カルチャーは現象。誰かと何かが出合って、
気づいたらいつもそこにあった。
世界各地で生まれる新たな息吹を、
BEAMS的な視点で捉えて、育みたい。
きっと、そこにまた新たなカルチャーが
生まれるから。

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『BE-POP』発刊記念!堀内俊哉と紡ぐ、90年代カルチャーの記憶と記録

“POP”の正体を探るニューカルチャーマガジン『BE-POP』が、満を持して1月15日(水)に発売となりました。〈マンガート ビームス〉プロデューサーとしてマンガ、アニメ、アイドル、声優など、様々な分野とのコラボプロジェクトを企画してきた橘髙つむぎが責任編集を務める本誌は、単なるカルチャー誌にとどまらず、クリエイティブな感覚を鋭く切り取る一冊。

発刊を記念したトークイベントで橘高が対談相手に選んだのは、本誌にも登場する「7STARS DESIGN」代表の堀内俊哉さん。メジャーとオルタナティブを自由に行き来し、90年代のファッションシーンを牽引してきた人物の一人です。当時学生だった橘高のクリエイティブ魂に火をつけたとも言える堀内氏。今、“POP”という共通言語を介して90年代のカルチャーシーンを振り返りつつ、現代のポップカルチャーの潮流....。

2人の邂逅から生まれる新たな視点、そして“POP”の未来とは?

橘髙 私が影響を受けた90年代のカルチャーというところで、堀内さんは第一線で作り手側でした。それに憧れて、ものを買ったりした立場だったんです。

堀内 〈NOWHERE(ノーウェア)〉とかね。

橘髙 原宿にお店があって。その時代に堀内さん自身が影響を受けたものとかって、今日聞いてみたいと思っていて。

堀内 90年代ねー、影響を受けたものは...ちょっとあれかもしれないけど、Cornelius(コーネリアス)の『CORNELIUS ANNUAL』。小山田圭吾くんのブルースリーとか。

橘髙 あれ『GRAND ROYAL』のオマージュですよね!

堀内 そう。オリジナルの『GRAND ROYAL』はやっぱりね。

橘髙 そのオリジナルの創刊号を一回持ってたんですけど無くしちゃって、今めっちゃ探してます、メルカリとかで(笑)なかなかないんですよ、出てこなくて。
で、その次の号があのオレンジの、多分『GRAND ROYAL』の2号目とかだったかな。

堀内 そっか、それで言えば当時さ、Beastie Boys(ビースティボーイズ)、カッコ良かったよね。影響を受けて〈Clarks(クラークス)〉のデザートトレック履いてた。デザートトレックみたいな素敵な靴はビームスにしかなかったんだよ!それでビームスで買い物とかしてたな。
当時のビームスってまだストリートカルチャーとかってあんまり確立していなくて、もうちょっと、敷居の高いというか。


 

ちょっと気になってました。堀内さんからどう見えていたのか、90年代のビームスは?

堀内 これとか持ってる? スチャダラのインディーの頃の「N.I.C.E.GUY」って曲なんだけど。

橘髙 めちゃくちゃいい!しかもリミックスで藤原ヒロシさん!

堀内 これがまさに。当時B-BOYやスケーターとかって、どっちかっていうとこういう綺麗めな服を着ている、「N.I.C.E.GUY」だったんだよ。ビームスとかって「N.I.C.E.GUY」寄りな感じだったな。

橘髙 なるほど!ビームスと言えば「ナイスガイ」!

堀内 あの辺色々原点かも。
ちょっと話が変わって今回の本の話になるんだけど....。

よく作ったよね、面白い! またこれが残るからね。(堀内)

橘髙 紙ものはやっぱり、思い入れがありますね。どんどん減ってはいるものの。

堀内 僕が作った本も持っててくれたりするもんね。

橘髙 今日もあそこに〈NOWHERE(ノーウェア )〉のオープン2周年本を展示させていただいたんですけど。

堀内 2周年でああいうの作るの面白いよね。まだ2年じゃんって(笑)

橘髙 すごいいい時代というか、当時って、Tシャツも1型、2型だけが店頭に並んでるって感じでしたよね。

堀内 当時買ったものとか、持ってるものって今日なんかある?

