Meals that make
you beautiful.

OSAJI 茂田正和さんに教わる「食べる美容」

江戸時代、将軍家や大名に仕え、薬匙を使って薬を調合する医師(漢方医)のことを“お匙”と呼びました。化粧品や料理を通じて美と健康をサポートし、現代の“お匙”として活躍するコスメブランドといえば、〈OSAJI〉。「“美容”とはありのままの自分を認めながら“ありたい自分”と“見られたい自分”を近づけていくための所作」と考える代表の茂田正和さんに、内なる美しさを目指すbb部員の2人が「食べる美容」を教わりました。

Featuring

茂田正和さん

(OSAJI Brand Director)

音楽業界での技術職を経て、2001年より化粧品開発者の道へ。 皮膚科学研究者であった叔父に師事し、敏感肌でも安心して使える化粧品づくりを追究する中で、感性を育む五感からのアプローチの重要性を実感。 2017年、スキンケアライフスタイルブランド〈OSAJI〉を創立しディレクターに就任。2021年にOSAJI店舗に併設のホームフレグランス調香専門店「kako-家香-」(東京・蔵前)が好評を博し、2022年には香りや食から心身の調律を目指す、OSAJI、kako、レストラン〈enso〉による複合ショップ(鎌倉・小町通り)をプロデュース。2023年は、日東電化工業株式会社の技術を活かした器ブランド『HEGE』を手がける。著書に『食べる美容』(主婦と生活社)など。 @masakazushigeta , official web

#1 INTRODUCTION

Eating for Beauty

食べる美容って、どんなこと?

「食べる美容」と聞くと、美容によい食材や栄養を“正しく摂ること”だと思いがちです。でも茂田さんの考える「食べる美容」は、もっとやさしく、日常に寄り添ったもの。自分の身体と向き合いながら、身体の小さな変化に気付くこと。冷えやむくみ、肌のゆらぎ、なんとなくの疲れ。それらは、身体からの「今、こうしてほしい」というサインです。次に、どんな自分でいたいかを思い描きます。元気に過ごしたい、よく眠りたい、肌を整えたい。そのイメージに寄り添う方法として、旬の食材を選び、身体に優しい料理を作る。そこに「食べる美容」の考え方があります。

「食べる美容」は、“ありたい自分”と“見られたい自分”を近づけていくための習慣のことです!

体調や悩みにあった食材を丁寧に選ぶことが大切。
特別なものじゃなくても大丈夫。

無理な制限や我慢をするのではなく、季節や体調に合わせて“今の自分に合うもの”を選ぶこと。摂取だけでなく、気持ち整えてくれる時間でもあります

「食べる美容」は、何かを特別に頑張ることではありません。今日の体調や気分に耳を傾け、心地よく続けられる形で食卓を整えていくこと。そんな小さな積み重ねが、内側から輝く“整った状態”へとつながっていくのです。

おいしく食べて、ありたい自分になれる。最高の美容法ですね!

#2 GET READY!

Selected Ingredients

2人のために茂田さんが食材を選びます。

今回紹介する「食べる美容」を体感できる茂田さんのオリジナルレシピは、全部で4品。事前に、堀と神谷の悩みを聞いたうえで、それぞれにアプローチできる食材を選んでくださいました。手羽先や酒粕、カンパチ、とろろ昆布など、使うのはどれもスーパーで手軽に手に入るものばかり。無理なく取り入れられる点も、大きな魅力です。
「最低限の調理器具で、できるだけ簡単に作れるよう考えました。“丁寧につくられたもの”を選ぶことで、シンプルな料理でも味わいがぐっと深まり、栄養面のメリットも期待できます。高級な食材を使わなくても、満足度の高い一皿は作れるんです」(茂田さん)

季節の必要な栄養素が効率よく吸収され、いい状態で身体に保持・代謝されるよう、組み立てています。

手羽先と酒粕/高タンパクな手羽先とアミノ酸豊富な酒粕は肌のうるおい保持に。生姜は身体を温めて免疫アップにも。

金柑/ビタミンCの抗酸化作用とヘスペリジンの血行促進。春菊はβカロテンで老化防止を期待できる。

牡蠣/タウリンのデトックス効果と亜鉛でターンオーバーを促してくれる。蓮根はビタミンC&タンニンの抗酸化作用と、食物繊維による肌荒れ防止が期待できる。

カンパチ・とろろ昆布/カンパチのオメガ3脂肪酸は保湿/肌荒れ予防、とろろ昆布のフコイダンはデトックスと保湿、マグネシウムは肌のバリア機能改善に役立つ。

冬は冷えや肩こり、乾燥、むくみに悩まされます。おすすめメニューが知りたい!

#3 LET'S COOKING!

料理は人生を楽しむための触媒

美容のためのレシピであっても、ひとりでストイックに食べるのではなく、家族、友達、パートナーと楽しむことが何よりも大切。料理を楽しむことは、季節・会話・生活を楽しみ、「人生を楽しむための触媒である」と語る茂田さん。旬の食材の効果効能を解説いただきながら、実際に2人で調理します!

