FEATURE

【「つづく服。」Vol.1 】 乱闘後のボロボロ感がデザインソースの
クラッシュ&リペア風ブレザー
9月29日は「つづく服。」の日。
2021年に制定され、早くも4回目となりました。
この記念日をきっかけに改めて考えたこと。
それは、自身を表現するものとして自由に服を楽しんでいる私たちだからこそ、
他の人が大切にしてきた服も同じ熱量でも受け入れられるのでは?ということ。
それならば、実際に「つづく服。」を体現してみよう!そんな想いで特別連載を企画してみました。
「もし自分のお気に入りの服をあの人が着たら…。」を想像しながら指名して繋ぐ「つづく服。」バトン。
独自の物差しで服を溺愛するビームススタッフ5名が登場します。



〈BEAMS PLUS〉バイヤーの柳井純一さんが自身のお気に入りを着てもらう相手に選んだのは、〈bpr BEAMS〉の若山侑大さん。アイテムへの想いや、若山さんに着てほしいと思った理由とは?

柳井さん:2018年にリリースされたこのブレザーは、士気を上げるためにチームメイト同士で取っ組み合いをしてから大会に臨むという伝統的な風習を持つ、オランダのボートチームのブレザーがデザインソース。実際のチームのブレザーは皆ボロボロで、リペアされていたり、後輩へ受け継がれて更にボロボロになっていたりするのですが、このブレザーはリペア風のラペル仕様や胸ポケットのパッチ、ラペル裏にハンドステッチ風で記されたことわざなど、ファッションとして昇華されていて、そのディテールに惹かれました。肩肘張らずに着用できるブレザーとして、色々なスタイリングで楽しんだ当時に比べ着用頻度は落ちたものの、まだ現役の一着。アイテムのストーリーのように、クラッシュ&リペアを繰り返し、ゆくゆくは顔が知れる人に譲りたいと思っている、たくさん想いの詰まった一着です。

柳井さん:購入時に自分が惹かれていた「シティボーイ」というワードをBEAMSの中で“スタイル”として当時から体現されていた若山さん。ご自身のキャラクターに合ったサイズバランスや小物使いでとにかく洒落てる方だな~と思って見ていました。今回アイテムを選んだ際、直感的に若山さんのブレザールックを見たい!と思い指名。アメリカルーツのウェアやスタイルが得意なイメージがあるのでお手のものだと思います!




若山さん:沢山着込まれているこのアイテムを実際に受け取ってみて、柳井さんが注いできた愛着をひしひしと感じました。私は普段ジャケットを着用する機会が少ないので、心がけたのは、肩肘張って見えない普段通りのスタイリング。最近個人的に注目しているヘンリーネックTシャツや偏愛しているデニムジーンズを合わせてみました。ブレザーのコットンツイルが持つ味のある粗野な雰囲気が、私のスタイリングを格上げしてくれている気がしています。

柳井さん:インナーのチョイスや足元のバランス、トレンド感あるフェードデニムパンツ…肩肘張らないとても洒落たコーデです!いわゆるアイビー・プレッピーではなく、ブレザーの生地やディテールに合わせたスタイルがとても参考になります。自分もこれくらい自然に着こなしたい!




学生時代に強く魅了され、20代に衝動買いしたブランドのコート。でも、デザインの強さに自分が負けてしまってまだ着こなせず…。いつか自然と似合う人になれるよう年を重ねていきたいので、今回は、どんな服も自分らしく馴染ませる「ビームス ウィメン 原宿」の堀籠さんへ。素敵な大人のスタイリングが楽しみです!



PROFILE
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ゆずる人:柳井純一BEAMS PLUS バイヤー
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もらう人:若山 侑大bpr BEAMS バイヤー