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UPDATE :20.09.01

CHECK NBA PLAYOFFSプレイオフから始まるモデルたちのNBA

COVID-19の影響で長い中断期間を経たNBA2019-2020シーズンも再開して、8月下旬からはプレイオフがスタートし、10月まで熱線が繰り広げられる。子どもの頃からNBAを身近に楽しんできた二人のバスケ好きのモデルは、このナイーブなスケジュールも自然と楽しんでいる。彼らとNBAとの関係、そして熱いプレイオフの思い出について、いろいろ聞いた。

Case. 01

SIMON

Height :
180cm
Shoes :
27.5cm
Born :
1995

スペイン生まれ、フランス育ちのシモンはクリエイティブエージェンシー「ビーナチュラル」に所属する25歳のモデル。日本人の父の仕事の都合で2年間、小学校を日本で過ごした経験もあったことから、ハイスクールを卒業した後に文化服装学院に入学。デザイナーを目指すためにファッションを学んだ。彼がバスケットボールに目覚めたのは、どれだけ懸命にジャンプしてもゴールネットに手が届くことはない、まだ8歳のときだった。

それまではスペインに住んでいて、ちょうどフランスに移住しました。僕の住んでいたコサードはフランスの中でもバスケットボールが盛んなエリアだったから、友達に誘われて、自然とチームに入った感じ。確かレブロン・ジェームス(注:1984年生まれ。3度のNBAチャンピオンを経験した、史上最高のバスケットボール選手のひとり。現在はロサンゼルス・レイカーズ。)のルーキーイヤーだったと思う。フランスでNBAを見るには、日本のWOWOWみたいなサービスに加入しなくちゃいけないんだ。アメリカとは時差があるから、ライブで観ようとすると夜中まで起きていなければならない。たしかプレイオフのファイナルの頃は学校がもう夏休みに入っていたから、友達と夜更かししていた楽しい思い出が残ってるよ。

バスケットをしていない人でも、トニー・パーカー(注:キャリア晩年までの17年間をサンアントニオ・スパーズの絶対的なPGとして活躍。背番号「9」は永久欠番。2019年に現役引退。)はフランスでは国民的なヒーローだね。最近ではルディ・ゴベア(注:1992年生まれ。入団以来、ユタ・ジャズに所属するリーグ屈指の大型センター。過去2年連続で最優秀守備選手に輝いている。)とかニコラス・バトゥム(注:1988年生まれ。2015シーズンよりシャーロット・ホーネッツに所属。ウィングスパンの長いディフェンシブなスモールフォワード。)もバスケ好きの間では人気かな。僕のポジションはいろいろ。センターとパワーフォワード以外は全部やったけど、基本的にガードかな。あ、小学5、6年生は日本で過ごしたけど、そのときはミニバスのチームに入っていたよ。

背が小さかったから、最初に憧れたのはアレン・アイバーソンだった。初めて買ったユニフォームやジャージーも、当然76ersだよ。でも、歴代で一番好きだったチームはボストン・セルティックス。ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレンがいた”ビッグ3”の時代が最高だね。ハイスクールくらいまではリアルでゲームを見ていたけど、だんだんYouTubeが当たり前になって、ハイライトを楽しむようになってから90年代のNBAに興味が湧いたんだ。今は3ポイントばっかりだけど、その頃はチームに個性があって、プレイスタイルも違うから面白いよね。でも、どっちが好きかというのはなくて、時代の違いを含めて楽しんでいるかな。

コロナで中断してしまって残念だけど、それまでのレギュラーシーズンはちゃんとチェックしてた。今、僕が気になっているプレーヤーはルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)やルーキーのジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)。もちろん(八村)ルイ(ワシントン・ウィザーズ)も注目しているよ。日本での盛り上がりも感じているし、日本人の活躍は僕にとっても他人事には思えないからすごく嬉しい。でも自分より若い世代がコートの主役になっているのは不思議な感じがするよね。

プレイオフの魅力は、少なくとも4試合、最大で7試合も同じチームが本気でぶつかるところ。やられたらやりかえすバトルみたいなもの。前の試合から作戦やメンバーを考えながら勝ち上がっていくプロセスにも興味がある。プレイオフって選手の疲労がピークの状態で始まっていたけど、中断期間がいいリフレッシュになって、最高の状態でプレイできるのは、ちょっと楽しみ。ウェスタン・カンファレンスなら、レイカーズに注目している。レブロンもあと何シーズン続けられるかわからなし、チーム全体がコービー(・ブライアント)に捧げたい強い気持ちがあるんじゃないかな。

©aflo

残り7秒で放ったレイ・アレンの3Pは美しい放物線を描いてリングへ。このシュートによってオーバータイムに持ち込んだ。ファイナル史の名場面の一つ。

©aflo

トロント・ラプターズとフィラデルフィア・セブンティシクサーズとのイースタン・カンファレンス・セミファイナル GAME7。同点で迎えたラスト4秒で放ったカワイ・レナードの半ば強引なシュートは、リムをゆっくりと回ってリングを潜り抜けた。歓喜の瞬間。

思い出に残っている試合は、2013-14シーズンのマイアミ・ヒートとサンアントニオ・スパーズのファイナル GAME6。レイ・アレンがステップバックで逆転の3ポイントを決めて、GAME 7に持ち込んで。ライブを一人で観ていたけれど、あの奇跡的な瞬間は「ウォー!」って感じで興奮した。あとは、やっぱり2018-19のカンファレンスセミファイナルで、ラプターズが勝利を決めたカワイ・レナードのブザービーターだよね。トントントンってゆっくりリムをバウンドしてリングのネットに落ちたあれ。

