シューズさえあれば誰でもできるランニングは、一歩外に出れば、そこがコースになる。都内から車で約1時間半、有名なサーフスポットとして知られる千葉県一宮町では、10月6日(日)に『九十九里トライアスロン2024』が開催。その大会内で同時に『JOYFIT 10Kラン』が行われました。ゲストランナーとして参加した森川千明さんに、大会に出ることで感じたポジティブなマインドを聞いてきました!
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森川千明
CHIAKI MORIKAWA
1987年新潟県生まれ。中学校から陸上をスタート。スターツ、ユニクロと実業団選手として12年間活動。1500mでは、2016年に当時日本歴代9位となる4分12秒75を記録し、トップ選手として活躍。現役を引退後にフルマラソンを始め、2018年の函館マラソンでは大会新記録を更新し優勝。国内外問わず多くのマラソン大会で成績を収めている。現在は、自身の経験を活かし、女性ランニングコミュニティWayzの主宰者として活躍中。ライフスタイルに大きな変化の起きる女性に寄り添い、その変化とともにランニングを通して心も体も健康でいられるように、様々な女性向けランイベントを開催している。
新しい景色、おいしい食事との出会い。
走ることの延長に、旅の楽しさが見つかる!
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―森川さんにとって大会で走る意味を教えてください!
市民ランナーの方たちと一緒に走るたびに、みなさんの練習への取り組み方とか、レースへの向き合い方にすごく刺激を受けています! 世の中には頑張っている人がたくさんいるんだなと思うと、私も頑張れる。目標に向かって努力すると日々が充実するな、って改めて思います。
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―走るモチベーションをもらっているんですね!
現役を引退して、もう自己ベストを狙えるわけじゃないのに、選手の頃と同じ感覚で取り組むことへのストレスを感じたり、かといって楽しむことだけに振り切れない自分がいたり。ランニングへの向き合い方に悩むことも多いです。でも最近は、大会に出るとポジティブになれるんですよ。
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―ちなみに走っていて、どんな時が楽しいですか?
今日みたいなゲストランナーとして走らせてもらう時は、ペーサーとして選手をサポートしたり、声をかけて応援したり。あとはスピードを出していると給水って難しんです。だから自分が水をとって並走しながら渡してあげたり。頑張っている人の力になれること、身近に感じることの繰り返しで、ランニングの輪が広がっていくのが楽しいです。あと、こういった地方の大会に行くとレース以外の時間も充実しますよね。その土地の美味しいものを食べたり、観光地を巡ったり。旅のプラスアルファにマラソンがあるって感覚を、みんなにも持ってもらいたい!
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―旅を楽しむためのマラソンってことですか?
そう! だってマラソンは歩いたっていいし、順位や記録だけがすべてじゃない。それこそみんな旅先では美味しいご飯を食べたいですよね。その前に走ってカロリーを消費すればお腹も空くし、運動後のビールもおいしい。食事のためかもしれませんね(笑)あとはレースとは関係なく、旅先で交通機関を使わずに走ってみると、気になるお店に出会えたり、新しい景色に感動したり。東京に住んでいても、街ランって場所と場所との繋がりを感じられて、いろんな発見を楽しんでいます。
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―どんなレース、旅ランにテンションがあがりますか?
やっぱり沿道の人が多いと盛り上がりますよね。少ないところでも、地域の人たちと少しでも触れ合えるとうれしい。今日は給水ポイントでたくさんのかわいい子どもたちがいて、すごくほっこりしました。私はあまりエイドステーションに寄ることはないけど、その地元の食べ物を提供してくれるのは大会を選ぶポイントになります。例えば今日みたいに10kmだったら、5km走ったご褒美においしいもの食べて、また5km走れば終わり。と思えばテンション上がりませんか? マラソンは苦しい、辛いって思う人も多いけど、自分が体を動かした距離は、すごく自信になるし、前向きになれます。
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―なんだか大会に出ることで、いろんなこと乗り越えられるかも!
私は実業団で12年間走ってきました。達成できなかった目標もあるし、恩師のかけてくれた言葉に応えきれてないこともあったんですが、苦しさの乗り越え方、向き合い方を陸上を通じて学びました。速さだけじゃない部分で自分が成長できたなと思ったときに「あ、もう引退しもいいかな」って思ったんです。マラソンって人生と似ている、ってよく言われるけど、みなさんも大会を通じて自分に自信を持って欲しいし、楽しさを感じて欲しい。私はゲストランナーとしての立場でそれを伝えたいし、頑張っている人を応援したいです!
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―ちなみに、今日の大会はJOYFITが主催です。森川さんはジムをどう活用していますか?
“天気を気にしない”、が一番の魅力かな。暑いと外に出るのが億劫になるし、寒いと部屋から出たくない。でもジムがそばにあれば、天候によるモチベーションのハードルが下がりますよね。あとはそこでお風呂とか入れたらウォーミングアップからクールダウンまですべて完結するので、すごく効率もいいと思います。
今日はトライアスロンがメインのレースだったので、新しい出会いがありました。みんな仕事で忙しいのに、ランニング以外に水泳や自転車の練習時間を確保するためにとても工夫しているし、頑張っていることを知りました。ジムはそういう人もサポートしてくれますよね。私もトライアスロンやってみたいな、と思いました。
JOYFIT10Kラン2024(『九十九里トライアスロン2024』同時開催)
今回森川さんが走ったのは、参加者2000名を超える日本最大規模のトライアスロンの大会『九十九里トライアスロン2024』内の『JOYFIT 10Kラン』。JOYFIT会員を始め、応援に訪れる家族や友人など、トライアスリートと一緒に走ることができる。通称「波乗り道路」と呼ばれる九十九里有料道路は、アップダウンもなく海をずっと眺められる。ドライブのコースとしても大人気!
Photo:Asuka Ito
Production:MANUSKRIPT