FEATURE A story about the culture.

大人の振る舞いを学ぶ、居酒屋の楽しみ方。 大人の振る舞いを学ぶ、居酒屋の楽しみ方。
2024.1.22

大人の振る舞いを学ぶ、居酒屋の楽しみ方。

Learning Adult Behavior While Enjoying Izakayas

日本各地に数え切れないほどある居酒屋。身近な存在なだけに、自分のなかで“いい居酒屋”の基準を持っていて、その楽しみ方を心得ている大人って洒落てない? そんな考えのもと、「BEAMS JAPAN(ビームス ジャパン)」でポップアップイベントを開催している、アートディレクターであり、居酒屋探訪家としての顔も持つ太田和彦さんを訪ねました。いい居酒屋の探し方からひとり飲みの魅力まで、若者や居酒屋初心者にとって、粋な大人に成長できるヒントが満載のお話です。

There are countless izakayas all over Japan. Since they are so common, we think adults who have their own standards for what makes a 'good izakaya' and know how to enjoy them are sophisticated. That’s why we visited Kazuhiko Ota, an art director hosting a pop-up event at BEAMS JAPAN, who has a passion for exploring izakayas. From how to find a good izakaya to the allure of solo drinking, this is a story filled with hints that can help young people and izakaya beginners grow into sophisticated adults.

PROFILE

太田和彦
(アートディレクター/作家)
1946年、北京生まれ。長野県松本市育ち。1968年、「資生堂」に入社し、宣伝部でデザイナーとして活躍。写真家の十文字美信と組んで革新的な「シフォネット」シリーズを発表した。1989年に独立し「アマゾンデザイン」を設立。2000年から2007年に、東北芸術工科大学教授を務める。主な著書に『ニッポン居酒屋放浪記』(新潮文庫)、『ひとり旅ひとり酒』(京阪神Lマガジン)、『日本の居酒屋——その県民性』(朝日新書)、『日本居酒屋遺産 東日本編』、『日本居酒屋遺産 西日本編』(ともにトゥーヴァージンズ)など。テレビ番組「太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選」(BS11)が放送中。

居酒屋の魅力は2つある。

―太田さんはこれまでにさまざまな居酒屋に足を運ばれていますが、そもそも、居酒屋にのめり込むことになったきっかけはなんだったんですか?

太田:23歳から社会人として働きはじめて、仕事が終わったら先輩に連れて行ってもらうようになったのがきっかけ。会社のひとたちと飲むから、話題は仕事の内容がほとんどだったけど、社内では話せない本音を吐き出して笑い合っていて。居酒屋はなんていい場所なんだと思いましたよ。

―会社の同僚や先輩たちと会話を楽しむ場所として、居酒屋のよさを知ったんですね。

太田:その当時は、酒や肴より、会話を楽しむために行っていたくらい。そこでの話題は、居酒屋の外ではペラペラ話さないっていう、大人のルールもありました。会社が銀座にあってね。いま思えば、銀座の居酒屋で飲んでいたのもよかったと思います。

この日の取材は、鶯谷にお店を構える「鍵屋」にて。1856年に創業した東京最古の居酒屋のひとつで、太田さんの著書『日本居酒屋居酒屋遺産 東日本編』の表紙にもなっている。

―銀座の居酒屋には他と違うよさがあったんですか?

太田:銀座は高級バーとかクラブが多い街だから、お客は居酒屋でも姿勢よく飲んでいるんですよ。礼儀があって紳士的だけど、まったく気取っていない。逆に大声を出したり怒鳴ったり、乱暴な本音を出していくのが新宿。礼儀を守りながら本音を言い合う、大人のお酒の飲み方を銀座の居酒屋で学んだんですよ。そのおかげで、いまでは居酒屋の居心地のよさも魅力に感じています。

