スキー場の食事といえば、カレーやラーメンといった手軽に食べられる料理が定番と思っている方も多いかもしれません。ですが最近では、地元食材を活かした料理や、こだわり抜いたメニューを提供するお店が増えていると聞きます。そこで、シーズン中は、全国各地のゲレンデを1日2〜3ヶ所巡るというえすぺゆきさんに、今注目の“ゲレ食”を伺いました!
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えすぺゆき(北島裕也)
Espyuki(Yuya Kitajima)
1986年生まれ、東京出身。会社員時代、雪国赴任中に訪れたスキー場で、ウィンタースポーツにハマり、全国のゲレンデ巡りをスタート。脱サラ後の3年間で訪れた場所は、400ヶ所以上にのぼる。SNSを通して雪山の景色やゲレ食(ゲレンデの食事)の魅力を発信中。
最近の“ゲレ食”は
エンターテイメント!
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ー えすぺゆきさんがゲレンデを訪れるようになったきっかけを教えてください!
僕が会社員時代、雪国に赴任をしていたんです。スキー場が近くにある環境だったので先輩たちとよく遊びにいったのがきっかけで、ウィンタースポーツにハマりました。脱サラしてから3年ほど経ちますが、これまでに400ヶ所以上のゲレンデに足を運びました。北海道から九州まで、すべてのスキー場を訪れて撮影をすることが目標なので、それに向けて日々雪山を巡っています。
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ー ゲレンデによって特徴はさまざまあると思いますが、訪れる際にどのようなポイントを重視しますか?
僕は、体力が奪われやすい新雪が苦手なので、きっちり圧雪がかかっている斜面があるコースが好きです。さらに、視界が開けていて景色がいい場所は、特にポイントが高いですね。そして、欠かせないのがやっぱり美味しい食事。食べるために滑っているのでは、と勘違いされるほどです。
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ー “ゲレ食=お手軽”というイメージが変わりつつあると聞きますが?
スキー場も来場客を惹きつけるために様々なエンターテイメントを考えていて、その中でも盛り上がっているのが“ゲレ食”です。全国各地でグルメ競争が繰り広げられて、有名店が手掛けていたり、地元の有名シェフがメニューを監修していたりするほど。これまで、ゲレ食と言えば手軽なファストフード的な存在でしたが、今ではすっかり変わりました。だからこそ、最近はゲレ食を基準にスキー場を選ぶようになっているんです!
えすぺゆきさんが舌鼓を打った
必食のゲレ食、ベスト3はコレ!!
奥志賀高原スキー場の
ミラノ風ラザーニャ
「ここは、天皇陛下御用達のホテルがゲレンデに併設されていて、そのイタリアンレストランが有名。一流シェフのクオリティはそのままに、ランチを楽しむことができるんです。とくに創業当初から作られてきたミラノ風ラザーニャは、もう頬がとろけます。料理とワインを合わせて楽しむこともできるので、お酒好きにもおすすめしたい。特別な気分になり、まさにリゾート感満載です」。
ラ・ステラ・アルピーナ(イタリアン)
志賀高原スキー場の中でも最北に位置する奥志賀高原スキー場内に建つ、「ホテル グランフェニックス奥志賀」。ホテル内には和食/中華とイタリアンを提供する2つのレストランがあり、今回紹介するミラノ風ラザーニャが楽しめるのは、イタリアレストラン「ラ・ステラ・アルピーナ」です。
〒381-0405 長野県下高井郡山ノ内町奥志賀高原(番地不要)
ホテルグランフェニックス 奥志賀
営業時間 : ブレックファースト7:30~10:00、ランチ11:30~13:30LO
※奥志賀高原スキー場オープン~4/6(日)の期間は、11:30~14:00LO、ディナー 18:00~20:30LO
※土曜祝祭前日、年末年始は、17:45~20:30 LO
公式サイト:Link
今金町ピリカスキー場の
スープパスタとカルボナーラ
「東京で修行したシェフが、地元で農業をしながらオープンさせたこのお店。驚くべき組み合わせで、パスタなのか?と思わせる「かき揚げ蕎麦風斬新なスープパスタ」は、ありきたりな和風系ではなく、少し毛色を変えてやろうというシェフの独創性が料理にも表れていて面白い一品です。もう一つおすすめしたいのが「スルメイカと半熟卵のタラコカルボナーラ」。個人的に魚卵が苦手だったのですが、それを上回る美味しさで、すっかりハマってしまいました」。
