(株)甲州屋洋服店
青森県が世界に誇る夏の祭典「青森ねぶた祭」。「ねぶた」とは、祭りの主役のひとつである、人形を象った巨大な山車灯籠(だしとうろう)のことです。1895年創業の甲州屋洋服店では、この雄壮なねぶたをモチーフに2006年より商品を展開。Tシャツやパーカーなどの衣料品から、学習帳といった文具、フェイスパックなどの雑貨まで、幅広いアイテムを企画・販売しています。また、売り上げの一部を「ねぶた師」(ねぶたの制作者)に還元することで、ねぶた文化の継承にも寄与しています。
弘前こぎん研究所
青森県の伝統工芸品「津軽こぎん刺し」は、江戸時代末期に麻の着物しか着ることを許されなかった農民が、寒冷地における布地の補強と保温のために、布目を埋めるように糸で刺し綴ったのがはじまりとされています。特徴は、布目を数えながら一段ずつ刺すことで生まれる美しい幾何学模様。弘前こぎん研究所では1942年の創業以来、時代に合わせながらすべて手刺しで製品をつくっています。津軽こぎん刺しの基礎研究によって得られた知識をもとに、伝統的な素材や技法を守りながら、次世代へ伝えるものづくりに取り組んでいます。
あべりんご園
青森県は、日本一のリンゴの生産地です。あべりんご園は、「たったひとつのリンゴで人生の質を上げられないか?」「消費者はリンゴに何を求めているのか?」と真剣に考えました。辿り着いた答えは「本当の美味しさ」と「体への思いやり」。農園では土づくりからこだわり、雪深い冬もスキーで畑に通い、春先は火を焚いて寒さからリンゴを守っています。そこにあるのは100年続く、りんごへの突き抜けた愛とこだわりです。持続可能な農業をめざしてエコファーマー認定も取得しました。
株式会社シュタインズ
シュタインズは、八戸市で障害福祉サービス事業と農事業を運営している会社です。「Go→On FARM」の名称で展開する農事業では、化学合成農薬や化学肥料を使用することなく、環境にも体にも優しい野菜づくりに取り組み、収穫した野菜の加工・販売も行っています。この野菜の栽培と加工品の製造工程の一部は、障害をお持ちの方々との共同作業です。障害者の経済的自立や、農業の担い手不足の解消をめざして、「農福連携」を積極的に推進しています。
株式会社 八幡馬
「八幡馬(やわたうま)」は、八戸市を中心とする南部地方に伝わる郷土玩具で、青森県の伝統工芸品です。1954年の創業より八幡馬の新たな価値を求めて制作し続ける株式会社八幡馬では、2020年に代表の高橋利典氏が青森県伝統工芸士に認定されました。長年培った技術を活用し、制作方法やデザインに新しいセンスを取り入れながら、現代の八幡馬づくりに取り組んでいます。これまでに、セレクトショップ、企業、団体などと多数コラボレート。地元の小学校で講座を開催するなど、文化の伝承にも力を入れています。
津軽の工芸品 草邑KUSAMURA
津軽の四季をイメージした色とデザインで、今に溶け込む伝統工芸品を提案する草邑KUSAMURA。技を引き継ぐ若手を守りながら、大切に長く使えるものづくりを職人と一緒に取り組んでいます。発信するのは「現代の暮らしのなかにちょうどいい民芸品」。今回製作した鳩笛は、200年以上前より津軽に伝わる玩具です。冬の閑散期、津軽藩主が下川原焼(したかわらやき)の職人に子どもの玩具づくりを命じたことで誕生しました。優しく懐かしい音色を奏でる、津軽地方で親しまれてきた民芸品です。
津軽組ひも工房
青森県の伝統工芸品「津軽組ひも」は、津軽地方の生活必需品であった藁の工芸品に根付いたものです。厳しい気候風土のなかで生活する人々の知恵と創造と美意識から生まれた藁工芸品には多様な編み方があり、津軽組ひもにはそれらが取り入れられています。津軽組紐工房では、青森県の特産品であるリンゴで糸を染色したり、津軽の伝統玩具「鳩笛」を用いてストラップをつくるなどして組紐の魅力を発信。津軽の風土を感じられる民芸品づくりをめざしています。
