〈ビームス ボーイ〉って何だろう?〈ビームス ボーイ〉のスタイルって何だろう?
メンズウェアのルールから派生した私たち独自のこだわり。
流行りに左右されることなく服を楽しむには、まずは知っておくべきルールがたくさんあるのです。
日々の暮らしの中で〈ビームス ボーイ〉の服をどう選び、
どうコーディネートし、どう着崩したらよいのか、をこれまでのルールを振り返りながらまとめました。
シーン毎にお洒落をしたら、もっと楽しく過ごせるはずです。
洋服とはそのための最高のパートナーなのですから。
私たちのナンバーワンワークウェアといえばオーバーオール。“腹が減っては戦ができぬ”と言うように、働く前にはしっかり腹ごしらえ。食べることも大事な仕事です。ハンバーガーも大口で食べたいから、服が汚れないようにバンダナを装着。まいう〜!
たくさん食べるときはオーバーオール毎回アメリカに行くと必ずびっくりするのが、本当にみなよく食べるということ。あらゆる一品が大きいし、量も多い。でもそんな大量のご飯を美味しそうに、楽しく食べている姿を見ていると、なんだかこちらまで嬉しくなってくる。それを言い訳にするつもりはないけれど、私たちも食べることが大好き。本当は1日のうち1食くらいは、心おきなく好きなものを、もういいと思うまで食べたい。そんなときはお腹が膨らんでも気にならないオーバーオールを。とくに大好きなハンバーガーを食べにいくときは、オーバーオールを着ていくと、さぁモリモリ食べるぞ!という気分を確実に上げてくれます。夢中で食べても大事な服は汚さないように、コーディネートのワンポイントにもなる首に巻くバンダナも忘れずに。
食いしん坊な私たちは、とにかくよく食べます。流石にアメリカンサイズの食事を3食すべてはできませんが、ガッツリ食べるときはあらかじめ相応しい装いに。そんな私たちの正装といえばオーバーオール。ちょっと食べすぎちゃってお腹が膨らんでも気になりません。そして夢中で食べられるように首に巻くバンダナも欠かせません。その方がスタイリッシュだし、食べこぼしてしまったときのダメージも軽減できるのです。
ステンシルプリントをあしらった白いTシャツとカーゴパンツが私たちの洗濯スタイル。まさに戦闘服という出立ちですが、洗濯に対する本気度の表れだと思ってください。ただし、あまりに野暮ったくなりすぎるので、頭にバンダナを可愛く巻きましょう。
洗濯の日はこだわりの白いTシャツを洋服を愛する者として、気を抜けないのが洗濯。ヘビーデューティーに作られたもの、厚手のコットン製のものはいつでもガシガシ洗って、どんどん乾燥機に放り込む。縮んだり、伸びたりを繰り返し、色が褪せてくる頃に服は自分のものになっていきます。家でも洗濯はするけれど、たまに行きたいのがコインランドリー。アメリカ製の甘い香りの洗剤を使って、ガス乾燥機で一気に乾かす。アメリカでは天日干しの文化よりも乾燥機で洋服を乾かすのが一般的。綺麗に畳んで持ち帰る服は前よりも愛着が湧くというもの。場所によってはスニーカーの洗濯機もあるので、キャンバス製のスニーカーも生まれ変わったように綺麗になります。たまの休日に読みかけの本を持ってコインランドリーで過ごす時間というのはなかなか楽しいものですよ。もちろん洗濯をするときの恰好にもこだわります。ここは洋服が綺麗に真っ白になるのをイメージして白いTシャツをまといたい。パンツにミリタリーパンツを合わせたら、なんだかとっても気合いが入ります。それだけじゃ物足りないという人にはバンダナを。ちょっと工夫して巻いてみれば、それだけで雰囲気もガラリと変わります。
洗濯をする日は洋服が綺麗になるイメージを持って、白いTシャツを着ます。溜まった洗濯物をランドリーバッグに詰め込んで、いざコインランドリーへ。洗濯、乾燥が終わったら、ホカホカの洗濯物からはダウニーのいい匂い。大切な洋服たちを連れて帰ったら、着るときに変なシワが入らないようにきちんと畳み直して保管します。普段身体を包んでくれる感謝を伝える気持ちで優しく丁寧に。Tシャツやスウェットは同じ幅で揃うように綺麗に畳むことを心がけましょう。美しくたくさん積まれた洋服を眺めるのも、ささやかですが幸せなひとときです。