―居酒屋の“居”は、居心地の“居”、居場所の“居”と『日本居酒屋遺産 東日本編』でも書かれていますね。

太田:その居心地のよさを感じたのは、まだ「資生堂」で働いていた40代のときでした。用事があって初めて月島に行ったんですよ。そのころの月島なんて、子どもたちがパンツ一丁になって、原っぱで三角ベースをやってるような、戦後が残っていた時代。銀座のすぐ隣に、こんな街があるなんて知らなくて驚いちゃった。それで「岸田屋」という大衆居酒屋に冷やかし半分で入ったんですよ。カウンター席しかなくて、飲んでいるお客は現場で働いているひとたちだけ。店に入るとジロッと見られたけど、1時間くらい飲んでいたら、すごく心が落ち着きまして。

―初めてのお店にひとりで入ると、気まずさを感じてしまいそうですが、どこに居心地のよさがあったんですか?

太田:ぼくが所属していた宣伝部は、流行をつくり出すのが仕事でした。時代の一歩先をいって、新しいものを取り入れることに価値がある。でも、「岸田屋」で居心地のよさを感じた理由は、ノスタルジーな空間にあったんです。それで、新しいものだけに価値があるんじゃなくて、古いものにもよさがあると気づきました。それから居心地を求めて、老舗の居酒屋を巡るようになったんですよ。

―そこから居酒屋探訪家としての活動がスタートするんですね。

太田:そう。雑誌の連載で日本中の居酒屋を回ったのは、発見に満ちた旅でした。居酒屋ほどその土地の産物、風土、歴史、ひとが表れている場所はないでしょうね。

いい居酒屋との出会い方。

―そんな日本の残すべき文化を若いひとにも伝えたいと考えているんです。さまざまな土地を飲み歩いた太田さんから見て、初心者が居酒屋をハシゴしやすい、おすすめの都道府県はありますか?

太田:盛岡、松本、金沢、神戸、高知、長崎、鹿児島あたりに行ってみるといいと思いますよ。もちろん京都もいいけど、あそこはまた別ジャンルですね。

―そういった土地を初めて訪れたとき、いい居酒屋かどうか見極めるためのおすすめのリサーチ方法はありますか?

太田:昼から街を歩き回って、探しておくの。ほとんどの街には30年以上続いている居酒屋があるんです。いまは駅前が栄えていても、昔は通りの向こうが賑やかだった場所もあるので、そこを歩き回って見当をつけておく。そうしておけば、夜になってからどのお店に入ろうかと迷いません。

―いまの時代はネットの口コミを頼りにすることが多いですが、太田さんは自分の足で探すんですね。

太田:ネットで調べたお店に行ったことはありますよ。でも、ハズレばかりであてにならない(笑)。口コミを頼りに行っても、それはただ情報を確かめる作業になってしまって、つまらないでしょ? ネットの情報だけを追いかけると進歩しないし、与えられるだけで、なにもできないひとになってしまうから。居酒屋は自分を育てる場所でもあるから、自分の価値観で発見するのがおもしろいんですよ。もちろんハズレることもありますけどね(笑)。

―とはいっても、居酒屋のどこを見て判断していいか分からないひとも多いと思います。そんな方に向けて、太田さんがアドバイスするなら?

太田:古い建物で長年営業していて、開店とともに常連が来ているお店は入ってみる価値がありますよ。特に、この10年くらいで気づいたのは、建物のよさ。酒も料理も普通だけど、なぜか行ってしまう居心地のいいお店があるんです。居心地のよさは、大将や女将の人柄のよさもあるけど、内装が心を落ち着かせてくれるんでしょうね。

店内に飾られている、太田さんが描いた「鍵屋」のイラスト。

―内装のどんなところを見ているんですか?

