旅館の娘として生まれたさとうさんは、幼少期から竹細工が当たり前にある環境で育った。そこから大人になり、ふと目に止まった作品を見て竹細工の魅力を再認識。そこから職業訓練校に通い、2017年アトリエ兼ショップ「cotake」をオープン。さとうさんが作るアクセサリーは欧米でも人気を博している。
大小さまざまな作品を、ショップスペース横にあるアトリエで制作。ワークショップも不定期で開催している。
竹のアクセサリーは、肌の油で色がどんどん変わっていく。レザーのような経年変化を楽しめるのも特徴的。
今回制作している
ふるさと納税返礼品
ボタン科の多年草である芍薬。ボタンと並び、優美な姿形が特徴の花をモチーフに作られた「ゴールゼロ」用のランタンシェード。幾重にも重ねた竹ひごを編んでいくことで、肉厚で、ぽってりとしたフォルムが表現されている。
日本で唯一
別府にだけある
竹細工の職業訓練校。
競争率はかなり
高いんだって!
かつては埼玉県で、造園業に従事していた大谷さん。2004年、別府にある竹細工の職業訓練校に入校し、卒業後は現代の名工である油布昌伯(ゆふしょうはく)に師事。現在は自身の工房「竹楓舎」を主宰する。職人歴20年を超えるベテランは、毎日の暮らしを豊かにする道具を、日々“手考錯誤”しながら製作している。
どんな編み方も自在に操る大谷さん。師匠である油布昌伯さんから受け継いだ「やたら編み」も得意としている。
目籠(めかご)やザルなど、生活を彩る道具たち。竹は耐久性が高く、修理も可能だから、代々使う人も多い。
今回制作している
ふるさと納税返礼品
大谷さんが制作したものは2つ。網代ランタンは、編み目から漏れる規則的な光がなんとも美しくて見惚れてしまう。リンコの帽子は、別府の伝統的な竹かご「鉄鉢」などの底編みに使われる編み方「輪弧編み」を用いて、デジタルな「ゴールゼロ」をクラフトに変身させる。
別府に在住する
竹細工の職人の多くが
職業訓練校の卒業生。
東京でデザイナーとして活動したのち、地元である大分へUターン。その後、上述した大谷さんが講師をしていたスクールで竹細工を学び、現在も大谷さんの工房で竹細工を製作している網中さん。竹細工は一段編みが増えるだけで、使用用途や見た目がまったく異なる。そこを計算し尽くした作品は、風景にピタリとハマってくれる。
竹細工に使われる竹ひごを整える作業。1日に何時間もこの体勢で作業するため、体が悲鳴をあげることも。
竹細工の編み方は200種類以上あると言われているけど、網中さんが得意とするのは「八つ目編み」。
今回制作している
ふるさと納税返礼品
キノコランタンカバー(大)
キノコランタンカバー(小)
(ランプシェード)
ワークショップなどでよく作られる「四海波花籠(しかいなみはなかご)」は、押し寄せる波を表現している。それをアレンジして、大小のランタンカバーを制作した網中さん。取手もついているため、持ち運びも便利だし、テントやタープにも取り付けやすい。
九州の東海岸、
とくに大分県の
国東半島あたりは
良質の真竹が育つ。
生産量は日本屈指!
松田さんの父親は、松田さんが生まれた頃にはすでに竹細工職人として活躍していて、竹工芸訓練校の訓練指導員も長年務めていた。その姿を見て育った松田さんもまた、竹細工の道へ。現在使うアトリエや道具は、父親が使用していたものを引き継いでいる。得意とするのは「二枚剥ぎ」で作られる、がっしりして強度のある竹細工。
年季の入った道具で竹を加工する松田さん。より圴一なものを作るために、寸法板なども使用している。
いまは生活竹工品を作ることがほとんどだけれど、アートピース作りに没頭していた時期もある。
今回制作している
ふるさと納税返礼品
輪弧編みで作られた松田さんのランプシェード。先端に橙の染色を施すことで「ゴールゼロ」が灯ったときに、まるで小さな花火のような表情になる。キャンプ場で使うのもいいけれど、壁に飾るオブジェとして使うのもあり。
別府の竹細工は
1世紀頃からあり、
江戸時代以降、
温泉とともに
発展したらしい。
1921年から続く「岩尾竹藍」。世界的なファッションブランドや、名高い神社仏閣にも竹細工を提供してきた歴史ある工房だ。そこで2017年から働いている後藤哲律さん。2024年に開催された国際的な竹細工コンテストでは、ファイナリストに選ばれるほどの実力者。彼にしか作れない独創的な竹細工は多くの人を魅了している。
別府市内に数ある竹細工の工房のなかでも、「岩尾竹藍」は創業100年以上、3代続く老舗。
創業当時から作られている花籠は「岩尾竹藍」の代名詞。漆が塗られ、耐久性が高く、水にも強い。
今回制作している
ふるさと納税返礼品
「おうち」と「きゅーぶ」と名付けられたふたつの作品。どちらも「ゴールゼロ」全体をすっぽりと包んでくれる。後藤さんならではの、あたたかくも斬新な形に仕上げられた竹細工はキャンプサイトをもっと豊かにしてくれる。
別府竹細工は、
基本(8種類)の
編み方を使って
200種類以上の
編み方がある。
SUNAさんが職業訓練校に通っていたとき、周囲からは「絶対続けないだろう」と言われていた。そこから一念発起。卒業後は竹工房オンセの伝統工芸士 高江雅人氏のもとで修行し独立。いまや売れっ子作家となり大忙しだ。その器用さから、僧侶の袈裟の下に使う特別な道具やホテルの内装、ビストロで使われる器など、制作するものは多岐に渡る。
アトリエには竹細工の材料となる真竹がびっしり。注文が多い時期は朝から晩まで、休みもほとんどなく、竹細工作りに励む。
女性らしい繊細な編み方が特徴の作品。柄の表現も得意としていて、九州はもとより関東にもファンが多数。
今回制作している
ふるさと納税返礼品
他の作家さんたちはランタンシェードやカバーだったけれど、SUNAさんが作ったのはコーヒードリッパー。手入れはやや手間がかかるけれど、使えば使うほど味わい深くなっていき、愛着もどんどん湧いてくる。丁寧な暮らしにも一歩近づく。
竹は優秀な素材。
加工しやすいし
成長速度も早い。
1日で100cm以上
伸びることも!