廣瀬 麻美

‪メロディセンスの高さが際立つインディー・ポップの推薦盤！　ニュージーランドの4人組バンドYumi Zoumaの最新作は、シンセサイザーやギター、透明度の高いヴォーカルが織りなすドリーム・ポップ系の上物と、それらを支えるドラムとベースが見事に引き立てあっています。ポップでいて思わず身体を揺らしたくなるようなグルーヴ感も秀逸！‬

リラックスしたジャズをお探しの方には、LAのベーシスト／コンポーザー、サム・ウィルクスのライブ盤がおすすめです。ソロ・ワークでも突出したセンスを発揮しているサックスプレイヤーのサム・ゲンデルをはじめ、ベース、ギターにシンセサイザーも重なり、優美な演奏を聴かせてくれます。ハイランドパークにある20世紀初頭のクラシックなホールで行われたパフォーマンスの録音で、そうしたロケーションならではの落ち着いた温度感にも心が安らぎます。

伸びが良く透明感のある高域と、しっかりと迫力のある低域が再現され、立体的なサウンドが楽しめるこちらのワイヤレスイヤホンは女性でも違和感なくつけられるデザインが魅力。装着した時に主張しすぎないボリューム感と、ブランドの象徴とも言える素材、竹がナチュラルな印象を醸し出しています。初期ペアリングが完了した後、充電ケースを再度開けば自動的に接続されるので、ワイヤレスで意外と気になるペアリングのストレスも和らぎます。

いつ聴いてもエネルギッシュでファニーな魅力を放つBeastie Boysの1989年作『Paul’s Boutique』！　リリース30周年記念でオリジナル盤に忠実なゲートフォールドで再発された2LPがこちら。型にはまらないアイデアが詰まったサンプリングの嵐と華麗なマイクリレーは今聴いても圧巻で、遊び心を忘れずに楽しむ事を思い起こさせてくれるはず！

日差しが強くなる時期に似合うレゲエ・ミュージックですが、70年代後半から80年代にかけての良質な作品を復刻しているUK＜Black Solidarity＞のジャマイカン・アーリー・ダンスホール集はいかがでしょう。ヴォーカルトラックからdeejayものまで、程良いテンションかつルーツレゲエのマナーを感じさせる素晴らしいコンピレーションで、ビギナーにもとっつきやすい内容と言えそうです。屋外にスピーカーを高く積み上げ、Deejayが最新のレコードを流しながら歌やMCを入れ、呼応するように人々がダンスする。そんなキングストンのサウンドシステムの開放的な雰囲気をイメージしながら聴いてみましょう！

マッシヴ・アタックやポーティス・ヘッドが牽引したトリップホップ・シーンの中心地として知られるUKの港町ブリストル。この土地に根付いた、ダークかつスモーキー、それでいてじわりじわりと高揚させるような不思議な魔力を持つ音楽性は、現在も脈々と受け継がれています。Ossia『Devil’s Dance』はそうしたブリストルらしさを継承しながらも、インダストリアル〜テクノ〜ダブを内包し、より今日的に進化（≒深化）させた1枚。生楽器や電子音が分厚くレイヤードされていく中で、管楽器の旋律やヘヴィなキックで描くエッジが強調され、まるで音響彫刻のようにさえ感じます。ぜひ良い音環境でお楽しみください。

手軽に持ち運べるサイズのワイヤレススピーカーをお探しの方におすすめしたい＜House Of Marley＞の「No Bounds Sport」。小ぶりなサイズ感ながらパワフルなサウンドで、ボトムにオリジナルのファブリックとコルクを用いてデザインもすっきりした印象。約500gと軽量な点もポイントです。円柱形で場所をとらないので、キッチンやセカンドルームでの使用にも適しています。

