NAKAMURA’S NOTEBOOK
この春は、軽やかな気分で。中村 達也のトレンド解説〜2025年春夏編〜
"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。
今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。
本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。
NAKAMURA’S NOTEBOOK
マーケティングやトレンド予想、流行サイクルの分析などではけっして見えてこない、ファッションの本流。
その源流は人々のマインドにあります。
クリエイティブディレクター・中村達也の仕事は、そんな人々の心を読み解くことでもあるのです。
「男の装いに不可欠な要素のひとつであるミリタリー。長年バイイングして気付くのは、よくよく考えるとミリタリー出自のものが多く、これほど継続しているテイストは他にないということ。そしてトレンドとは別のひとつのカテゴリーとして、すでに確立されているということです。今季は特に多く、リアルなものからアップデートされたものまでバリエーションも多彩。意識しすぎず、いつものスタイルに採り入れてみてください」
イタリア北部リミニの老舗アウターブランド〈ソレシティ〉への別注M-65ブルゾン。上質ウールナイロンのフランネルをベースに、高級感あるブラックレザーのアクセントが効いています。
名作に数えられる〈フィデリティ〉の米国製ピーコート。全体的にゆとりをもたせたシルエットで、リラックスして着こなせる一着。
ミリタリーが得意な〈ア ボンタージ〉。高密度のオリジナルヘリンボーン製のシャツジャケットは着込むほどに味わいの増す本格派です。
「大人のクラシックスタイルに数年前からアメリカの要素が加わってきていますが、ブロックチェックもそのひとつ。アメリカンアウトドアが出自の柄であり、’70年代に流行したヘヴィデューティそのもののリアルなものからモダンにアレンジしたものまで揃いますが、いずれも都会的な着こなしで逆にアウトドアを感じさせないのがポイントです。アメカジやラギッドなアイテムは避け、クリーンな雰囲気を心掛けましょう」

グレーグラデーションのブロックチェックジャケットが新鮮。ブークレ調のウール製で着心地は非常に軽やか。
代表作「アラスカンオーバーシャツ」。リサイクルウール使用のメルトンとダウンライニングで保温性抜群です。
やや厚いメルトンを用いたシャツジャケット。土臭くならないようグレーパンツや白スニーカーをコーディネート。
「日本には’70年代に初めて紹介されて流行したアメリカ発のプレッピーは、近年、クラシックだけでなくモードでも注目されています。元はアイビーに通じる様々なルールがありますが、リバイバルしているのは自由で現代的にアレンジされたプレッピーです。ボタンダウンシャツやアーガイルニットなどアイテム自体は変わりませんが、昔のままのコスプレにならないよう、現代的な色柄やシルエット、組み合わせでモダンに見せます」

配色がモダンなウールカシミアチルデンカーディガン。バランスを見直した別注モデルです。
大ぶりアーガイルとモダンな配色のエクスクルーシブモデル。軽く柔軟なエアウール素材。
英国製タータンチェックBDシャツ。ボディや襟を調整したエクスクルーシブモデルです。
プレッピーに不可欠なブラックウォッチジャケット。一枚仕立てで柔軟かつ軽快な着心地。
「出自にしっかりとしたルーツがある、ミリタリーやバーシティといったカテゴリーに注目が集まっている今季。ワーク&アウトドアもその流れのひとつです。フレンチワークやアメリカンワーク、ブリティッシュカントリーなど、国を問わずクラシックなアイテムを採り入れるのがポイントですが、着こなしは上品なものとミックスするのが鉄則。大人らしい綺麗めながらも、リラックス感のあるこなれた雰囲気を醸せます」



デニムが得意な日本発のブランド〈ジーニック〉のウールカシミアカバーオール。襟や肩周りの立体感もポイント。
ヴィンテージのカバーオールを基に、3本針ステッチを2本針にしてすっきりとした表情に。ドライタッチのデニム製。
ワイドシルエットのペインターパンツ。高密度のセルビッチチノを用いた別注モデルであり、経年変化も楽しめます。
「数年前からウィメンズやメンズカジュアルの分野で人気となってきたフリース&ボアアイテム。アウトドアテイストのアウターが中心ですが、これはコロナ禍で軽く温かで楽に着られるものが求められたことも影響しているでしょう。その流れが今秋冬は大人のクラシックスタイルにも波及してきました。ただしリアルアウトドアに着るのではなく、アウターとして上品かつクリーンにコーディネートするのが決め手です」