自転車移動の鉄則は、お気に入りのソックスにパンツの裾を入れること。バックパックを正しく背負い、N.Y.ヤンキースのキャップを被ればBOY的チャリ通スタイルが完成。アノラックのインナーはアロハシャツを。裾からチラリと見える柄も当然計算尽くです。
自転車に乗るときはソックスインステイホームやソーシャルディスタンスが叫ばれるようになった今、サステナブルな生活の中心として人気だった自転車熱は、さらに高まったといっても過言ではないはず。通勤、通学からちょっと足を伸ばす休日の探検まで、自転車こそ私たちの日常を広げてくれる頼もしい相棒。そんな自転車を愛する私たちが、そのコーディネートで一番こだわるのがソックス。パンツの裾がチェーンに巻き込まれないようにソックスインするのが必須のスタイルなので、コーディネートの主役ばりに目立つソックスは、色を含めていろんなテイストのものをたくさん持っていることが大事。そしてトップスにはアノラックを。被りで着なきゃいけないアノラックは面倒くさがる女の子も多いですが、風や雨から体を守ってくれるその機能性を大事にするのがBOY。お気に入りを身につけたらすぐに自転車にまたがり街へ出ましょう。
アメリカ・サンフランシスコの自転車シーンに憧れている私たち。エコや健康の観点からも自転車は有効な移動手段ですし、暖かくて過ごしやすい季節になったので、お気に入りのコーヒーショップに寄って通勤することも多くなりました。自転車に乗るときのスタイルは、パンツの裾がチェーンに巻き込まれないようにソックスインが基本。普段から見えなくてもソックスにこだわる私たちにとってソックスが目立つのは喜ばしいことで、ここぞとばかりに自慢の一足をアピールします。コーディネートの主役と言ったら大袈裟に聞こえるかもしれませんが、それほど重要なポイントなのです。色や柄がハッピーなデザインはもちろん、踵の上に刺繍があるさりげないデザインなども大好物。すでにソックスの収納に困るほどたくさん持っているのに、今季もつい買い足してしまいそう。
買ったばかりの硬めのデニムパンツをマイサイズに育てるときは、トップスにビッグシルエットのフットボールTシャツを着てリラックス感をプラス。ボディラインをカバーできるので無理しているように見えないし、パンツとスニーカーとのバランスも◎。
家でもデニムを穿いて育てる私たちが最も愛するパンツがデニム。それもたくさん穿き込み、自分だけのシンデレラサイズに育てたものが一番。穿いたときのヒップライン、トップボタンの食い込み方を体現できる自分の身体にぴったりと合うものを育てたい。そのためにはどんな苦労も厭わないのがBOY。昔のアメカジボーイは、穿いたままお風呂に入ったり、海に入ってからビーチで転がって砂で色落ちさせるという涙ぐましい努力をしたらしい。そこまではいかなくても、デニムは家で寝るときにも穿くくらいして馴染ませたい。洗いたての縮んだデニムを、あわよくば味が出るように願って無理な体勢を取りながらアタリを出す。長時間、同じ姿勢で過ごす映画鑑賞は、デニムを馴染ませるのにもってこい。買ったばかりのスニーカーを履いてポップコーンを食べながら、お行儀悪く映画を観ましょう。前の椅子に足を投げ出したり、大きな声で笑ったり。アメリカ映画の中でみた映画館の過ごし方は、実際にやったら怒られるけれど、家だったら問題なし。映画を観ながら泣いたり、笑ったりしているうちに、気づけばデニムもまた一歩、自分色に育っていたりするかもしれません。
暇さえあればデニムを育てたい。自宅でくつろぐときだって、デニムの味出しタイムです。ちょっときつくてもマイサイズにフィットさせるためならまったく苦じゃありません。とはいえ何もしないのは退屈だし、映画を観るのが一番。おすすめは私たちがこよなく愛する不朽の名作たち。何度観ても面白いし、何よりファッションの勉強にもなります。ソファでポップコーンを頬張りながら、味出しできるなんて最高!
