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ビームスが思う理想の男性像

"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。

今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。

本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。

クリエイティブディレクター・中村達也に訊く、フォーマルの基本とテクニック

クリエイティブディレクター・中村達也に訊く、フォーマルの基本とテクニック

Formal style

紳士としての心得であるフォーマルの装い。ただ、その空気感も時代によって僅かに変わってくるもの。今回は慶事の際の装いについて、基本を押さえつつ”今”の時代性に合わせたフォーマルスタイルを、クリエイティブディレクター・中村達也がご紹介します。

「フォーマルな装いには基本的なルールが存在します。ただ、現代のフォーマルシーンにおいては、ルールというよりもマナーという側面の方が強くなっており、それほど厳格なものとは言えません。お立場やその場の環境によっても変化していきます。それらを踏まえたうえで、”今”の空気感としてのジェネラルなスタイルをご紹介したいと思います。一つの目安としてご覧ください」

Basics

Style 1

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「まず外すことのない王道のスタイルです。ブラックスーツにホワイトのレギュラーカラーシャツ、サテンのソリッドタイ。柄を用いないことで、洗練された品格ある胸元を演出できます。シルバーではなく、ほんのりとシャンパンカラーの入ったタイを合わせると柔らかなニュアンスを取り入れられますね。こちらのコーディネートではチーフはリネンを選んでいます。シルクでも良いですが、リネンなら昼夜問わず合わせられるので便利です」

Style 2

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「フォーマル=ブラックというイメージが日本では未だに色濃く残っていますが、欧米ではそのようなことはなく、寧ろミッドナイトブルーやチャコールグレーの方がフォーマルなものとして捉えられていることの方が多いです。このコーディネートでは現代において多い日中の式に合わせ、ミッドナイトブルーのスーツにセミワイドカラーのシャツ、ジャカードのドットタイでクラシックなフォーマルスタイルに仕上げました。少し落ち着きのあるVゾーンなので、チーフをスリーピークスで入れて華やかさをプラスしてあげています」

Style 3

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「落ち着きある印象のチャコールグレーのスーツ。グレンプレイドのタイで華やかにこなせば、品のあるフォーマルスタイルを演出できます。大柄のグレンプレイドはクラシックでありながらほどよく主張もあり、絶妙なアクセントを胸元につけてくれるアイテム。シルバータイよりもやや洒落た印象を演出できる一本です。全体的に光沢感を控えめに構成しているところもさりげなく映りますね。着飾ることは大切ですが、やりすぎない塩梅というものが重要です」

Informal

Style 4

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「ご友人や同僚など、一般的に最も多いパターンのフォーマルスタイルでは、このぐらいの崩しがある着こなしも問題ありません。暗すぎないミディアムベースのグレーのスーツに、シルバーストライプタイのシンプルなスタイルで。淡いベージュのストライプとチーフを合わせすぎないニュアンスでリンクさせ、統一感のある華やかさを添えています。やや若々しい印象のストライプタイは、シルバーを基調としたものなら大人の品格ある見え方に。ほんのりと色を入れてあげるのもかしこまりすぎない柔らかさを演出するポイントです」

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Style 5

「うっすらとストライプの入ったネイビースーツを、タブカラーシャツとライトグレーの小紋柄タイで柔らかくエレガントなスタイルに仕上げたコーディネート。胸元に立体的なボリュームの出るタブカラーシャツは普段の装いではもちろん、華やかなシーンにおいても重宝しますね。ジャカードではなくプリント、シルバーではなくライトグレーという、細かな点で少しずつずらしてあげると、堅すぎることのないフォーマル感を演出できます」

Style 6

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「華やかな色気のあるネイビーブルーのスーツは、クレリックのシャツとドットのタイで端正に仕上げるとほどよくバランスが取れます。全体をブルーのグラデーションで構成し、潔い柄の使い方でクリーンな印象に。パフで挿したシルクのチーフが、さりげなく柔らかなエレガントさをプラスしてくれます。クレリックシャツはホワイトシャツに比べフォーマル度は少し下がりますが、ちょっとしたハズしとして丁度良い塩梅のアイテムです」


Details

フォーマルな装いを演出するために必要不可欠な小物と着こなし。コーディネートでは触れなかった部分をピックアップしてご説明します。

タイバー

「ネクタイを固定するためのタイバーですが、装飾品としての側面も持っているアイテムです。スーツスタイルの顔とも言うべきVゾーンに光沢感あるアクセントをつけられ、さらにネクタイを持ち上げることで立体的な印象も加えられます。付ける位置はお好みですが、一般的にはラペルがロールする少し上に付けてあげると、やりすぎない品のある見え方で収まります」