やや薄手のフリース素材を用いたカバーオールは、立てるとスタンドカラーになるラペルで多彩な着こなしが可能。柔軟ながらしっかりしたコシのある素材ゆえ、リラックスしすぎずジャケット感覚で大人らしく羽織れます。
部分によって柄だけでなくパイルの長さまで異なる、パッチワーク風バンダナ柄パイルジャカード素材のブルゾン。厚手でボリューム感のある表情ですが、随所のブラックグログランテープの引き締め効果で可愛くなりません。
「素材のトレンドは今季いくつかありますが、そのなかでも昨年から引き続き世界的なビッグトレンドと言えるのがコーデュロイです。これまでクラシックスタイルにおいてはスーツやジャケットが多かったですが、2022年秋冬はカバーオールやシャツジャケット、スポーティなトラウザーズなどカジュアルアイテムまで幅広く提案。野暮ったいイメージがありますが、都会的な上品さを意識すればモダンに着こなせます」

昨シーズン登場したシャツアウターの新作コーデュロイモデル。ゆとりのあるシルエットや大きめボタン、中畝コーデュロイにより、ニットなどに羽織るだけでさまになります。
ブランドを代表するスタンドカラーワークジャケットは、ギザコットンの細番手糸で織り上げた太畝コーデュロイ採用。柔軟で光沢があり、土臭さ皆無のエレガントな表情です。
近年人気の生成りのコーデュロイは、上品で野暮ったく見えないのが利点。モダール混で肌ざわりもなめらかで、〈ティー ジャケット〉得意のアンコン仕立ても手伝い軽快な着心地。
ブリティッシュトラッドの傑作トラウザーズを2プリーツに別注。英国ブリスベンモス社の伝統的コーデュロイを用いており、着込むほど味わいが増して手放せなくなります。
「長く続いているコロナ禍により、ルームウェアやワンマイルウェアのようなリラックスして着られる服が人気となっています。現在は外出しようという気運も高まっていますが、そこで提案したいのが“コンフォート&リラクシング”と名付けたスタイルです。快適な着心地を優先しつつも、クラス感あるラグジュアリーなアイテムでコーディネート。ワンマイルに止まらず、ちょっとしたレストランも行ける絶妙な装いです」


「男性のクラシックスタイルは女性のトレンドが遅れてやってくることが多いですが、今季のキルティングはその典型。ウィメンズで流行したミリタリーのキルトライニングが波及し、今季は英国のクラシックなキルティングコートが洒脱な男性の目に久々に止まりました。日本では’90年
代に流行して以来、スーツに羽織る着こなしが定着しましたが、今季はスポーティかつカジュアルに羽織るのが気分ですね」

キルティングコートの傑作「ウェイヴァリー」をベースに、ジャケットやジージャンなどに羽織りやすいようにサイジングを調整したエクスクルーシブモデル。
同じく別注ウェイヴァリーのオールブラックバージョンは、よりスタイリッシュで都会的な着こなしが楽しめます。
「今季のクラシックスタイルを全体的に見ると、ヘリテージ、つまり歴史や伝統、ルーツのあるものが幅広く揃っていることに気付きます。なかでもここ数年継続している、グレンプレイドやハウンドトゥース、ガンクラブチェックと言った英国伝統のヘリテージチェックは、従来のスーツやジャケットに加え、タイや単品パンツなども登場。また軽やかに着こなせる梳毛系も増えたので、軽快かつ都会的に着こなしてください」



ハウンドトゥース柄ハリスツイードで仕立てた新作ジャケット。ヘリテージテイスト溢れる本格派の一着ですが、マスタードカラーのオーバーペーンで野暮ったくなりません。
バリエーションが広がったヘリテージチェックアイテム。ツイーディなハウンドトゥース柄カシミアウールタイは、ネイビートーンでカントリー調にはならないのがポイントです。
本格ハリスツイードを用いたシリーズはバルカラーコートもラインナップ。一枚袖のラグランスリーブやインバーテッドプリーツ、ベルテッド仕様でヘリテージテイスト満載。
人気が高まっているガンクラブチェック柄ツイードを用いたエクスクルーシブモデル。長めの持ち出しやフラップポケットなど、ディテールにもヘリテージを感じさせます。
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この春は、軽やかな気分で。中村 達也のトレンド解説〜2025年春夏編〜
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中村達也が考える 2024-25年秋冬の10の真実 Nakamura’s Notebook
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今季のトレンドはぜんぶココに集約 中村達也的、春の10個の太鼓判