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スペシャルゲスト<br/>臺田 泰祐 / Paraboot
スペシャルゲスト<br/>臺田 泰祐 / Paraboot

スペシャルゲスト
臺田 泰祐 / Paraboot

〈Paraboot(パラブーツ)〉を愛する5人をゲストに迎え、ブランドの魅力と注目モデルについて語ってもらう特別企画。ここでは、〈Paraboot〉の代理店で営業を務める臺田 泰祐さんをスペシャルゲストとして迎え、愛用しているモデルや約30年以上つづくビームスとの関係性、開催中の『トランクショー』の見どころについて紹介します。

ー まずは、いま愛用している〈Paraboot〉について教えてください。

〈Paraboot〉創設者の名前が付いた歴史的なモデル『MICHAEL(ミカエル)』をベースにした1足です。『MICHAEL』の紐をアレンジしたモンクストラップが特徴的。〈Paraboot〉の革はしっかりしたものが多いですが、このシューズはスエードを使うことで柔らかな履き心地を叶えました。ラビットファーは女性らしいイメージがありますが、ベルトの金具にメンズ感があるのでほっこりせず、洗練された大人のコーディネートにもマッチするところが気に入ってます。

ー ビームスと〈Paraboot〉の関係性が知りたいです。

ビームスと〈Paraboot〉の関係はもう30年以上つづいています。〈Paraboot〉はフランスの山奥で100年以上前に生まれたブランド。ひとつのものを作りつづけるのは得意なのですが、逆に新しいことにチャレンジするのがあまり得意ではないんです。それもあり、ビームスから超特別なリクエストをいただくと、自動的に新しいことにチャレンジするきっかけになる。フランスの職人たちは変化を嫌がる気難しいところもあるのですが、それでもだんだんトライしてくれるようになりました。
ビームスのリクエストを噛み砕いて職人に伝えると「あ、なるほど!そういうことね」と少しずつ動いてくれたり、そのリクエストが次のコレクションに反映されたり、ビームスとの仕事は〈Paraboot〉というブランドが柔軟に変化するための重要なきっかけになっています。私たちから職人に何かリクエストをすることはあまりないので、ビームスの力を借りて攻めたことをやっている感じですね。笑 
革靴業界はあまり流行りがなく、活性化するには皆さんに履いていただくタイミングを待つしかないんです。ともすれば眠ったまま召されるモデルも数多あります。だからこそ、外の意見を取り入れて変化するようにしています。

ー ビームスとのコラボをキッカケに、何か変化はありましたか?

ビームスとの別注は、いい意味で自分勝手なリクエストから始まることが多いですね。笑 流行とは関係なく、自分たちが欲しいものを形にしているイメージ。だからこそ、独自の別注になっているんだと思います。靴を作っている工場側も思いつかないような「それは無理でしょ…」とか「それいいの?」みたいなリクエストもあって。でも作ってみるとそれは杞憂で、「さすが!」と思います。〈Paraboot〉の根本は崩さずに、イメージが変わるようなものを考えてくださる。リクエストに100%応えられないこともあるのですが、いつの時代も一歩か二歩先をいっている感じがします。

20数年前、レギュラーでアザラシの毛を使ったモデルを販売していたんです。僕たちはかわいいと思っていたのですが、年間に5足とかしか売れなくて。どのショップのバイヤーも見向きもしてくれなかった。でも〈International Gallery BEAMS(インターナショナルギャラリー ビームス)〉は、「面白い。そんなに売れてないなら逆に販売しよう!」と言ってくれて。〈International Gallery BEAMS〉の服に合うように、倉庫の奥に眠っていたデッドストックの水色とかボルドー、ライトグレーのスエードや型押しの革を使って別注モデルを作りました。最初、本国からは「黒や茶色以外は〈Paraboot〉のイメージが崩れるからやりたくない」と言われたのですが、なんとか説得。その結果、年間200〜300足の販売につながりました。売れていないものに目をつけて、実績のない商品をバイイングするって一番こわいですよね。笑 ビームスはいつも「革靴然」ではないアイデアをくれるところがすごいなと思います。
その後、〈BEAMS BOY〉のディレクターからも「アザラシの別注を作ってみたい」というリクエストをいただきました。アザラシの毛は硬いので、あまり女性らしい感じではないのですが、ちょうどその雰囲気がメンズライクな〈BEAMS BOY〉にマッチしたんだと思います。

ー そもそも、〈Paraboot〉の魅力ってなんでしょう?

50年以上同じモデルを作ったり、同じことをつづけている。それが〈Paraboot〉のいいところかなと。いい意味で変わらないので、〈Paraboot〉を昔から愛用しているおじいちゃんと若者が同じ話題で盛り上がれるところも魅力ですね。
私たちの企業理念は、Invest in your walk=自分の歩みに投資する。“人生をともに歩く”という意味があります。長く履ける商品を作っているので、靴に投資をして育っていくのを一緒に楽しんでいただけたらうれしいです。

ー 『トランクショー』ではいつも店頭に立っていただいてますが、お客様の反応はどうですか?

普段メーカーはお客様と接する機会があまりないのですが、ビームスのスタッフは壁を作らず、「どんどん話してください」と言ってくれるんです。そして、スタッフもお客様と一緒になって情報を吸収してくれる。トランクショーを〈Paraboot〉について知る、学びの場としても活用いただけて非常にうれしいです。
〈Paraboot〉の直営店には靴しか置いていないので、ふらっと気軽に入れなかったり、相談がしづらい方もいると思います。でもビームスは入りやすいし、コーディネートの悩みも話しやすい。ベテランから若手まで、幅広いスタッフがいるので、直営店では受け取れないお客様のリアルな要望や意見をいただけるのだと思います。
今回のトランクショーでは、デットストックや珍品のボリュームが少なくなってきたので、フランスから日本未発売のモデルを数点用意しました。日本では買えない、海外でもなかなか手に入らないモデルも登場しています。珍しいアイテムを見比べられる貴重な機会なので、ぜひ遊びにきてください。

〈Paraboot〉トランクショー

 
開催期間
2024年11月30日(土)~12月8日(日)
開催店舗
ビームス 二子玉川

開催期間
2024年12月13日(金)~12月25日(水)
開催店舗
インターナショナルギャラリービームス
ビームス ボーイ 原宿

田村 通隆 / International Gallery BEAMS
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和田 祐佳子 / ビームス 二子玉川
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斉藤 智也 / ビームス 二子玉川
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津藤 理佐子 / ビームス ボーイ 原宿
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