NAKAMURA’S NOTEBOOK
今季のトレンドはぜんぶココに集約 中村達也的、春の10個の太鼓判
"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。
今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。
本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。
NAKAMURA’S NOTEBOOK
色みは華やかに、素材はトラディショナルに。今季のラインナップはこう総括することができます。とくに色に関しては、昨年と比べて大きな変化が。旬を表現するうえで、今季的な色は絶対外せません。
スーツやジャケットなどベーシックアイテムは、例年より明るいトーンのものが注目を集めています。ナチュラルカラーやライトグレーの台頭など、秋冬ながら軽やかさのある色使いが旬。また、差し色としては春夏に引き続きイエローがトピックに。人気のモノトーンにさりげなく絡めたものなど、取り入れやすいアイテムも豊富です。
無彩色だけのストイックなモノトーンスタイルに慣れた人たちが、その派生として取り入れている新潮流。それが“モノトーン+差し色”です。コーディネートで色を差す場合もありますが、アイテム自体にそれが表現されたものも。白黒のチェックにカラーペーンを乗せたジャケットなどが好例です。昨年モノトーンアイテムを入手して、今年はより目新しいものが欲しいという方に最適な選択です。
イエローとブラウンのペーンが程よいアクセントになっているハウンドトゥース柄のジャケット。ざっくりとした織りがヴィンテージテイストも感じさせる一着です。
英国の伝統であるタータンチェック柄マフラーも、モノトーン+差し色の配色でモダンさを獲得。ウールながらふんわりと滑らかな肌触りで、着用感も大変贅沢です。
大柄にしたグレンプレイド+ブラウンペーンが印象的。2ボタンのダブルブレストというユニークなデザインも特徴で、ミニマルな雰囲気で着こなせるのが魅力。
春夏シーズンから引き続き、ホワイト〜ライトベージュのニュートラルカラーを多くのブランドが提案していました。ニットジャケットやダウンジャケットなど、秋冬ならではのアイテムでもラインナップされています。優しげで軽やかな持ち味を活かすため、コーディネートも全体的にライトトーンで統一するのがおすすめ。ブラウンやグレーと合わせるときれいにまとまります。
ウールカシミア素材をふんわりと甘く編み上げ、非常に軽くソフトな着心地を叶えたニットアウター。襟の後ろ側だけをリブ編みに切り替えたデザインもさりげなく洒落ています。
染色せずに使用されたナチュラルなカラーが特徴のロロ・ピアーナ社の「ペコラ ネラ」を採用したジャケット。メランジ調の色合いに加え、滑らかな肌触りも魅力です。
ハードなライダースとは一線を画す、ライトベージュのラムレザー製。細身の美しいシルエットもエンメティならではで、大人が着こなしやすいバランスに仕上げられています。
グレーはドレスクロージングの基本といえる色ですが、トーンが少し違うだけで印象が大きく変わる奥の深い色でもあります。この秋冬のグレーは、ライト〜ミディアムトーンの明るめが旬。シックで落ち着いた佇まいながら、軽やかな洒脱さも感じさせる色みです。ブラウン系のアイテムと合わせて柔らかい雰囲気にまとめても、ブラックを合わせて引き締めてもよし。多彩な着こなしを楽しめます。
スウェットデザインのニットは、スポーティかつくだけすぎない塩梅が便利。ジャケットやブルゾンのインナーとして活用すれば、適度なカジュアルダウンを楽しめます。
ジャージー生地にリアルなフランネル調のプリントを施した、チルコロ1901得意のリラックスジャケット。スウェットのように伸縮するため、ノンストレスで着用できます。
ナイロンとニットを切り替えたユニークなコンビパーカ。身頃部分は薄手のダウンなのでデザインだけでなく、機能性にも配慮。秋冬のオフスタイルをアップデートする一着です。
春夏シーズンのキーカラーとなっていたイエローが、秋冬も継続して旬色に。コーディネートのアクセントとして使えるイエローニットのほか、チェック柄の一部にイエローを絡ませたアイテムも多く登場しています。一見難しく感じがちな色ですが、ブラウンやオフホワイトなど相性のいい色でまとめればすんなり馴染むはず。臆さずトライすれば、服装の脱マンネリに大きな効果を発揮してくれます。
編み柄を細やかに切り替えたケーブルニットは、見た目以上に軽い着心地も魅力的。バルキーすぎず程よい厚みのため、インナー使いしたときに着膨れしないのもポイントです。
ブリティッシュなグレンプレイド柄をベースとしつつ、配色でモダンに仕上げたマフラー。ふわふわとしたニットのような肌触りで、巻いたときのボリューム感も好バランスです。
今季は久々にチェックシャツの提案が増えていますが、なかでもイエローを絡めたものは旬度高し。トラッドに傾きすぎない佇まいで、現代的なシャツスタイルを築けます。
カジュアルウェアでも“懐かしくて新しい”素材が全盛を迎えている昨今。パンツでトピックとなっているツイードに加え、コーデュロイも引き続き人気を博しています。トラディショナルなイメージが強い素材ですが、色みを少し変えるだけで現代的に着こなせるもの。欧州の紳士に長く愛される定番のため、ひとつあると重宝します。
日本でも少しずつ浸透しつつあるコーデュロイですが、ピッティでは非常に多くのブランドが継続して打ち出している素材です。畝の太さによって表情が変わりますが、昨今はコーデュロイの風合いが伝わりやすい中畝・太畝がメインストリーム。伝統的なブラウンやモノトーンスタイルの隆盛で提案が増えているブラックのほか、イエローやグリーンなど今季のキーカラーを乗せたものも見られました。
チェック柄のコーデュロイという変わり種。柄の発色が抑えられ、マイルドな雰囲気になっています。ネイビーブレザーなどとコーディネートしてフレンチ的に穿きたい一本。
アメリカンなコーデュロイのファイブポケットも今、また気分。伸縮性を備えた生地のため、コーデュロイ特有のゴワつきも気になりません。程よく細身なシルエットがモダン。
コーデュロイのウエスタンシャツも目新しいところ。薄く軽い生地を使用しているため、インナー使いにも向いています。タイトすぎずダブつかないシルエットもオリアンならでは。
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【後編】中村達也の2023-24秋冬トレンド解説 正しい装い、16のルール。
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