NAKAMURA’S NOTEBOOK
この春は、軽やかな気分で。中村 達也のトレンド解説〜2025年春夏編〜
"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。
今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。
本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。
NAKAMURA’S NOTEBOOK
中村達也が解説するファッションの潮流。
その源流は、ミラノやフィレンツェが発信するトレンドではありません。
それはトレンドを生む人々の気分、そしてそれを左右する世の動き。
だからその太鼓判は、今の気分に響くのです。
VOL.1 リラックス感をプラスするなら…
リゾート系シャツ
「近年継続しているリラックス感のあるリゾートスタイルは、2024年春夏も続きます。そのコアアイテムとして今季外せないのがカジュアルシャツであり、なかでも一着は揃えたいのがリゾート系のシャツです。ゆったりとしたプルオーバーや開放感のあるオープンカラー、カプリシャツなどデザインのバリエーションは多彩ですが、素材はナチュラルなリネンが中心。無地からストライプ、チェック、トロピカルと柄も豊富であり、ペールトーンやパステルなどの鮮やかな色使いが特徴です」
爽やかな配色のマルチストライプが今季的な、リネン素材のプルオーバーシャツ。ムラ感のある表情や開放的なワイドスプレッドカラーがリラックスした雰囲気ですが、ほどよいシルエットや細みのプラケットで大人のスマートさはキープ。
都会的な遊び心をプラスするなら……
ストライプ系シャツ
「久々にワードローブへ復活したカジュアルシャツですが、リゾート系と並んで注目したいのがストライプ系のシャツです。ストライプシャツというとドレス系を思い浮かべますが、80年代や90年代、さらに00年代前半にも流行したマルチストライプやオルタネイトストライプが主流で、どれもドレスにはない鮮やかな色使いです。どちらかというとリゾート系に対して都会的な遊び心を感じさせるシャツであり、鮮やかさを取り戻した今シーズンの象徴としてぜひ採り入れたいですね」
ライトブラウン×ライトブルーの配色が、爽やかながら派手にならず、着こなしやすい一着。薄手のコットン生地で着心地も涼やかであり、開けてもさまになるワイドスプレッドカラーも相まって軽やかに羽織れます。柄シャツが苦手な人にもお勧め。
VOL2.シャツ以外にもバリエーションが急増
ストライプアイテム から目が離せない
「柄のトレンドとして、ここ数年にわかに注目されてきたストライプ。その流れが今季はとくに強まっているように感じます。ストライプシャツはその象徴ですが、シャツに限らず、ジャケットから単品パンツ、ショーツなどアイテムのバリエーションが実に豊富なことが、トレンドが本格化した証でしょう。どれもがリラックス感のあるアイテムであり、リラックスしたムードを演出するための柄となっているのがポイント。装いに一点採り入れれば今季らしくなるので、ぜひお試しください」
VOL3.進化したあの柄に世界中が注目
マドラスチェックの 勢いが止まらない
「昨年に続き、トレンド柄として継続しているのがマドラスチェックです。春夏の定番パターンですが、とくにリゾートテイストやホリデー気分を演出するのにはうってつけ。今季も昔ながらのアメトラ的な配色のものや、ヨーロッパのブランドらしいモダンなカラーリングにアレンジされたものもあります。定番のシャツをはじめ、この春夏はジャケットも多くのブランドが提案。タイなどの小物類を採り入れても今季らしくなりますのでアクセントとして装いに加えてみてください」
VOL.4汎用性の高さで春夏の新定番に
この春はホワイト ジャケットを一着
「”流行は繰り返す”という名言はいくつかのアイテムに当てはまりますが、いわゆる白パンと同様に流行を繰り返しているのがホワイトジャケットです。かなり久しぶりの今季は、リネンやコットンジャケットの流れやリゾートという基調から、ヨーロッパでは着用者が増えている印象。白パンと同じように色合わせは基本不要であり、数あるテーラードジャケットのなかでも思っているよりずっと汎用性が高いので、これを機に春夏の定番ジャケットとして備えておくことをお勧めします」
通常はスーツでの展開が多い『ヴェスヴィオ』モデルのジャケット。コットンリネンの大ぶりなヘリンボーン生地ですが、オフホワイトゆえクラシックにならずモダンに羽織れます。織りで艶が際立ち、リッチな雰囲気も。
VOL.5 肩肘張らないムードが定番化
コットン&リネンスーツが なければ 春は始まらない