橘髙 そこに展示してある〈NOWHERE〉で買った〈A BATHING APE®(アベイシングエイプ)〉のTシャツや〈ELT〉で買った〈GOOD ENOUGH (グッドイナフ)〉のキャップ、ステッカーは売ったり紛失したりせず、今でも持ち続けていますね。

堀内 あそこに展示してあるエアジョーダン1と5はいつ買ったの?

橘髙 あれは割と最近なんです。大人になってからで、復刻の復刻です。

堀内 そっか、当時のものにしては加水分解してないもんね。

橘髙 そう、しますよねー加水分解。

橘髙 それこそ、今日聞きたかったのが最近の堀内さんの気になっているものは何だろうって。

今回書籍のテーマが“POP”なんで、堀内さんが“POP”だなって感じる最近の コトや人ってあったりしますか?

堀内  “POP”ねー、これはメールでも話したけど、スケボーで跳ねかえらせる、板を「POP」させる、それで “POP”=跳ねるとか。こんな話で大丈夫?(笑)跳ねる=“POP”で、ポピュラーも“POP”ってね。そこで思ったんだけど、スケボーが今オーバーグラウンドになってきていて、ある種のポップカルチャーとなってきてるなってことは感じているよ。

橘髙 スケボーは、元々興味の輪にある一種のカルチャーだったのが、最近オリンピックの競技にもなって。

堀内 そうそう、あと最近“POP”になったなーって思ったきっかけがFrank Frazetta(フランク・フラゼッタ)っていうアーティストで。

橘髙 どういうアーティストの方なんですか?

堀内 アメリカの50年代から60年代のコミックのイラストレーターで、その中でも結構おどろおどろしい絵を描く人なんだけど。その絵がプリントされたパーカーを堀米雄斗くんが朝のNHK番組で着ていて、「ここでFrazetta出てきたか!」と思って、“POP”になったなって。 元々Frazettaが絵を描いた有名なスケボーの板があるんだけど、Natas(ナタス)っていう。Natasのグラフィック自体が豹の絵なんですけど、いろんな人がサンプリングしていて、二次使用コンテンツの始まりってここなのかなって。

橘髙 この本もすごいですね。

堀内 見つけたら、ご購入をおすすめします。時間もあれなんでNatasはまた後でみましょうか。(笑)こういうマニアックなものを着るのが最近“POP”だなって。

profile

堀内俊哉

デザイナーである父の影響を受け、手仕事によるグラフィックデザインを学ぶ。エピックソニーレコード入社後、フリーランスのグラフィックデザイナーとして独立。DTPを学びデジタル表現と筆使いのアナログ感を織り交ぜた手法を確立。ファッションブランドとのコラボレーションや、様々なプロジェクトを手掛ける。

@toshiya_horiuchi

橘高つむぎ

(マンガートビームス)プロデューサー
東京都生まれ。2007年にBEAMSに入社後、並行してデザイン専門学校で学び、卒業後には制作部に配属。BEAMSのあらゆるクリエイティブや、イベント・フェスのショッパーをはじめとしたグッズ制作を担当。2022年、(マンガートビームス)のリブランディングを機に、プロデューサーに就任。マンガ、アニメ、アイドル、声優などのエンターテインメントをこよなく愛し、カルチャーの垣根を越えたプロジェクトを多く手がける。

@rx78_tmg

I AM BEAMS Vol.8『BE-POP』

ファッションやライフスタイルに深いこだわりをもつビームススタッフ個人の魅力を一冊の本にしたパーソナル・ブックシリーズ『I AM BEAMS』のVol.8として、〈マンガート ビームス〉プロデューサー・橘髙つむぎ著の『BE-POP』が2025年1月15日(水)よりビームス店舗、ビームス公式オンラインショップ、全国書店、ネット書店にて順次発売開始。



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カルチャーは現象。誰かと何かが出合って、
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