Stand by Me(’86)舞台は1950年代末のオレゴン州の小さな街。
首の詰まったTシャツ、穿き古したデニム、ランダムボーダーのTシャツなど、学ぶべき着こなしが多い作品です。
Back to the Future(’85)50年代と80年代のアメリカファッションが1作品で網羅でき、主人公マーティがどちらも着こなしているところが◎。
The Bad News Bears(’76)70年代のキッズの着こなしがたくさん見られるし、野球チームのユニフォームがとにかく可愛い。観た後は確実に古着屋に行きます。
Easy Rider(’69)ヒッピースタイルとアイビースタイルを同時に堪能できる作品。ただ、アメリカンニューシネマは気分が落ち込んでいるときに観るのはおすすめしません。
West Side Story(’61)物語の本筋とは関係ないけれど、どこか『TAKE IVY』の着こなしに通じるものがあります。映画から同じ年代のファッション感が窺えます。
American Graffiti(’73)アメリカ激動の60年代の若者のカルチャーやファッションを垣間見ることができる作品。普遍的なTシャツとデニムの着こなしは必見。
Annie Hall(’77)言わずもがな名作中の名作。ダイアン・キートンとウッディ・アレンの着こなし、当時のニューヨークの街並み、そのすべてに永遠に憧れます。
〈ビームス ボーイ〉のルーツを振り返るために作った2冊の『BOY’S RULE』。〈オアスロウ〉に別注したデニムパンツと〈ムーンスター〉に別注したキャンバススニーカーは、そのルールの中から誕生しました。ちょっときつめのデニムを頑張って自分の身体に馴染ませて育てていきたいし、買ったばかりのスニーカーは紐を通し直して家の中でもシューレースを固く締めて試し履きをしてしまう。それが私たちのリアルな日常風景です。
できれば雨の日は傘をさしたくないので、雨の日仕様のコーディネートは重要です。傘がわりの帽子、撥水性のあるアウターと悪天候用のシューズはマストで、耐久性と機能性を兼ね備えたバッグがあればなおよし。よく見るとトラッドな合わせもポイント。
雨の日も傘をささないアメリカでは傘をささない。そう勝手にイメージしていたけれど、実際に訪れてみて、それが本当だったことにびっくりしたことがある。霧雨くらいで傘をささないのはもちろんのこと、こんな本降りでも!という雨でもフードを被るだけでへっちゃらっていう人ばかり。そこに影響されたわけじゃないけれど、私たちも傘をあまりさしません。なんといっても雨に強い、ヘビーデューティーなお気に入りがたくさんあるのだから、それを試さない手はない。雨の日は明るい色の服を身につけて、気分だけでも晴れやかにいきたい。もちろん唄だって口ずさみながら歩きたい、雨といえばジーン・ケリーが唄い踊る『雨に唄えば』を思い出すのが当たり前なんですから。カバンはもちろんコートの内側に。フードがないコートのときは、キャップが傘がわりに。そしてパンツはあとですぐ洗えるコットン製のものを。雨はいつ降るのかな?天気予報をこまめに見るのは、傘を持っていくかどうかを知るよりも、何が着れるかな?そう考えるのがBOYです。
余程の降水量じゃない限り、私たちは雨の日に傘をさしません。なぜなら、傘をささなくてもかっこよく過ごせるように雨に強いアイテムを持っているから。天気予報は週間から見始め、前日の夜と当日の朝までこまめにチェック。天気アプリで雨雲レーダーを頻繁に見ていると、どこか雨待ちをしているような不思議な気分に。誤解がないようにお伝えしておくと、台風とゲリラ豪雨は嫌いです。
私たちは映画を観るとわかりやすく影響を受けます。例えば『スタンド・バイ・ミー』を観たらランダムボーダーTシャツを着て、自分なりの旅スタイルにチャレンジしてみたり。今日のおやつタイムはもちろん、劇中に登場するブルーベリーパイで決まり!