ダブルカフス&カフリンクス

「華美なアクセサリーは控えることがマナーとされるフォーマルスタイルの手元には、チラッと覗くカフリンクスが紳士的な華やかさを演出するポイントとなります。基本的には昼は白蝶貝、夜はオニキス。ただ、現代的な着こなしにおいては色付きの洒落感あるものをチョイスしても良いですね。お好みやお立場によって選ばれてください」

ブレイシーズ(サスペンダー)

「ベルトが装飾品と考えられるクラシックスタイルでは、ブレイシーズ(サスペンダー)を使用した方がよりフォーマルとされています。クリップ式よりもボタン式のほうが格式が高く、トラウザーズもベルトレスタイプがフォーマル。もしお持ちのトラウザーズがベルトレスでなくても、ボタンを取り付けてブレイシーズで吊ってあげれば問題ありません」

ドレスウォッチ

「正式な装いにおいて腕時計はなしとされますが、もし付けるのであれば、ケースが薄くシンプルな文字盤で革のベルトのものが品格を損なわずおすすめです。さらに言うと、リザードやクロコのレザーも実は礼装においては好まれないため、スムースなカーフレザーであればより紳士的。あくまで控えめに装うことが大切なのです」

シューズと裾の始末

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「お持ちの方も多いと思われるストレートチップのシューズ。内羽根式で飾りのないものならフォーマルシーンにもおいても、格式高く合わせられます。それがもし堅すぎると感じる方は、シンプルに見えるモンクストラップのシューズも選択肢の一つ。状況的に許されるのであれば、ドレッシーなローファーも可です。ただ、色に関してはブラック一択でしょう。裾の始末はシングルがフォーマル。現代ではダブルも慶事では許されますが、弔事においては控えた方が無難です」

バッグ

「フォーマルで迷う小物の一つ、バッグ。もちろん持たないのが基本とされますが、財布やスマートフォンなど必需品が増えた現代ではそうも言ってられないのが現実です。もし持っていくのであれば、小さめのクラッチバッグがおすすめ。大きすぎるとドレッシーさを損ないますので、必需品がコンパクトに収まるほどのサイズ感が紳士的です」

ハンカチ

「意外と見落としがちなのがハンカチ。きっちりと装いを整えてもハンカチがポップなものだと台無しです。敢えて主張するポイントでもありませんので、無地のシンプルなものが無難。あっても控えめなワンポイントほどに抑えましょう」


Techniques

ほんの少しのこなし方でグッと華やかに、フォーマルに見せられるテクニック。細かな部分ですが、こういったところで差がつきます。

チーフの挿れ方

リネンのチーフ
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「TVホールド(一枚目)は最もベーシックで一般的な挿し方。ボリュームがないため華やかさは劣りますが、きちっとした印象に見せられます。スリーピークス(二枚目)は、胸元にボリュームが出て、より華やかなムードを演出できます。並行に3つ山を作るスリーピークスも格式高い挿し方ですが、やや堅い印象なので、微妙にずらして山を作るマルチポインテッドの挿し方がほどよく抜け、かつ立体的でおすすめです」

シルクのチーフ
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「柔らかくエレガントな品を添えられるパフドスタイル(一枚目)。挿し方も簡単で、誰でも取り入れやすい点が魅力です。そしてその応用がクラッシュドパフ(二枚目)。パフとクラッシュを併せたような挿し方で、クラッシュほどやりすぎないほどよいニュアンスを演出することができます。普段の装いでも取り入れられる挿し方なので、マスターしておくと便利です」

腰ポケットのフラップ

「旧来、屋内においては仕舞い、屋外では出すことがマナーとされる腰ポケットのフラップ。日常生活ではそれほど意識する必要はありませんが、フォーマルシーンではその心遣いが装いに表れます。屋内で行われる式ではフラップを中に仕舞いましょう」

アイロン(センタークリース)

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「心遣いという点では、準備の段階のプレスもポイント。しっかりとアイロンを当て綺麗なセンタークリースを出すことで、よりドレッシーなスタイルで見せられます。写真は裾の始末までやや大袈裟にしていますが、これだけでも明確な差がついていることがわかりますね」

「今回はこのぐらいにしましょうか。細かなルールを一から説明すると終わらないからね(笑)。
ただ、基本的なルールは押さえておくとこが大切です。相手に対する思いやり、フォーマルシーンにおけるマナーに繋がります。それが最も重要な部分かも知れませんね」

Direction / Tatsuya Nakamura
Associate / Yusuke Mase
Photo & Edit / Kengo Motoshige

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