Q.

冷えや肩こりに。
オリジナル粕鶏湯

A.

冷えや肩こりの原因は主に血行不良。「冬はどうしても血流が滞るので巡りをよくする食材は欠かせません。生姜や酒粕で身体を中から温めることで血行を促進しましょう」(茂田さん)酒粕と生姜に美肌サポートをしてくれるタンパク質が豊富な骨付き鶏モモ肉を加えた茂田さんオリジナルの「粕鶏湯(カスゲタン)」。

材料
手羽先 200g
酒粕 100g
生姜  30g
クコの実 10g
シナモンスティック 1
長ネギ 1
寄せ豆腐 1
塩麹 大さじ2

作り方
1)水を張った鍋に手羽先を入れて火を点け、沸騰したら適度にアクを引く。
2)すりおろし生姜とクコの実、シナモンスティックを加えて蓋をして10分煮込む。
3)塩麹と酒粕を加えて溶かし、最後に寄せ豆腐をそっと沈める。
4)極弱火にして、沸騰させないように温める。

「手羽先は調理前、骨に包丁で切り込みを入れておくといい。味が染みやすくなるのはもちろん、骨髄から旨み成分が出やすくなって味が格段にアップします」(茂田さん)

切り込みを入れた手羽先は、あっという間に長時間煮込んだかのようほろほろ状態に。「シナモンの甘くてスパイシーな香りが広がりますね!(堀)

香りだけで、すでにおいしい!

Q.

くすみや乾燥、疲れに。
春菊金柑サラダ

A.

春菊と金柑をキー食材にした、ボリュームたっぷりのサラダ。ドレッシングには黒酢と醤油、みりんを使用するので発酵パワーもプラス!「金柑に含まれるヘスペリジンで血行促進、ビタミンCで抗酸化、春菊のβカロテンで老化防止を目指しましょう春菊の香りが苦手な人ってけっこういるんですが、柑橘のドレッシングを合わせることでマイルドになって食べやすくなるので、ぜひトライしてみてほしいです」(茂田さん)

材料
金柑 6
春菊 1
太白ごま油 大さじ
蜂蜜 小さじ1
黒胡椒(ホール) 小さじ1
A
醤油 大さじ2
みりん 大さじ2
黒酢 大さじ2

作り方
1)フライパンに太白ごま油をひき、半分に切った金柑を弱火で軽く炒め蜂蜜を合わせたあと金柑を取り出す。
2)1のフライパンにAを入れ残った油と合わせてボウルに移し、粗熱をとる。
3)2のボウルに適当な大きさに切った春菊と1の金柑を加えて和える。
4)皿に盛り、潰した黒胡椒を振りかける。

お鍋もいいけれど、美容ごはん的観点からすると「生」で食べて栄養をたっぷり摂りたい春菊。とろりと温かく甘酸っぱい金柑ドレッシングのおかげでいくらでもいけてしまう。

Q.

むくみ解消、デトックスに。
牡蠣と蓮根の炊き込みごはん

A.

むくみ解消に力を発揮するカリウムを多く含む蓮根。「ビタミンCやタンニンによる抗酸化作用も含まれるので、本当に美健食材。あらゆる代謝に欠かせない亜鉛たっぷりの冬食材・牡蠣とこれまたカリウム豊富な干し椎茸と合わせて、炊き込みごはんに」(茂田さん)

材料
牡蠣 8粒
蓮根  200g
椎茸 4
長ねぎ 1
太白ごま油 大さじ2
ジャスミンライス 300g
水 400ml
万能ねぎ 適量
B
オイスターソース 大さじ2
甜麺醤 大さじ2
みりん 大さじ2
生姜(すりおろし) 10g
ごま油 小さじ1

作り方
1)牡蠣、蓮根、椎茸、長ねぎを1センチ角程度に切る。
2)フライパンに太白ごま油をひき、中火で蓮根・長ねぎ・椎茸・牡蠣の順に入れて炒める。
3)合わせておいたBを加えて軽く炒めたら火を止める。
4)炊飯鍋にジャスミンライスと水を入れ中火で沸騰させ、弱火で10分炊き2の具材をのせて10分蒸らす。
5)小口切りにした万能ねぎをちらす。

味の決め手はオイスターソース。「甜麺醤やみりん、生姜と合わせることで雰囲気が変わります」(茂田さん)

Q.

季節の変わり目の肌荒れに。
簡単昆布締め

A.

