新しい世代

SHUN 新井 2021.10.11

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。




いよいよ本格的な秋冬物のお買い物シーズン突入。週末は沢山のお客様にお越し頂き誠に嬉しい限りでした。





引き続きご好評のブランドは



もうお馴染みですね。リモートワークやゴルフ、ドライブ需要でここ数年ずっと売れてるブランドです。ドレスクロージングの市場でもカジュアル化がここ10年は促進していた中で、かなり早くの段階からウチが手を加えて花開いたイタリアブランドの好例と言えるのでは。


実はブレイク当初からこのブランドのテイストを企画時代の私はメチャクチャ研究して、オリジナル商品での開発に長年を費やしてました。サンプリングして作れば作る程このブランドのレベルが高い事を痛感してましたね。

デザインやパターン、シルエットは非常にオーソドックス。ここでの大きな差は生地、そして縫製技術力なんです。この二つがやはりイタリアブランドのレベルは別格なんですよ。


チルコロ1901 ジャージーソリッド 2ボタンジャケット
カラー:アイボリー、ブラック、ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50
価格:¥57,200(税込)
商品番号:24-16-1545-272

まずは生地。ストレッチ性抜群ながら復元力も非常に良くジャケットの肘やパンツの膝が抜けにくい。このさじ加減がメチャクチャ絶妙なんです。そしてぶったまげたのがそのジャージに物凄い再現力のプリント技術。

チルコロ1901 プリントグレンプレイド
カラー:ブラック
サイズ:42,44,46,48,50
価格:¥74,800(税込)
商品番号:24-16-1551-272

日本の北陸地域を筆頭にニット生地やプリント技術のクオリティは世界に誇れるレベルでは有りますが、イタリア人が作り出すプリント柄のデザイン力はアジア諸国総出でも敵わなかったです。


でも実はこのブランドの生地を物によっては韓国で作られてるのは突き止めて度肝を抜かれました。最新合繊素材はかなり韓国工場が作っているらしく、イタリアの有名な生地ブランドのリモンタとかの技術者が独立して、作成や生産を依頼する工場が韓国が多いみたいですね。確かめようと韓国に出張して乗り込んできましたが、予想以上に現地は売ってる商品も生地会社も合繊生地のオンパレード。ピンキリも激しくて笑 ただ生地屋を廻ると何処でも日本の大手ブランドが生地を大量買いしていてビックリしました。世界的に見ても韓国合繊生地のクオリティは有数と言えるみたいです。

私が日本の大手生地商社さん数社にお願いしてプリントを日本、中国、台湾で作成しても、とにかく色が上手く出ないんです。特に売れるグレーの色味が絶対緑味に出てしまうんです。あとはプリントを乗せると生地が硬くなり張りが強く出てしまい伸びにくく重くなりがち。3年は開発に時間と労力を費やしましたが、結局完成までは漕ぎ着けませんでしたね。とにかくこのイタリアブランドの生地のクオリティの高さには感服する次第。


そしてもう一つ大切なのが、この伸びるニットジャージー素材を上手くジャケット型に縫製する技術力。これがまた実は超絶上手いんですよ。ニット素材は基本伸びるので色々と工程があるんです。生地を一定に伸ばしてから一定時間休ませて落ち着かせたり、縫う箇所に芯を貼り付けて絶妙に加減をしながら縫い合わせるとか、カーリングしてしまう生地端をどうパイピングするかとか話せば更に長文になりますのでこれ位で。ラペルのゴージとか返りはもちろんですが、特筆は実はこのパッチポケットと裾のステッチ付近なんです。ニットジャージー素材でこの箇所がこんなに綺麗に縫えるのはイタリアの技術力の賜物だと。



あとは程良い丸みがある堅過ぎず砕け過ぎない肩の仕上げですかね。

この仕事でも使えて、でもゴルフとかお休みの日とかの少しだけお洒落な感じで使えるリラックス感を演出する雰囲気。とにかくジャケットは肩の仕上げ方でかなりテイストが左右されますから。


しかしこの襟腰の首から肩に沿う仕立てをニットジャージー生地でここまでキレイに布帛の様に出来てしまうのが驚嘆なんですよね。キックバックが強いので、無理に縫うと生地が反発して変な方向にうねったりするもんなんですがそれも無い。最初は上手く縫えたと思えても時間経過により生地が伸縮してしまい反り返ってしまったりするんですが、それも有りませんね。ホントに凄いんですよ、この縫製技術力。


ただこれまたアジアで作るのはなかなか難しい道なんですよ。日本や中国のテーラード縫製工場では仕上がりはシュッとして綺麗になるんですが、伸びるニット素材を縫うのは大概慣れてないんです。下手したら縫い上がりがベローンと伸びちゃいますからね。それにどうしてもスーツばかり縫ってるので四角い感じで硬い雰囲気になっちゃうんです。この絶妙な肩の仕上がりもイタリア縫製ならではのものだと脱帽しきりです。


3年は費やしオリジナルで企画、製品化出来たのが今期販売されてますね。すみません、オンラインサイトとアウトレット店舗での販売商品ですが。これは正にこのブランドをお手本に新井テイストを絶妙なさじ加減で取り入れたセットアップ企画です。

BEAMS HEART/テックコーデュロイ テーラードジャケット
カラー:ベージュ、ブラウン、ネイビー
サイズ:44,46,48,50
価格:¥20,900(税込)
商品番号:41-16-0250-454

ビームス アウトレット 入間のキム君が最高です!と写真まで送ってくれました。我ながらイケテマス。手前味噌ですが、これはイイ。3年かけて様々な工場でサンプリングしてここまで作り込めた名品と思ってます。

ニットコーデュロイ素材は着心地も抜群でリモートやオフにも最適。このリラックス感のあるシルエットやディテールは今年も相当売れてるみたいです。優れたストレッチ性と強い回復性でヒザやヒジも抜けにくい。生地のお手入れが簡単なのも非常にポイントが高いですね。

それでもイタリアのこのジャージーブランドにはまだまだ敵わないなーと接客しながら勉強してます。

表題は90年代のブリティッシュロックムーブメントの中でも耽美な音楽性でシーンを引っ張ったロンドン発のバンドSの初期の傑作。スキャンダラスな歌詞や艶かしいギターの音色は高校生の頃の私はもうぞっこんでしたね。とにかくボーカルを筆頭にロンドンの退廃的な雰囲気とモードなスタイリングで素敵でした。内容はその当時に脱退したギタリストへの恨み節全開な感じですが。

高校生の頃からと考えると何百回聴いたか分からない位聴きましたね、この曲。出だしから突っ走る疾走感と仰々しい気品のあるサウンド、尚且つ光沢あるスウェードの様に艶かしい色気もあるバンドなんて未だになかなか他は見つかりません。

新世代と叫ぶに相応しいチルコロ1901というジャージーテーラーシリーズ。クラシックシーンに新世代の風を巻き起こしたアイデンティティは今この時代のベーシックまで辿り着いたのではないでしょうか。


それでは銀座でお会いしましょう


新井


定期投稿は水曜土曜の朝頃になります。