映画を観た翌日は登場人物の恰好を真似する私たちは映画が大好き。寝る前のちょっとした時間や、休日に空いた時間があったらすぐに映画にかじりついてしまう。映画はそのストーリーや音楽も大事だけれど、私たちが真っ先に気になるのは、登場人物たちが身にまとう衣装。2時間ほどの現実から離れた時間にすっかり心を鷲掴みにされると、ついついやってしまうのが登場人物たちのスタイリングを真似ること。あらゆる年代の服が詰まっている映画は最高の教科書。例えば幼い頃から何度も観たお気に入りの映画『スタンド・バイ・ミー』。仲良し4人組の少年たちの旅を描くこの映画を観ると、それぞれの男の子たちの服装にアメリカを感じてグッとくるのだけれど、その中でも一番なのがランダムボーダーTシャツ。50年代のボーイッシュなスタイルに欠かせないこのアイテムは、BOYにとって大好物。足元にはネイティブアメリカンの故郷、アリゾナやニューメキシコを連想させるウェスタンブーツを。おやつもアメリカンスタイルの甘いものが食べたくなるのでブルーベリーパイ。いつもより美味しく感じられます。
健康志向のナチュラルフードが早くから浸透しているイメージのアメリカですが、その一方で歯が浮くような甘いお菓子が好きという国民性も根っこにあります。かく言う私たちも後者が好きだったりするわけで。パッケージや包み紙が可愛いアメリカブランドのおやつは、持っているだけでも気分が上がるので常にカバンに忍ばせます。とくにアメリカ映画を観た後には無性におやつが食べたくなりますし、恰好にも影響が出て登場人物のスタイルを真似てみたりします。そんなことを言いつつ、ただおやつが食べたいだけだったりするのですが。参考までにBOY的リコメンドもご紹介します。
Lay’sアメリカでは食事の付け合わせにも出てくる定番中の定番。うす塩ではなく濃い塩。本場のポテトチップスの味はコレ。
Rocky Mountainアメリカのホームパーティに欠かせないマシュマロ。見た目は可愛いけれど、大人数で食べてもいつも残る。
m&m’sついジャケ買いしてしまうチョコ。日本製のしっかりした包み紙ではなく、アメリカ製のチープなものを選びましょう。
WRIGLEY’Sアメリカらしさを感じる甘い匂いが特徴。キシリトールと真逆をいく、口がまったくスッキリしない甘〜いガム。
ALTOIDSパッケージが可愛くてつい買ってしまうミント。アメリカ製というだけで買う理由は十分。缶はシールでカスタム。
Jelly Belly色とりどりのビーンズは持っているだけで気分上々。奇想天外な味付けもあって面白い。
この春、私たちの散歩スタイルは〈ニードルズ〉に別注したトラックスーツのセットアップ。毎日のように着たいので自然と散歩の頻度も増え、健康促進もできてまさに一石二鳥です。ウエストポーチは腰の高い位置でキュッと締めてつけるのがBOYの流儀。
お気に入りのトラックスーツをスポーツウェアとして着るだけじゃもったいない!ということで街着としてもフル活用します。バッグを持ち替えてコートを羽織るだけで簡単に早変わり。せっかくだから行けるところまで歩いてみたり。痩せちゃうかも!
