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つげ工芸

つげブラシ

観光地・別府を代表する工芸品
使い込むほどに風合いが増す、
一生もののブラシ

鮮やかな手つきであっという間に彫りの細工が仕上げられていく

観光地・別府を代表する工芸品
使い込むほどに風合いが増す、
一生もののブラシ

観光地・別府の歴史に根ざすお土産の1つに、つげの櫛がある。かつては日本髪を結うために櫛やかんざしが用いられ、別府でも人気を博した。その後、洋装の時代に移り変わるとブローチやペンダントなどのアクセサリーへと姿を変え、当時新婚旅行のメッカであった別府では多くの観光客が大切な人への贈り物として買い求めたという。
別府を代表する工芸だが、現役のつげ職人は市内に10人程度しか残っていない。「おじいさんの作った櫛は、髪に挿すとスーッと通ると言われていました。とっても腕のいい職人だったんですよ」そう語るのは安藤さん。大正8年創業の「別府つげ工芸」は、安藤さんのおじいさんの代から、時代の流れに寄り添いながらつげ工芸を続ける工房だ。この工房に嫁いできた安藤さんも、少しずつ技術を身につけ、いまでは職人の1人とし活躍している。

腕のいい職人だったというおじいさんが作った飾り櫛。細工の繊細さは群を抜いている

「別府つげ工芸」では、20年ほど前にお客さんからの要望を受けて、つげでブラシを作り始めた。安藤さんは「それ以降、いろんなお客様の声を反映させながら、少しずつ進化してきているんですよ」と微笑む。つげのブラシは2列から5列まで、用途や髪質によって歯の数が選べるのが特徴。「3列が幅広くお使いいただける一般的なもので、5列は毛量の少ない人に、4列はくせ毛やパーマヘアの人におすすめしています。2列は携帯用ですね。でも、人それぞれに感じ方は違いますし、使ってみないとわからないから、売り場にはできる限り試用品を置くようにしています」と安藤さん。試用品のブラシは深みのある飴色に変化していた。

つげは使い込むほどに色が変化していくのも魅力だ。そのお手入れは意外と簡単。最初に椿油を染み込ませておけば、油で拭き取ることで大抵の汚れは落ちるという。あとは定期的に歯の周りに椿油を垂らし、毛足の長いブラシでこすったり、布で拭き取るだけ。時間が経つほどに美しく、どんどん風合いが増していく。
そんなつげブラシに、新たな選ぶ楽しみが加わった。柄の部分に梅、桜、なでしこ、あやめ、菊、藤、あじさい、ひまわりの8つのモチーフが彫り込まれたのだ。日本古来の花々から別府八湯になぞらい、8種類を展開したのだという。「一生使えるものだから、柄も形も実際に手に取ってご覧いただいて、自分に合ったものを選んでもらいたいですね」と安藤さん。

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つげのブラシは万が一歯が折れても、工房で修理してもらえる。経年変化を楽しみながら、長く愛用してもらいたい逸品だ。

  • つげブラシ(3列、4列、5列、ブロー) ¥7,000〜20,000+税
    マッサージローラー ¥5,000+税

別府つげ工芸

大分県別府市松原町10-2
TEL.0977-23-3841
8:30-17:00

BEAMS EYE on BEPPU あたらしいみやげもの
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ビームスと大分県別府市の
コラボレーションプロジェクト
『BEAMS EYE on BEPPU』。
このプロジェクトでは3年間にわたり、
公募によって集まった36の事業者と
ビームス ジャパンのバイヤー2名で
「あたらしいみやげもの」を開発しました。