太田:まずは床。お店によって違うし、何十年も踏まれている床に愛着が湧いてきます。ぼくは嫌味な客だから(笑)、カウンターに座ったらテーブルの厚みや材質も確認しちゃう。あと、さっきのいい居酒屋の見分け方にも繋がるんだけど、家族経営のお店もおすすめです。お店の上に家族で住んでいることが多くて、自分の家だから掃除が行き届いている。古い柱でもピカピカになっていると、そこにもお店の価値を感じるんですよ。

―建物の魅力は『日本居酒屋遺産』でも語られていましたね。ところで、料理はどうですか? 注文する際の頼み方や順番など、気をつけていることを知りたいです。

太田:席に座ったら、とりあえずビールを注文して、お通しを食べながらじっくり品書きを見て、3品くらい目星をつけています。季節ものや特別に入荷した日替わりが書いてある黒板は、必ずチェックしているかな。あと、注文するときに大事なのは、ひと品頼んで、8割くらい食べてから、次を注文すること。いっぺんに3品も4品も頼むのは野暮ですよ。

―寿司屋で言うところの玉子のように、いい居酒屋を目利きするためのメニューはあるんですか?

太田:お店によってメニューが違うので、これといった判断基準はないけど、わざわざ“自家製”って書いてあるメニューは、力を入れているってことかと。塩辛とか漬物とか、お店ならではの味があるのは、いいお店ですね。

―そういった自分なりの作法があれば、はじめて行った居酒屋でもなにを注文するか迷わなくなりますね。

太田:あと、常連が食べているものもチェックします。常連が座る前に注文するものほど、安くてうまくて飽きない料理ということですから。隣のひとが食べていておいしそうなら、「それ、ぼくもお願いします。マネさせてもらいます」って言うと、「おう」って返してくれたりして。そんなやりとりは、大人の振る舞いとして粋ですよね。

第三の居場所としての居酒屋。

―先ほど、“本音を言い合える場所”というのが居酒屋のよさのひとつとおっしゃっていましたが、ひとり飲みの魅力はどんなところにありますか?

太田:誰にも気を遣わずに料理を注文できるし、話し相手がいないから、いろいろと考える自分の内面が肴になるんです。それに、馴染みのお店になれば、職場でも家でもない、第三の居場所ができるわけ。働いているひとが休む場所として、居酒屋ほどいい場所はないですよ。喫茶店だったらコーヒーを飲んでも30分くらいが限度だけど、居酒屋は、飲んで食べていれば、1時間でも2時間でもいられますからね。

ポップアップイベントの開催に合わせて制作された手拭い。それぞれに『日本居酒屋遺産』に掲載された、太田さんによる居酒屋のイラストが落とし込まれている。発売は、『日本居酒屋遺産』に掲載されている一部の店舗、画像右・左は「ビームス ジャパン(新宿)」と「ビームス ジャパン京都」、BEAMS公式オンラインショップにて。

こちらは「BEAMS JAPAN」限定カラー。

ポップアップイベントの開催期間中に、「ビームス ジャパン(新宿)」「ビームス ジャパン 京都」で本イベントの関連商品を含め、税抜き3000円以上お買い上げのお客様にノベルティとしてプレゼントされる、太田さんのサイン・イラスト入りマッチ。
※ノベルティは数に限りがございます。予めご了承ください。

―行きつけのお店を持つには店主と仲良くなる必要があると思うのですが、太田さんなりの秘訣はありますか?

太田:大事なのは注文すること。最初からペラペラと話しかけるのはダメですよ。店主からすれば、見知らぬひとがひとりで入ってくると、少なからず警戒しますので。わたしは普通の客だから、ご心配なくって雰囲気を見せて、大人しく飲むんです。でも、30分も経って黙っているのもおかしいから、「おいしいですね〜」とひと言話しかけてみるの。すると、返事をしてくれて警戒心が解かれますよ。でも、そこで猛烈に話し始めない。次の注文で「じゃあ...」なんて迷っていると、「これ、どうです?」とあっちから話しかけてくれると思いますよ。

―気負わず飲みに行けるお店があると、ひとり飲みもしやすいですね。

太田:場末の安い焼き鳥屋でいいから、顔馴染みの居酒屋があるといいですよ。彼女と一緒に店に入って、「お! 太田さん」なんて大将から声を掛けてもらえると、頼りになる男と思ってもらえるかもしれないし(笑)。

「ビームス ジャパン(新宿)」で開催中のポップアップイベントの様子。1月13日には、『日本居酒屋遺産』の完結を記念した鏡開きも行われた。

―ちなみに女性の場合は、どんなお店がおすすめですか?