散歩はお気に入りの服で運動不足になりがちなステイホーム。なるべく体を動かしていたいのは健康な体のためだけじゃなくて健康な思考のためにも。毎日1時間は最低でも歩いたりしたいものですが、そこでただ機能的なスポーティルックにするよりも、全力でコーディネートを楽しめば散歩のモチベーションも変わるというもの。散歩も大事なお出かけに違いないのですから。運動着といえばジャージですが、今は素敵なものがたくさんあります。お気に入りを見つけてビシっと着こなせば、やる気もどんどん漲って気分がシャキッとします。携帯や財布、最低限持っていきたいものはウエストポーチへ。腰高の位置でしっかりとつけるアメリカのお父さんたちを見習ってジャストな位置で身につければ、なんだか姿勢すらよくなった気がします。そんな休日のお散歩ルックの足元に持っていきたいのは当然スニーカー。溜め込んできたコレクションが活きる散歩こそスニーカーの晴れ舞台。オールドスクールなものからハイテクまで、なんでもジャージには合いますが、走行距離を測れるチップを内蔵したランニングシューズなんていうのも面白いかも。
リモートワークが増え、ライフスタイルが大きく変わった昨今。運動不足を解消するために始めた散歩もいつの間にか大切な息抜きに。その大きな要因のひとつが、散歩に行きたくなるお洒落なスポーツウェアが着たいから。ジョギングをするほど本気じゃないにせよ、装いにはこだわりたいし、自分らしさも表現したい。私たちはお洒落を意識して恰好から入ることを躊躇わないし、むしろやる気を生み出すスイッチだと考えます。今季〈ニードルズ〉に別注したトラックシリーズの新作は、そんな私たちの散歩意欲をかき立てる素晴らしい出来栄え。ちょっと近所までのつもりだったのに、気分が乗りすぎてどこまでも遠くに行けちゃいそうです。
一見、デート初日は甘めに見えますが、私たちの基準を満たした“可愛い”で構成しています。繊細なレースが美しいブラウスや古着のB.D.シャツの柄から着想を得たスカートなど、実はどれもウンチクがあるものばかり。インナーはもちろんサーマルです。
徐々に自分らしさを出していきたい一ヶ月後、古着のようなフットボールTシャツを投入してみて相手の反応を窺います。ついでにアメリカのアニメや映画のキャラクターが好きな一面もここでさりげなくアピールしておきましょう。ついて来てくれるかな?
少しずつ小出しにしてきたBOY色が相手にも薄々気づかれている三ヶ月後、ついに本当の自分をさらけ出します。アロハシャツにネックの詰まった白いTシャツ、折らないチノパンや正しい位置で背負ったバックパック、ありのままの私を受け止めて!
デートには物語やウンチクのある可愛い服を着るデートに出かけるときはもちろん一番可愛い恰好がしたい。いつものボーイッシュなB.D.シャツよりブラウスを着たいときもあるし、穿き古したデニムパンツをスカートに変えたいときもある。けれどただ可愛いだけじゃ物足りないと思うのは間違っているでしょうか?一見普通に見えても、実は背景にストーリーや伝統があるものを身につけたい。私たちが好きなワークウェアや古着にはどれ一つとっても、語り始めたらキリがないほどの物語やウンチクがある。洋服を選ぶ基準として、見た目のよさや着心地を重要視するのはもちろんだけれど、それ以上にその背景を大事にしたい。だから可愛く見えるブラウスの下には、サーマルウェアをそっと忍ばせたいし、普通に見えるスカートにも古着由来のオックスフォードを選んだりする。ハイヒールを履かない私たちが最初のデートに選ぶのは『ジャック・パーセル』。デートの回数を重ねながら少しずつ自分を出していきたい。アロハシャツにチノパンでデートに現れた自分を相手が受け入れてくれたとき、その相手が正しい人だと思えたら、あなたも立派なBOY女子です。
〈ビームス ボーイ〉をモテるかモテないかで分けるとしたら、おそらく一般的には後者でしょう。媚びることをよしとしない私たちにも、モテたい気持ちは多少あります。流石に初めましてのデートのときは、素の自分はちょっぴり控えめに。相手の様子を窺いつつ、徐々にBOY免疫をつけていき、できれば一緒に楽しめるように染めていきたい!自分の嗜好は変わらないし、ありのままを受け入れてくれる理解者を探しましょう。
汗対策のデオドラントや靴擦れ対策の絆創膏、アメリカで買った「ホールフーズ・マーケット」のエコバッグ、運動後に食べる飴やガムはお気に入りのペナント柄のポーチの中に。バンダナとコインケース、リップを入れたら準備は完璧。ちょっと多い?