「春夏のスタンダードとして、昔から提案されてきたコットン&リネンスーツ。欧米では春夏の定番として長く親しまれていますが、ここ数年はドレススタイルのカジュアル傾向が高まり、リラックスしたムードそのものが受け入れられ、人気が高まっています。今季はベージュやブラウンなどのナチュラルカラーを中心に、幅広く取り揃えしました。タイドアップはもちろん、ノータイでリラックスした着こなしも良し。より自由なスタイリングを楽しんでください」
国内屈指のテーラード工房、リングヂャケット社の誇るハンドテーラリングを駆使した『フィレンツェ』モデルの新作。ベアード マクナット社のアイリッシュリネン生地は絶妙なモカブラウンで重すぎず、着やすいブラウンスーツです。
さらりとした肌ざわりが高温多湿な日本の夏場でも爽快な着心地をもたらしてくれる、コットンシアサッカースーツ。ホワイト×グレーのストライプとブラックのナットボタンで落ち着いた雰囲気があり、シックに着こなせます。
VOL.6 素材や色合いで進化を遂げた
とにかく新鮮に見える グレンプレイド
「英国伝統のグレンプレイドは、これまでおもにスーツやジャケット、単品パンツに用いられてきました。それが今季は、優雅さやリラックス感を醸すための柄として、様々なアイテムに載せて提案されています。リネンなどのナチュラルな素材感をベースに、鮮やかなカラーペーンなどでかっちりしすぎないようにアレンジされているのが特徴であり、スーツやジャケット、単品パンツに加え、ブルゾンやタイなども登場するようになりました。採り入れるだけで装いが新鮮に見えます」
VOL.7 Vゾーンに涼風を吹き込むひと工夫
リネン&ホワイト系の ネクタイで涼やかな演出を
「装いの印象を大きく左右するタイ。タイドアップしたスーツスタイルにおいても軽やかさやリラックス感といった今季のムードは共通しており、それらをVゾーンで表現するのがリネン系とホワイト系のタイです。ナチュラルな素材感にリラックスした雰囲気が漂うリネン系は、ペイズリーやティールブルーなど旬の色柄をプラス。春夏らしい軽やかさや涼やかさを表現する色として提案されているホワイト系は、ストライプや小紋でVゾーンに新鮮さをもたらしてくれます」
VOL8.スニーカー感覚で履く次なる一手
足元は断然ホワイト&ナチュラルカラー
「足元のトレンドにも、ここ数年は多様化が見受けられます。なかでもこの春夏にいち推ししたいのがホワイトやライトベージュなど明るいナチュラルカラーのレザーシューズです。復活したレザースーニーカーの影響を受けた流れであり、スリッポンやホワイトバックス、あるいはダンスシューズなどカジュアルなデザインが主流。そこに白や淡い色のレザーが載ることで、スニーカー感覚の軽やかさと使い勝手がありながらも上品な足元が演出できます」
ベーシックなローファータイプのスリッポンも、ホワイトスエード採用でがぜん新鮮に。ブリックソール採用でアクセントに最適です。非常に軽量なつくりになっており、長時間履いても疲れにくいのがポイント。
VOL9.軽装になるこの季節だからこそ
軽薄にならないために品のあるライトグレーを
「全体的に色調が明るめになっている今季。ホワイトやペールトーン、スモーキーパステルといったトレンドカラーがそうした傾向を示していますが、ライトグレーもそのひとつです。明色ながらもシックで品のあるカラーであり、同じくトレンドカラーのホワイトとも好相性。軽装になるこれからの季節にあって、軽やかながらも上品で落ち着きのある色として注目です。全体のコントラストをつけない、ホワイトのアイテムとの上品でクリーンなコーディネートがお勧めですね
VOL10.気分は黒から柔らかな色みへ
ライトカラーレザーのブルゾンが気になる
「全体的に色調が明るめになっている今季。ホワイトやペールトーン、スモーキーパステルといったトレンドカラーがそうした傾向を示していますが、ライトグレーもそのひとつです。明色ながらもシックで品のあるカラーであり、同じくトレンドカラーのホワイトとも好相性。軽装になるこれからの季節にあって、軽やかながらも上品で落ち着きのある色として注目です。全体のコントラストをつけない、ホワイトのアイテムとの上品でクリーンなコーディネートがお勧めですね」
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中村達也が考える 2024-25年秋冬の10の真実 Nakamura’s Notebook
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【後編】中村達也の2023-24秋冬トレンド解説 正しい装い、16のルール。