天野 琴音(漆)
漆芸家の天野琴音氏は、青森県で生まれ、京都市立芸術大学で漆芸の基礎と表現方法を学びました。卒業後、弘前市の津軽塗後継者育成研修事業で津軽塗りの技法を習得。現在は、伝統的な技法を守りながら、器やアクセサリーなどを木地づくりから手がけています。漆とは思えない鮮やかで現代的な色使いへの評価は高く、ツートーンのぼかし塗りが得意。これまでに、ミラノサローネ(イタリア)や松屋銀座(東京)でのグループ展に県を代表する職人として参加し、ミラノのジュエリー作家ともコラボレーションしています。
有限会社サンマモルワイナリー
サンマモルワイナリーのワインは、太平洋、津軽海峡、陸奥湾に囲まれた自然豊かな農場でつくられています。下北連山の裾に広がる10ヘクタールのブドウ畑はブルゴーニュ地方に類似した気候で、ブドウ栽培とワイン醸造に適した「ワインベルト(北緯30-50度)」の条件に当てはまる北緯41度に位置しています。サンマモルワイナリーでは、健康な土づくりにこだわりブドウを栽培。瓶詰まで一貫して手がけます。青森の豊かな自然のなかで醸造された、安心・安全なワインをお楽しみください。
BUNACO
BUNACOはブナの蓄積量が日本一と言われる青森県で1956年に誕生しました。ブナは水分を多く含み木工品や建材利用に不向きなため、かつては薪や炭としての用途が主でした。このブナを活かして付加価値の高いものをつくり出そうと考案されたのがBUNACOです。その大きな特徴は、ブナのテープをコイル状に巻き、ずらしながら形をつくる製法。木を削ってつくるロクロ挽きに比べて木材の無駄が出ません。環境に優しいエコロジーな製法で、海外からも高い評価を得ています。
有限会社 木村木品製作所
弘前市の木村木品製作所は、ホッコリしていながらちょっとエッジの効いたモノづくりを信条とする小さな木工所です。リンゴの木でつくるインテリア雑貨「CHITOSE」、青森ヒバなどでつくる玩具遊具「warahand」の2つの自社ブランドを展開するほか、家具や店舗什器などさまざまな木製品をフルオーダーで製造しています。「小さくても世界で勝負できる」ことを信じて、パリやミラノ、ドイツ、ニューヨークなど、海外で多数の展示会に参加。「未来に残す、記憶に残るモノづくり」をめざし続けます。
株式会社 ためのぶストア
桜で有名な弘前公園の目の前にある、ためのぶストアは、青森県の特産品を全国に発信するネット通販専門の会社です。「青森の美味しいものを知り尽くしている私たちだからこそ、おすすめできる商品がある」と大間の本マグロをはじめ、十三湖のしじみ、田子町のにんにく、陸奥湾のほたて、岩木山麓の嶽きみ(だけきみ=トウモロコシ)など、青森ならではの旬の美味しさを届けています。また、仕入れて販売するだけでなく、生産者の方々と一緒にパッケージや味付けを考えるなど、商品開発にも力を入れています。
さきおりCHICKA
さきおりCHICKA(チッカ)の三好千佳氏が手がけるのは、青森県の伝統工芸品「南部裂織(さきおり)」です。江戸時代、綿花の栽培ができない寒冷地の青森では、木綿は大変貴重で、上方から運ばれてきた古布を大切に使っていました。最後には細く裂いて織って再び布に。裂織は、布を大切にする知恵から生まれました。三好さんは昔ながらの地機(じばた)を使い、現代の素材や草木染めした糸なども用いて、ポップでカラフルなテキスタイルを制作。アトリエでは南部裂織の体験指導も行っています。