デートは可愛いミニバッグで行きたいからアイテムを厳選。ポーチの中はアクセサリーの予備、爽やかな息をキープするミント、バンダナはレース付きに変更。心が落ち着く私たちの心の故郷・アリゾナの夕焼け写真と困ったときのサイコロも必需品です!
荷物がたくさん入るバックパックは常にパンパン。ソックスとTシャツの着替え、バンダナは2枚、タンブラー、ステーショナリー、弁当箱とデザートのりんご、お菓子やアクセサリーなどを入れたポーチたち、相棒の人形(怖い?)などなど。お、重い!
カバンの中に詰め込んだものはカバンの中身にその人が見えると言っていたのは誰だったっけ?もしかしたら学校の友達だったかもしれないけれど、あながち間違っていないと思います。なんでも放り込めるカバンがなくて、メンズの旅行カバンから生まれた〈エルメス〉の名作『バーキン』のように、必要なものはどんどんカバンに詰め込むのがBOYスタイル。アイテムの多くはアメリカブランドやアメリカ製のもので、その次に実用性やデザイン性の高いものを選びます。また、コーディネートによってカバンもカバンの中身も一気に変えます。タンブラーが入るサイズならマイ水筒は必須だし、出先でスタイリングが納得いかないときに着替えられるTシャツやソックスの予備も。気分が変わったときに付け替えられるアクセサリーも持ち運びます。ハンカチ代わりに使うバンダナはBOYにとってマストです。そして、どんなカバンでも絶対に入れておくもの。それはちょっと口寂しくなったときに気分を上げてくれるお菓子。これだけは忘れずに!
アメリカに憧れている私たちのバッグの中身は、自然とアメリカものが集まってきます。できればアメリカブランドがいいし、かつメイドインUSAならなおよし。難しい場合は実用的であること、(アメリカ的な)わかりやすくてポップなデザインなどを重視していきます。見えないところにもしっかりこだわって自分らしい個性を表現しましょう。
寒さが和らいで過ごしやすい気候になってきたら、パジャマもサーマルが丁度いい。本当は上下のセットアップがセオリーですが、肌触りのよいリブ編みのレギンスで変化をつけます。ソックスには差し色を。たとえ家の中だとしても配色にはこだわります。
朝起きたら、まずはコーヒーを飲むことから。寝巻きのまま過ごすのではなく、1アイテムプラスしてテンションを上げます。さっと被ったノースリーブのフーディは80年代っぽいダサ可愛さがあって、切りっぱなしの袖から出るサーマルとの相性も抜群!
