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ビームスが思う理想の男性像

"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。

今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。

本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。

水平線

a fashion odyssey | 鶴田啓の視点

水平線

 

今シーズン、どうしてもハズせないトレンドの筆頭は「ボーダー柄のアイテム」。これはもう、当サイト内の特集でも繰り返しお伝えしているし、BEAMSのショップに足を運んでいただくとニットからカットソーまで「これでもか」というくらい様々なバリエーションで「ボーダー柄のアイテム」が店頭に並んでいるのをご覧いただけるはずだ。この流れが「フレンチスタイルのリバイバル」に由来するのはご存知の通り。

じゃあ、実際のところフレンチスタイルが日本で隆盛したと言われる90年代前半から中盤にかけて「ホントにみんな、ボーダー柄を着てたの?」と問われると…Yes、ホントに着ていたのだ。全部見たわけじゃないので「みんな」とは言えないが少なくとも僕はバッチリ着ていたし、(インターネットはなかったけれど)ファッション誌でもよく取り上げられていたので、当時熊本の高校生だった僕ですらバスクシャツの御三家(Saint James、Orcival、Le Minor)くらいは知っていた。その頃の写真が手元にあるので、自分がどんな着方をしていたかもしっかり覚えている。

同級生たちと川遊びに行ったその日の写真によると…地元のセレクトショップで買ったショルダーボタン付きの紺×白ボーダーニット(ノーブランド)はウール素材で暑かったのか、5分袖にカットオフしてある。ボトムスはジップ&ベルトがごちゃごちゃと付いた膝丈のボンテージショーツ(白)にadidasのスーパースター(白)。頭の上にはCHUMSの白いスウェットベレー。背中にはL.L BEANの赤いバックパックをしょっている。律儀にトリコロールカラーを意識した17歳のマリンルックだが、随所にネオパンクのテイストが混ざっており混沌としているのは時代感ゆえか。「マリンルックなのに川遊び」という点も含め、田舎の少年が精いっぱいに背伸びした自己表現という感じで、他人ならば微笑ましいが自分自身なだけに赤面モノであり、ここではとてもお見せ出来ない(笑)。根本は今もあまり変わっていないような気がするけど…。

6cmピッチのボーダーTは90年代アイコン。
AUBERGE × Brilla per il gusto / 別注 ブラウン ビッグボーダー Tシャツ ¥19,800(税込)

翌年の夏、高校三年生の僕が着ていたのはagnès bのボーダーT。6cm幅のワイドピッチボーダーTは90年代中盤の絶対的お洒落アイコンだった。その存在は僕にとっても例外ではなく、すっかりカブレた僕は白黒のボーダーロンTにリジットデニム(ともにagnès b)を合わせ、足元は黒スウェードのローファーを履いていた。というと、もう正に2021年スタイルなんだけど、当時はいわゆるマリン調ではなく都会的にアレンジされたボーダーTといえばagnès bの一択だったのだ。この6cmピッチボーダーはアニエス女史がラガーシャツにインスパイアされて生まれたらしく、(上記御三家のような)クラシックバスクシャツには付かない首元のバインダーリブを含め、どこかアメリカナイズされた都会的合理性を感じる傑作デザインであると思う。

バインダー(挟み込み)リブの首元はボートネックよりも洗練された印象。
AUBERGE × Brilla per il gusto / 別注 ブラウン ビッグボーダー Tシャツ ¥19,800(税込)

ちなみに、agnès bと言えば、こちらも有名なスウェット素材のスナップカーディガン。古着好きの方にはCHAMPIONでおなじみだが、 agnès bのものはビクトリアンスタイルによろしく、ボタンの数が無駄に多い。合理的なスポーツウェアと古典のロマンチシズムをミックスするバランス感覚に長けたアニエス女史は、やはりファッション史に残るデザイナーだと言える。デザインの視点とは、今では当たり前に見えるものでも生まれるまでは誰も思いつかなかったコロンブスの卵であり、この点にリスペクトを捧げながらオリジナルを(洋服フェチの変態視点で)進化・発展させているのが、例えばAUBERGEの小林氏である。

念のため付け加えておくと「ボーダー(border)」とは、英語で「国境、境目」を意味し、横縞模様のことは指さない。つまり「ボーダーT」は和製英語。欧米では横縞も立縞も「ストライプ(stripe)」であり、横縞に関しては「ホリゾンタル ストライプ(horizontal stripe)」と表現する。「horizontal」は当然「horizon(水平線、地平線)」の派生語であり、すなわちフランスの海をイメージするような水平向きにまっすぐと伸びた縞模様は、やはりどこかロマンチックである。

バスクの歴史に想いを馳せ、誇り高く創作活動に明け暮れたパブロ・ピカソやジャン・ポール・ゴルチェが愛したバスクシャツ。agnès bにより都会的に生まれ変わったボーダーT。さてあなたは、どっち派?なんてことは、ボーダー(border)だからと言って白黒はっきりさせる必要は全くありません(笑)。あーあ、せっかくいい話だったのにねぇ…。

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