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お寺の石段をライダーが滑走!?
今、ストリートスノーボードが熱い!

Hot street snowboarding events took place on the stone steps of a temple in Osaka!

2024.12.12

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20241123()24()に、大阪・本町にある「北御堂(本願寺津村別院)」で開催された『COWDAY STREET 2024。その目玉となったのが、お寺の階段に人工雪を敷き詰めて行われたスノーボード・レールコンテスト。世界トップクラスのライダーが繰り出すトリックの数々に観客は大盛り上がり。興奮と熱狂に包まれたイベントの様子をレポートします!

前代未聞のスノーボードコンテスト

街中で魅せた超絶トリック!

スノーボードと聞くと、ハーフパイプ、ビッグエア、スロープスタイルのように、オリンピックやX GAMESなどの大会で技を競い合う姿をイメージする人が多いはず。ジャンプの高さや高難度のトリックを競う採点競技としての楽しみ方がある一方で、近年盛り上がりを見せているのが、ストリートスノーボード。

 

ストリートスノーボードというのは、その名の通り、スキー場ではなく、街中で滑ること。階段や手すりなど、街中にある構造物を使って、スケートボードのように滑走し、トリックを決めます。もちろんハードなトリックにも挑戦しますが、それ以上に重要視されるのがスタイルです。いかにかっこよく、いかにオリジナルのスタイルを表現できるか。ストリートスノーボードをメインにするライダーの多くが、自分にしかできない唯一無二の表現を目指しています。『COWDAY STREET 2024』の招待ライダーであり、シーンを牽引する相澤亮もそのひとり。「僕も以前はコンテストに出場していましたが、もっと自分なりにスノーボードを楽しみたいと思って、ストリートに向かいました。ストリートのほうがその人の生きざまや考え方といったものを自由に表現しやすいと思います。僕は革ジャンを着て滑ってますけど、服装ひとつとってもそこにはスタイルの違いがあって面白いですし、技の難易度だけではなく、トリックやスポットのチョイスも含めて、オリジナルのかっこよさを表現できるのがストリートスノーボードの面白いところです」。

この日、『COWDAY STREET 2024』のメインイベントとして行われたストリートスタイルのレールコンテストには、一般参加者に加えて、錚々たるトップライダーが集結しました。アメリカからは、現代のフリースタイルシーンを代表するZeb Powellと、ストリートの新星として大注目のGrace Warnerが参加。国内からは、2大会連続でオリンピックに出場した國武大晃X Gamesのビッグエア部門で2大会連続優勝を果たした大塚健、ほかにも濱田海人荻原大翔ら、今をときめくビッグネームがずらり。選手たちは、特設会場に設置されたレールを使い、技の難易度や独創性を競い合いました。

イベントは午前10時に一般予選からスタート。途中、雪遊び体験会やDJライブが行われ、17時からの本戦予選、ラッパーD.Oによる音楽ライブを挟んで、19時からの男女決勝戦。世界で初めてとなるお寺の境内でのコンテスト。ライバルの滑りに刺激を受けたライダーたちは、ここぞとばかりに存在感をアピールし、会場のボルテージもそれに合わせてヒートアップしていきました。

競技が終わり、表彰式へ。最も印象的な技を成功させた選手に贈られるベストライダー賞に選ばれたのは、圧巻の滑りで観客からひと際大きな歓声を浴びていた相澤 亮と、多彩なトリックで魅了した高森日葵。そして、最も得点の高い技を披露した選手に贈られるベストトリック賞は、一般参加ライダーの一ノ瀬海渡坂本妃菜乃が選ばれました。

「こういうイベントがゲレンデではなくて、街中で行われるのは本当にすごいこと。今回はお寺でしたけど、来年は御堂筋にクォーターパイプをつくってもらって、思いっきり飛んでみたいです(笑)」(大塚健)

大盛況のうちに幕を閉じ、ストリートからスノーボードの魅力を多くの人に届けた『COWDAY STREET 2024』。来年もまた開催されることを期待したい!

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Text : Masayuki Sawada
Composition:MANUSKRIPT

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