太田:女性がひとりで行くなら、女将さんがやっているお店かな。隣にオヤジがいれば「手を出しちゃダメよ」って、女性同士だから気持ちが分かって、女将さんが守ってくれるから。それならひとりでも安心して過ごせると思いますよ。

―太田さんはひとりで飲んでいて、他のお客さんと仲良くなることもあるんですか?

太田:居酒屋は出会いの場所でもありますので、もちろんありますよ。『日本居酒屋遺産』を企画して、いろんな出版社に持ち込んだけど、どこからも断られちゃって。そんな時期に京都で飲んでいたら、声を掛けてもらって、話してみたら出版社のひとだった。それが縁で発行に結びついたんです。

―そんな裏話があったんですね。最後にひとり飲みに挑戦したい若者へアドバイスをもらえますか?

太田:まあ、若いうちからひとりで居酒屋に行って、ツウぶる必要はないですよ。最初に話したとおり、居酒屋は心を裸にして、思っていることを話し合える場所だから。ただ、調子に乗って騒ぐのは厳禁。お互いの価値観を確認するために居酒屋はあると思うんです。

INFORMATION

日本居酒屋遺産 POP-UP EVENT
会期:1月10日(水)〜1月31日(水)
場所:ビームス ジャパン(新宿)
ビームス ジャパン 京都
詳細はこちら

PROFILE

Kazuhiko Ota
(Art Director/Author)
Born in Beijing in 1946, and raised in Matsumoto City, Nagano Prefecture. In 1968, he joined Shiseido and worked as a designer in the advertising production room. He collaborated with photographer Bishin Jumonji to create the innovative “CHIFFONETTE” series. In 1989, he founded his own company, “Amazon Design.” From 2000 to 2007, he served as a professor at Tohoku University of Art and Design. He has written a number of books such as “Nihon Izakaya Horoki” (Shinchosha Bunko), “Hitorit-tabi, Hitori-zake“ (Keihanshin L Magazine), “Nihon-no-Izakaya – Sono Kenminsei” (Asahi Shinsho), “Japan Heritage of Izakaya: Eastern Japan” and “Japan Heritage of Izakaya: Western Japan” (both from Two Virgins). His television program, “Kazuhiko Ota’s Impromptu Journey: New Selection of 100 Izakayas” (BS11), is currently airing.

Unveiling the Dual Charms of Izakayas

– You’ve explored various izakayas over the years, but what initially drew you to them?

Ota: I started working at 23, and my senior colleagues started taking me out after work. Most of our conversations revolved around work, but we could also share genuine laughter and express ourselves in ways we couldn’t in the office. It made me realize the incredible atmosphere of an izakaya.

– So, you found izakayas appealing for their role as spaces for meaningful conversations with colleagues and seniors.

Ota: Exactly. At that time, I went more for the conversations than for the drinks and food. The topics discussed there were ones you wouldn’t blabber about outside of the izakaya—there was an unwritten rule among adults about it. Our company was located in Ginza. Looking back, I think drinking at izakayas in Ginza was also a plus.

This interview took place at “Kagiya”, located in Uguisudani. Founded in 1856, it is one of Tokyo’s oldest izakayas and is featured on the cover of Mr. Ota’s book “Japan Heritage of Izakaya: Eastern Japan.”

– Were there any particular qualities that made izakayas in Ginza different from others?

Ota: Since Ginza is known for its high-end bars and clubs, customers tend to drink with a certain demeanor even in izakayas. They maintain a polite and gentlemanly manner while remaining entirely unpretentious. In contrast, in areas like Shinjuku, you might encounter people shouting loudly, getting angry, or expressing rough thoughts. In Ginza, I learned how adults approach drinking—maintaining manners while expressing their true feelings. This experience led me to appreciate the cozy atmosphere of izakayas as one of their charms.

