インザシティ第十七集・春号 「彼女はサイエンス」

小川 喜之 2017.05.16

Vol. 17  Spring Issue  “She’s Science ”

インザシティ第十七集・春号 「彼女はサイエンス」

17年523日発売

 

ISBN978-4-86113-894-2

C0095   1000E

定価:本体1,000

 

洋書ペーパーバック・サイズ(H180mm X W110mm

ページ数:232ページ

発行:株式会社ビームス

発売:サンクチュアリ出版

 

リケジョだけじゃなく、文系なあなたも……「考えること」がとても大切な女性を大応援のイシューです!日本では、まだまだ、「女の子は勉強しないで『かわいくなる』ことだけ考えていればいい」なんて歌が発表されては炎上するようなこともあります。そんな風潮にびっくりしている人にこそ、読んでもらいたいイシューです。

  

「巻頭特集」インタヴューとアート:小林エリカ

小説『マダム・キュリーと朝食を』が芥川賞候補にもなった、小説家にしてマンガ家、アーティストでもあるカルチャー・スター、小林エリカさんをお迎えしました。

放射能をテーマとしたマンガ、イラスト、アート、インスタレーションをカラーでフィーチャー。そして、日本のシャーロキアン(シャーロック・ホームズ・ファン)の草分けでもあった父との関係まで語り尽くしたロング・インタヴューを掲載(聞き手:文芸評論家・仲俣暁生)。

探偵の粘り強さで歴史の闇に光を当て、科学と人類のかかわりに「文学と芸術」をもって挑む、いま最も旬なカルチャー・スターの実像に迫りました。

 

 詩と短篇小説:四篇、どれも書き下ろしです!

 

最果タヒ「瞳の奥の科学館」

最新詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』が映画化もされた、現代詩の改革者にしてトップランナー、大好評にお応えしての再登板!

 

片岡義男「それはいまでもブルースなのか/第1回:リズム・セクションの論理の道筋」

〜片岡義男の「新連載」企画始動。なんと本人いわく「私小説」! レコードの記憶と実体験から紡ぎ出す、「あのとき」の「僕」……鍵となるのはリー・モーガンのトランペットだ!

 

桜井鈴茂「絶対に人には言えないこと」

〜「普通の人」の人生に、生涯に一度だけ、あるいはときどき訪れる、本人以外にはわからない「奇跡のような瞬間」とは? カーヴァー、オースター直系の世界を一人称で。

 

川﨑大助「ひらめきウィークエンド」

〜ゆらめきインジエアー、ときめきオンザストリートコーナー、では「ひらめき」は……天才の脳内はこんなふうに動く(のかもしれない)。そして起こっていることはごく普通。筆者得意の日本語米文「無駄ハードボイルド」系、最新の到達点がこれだ!

 

ロングエッセイ:大原ケイ「彼女たちこそサイエンス!」

理系女性大応援エッセイ! 性差別的偏見に打ち勝っていく、まばゆい才能の女性科学者列伝、その最新状況をアメリカからお届けします。男女格差社会のブラインド・サイド(盲点)、女が理系に向かないなんて、いつの時代の話?と、大増18ページでお送りします。

 

好評連載:高木完「ロックとロールのあいだには、、、」

第九回:日本のパンク・ロックは最初からポストパンクだった

〜日本のニューウェーブの最初の最初、伝説のバンドBOLSIE、8 1/2の真実!〜

ゲスト:石田健司(BOLSIE)、久保田慎吾(8 1/2

日本ヒップホップ・シーン、カルチャー・シーンの風雲児・高木完が熱筆。「輸入文化としてのロックンロール」をストリート目線でひもとく、ロング・エッセイ第九回。名盤『東京ニュー・ウェイヴ‘79』にも参加した伝説のバンド、BOLSIEと8 1/2、その中心人物をキャッチアップ! 「いまだから話せる」秘話満載。年上の高円寺パンクスとの軋轢、ロンドンでスキンヘッズからの襲撃。マイルス、プログレとニューウェーブとの関係。そして伝説のパンク・ショップ、原宿〈SMASH〉まで……ここでしか読めない「音楽雑誌には絶対載らない」ストリート・カルチャーとしてのロック史満載! BOLSIEと8 1/2の超貴重ライヴ写真は、地引雄一さん撮影だ!

 

コラム新連載!・最果タヒ「カシカシカカシカ」

〜大人気詩人が連載エッセイでも登壇! ななんと「ポップ音楽の歌詞」がいかに言葉のアイデアに満ちているかを楽しく解説。つまり筆者の「詩作の秘密」にも繋がるところを毎回公開してくれる……これはファンならずとも超必見! 第一回の題材は「ブランキージェットシティ」の歌詞だ!

 

そのほか、連載エッセイ陣も絶好調!

片岡義男「ドーナツを聴く」、鈴木哲也「最後のモード」、青野賢一「転がるエロス」、川﨑大助「スタイルなのかカウンシル」