寝るときもサーマル寝るときにしっかりとパジャマに着替えるアメリカ。当然私たちも必ずパジャマに着替えてから寝ますが、身につけるものはコットン製と決めています。ルーズなシルエットのパジャマもいいですが、人は寝るときにコップ一杯分以上の汗をかくともいわれていますし、肌に優しい機能的なものを着たい。その答えはサーマルにありました。防寒用の肌着や運動着として生まれ、軍用のインナーとして採用されていたワッフル素材は、汗をしっかりと吸収しながら、保温も抜かりなくしてくれます。元々オールインワン仕様だったミリタリー時代を意識してセットアップで着たいところですが、あえて違う編みのレギンスを合わせるのもBOY流。目を覚ましたら、そのままフーディやカーディガンをラフに羽織って、アメリカのダイナーのような薄いコーヒーを飲むのが毎朝の習慣。ボーっとしながら過ごすそんな朝は、きっといい1日の始まりを予感させてくれます。
サーマルが〈ビームス ボーイ〉にとって不動のインナー(『BOY’S RULE No2』参照)であることはすでにご存知かと思いますが、春先からはパジャマとしてもデイリーに活用しています。人は寝ているときに大量の汗をかくので、身につけるものはコットンに限りますし、ワッフルなら汗をしっかり吸い取って快適な眠りにつくことができるのです。大好きなワッフルをまとって寝ているだけで、なんだかいい夢が見られそうだし、寝起きのテンションもいい感じ。アメリカ好きの私たちにとって〈ブルックス ブラザーズ〉のパジャマは憧れですが、着心地のいいサーマルも魅力的なパジャマです。
月曜日は休みボケでテンションが上がらない。そんなときに私たちはブレザーを着ます。するとアイビースタイルのキチンと感につられて背筋が伸び、活力が湧きます。とはいえ、楽しかった週末を引きずって足元はサボでイージーに。これはこれで可愛い。
とくにアポイントが入らなかった火曜日は、リラックス気分でアロハ柄のスカートを主役にした50年代っぽいアメカジスタイル。デニムジャケットの襟をシャツに見立ててバンダナをネクタイのように巻くのがポイントです。ぜひ参考にしてみてください。
リモートワークの日。オンラインミーティングではPCモニターを意識し、トップスはカチッとまとめつつボトムスはイージーに。それでもシャツとの色合わせは忘れませんが、自宅ではボタンダウンのボタンを外すことも。リカバリーサンダルで身体もケア。
力仕事を任された木曜日、そんな日のボトムスはチノパン一択です。後被りのキャップは『ナイト・オン・ザ・プラネット』のウィノナ・ライダーの真似。アクティブに動く1日だから足元は軽快に。普段しないチノパンの裾を一折してソックスもアピール。
楽しい週末が待ちきれない金曜日は、配色がご機嫌なチェック柄のジャケットを着てもうひと踏ん張り。マイサイズのデニムパンツとボーダーソックス&ビットローファーは今お気に入りの組み合わせ。ネックレスにコンチョベルトを使うのもBOYならでは。
コーディネートは前日夜に考える夜寝る前に必ずする習慣。人によって色々あると思います。ヨガをする人や、長くお風呂に入る人、レコードを聴く人もいるかもしれません。私たちにとって欠かせない習慣は、翌日のコーディネートを考えるということ。1回選んだものを着てみたり、サイズ感を整えたりして全体のコーディネートを検討する。一晩寝かせたコーディネートは、朝バタバタと決めたときより味わいが増す気がするから不思議。朝になってまた足りないと思うものを加えたりと、手をかけた分だけ完成度は増すのです。試しに一度翌日のコーディネートを前日の夜に組んでみてください。例えば月曜日。休み明けのちょっと気だるい気分を払拭したい。そう思ったら仕事モードになれる東海岸のアイビースタイルを考えてみます。ブレザーを引っ張り出し、フォーマルなネイビーを基調にコーディネート。でもどこか週末で疲れた身体を楽に包むためにB.D.シャツよりポロシャツに、足元はサボでリラックススタイル。そこからバッグや小物を決めておけば、週明けの月曜日の朝がちょっと楽しみになるかもしれません。
夜に翌日のコーディネートを決めること、それは私たちにとって大切なルーティンです。まずは主役を決めてからスタイリングをスタート。アレコレ悩んで完成すると、気づけば深夜なんてことも。最後は寝る前に明日の天気予報のチェックを忘れずに、考えたコーディネートを想像しながら眠りにつきます。「二日目のカレーの方が美味しい」のような迷信じゃないけれど、一晩おくとコーディネートが熟成される気がします。とはいえ、朝になるとどこか物足りなさを感じてさらに盛ってしまう、なんてこともしょっちゅうあるのですが。