NBAは一人よりも友達とみんなで楽しむ方がいいと思う。ハイスクールを卒業した後に1年間モントリオールに住んでいたんだけど、その時はまったくNBAを観なかったんだ。多分。僕一人の環境になったから興味がなくなったんだろうと思う。友達とお互いの好きなチームを応援しあったりするといいよね。ヒートアップしてたまにケンカになっちゃうこともあるけれど。

Case. 02

YUDAI TOYODA

豊田 裕大

[ MEN’S NON-NO Model ]

Height :
179cm
Shoes :
27.5cm
Born :
1999

2019年に念願のメンズノンノ専属モデルに選ばれた豊田裕大は、メンバーの中ではどちらかといえば小柄な179cmだが、誰よりもバスケットボールに情熱を傾けている。二人の兄姉の影響で、物心が着く前からボールで遊び、7歳から本格的にバスケットをスタート。小学生の頃は神奈川県のベスト5にも選ばれた逸材だ。高校は推薦入学で県外へ渡り、名門校でレギュラーとして活躍。ウィンターカップ出場の夢は叶わなかったが、今も現役のバスケットボーラー。目下の課題はモデル業との両立だ。

中学まで一緒にバスケットをやっていた友人の大原ってやつが、小学5年生の夏休みにいきなりNBAのサマーキャンプに参加するってアメリカに渡ったんですよ。「アメリカに行く」ってすごく先を越された感じがして、とにかく悔しかったのを覚えています。それで翌年の夏に、日本で行われたNBA選手が指導してくれるキャンプに参加しました。ディケンベ・ムトンボがめちゃくちゃでかくて、憧れだった田臥勇太さんにもそこで会うことができました。NBAに興味を持ち始めたのもその頃から。

高校は、静岡の強豪校にバスケ推薦で越境入学。寮生活を過ごし、インターハイを目指した。

契約が切れたのか知らないけど、地デジに切り替わったタイミングで家で観られなくなって(笑)それからはハイライトをYouTubeでチェックしたり、あとはゲームよりもプレイヤーに注目するようになりました。中学の時はパスが好きだったからスティーブ・ナッシュ、高校に入ってからはシューターに転向したからステフィン・カリー。漠然とプロになりたいって想いが強かったから、NBAは自分の参考書というか、一つ一つのプレイをどう自分に生かせるかって視点で見ていました。

地元が近いこともあって、田臥勇太さんにずっと憧れていました。初めて自分の意思で買ったバッシュは、彼が高校生の時に履いていたナイキのズームフライト95の復刻だったはず。その当時はすごく人気でブームだったらしいけど、僕がまだ生まれる前の話だからよくわからない。あと、NBA選手ならアレン・アイバーソンはプレイだけじゃなく言動、私服のファッションとかも含めて一番影響を受けました。高校は寮生活が厳しかったから、正直NBAを観ている余裕はなかったです。スマホで気になるプレーヤーやチームやゲームはチェックしていたけど、どちらかといえば高校バスケに夢中でしたね。

大学でバスケを続けるかどうか悩んでいたんですが、ボーラホリックを設立した柴山英治さんが監督をしている明星大学のプレイスタイルが好きで進学しました。大学のちゃんとしたリーグに参加しながら3×3(スリーバイスリー)にも力を入れている、珍しいチームです。2年の秋にメンズノンノモデルになってからはちょっと両立が難しいけど、できる限り自分のペースで続けていきたい。監督が学生マンションのそばにストリートコートを作ってくれて、寮のみんなで遊んだり、一人で激しくやることもあります。僕にとってNBAは、今更のめり込むものではなく、遠くなったり、近くなったり、いい距離感でずっと接しているすごく自然な存在。あんまり観ていなくても友達から情報は自然と耳に入ってくる。そして自分のプレイのスパイスというか、いい刺激にもなっています。

とにかくプレイオフは、どこがあがってくるか本当にわからない裏切りの連続。だからとてもワクワクします。すべてのチームがそこを目指していてレギュラーシーズンを戦ってきたわけだし、長い期間広いアメリカを横断しながら試合を続ける気力や体力ってすごいと思う。ホームじゃなければブーイングもすごいし。

©aflo

3P主体のウォリアーズに対してパワーとサイズで勝るサンダーの圧倒的な有利で進んだウェスタンカンファレンス・ファイナル。2勝3敗で迎えたGAME6では、クレイ・トンプソンが覚醒。ゲーム最多の41得点をマークし、11本の3Pを決めた。

一番興奮したプレイオフのゲームは、2016-2017シーズン カンファレンス・ファイナルのゴールデンステート・ウォリアーズとオクラホマ・サンダーのGAME 6 。クレイ・トンプソンがマジで無双で、第4クォーターだけで19点も決めた試合です。友達とどっちが勝つか予想していて、僕はウォリアーズを応援していました。その時に自分が必要なスキルで勝負しているチームが好きになるタイプだから。ウォリアーズはまさに僕が好きな3P主体のスタイルで、高校の時はカリーのシュートフォームを真似たりもしてました。NBAってやっぱりプレイの質が全然高いし、何より日本にはない華やかさがある。そういう部分に注目すれば、誰でも楽しめると思います。あとは好きな選手を先に見つけて、そのチームを知っていくと、応援もしやすいんじゃないかな。

Photos : Kyohei Yamamoto
Interview&Text : Masayuki Ozawa [MANUSKRIPT]

INFORMATION
日本時間8月18日(火)より、激動のプレイオフが開催中!
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