Khruangbin（クルアンビン）の大ヒットで一躍注目レーベルとなった＜Night Time Stories＞から待望の新作！　ハンブルクのデュオSession Victim（セッション・ヴィクティム）の『Needledrop』は、程良いテンションのラウンジミュージックをお探しの方に最適な1枚です。これまでのサウンドはハウス〜ダンスミュージックにカテゴライズされていましたが、今作はよりリラックスした内容に。ジャジーで温もりのある良質なブレイクビーツ〜ダウンテンポといった趣です。名コンピ・シリーズ『Late Night Tales』にも通じる“ユル気持ちいい感覚”、寛ぎながら耳を傾けてみてはいかがでしょう。

Four Tet（フォー・テット）の新作はアップリフティングな4つ打ちからダウンテンポ、ビートレスなアンビエントまで“美しいデイドリーミング”という形容がぴったりなフルアルバム。シンセサイザーにハープやフルート、ベル、そして鳥のさえずりと、オーガニックな音色のレイヤードが心地よく、数あるFour Tet作品の中でも日中に聴くのが心地いいアルバムと言えそうです。

El Buhoはイギリス出身ながらもラテンアメリカの音楽へのリスペクトが感じられるアーティスト。近年の南米のダンスミュージック躍進の中核を担うレーベル＜Shika Shika＞から2018年にリリースされた彼の名作『Camino de Flores』がリプレスされています。アンデス系の笛の音色が印象的な冒頭曲を筆頭に、伝統音楽に用いられる弦楽器やパーカッションなどがスローなビート上を滑らかに駆け巡る、そんな儚げな美曲が揃います。

雨上がりに訪れる静寂の美しさ––––ジョン・コルトレーンの「After the Rain」で表現されているそうしたムードを基調に、原曲のサックス・パートをギターに置き換えた名カヴァーが収録されたこちらの作品。トータスのメンバーとしても知られるギタリスト／コンポーザーのジェフ・パーカーによる最新作『Suite For Max Brown』は、ジャズの魅力を新鮮な解釈で聴かせてくれます。オリジナル曲も多彩で、大胆さと繊細さを併せ持った即興演奏を引き立てつつも、ビートメイカー作品の様なコンポジションがなされ、一曲一曲を歯切れよく堪能できる1枚。シカゴ・ジャズシーンの充実がうかがえる客演陣の素晴らしさも光ります。国内盤のボーナストラックであるGeorgia Anne Muldrowの2006年作「Blackman」のカヴァーも素晴らしい！

ボブ・マーリーの名曲「BUFFALO SOLDIER」をモデル名に冠した＜House Of Marley＞のオンイヤー型ワイヤレスヘッドホンの上位機種。 40mm口径のドライバーを搭載し、パワフルかつ豊かなサウンドが楽しめます。ヘッドバンドは外側にステンレススティール、内側にレザーを配した2重構造が程よいフィット感で、長時間の使用でも快適です。付属のケーブルでワイヤード再生にも対応しており、家でも活用しやすいというのもポイント。側面に木目が配されていてロゴもさりげなく刻印されていたりと、デザイン的にもリビングのオーディオセットの一部に馴染みそうです。

＜House of Marley＞のスピーカーの中でも芳醇なサウンドと使い勝手の良いサイズ感が魅力の「GET TOGETHER MINI」。コンパクトでありながらパワフルなサウンドを再現し、なおかつUSBチャージポートからデバイスの充電が可能という嬉しい機能もついています。また2台のスピーカーをペアリングしてステレオ再生も可能と、お好みに合わせてお楽しみいただけます。すっきりしたデザインのスピーカー背面は、壁沿いでなくてもインテリアの邪魔をしないという設置場所の自由さを実現。写真のようにBluetooth機能を備えたレコードプレイヤーにワイヤレス接続できるのもポイントです。

旅への欲求を満たしてくれそうなアルバムとして、Asa Toneの『Temporary Music』をレコメンド。NYを拠点に活動する彼らがバリ島のウブド近郊に滞在した際に録音した作品で、音楽から深緑のジャングルや美しい棚田の景色が浮かび上がってきそうなこちらの作品。シンセサイザーの幻想的な音色に、バリの伝統音楽「ガムラン」に用いられる竹製の木琴や笛を効果的に配し、オリエンタルな風味のミニマル・ミュージック〜アンビエントに仕上げています。サウンド・イメージが投影されているアートワークはUKのグラフィック・デザイナーCiaran Birchによるもの。波打つようなレタリングの美しさにも惹かれます。