まるでヴィンテージのようなコーディネートですが、すべて新品です。これは私たちが古着屋に行くときの参考例で、いつもは古着も混ぜます。試着時に脱ぎ着がしやすくて着回しも想像できること、そして何より古着への愛が伝わることを意識しましょう。
本を買うときは、想像だけでも自分がアイビーリーガーになったつもりで。カレッジロゴのTシャツに袖を通したら、いざ『TAKE IVY』の世界へ。買った本をスーベニア風のバッグに詰め込んで、公園で読書に明け暮れたら大満足。贅沢で特別な休日に。
お店に合わせた恰好で買い物に行く買い物に行くときのルールがBOYにはあります。それはいわば郷に入れば郷に従え、行き先にあった恰好で出かけるということです。買い物をするお店とは、ただ物を買う場所ではなく、そこで情報を得たり、学ぶことができるコミュニティとしての大事な場所。その場所でお店の人と仲良くなるには、その店の商いをリスペクトした恰好で出かけるに限る。きっと会話のムードも盛り上がり、いつもの買い物が何倍にも素敵な時間になると思います。例えば古着屋さんを覗くときは、そこにあったようなヴィンテージライクな服か古着で。お店の人もそんなあなたを見て、きっと「お、いいお客さんだ、聞かれたらいろいろ蔵出しの服を見せてあげよう」そう思うはずです。実際にBOYのスタッフが店頭に立つときも、さらりとヴィンテージライクな服を着こなすお客さんが現れると、「きっとあの服を好きになってくれるに違いない!」と気分が上がるのですから。買い物にはなるべく自前の荷物は少なく行きましょう。持っていくのは空のトートバッグか手ぶら。だって帰りにはいつも両手いっぱいのお気に入りを抱えているはずですから。
TPOほど堅苦しく考える必要はないですが、行き先に合わせてコーディネートを考える方が自分の気分も盛り上がるし、何も考えずに行くより断然楽しめます。例えば休日の買い物も。私たちの場合は、大好きなヴィンテージショップやブックストアに行くときは特別気合いが入ります。どのアイテムをとってもリスペクトが伝わるような服選びを心がけています。
ピクニックでもヘビーデューティーを楽しみたい私たち。視認性の高い真っ赤なアノラックを被り、チノパン見えするスウェットパンツにタイダイ染めソックスとアウトドアサンダルを組み合わせてキャンプさながらの装いに。その過剰さもBOYらしさです。
ピクニックもヘビーデューティーな恰好でピクニックは、元々英国上流階級の文化“ティーガーデン”が進化したという説もありますが、私たちとしてはアウトドアでの遊びの一環と捉えて、ヘビーデューティーな場にしたくなります。いつもの普段着ではなく、ここはオーバースペックなものを身にまとっていきましょう。近場の公園でもワイルドな自然と思い、恰好から入りましょう。〈ウールリッチ〉や〈フィルソン〉、〈エディ・バウアー〉など老舗アウトドアブランドの定番色といえば赤ですし、こうしたコーディネートには外せません。キャップもアメリカのお父さんが被っていそうなクラシックなものを。そしてピクニックでのもうひとつの主役はソックス。レジャーシートやブランケットの上で過ごすピクニックでは、靴を脱いだときにソックスが何よりも目立ちますから、こだわりのソックスで抜かりのないように。晴れた日には芝生に寝転がって日光浴をしたり、本を読んだり、テイクアウトしたサンドウィッチを食べたり。それが私たちの休日の一コマです。
天気のいい休日にニューヨーカーがセントラルパークで日光浴をしながらのんびり休日を過ごす、そんな絵に描いたような一コマに憧れる私たちは、もちろんピクニックが大好き。たとえピクニックだとしても、外(アウトドア)で遊ぶならやっぱりヘビーデューティースタイルで。広々とした公園に行ったら「ここはセントラルパーク」と自分に言い聞かせましょう。セントラルパークに行けなくても、十分楽しめちゃいます。
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2021.04.23
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