– The kanji “居(i)” in the term “居酒屋(izakaya)” is also highlighted in “Japan Heritage of Izakaya: Eastern Japan” as the “居(i)” in “居心地(igokochi) – coziness” and “居場所(ibasho) – a place to be.”

Ota: I first felt that coziness when I was in my forties, still working for Shiseido. I went to Tsukishima for the first time because I had some business there. Back then, Tsukishima still held echoes of the post-war era, with children running around half-naked playing baseball on the grass. I was surprised to find such a neighborhood right next to Ginza. That’s when I casually stepped into a working-class izakaya called “Kishidaya.” It only had counter seats, and the customers were all construction workers. When I entered the shop, I was met with stern looks, but after drinking for about an hour, I felt incredibly relaxed.

– Entering a new place alone for the first time can feel awkward. What made you feel comfortable there?

Ota: The advertising production room I belonged to was tasked with creating trends. It was valued to stay ahead of the times and incorporate new things. However, what made me feel comfortable at ‘Kishidaya’ was its nostalgic atmosphere. From that, I realized that value isn’t only found in new things but also in old ones. So, in search of comfort, I started to visit traditional izakayas.

– And that’s how your activity as an izakaya explorer started?

Ota: Yes. Traveling around izakayas all over the country for a magazine series was a journey filled with discoveries. I believe there’s no place that reflects the local produce, climate, history, and people more than an izakaya.

How to encounter a good izakaya.

– We want to convey such enduring Japanese culture to the younger generation as well. From your perspective, having wandered through various regions, do you have any recommended prefectures for newbies looking to explore izakayas?

Ota: I’d suggest visiting places like Morioka, Matsumoto, Kanazawa, Kobe, Kochi, Nagasaki, and Kagoshima. While Kyoto is also fantastic, it offers a different kind of experience.

– For first-time visitors to these places, do you have any recommended methods to determine whether an izakaya is worth visiting?

Ota: Take a stroll around the city during the daytime and explore. Most cities have izakayas that have been around for over 30 years. Even if the area around the station is bustling now, there may be better spots on the other side of the street that were once lively. By exploring, you’ll gain insights and feel more confident choosing a spot to visit when night falls.

– Nowadays, many people rely on online reviews, but you prefer exploring on foot.

Ota: I’ve tried places I found online, but they often turn out to be disappointing (laughs). Relying solely on reviews can make the experience feel mundane, just confirming information, right? If you only rely on online information, you won’t grow; you’ll become someone who can’t do anything on their own. Izakayas are places for personal growth, so discovering them based on your own values is exciting. Of course, there are times when you miss the mark too (laughs).

– However, many may struggle to judge an izakaya. What advice would you give them?

Ota: Give a chance to places housed in old buildings, operating for many years, with regulars coming in from opening time. Particularly, in the past decade, I’ve noticed the importance of the building’s quality. Some places offer ordinary drinks and food, yet you find yourself returning. The coziness comes not only from the personality of the owner but also from the interior design that creates a soothing atmosphere.

The illustration of “Kagiya” drawn by Mr. Ota is prominently displayed inside the store.

– What aspects of the interior do you pay attention to?

Ota: First, the floor. It varies from place to place, and you start to feel attached to floors that have been stepped on for decades. Since I’m a bit particular (laughs), once I sit at the counter, I also check the thickness and material of the table. Also, it’s related to what I said earlier regarding how to distinguish good izakayas. I also prefer family-run businesses. Often, families live above the izakaya, so since it’s their own home, the cleanliness is meticulous. Even old beams shining brightly evokes a sense of the shop’s value.

– The charm of the buildings was also mentioned in “Japan Heritage of Izakaya”. By the way, how about the food? We’d like to know what you pay attention to when ordering, such as your ordering process and sequence.

Ota: When I’m seated, I start by ordering a beer and then carefully peruse the menu while enjoying the “otoshi,” the complimentary starter, deciding on about three dishes. I always make sure to check the blackboard for seasonal or specially imported daily specials. Also, when ordering, it’s important to order one dish, eat about 80% of it, and then order the next one. Ordering three or four dishes all at once is a bit unsophisticated.