ノイズキャンセリング付きという高機能で特にヒットしている完全分離型のワイヤレスイヤホン＜House of Marley＞の「REDEMPTION ANC」。 サウンド、デザイン、プライスのバランスが取れている点がヒットの理由と言えそうです。ノイズキャンセリングでより音楽に没頭できるような使用感も音楽好きには嬉しいところ。このブランドの製品で度々用いられている竹がさりげなく配された外観も柔らかい印象で好感が持てます。家での作業中に環境音が気になる方をはじめ、騒音をシャットアウトして音楽を楽しみたい方も、ぜひお試し下さい。

家でゆっくりと過ごす夜のBGMには、ニルス・フラームのコラボレーターとしても知られるベルリンのコンポーザー／チェロ奏者Anne muller（アン・ミュラー）の作品が映えそうです。有機的な曲線を描くチェロのソナタからピアノとのデュオ、アルバム後半の壮大なミニマル・ミュージックまで、エレガンスとインテリジェンスが同居した素晴らしい作品。ボリュームを抑えて聴いていても空間のムードをふわりと心地良いものに変えてくれそうです。

パーツを組み合わせてカスタムできるデンマークのヘッドホンブランド＜AIAIAI（アイアイアイ）＞。パーツ単体の新モデルも販売を開始しました。パーツの中でも音を司るスピーカーユニットですが、新モデルS05は原音により忠実に、音源のポテンシャルを余す所なく表現する最高級モデル。その実力はS04を凌駕するもので、スピーカーユニットだけアップデートというのには大推薦です。ヘッドバンドではワイヤレスの新モデルH06が登場。既存のワイヤレスヘッドバンドH05からハイレゾ再生の機能を削ぎ落とし、コストパフォーマンスが追求されているのでAIAIAIの有線モデルを愛用していてワイヤレスも狙っていた、という方には朗報と言えそうです。

Snoop Doggとのユニット「7 days of Funk」でもお馴染み、MCを交えたDJや絞り出すように歌うファルセットボイスのヴォーカルまで芸達者にこなすブギー・ファンクの申し子Dam-Funk（デイム・ファンク）。 夕陽のグラデーションが印象的なアルバム『STFU Ⅱ』、実はカセットテープでもリリースされています。今作ではヴォーカルは封印し、シンセサイザーやキーボード、ベースの連なりでこれまでより気持ちメロウなインストゥルメンタルを披露しています。カセットで再生するとノスタルジックなフィルターがかかってまた何とも言えないムーディーなサウンドに……。

パーツを組み合わせてカスタムできるデンマークのヘッドホンブランド＜AIAIAI（アイアイアイ）＞に新たなラインアップが加わりました。すでにパーツの組み合わせがされているプリセットでは「Comfort Wireless」が仲間入り。精密なサウンドで当店では圧倒的な人気を誇るスピーカーユニットS04に前述のワイヤレスヘッドバンドH06、オーバーイヤー型で人気のイヤーパッドE04、さらに有線での使用も想定してシンプルなストレートケーブルC05も付属した至れり尽くせりのセットです。現在、原宿「ビームス レコーズ」店舗は休業中となりますが、営業再開次第店頭で新型のサンプル機をはじめ全てのパーツをご試聴いただけます。

アラブ圏というとトラディショナルな音楽のイメージが真先に浮かびそうですが、本コンピレーションはそれを全く覆す先端エレクトロニック〜ベース・ミュージック集。イラン、シリア、レバノンといった中東の新鋭から欧米を拠点に自らのルーツを色濃く滲ませるアーティストまで、広範囲でありながらハイクオリティな楽曲が揃う点にも惹かれます。アラブの楽器の音色とダークで重厚な電子音が織り成すエキゾチックなダンスミュージックの最前線。ぜひ体感してみてください。