにパイル地は片面でしか洋服を作る事が出来ません。


しかしデザイナーは「上質な肌触りの今治タオルを洋服として着ることを味わう」為に製品開発を目指していた為、両面パイルで洋服として耐えられる生地づくりを一から始めたそうです。



またまた長くなりました。。。(苦笑)続きはまた明日アップさせて頂きます。




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4月からブログを書かせて頂いてますが、沢山の方にご覧頂けており、またブログをご覧頂いた後にその商品をお買い上げ頂けており大変嬉しく思っております。

ありがとうございます。


今回のTシャツは、昨年個人的に気に入って沢山着たブランドの物の新色です。デザイナーと直接お話しさせて頂いた事もあり、愛着も非常に有りますのでそういった物をお伝えできればと思います。


(本日お買い上げ頂いたお客様へ。本日はありがとうございました。お約束通り本日アップはさせて頂いたのですが、お陰様で店頭があの後も賑わいました為、後半は明日に持ち越させて頂きます。。。)


今回も長文におつきあい頂きありがとうございます。では、また明日。



上川路