– In the same way that tamago (sweet egg omelet) is a criterion for judging a good sushi restaurant, do you have any menu items that you use as a guide to discerning a good izakaya?

Ota: Since menus vary, there isn’t a specific criterion, but menu items labeled “homemade” usually indicate effort. Having unique flavors in items like salted fish roe and pickles is a sign of a good restaurant

– With such personal protocols, even at izakayas you visit for the first time, you won’t hesitate on what to order.

Ota: Also, I check what regulars are eating. The dishes they order before even sitting down tend to be cheap, delicious, and timeless. If something the guy next to me is eating looks delicious, I might say, “I’ll have what he is having. Allow me to copy you.” Sometimes he’ll just respond with a simple “Sure.” Such exchanges are refined, don’t you think?

Izakayas as the third place.

– Earlier, you mentioned that one of the strengths of izakayas is being a place where you can express your true feelings, but what are the attractions of drinking alone?

Ota: You can order food without worrying about anyone else, and because there’s no one to talk to, you start reflecting on your inner self. Moreover, if you become a regular at a familiar place, it becomes a third place—neither work nor home. There’s no better place to relax for workers. If it were a cafe, you could only stay for about 30 minutes with a cup of coffee, but at an izakaya, as long as you’re drinking and eating, you can stay for an hour or even two.

– To have a go-to place, it seems necessary to become close with the owner. Do you have any secrets for this?

Ota: The important thing is to order. It’s not good to start chatting right away. From the owner’s perspective, they tend to be cautious when someone unfamiliar enters alone. So it’s better to start off drinking quietly with an attitude of “I’m just an ordinary customer, there’s no need to worry.” However, it’s odd to stay silent for 30 minutes, so you might say something like, “This is really good.” This usually gets a response and helps to ease their guard. But don’t immediately launch into an in-depth conversation. If you’re wondering what to order next, they might initiate the conversation by asking, “How about this?”

– When there’s a place where you can go for a drink without feeling pressured, it makes solo drinking easier.

Ota: Even if it’s just a cheap yakitori joint in a back alley, it’s good to have a familiar izakaya. When you enter with your girlfriend and the master calls out, ‘Hey, Ota-san!’ you might even be seen as a dependable guy (laughs).

From the pop-up event at Beams Japan in Shinjuku. On January 13th, a Kagami-biraki ceremony was held to commemorate the completion of “Japan Heritage Izakaya.”

– By the way, what type of izakaya would you recommend for women?

Ota: If a woman is going alone, I’d suggest a place run by a female owner. If there’s a lewd old man sitting next to them, the owner would say, ‘You better not make any advances,’ understanding the situation as fellow women, and she’d protect them. So I think they can feel at ease spending time alone.

– Do you ever make friends with other customers while drinking alone?

Ota: Izakayas are places for encounters, so of course, it happens. When I was planning “Japan Heritage of Izakaya” and pitching it to various publishers, I got rejected everywhere. During that time, when I was drinking in Kyoto, someone struck up a conversation with me, and it turned out they were from a publishing company. That connection led to the publication.

– Didn’t know there was such a backstory. Lastly, do you have any advice for young people who want to try solo drinking?

Ota: Well, there’s no need to act all cool by going to izakayas alone from a young age. As I mentioned earlier, izakayas are places where you can bare your soul and discuss what’s on your mind. However, getting carried away and making a racket is not cool. I think izakayas are there to confirm each other’s values.

INFORMATION

Japan Heritage of Izakaya POP-UP EVENT
Dates: January 10th (Wednesday) – January 31st (Wednesday)
Locations: BEAMS JAPAN (Shinjuku), BEAMS JAPAN KYOTO
For more details, click here.

  • Photo_Yuya Wada
  • Text_Shogo Komarsu
  • Edit_Soma Takeda(HOUYHNHNM / Rhino inc.)
  • Translation_Yoko Oyabu
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