加味丘dining
北海道今金町にあるピリカスキー場は、小規模ながらも緩斜面、ロングコース、急斜面とバリエーション豊富なコースが特徴です。場内には、宿泊施設や温泉、キャンプ場、いちご農園などが揃う「クアプラザピリカ」という複合施設の中で、「加味丘dining」も営業しています。
〒049-4151北海道瀬棚郡今金町美利河205-1
クアプラザピリカ
営業時間:11:00〜14:00(13:30LO)
定休日:月曜・火曜(月・火が祝日の場合は営業)
Instagram:@kamiokadining
蔵王温泉スキー場の
芋煮ランチ
「三五郎小屋の芋煮ランチは、牛肉だけでなく、キノコ類も入っていて、味がしっかりしているので、僕はご飯にかけて食べるのが好きです。10年前に現オーナーに変わってからは、洋食メニューを豊富に提供していますが、この料理だけはジャンルが違って、山形を感じられる郷土料理として提供されています。素朴でありながら、味わい深い、ここでしか味わえない一品です。ぜひ足を運んでみてほしいです」。
三五郎小屋
辺り一面が樹氷に囲まれた、絶景のゲレンデが有名な蔵王温泉スキー場。その中央ゲレンデ地区にある「三五郎小屋」は、大きな丸太や漆喰を使った贅沢なログハウスで、欧風アルペンスタイルのホテル&レストランとして名所になっている。ゲレンデ直結の徒歩0分アクセスはスキーヤーに大人気。
〒990-2301山形県山形市蔵王温泉中央ゲレンデ
営業時間:10:00〜15:30(ランチ)
定休日:不定休
公式サイト:Link
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ー 最後に、ハンターのえすぺゆきさんが辿り着けていない魅惑のゲレ食を教えてください!
気になるとすぐに食べに行ってしまうので、難しいですね。まだ行ってないところでお話しすると、滋賀県の箱館山スキー場のパフェレストラン「ランプ」。パフェ専門店で、ランプ型の器で提供されるんです。見た目も含めて気になっています。ランチだけでなく、デザートやお土産など、“ゲレ食”の魅力を見直す施設が増えてきているんですよ。
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スキーやスノーボードをしなくても、ぜひゲレンデに遊びに来てほしいですね。ゴンドラとかリフトで登って、雪に触れたり、景色を見たりするだけでも十分に楽しめます。美しい景色を見て、美味しい食事を味わう。そんな楽しみ方も僕はおすすめしています。
ちなみに、BEAMSスタッフの
“ゲレ食”事情は?
毎シーズン、欠かさずゲレンデを訪れるスキー・スノボ好きのBEAMSスタッフ3名のイチオシ“ゲレ食”を教えてもらいました!冷えた体を温めるだけでなく、絶景を楽しみながら、疲れを癒してくれる一品をご紹介します。
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北アルプスの絶景と一緒に味わう
「THE CITY BAKERY」のサンドイッチ。
長野県・白馬岩岳スノーフィールドマウンテンにある「THE CITY BAKERY」。都内にも店舗を構えるお店ですが、標高1,100mの北アルプスの絶景を眺めながらいただくサンドイッチは格別。注文後に焼いてくれる焼きマシュマロもおすすめ。特別なひとときを感じられるスポットです。(デザイン課・竹村潤)
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がっつり滑った後は、
デザートとコーヒーでひと息。
長野県・白馬八方尾根スキー場内の最上部、標高1680mにあるレストラン&カフェの「Pilar(ピラール)」。混雑時を避けて早めにランチを済ませるので、がっつり滑り倒して夕方に絶景を眺めながら食べるマフィンとコーヒーは最高です。(プロダクト2課・梅田悠貴)
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地産地消!その土地の魅力が詰まった
おすすめのスポット。
石打丸山スキー場にあるレトロな外観がノスタルジックなレストラン&カフェ「モンブラン」。ここで味わえる越後もち豚カツカレーがおすすめです。農家が営むお店ならではの自家野菜と越後もち豚、こだわりのお米を使用したご飯はどれも魅力的で、新潟の美味しいが詰まってました。ゲレンデでの疲れを癒せる、オススメのゲレ食スポットです。(ビームス 大宮・新里京介)
Photo:Espyuki
Edit & Text : MANUSKRIPT