不飽和脂肪酸であるオメガ3を含む魚を、デトックス効果の期待できるフコイダンと肌のバリア機能改善に働きかけるマグネシウムを含む昆布で締める「簡単昆布締め」。「とろろ昆布なら広げてラップで包むだけ。魚の種類によっては、長時間寝かせなくても冷蔵庫で20分ほど食べられます」(茂田さん)今回は脂ののったカンパチを使用します。

材料
カンパチ 200g
とろろ昆布  5g
えごま油 大さじ1
ゆず 1/2
塩麹 大さじ1

作り方
1)カンパチの周りに満遍なくとろろ昆布をまぶし、ラップをして
1時間寝かせる。
2)薄く切って皿に盛り、軽く塩をふる。
3)塩麹、えごま油をボールで合わせ2にかけ、ゆずの皮をおろしてちらす。

「昆布締めはあまり分厚くなりすぎないほうがおいしく食べられますね。斜めに削ぎ切りにすると、口当たりがよくなめらかになります」(茂田さん)

炊き込みご飯が蒸らし終わったら、粕鶏湯を温めて完成です。難しい手順も、手に入りにくい調味料もなしでこんな立派な美容ごはんが4品もできるなんて!

「まだまだ寒くて冷える時期だから、滋養強壮、温め、保湿を叶えるメニューがうれしいです」(神谷)

どれもおつまみにもぴったりのものばかりなんですよね(笑)。柑橘やスパイスの香りの湯気が、ずっとおいしそうで…… 途中で茂田さんが、“湯気からがつまみ”って仰っていたの、よく分かります!」(堀)

4つの調理を茂田さんディレクションでほぼ同時進行。あっという間に豪華4品が完成しました!

香りのよさと見た目の美しさにも感動! 全部おいしそう

#4 EAT & TALK

美容ごはんを食べながら、茂田さんとトーク

テーブルにずらりと並んだおいしそうなごはんをいただきながら、せっかくの機会ということで、神谷と堀が個人的に茂田さんに聞いてみたいことあれこれ質問させていただきました!

Q.

どれも本当においしいです!
どうやってレシピを開発するんですか?

A.

栄養素からじゃなく食材からインスピレーションを得ますね。「この時期のこれ、おいしそうだな」っていうところからスタートして、栄養素やその効果を知り、料理に活かすという方法なんです。だから「この成分がアレに効果あるからこれを使おう」という考え方はしていなくて。そうするとやっぱり季節のもの、旬のものを摂るというのは理にかなっているんだなと。そこから、じゃあそれをどうおいしく食べるか、効果的に栄養素を摂るにはどうしたら良いかを考えてレシピにしていっています。季節による不調に対しては、その時期の食物が必ず助けてくれますからね。

自分の肌感覚や身体の声を聞き、献立を組むことを大切にしています。

Q.

美容ごはんの他にも効果を感じる美容法は?

A.

肌に関していうと「汗をかくこと」が大きいです何もしなくても肌の状態がいいときってあるじゃないですか。あれって肌が持っている天然保湿因子というものが水分を抱え込んで潤いとバリア機能を維持するというのがちゃんとできている状態なんですが、実は汗にもその成分が含まれているんですね。皮膚ってかいた汗を再吸収して水分を保持しているんですよ。だから、汗をちゃんとかくことの意味というのはかなり大きくて。日本の冬はけっこう寒いのに積極的に汗をかく習慣ってそこまでないので、入浴の仕方を見直すとかサウナに行くとかその辺は意識してみてもいいかもしれないですね。

汗が保湿にひと役買ってるなんて、知らなかった!

身体が欲するものをきちんと選ぶこと。実践したいです!

Impressions

  • 堀 麻衣子

    (b/beaut BEAMS 編集長)

    自分の身体と向き合って食材を選ぶことや、適した調味料や調理方法を知っていること、そしてそれを実践することが、「食べる美容」につながるんだなと改めて感じました。どうせ毎日ごはんを作るなら、食材を見て自分の身体が“今”求めるものを作る。そういう癖をつけていきたいなと思いました。

    PROFILE

    b/beaut BEAMSローンチのタイミングでメディア編集長としてコンテンツの企画・制作を担当。毎日の晩酌が生きがいです♪ 40代になっていろいろな身体の不調に悩まされることが多くなってきたので、bbを通じて情報収集&お悩み解決に向けて奮闘中。
    @horimaiko

  • 神谷 智美

    (ビームス オウンドメディア課)

    美容ごはんって聞いた時はすごくハードルが高そう!という印象があったんですけど、実際に作ってみたらとても簡単で、すぐにでもやってみようって思えました。実は私、今日まで春菊が食べられなかったんですが、おいしくて克服できてしまいました。さすがのレシピ! ありがとうございました。

    PROFILE

    2019年ビームスに入社。趣味は旅行。最近は健康意識が高まり、ジムでの身体づくりやインナーケアによるアンチエイジングに注力しています。bb部員のリアルな発信を参考に、旅も美容も全力で楽しむのがモットー。自分らしい健康美を日々模索中。
    @satomi__822

Photographer: Satoko Imazu, Text: Kei Yoshida, Creative Direction: jeep creative department.
Special Thanks: Bistro ido
茂田正和さん「食べる美容」料理教室情報はこちらから。

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