阿原 YUAN
Vol.1

bb初の海外レポート! 台湾の手作り石鹸ブランドに潜入!

bb初の海外レポートの舞台は、ビームスが店舗を構える台湾! 日本のbb部員が“今気になる台湾ブランド”「阿原 YUAN(ユアン)」に、ビームス 新光三越 DIAMOND TOWERSのショップスタッフ・シャロンと、ビームス 台湾のプレス・テツが潜入してきました。「共生共好(共に生き、共に良くする)」を核とし、自社農園で自然栽培した青草植物(ハーブ)のエキスをいかし、環境と人に優しい方法で製品作りを行っている阿原 YUANの台湾本社の石鹸工場やショップにお邪魔した様子を2回に分けてお届けします。

後編はこちらから

Featuring

阿原 YUAN

(ユアン)

青草植物をいかした、台湾の手作り石鹸ブランド。自社農場にて自然農法でヨモギや月桃といったハーブを育て、そのエキスを製品に活用しています。地元の原料を使って地域で生産することで、環境へ配慮するとともにフェアトレードや地域雇用の創出にも注力。台湾で唯一、複数のオーガニック認証<綠色保育產品證書(グリーンケア製品認証)、有機農產品驗證證書(有機農産物認証)>を取得した農場を持つブランドです。
HP/Instagram

01. Sneak Peek!

Welcome!

ようこそ、阿原北海明珠へ!

阿原 YUANの工場「北海明珠(ほっかいみょうじゅ)」は、ブランドの歴史や哲学を深く体験できる場所です。創業者の江榮原(ジャン・ロンユアン)は、自身のアレルギー体質をきっかけに、肌に優しい手作り石鹸を研究。「愛惜人身、將心比心(人を想い、心を込める)」、「身体を流れ、大地へ戻るものすべてが、自然の恵みでありますように」という信念のもと、天然素材にこだわり続けています。ここでは、阿原 YUANの製品が完成するまでの一連の工程が見学可能。台湾でもっともオーガニックな石鹸ができるまでを知れるだけでなく、石鹸作り体験や、商品の購入もできます。

アーカイブルームでは、阿原 YUAN社の歴史や哲学を知ることができる

エントランスには、創業者のユアンさんが大切にしている「共生共好」の言葉が

阿原 YUANは身近なブランドですが工場見学ははじめて。知れば知るほど、価値あるブランドだと思います。

02. Close Up!

Interview

創業者のユアンさんにお話を聞きました!

自社でハーブを育て、地域の雇用創出にこだわった石鹸作りをする創業者のユアンさん。「石鹸を作り、使うことで、ユーザーだけでなく一緒に働く人やその周りの人を幸せにする」というブランドコンセプトについて詳しく伺いました。

「心」を込めること、「心」でブランドを成長させることを大切にしているユアンさん

Q.

石鹸のブランドを作ったきっかけは?

A.

若い頃は何か大きなことで成功しなければという考えで働いていたのですが、心身のバランスを崩してアレルギー、アトピー性皮膚炎を発症しました。それからは「自分らしく働きたい」と思うようになり、花屋や、朝食店、東南アジアでSPAを学び、いろいろな仕事に就きました。アメリカで心理学を勉強したこともあります。さまざまな道を歩んできた結果、行き着いたのがハーブの生命力をいかした石鹸だったのです。というのも、マッサージならその場で体をリラックスさせることはできますが、心までは癒せません。反対に、心理学は心を回復させることができても体に寄与するのは難しい。でも石鹸は長期的に使ってもらえて、体と心の両方を癒すことができます。それに一度に約3kg作ることができるので、多くの人に喜びと幸せを届けることができると考えました。

ユアンさんいわく、門の下は、おしゃべりしたり、月を見たり、何をしていてもいい場所

Q.

地域での生産、地域の雇用創出にこだわる理由は?

A.

私は19歳で兵役のために軍隊に入り、家を出ました。現在62歳になりますが、長い間家族と離れている状態が続いたので、仕事が終わったらすぐに家に帰って家族といる時間をとれる仕事環境を作りたくて今の工場を建てました。日本でも離れて働く家族がいる人や、帰りたくても帰れない状況の人がいると思いますが、そういう人が地元に帰って働ける場所を作りたいと考えていました。ここで働く人たちは、私の家族のようなものですから。工場には門があるのですが、ここはただおしゃべりをしていてもいいし、月を見ているだけでもいい。家族のような社員にとって、いつでも帰ってこられる場所になればと思っています。

ユアンさんのお話を聞いて、環境にも人にも優しいブランドであることが理解できました。歴史や哲学を知って、何より想いをもってもの作りをしていることに感動しました。

小学生の頃、母がキッチンに阿原 YUANの石鹸をかけてくれていて、学校から帰って手を洗うのに使っていました。今回、ユアンさんに直接お会いできて、ブランドの想いがより伝わりました。

03. Factory Tour

Take a tour

実際に石鹸が作られている工場を覗いたよ!

阿原 YUANの石鹸は、火山岩の地質と強い東北季節風に耐えながら有機栽培されたハーブを原料に、天日乾燥、手作業による成形を経て45〜60日間熟成させる、コールドプロセス製法で仕上げられます。工場では、18ある石鹸作り(十八道工程)の見学と石鹸作りの体験ができます。

Q.

石鹸はどうやって作られているの?

A.

陽明山の国家公園内に農場があり、そこで育った自然栽培の青草と陽明山の清らかな湧き水を使用し、全部で18の工程で作られます。例えば、一番人気のヨモギソープは、オリーブオイル、ココナッツオイル、シアバターを贅沢に配合。ひとつひとつ手作業で、愛情込めて作られています。特徴は、化学反応で生ずる熱だけを利用し、じっくりと低温で60日間熟成させて仕上げること。この製法により、肌に優しく、しっとりとした使い心地の石鹸が完成します。また、石鹸がリラックスして熟成できるよう、お経を聞かせているのも特徴です。

Q.

環境配慮への取り組みについて教えて!

A.

ハーブを育てている農場は、肥沃な大地と清らかな湧き水を誇る陽明山の国家公園内にあります。国の管理下にある公園のため農薬や機械を使うことができないなど法律で厳しく定められていることもあり、すべて手作業でハーブを育てています。石鹸を作る工程で使用する水は山の湧き水で、製造工程で排出された廃水は、北海明珠の100%水循環システムで再浄化し、再利用しています。

ユアンさんと工場で働くスタッフたちは家族のような間柄

スタッフの中には、父、母、息子で働く家族もいる

石鹸作りの工程はすべて手作業で行われている

ユアンさんと働いているスタッフたちが本当の家族のように接していて、とても印象的でした。

04. Soap Making Workshop

Workshop

阿原 YUANの代表的な石鹸を作ってみた!

阿原 YUAN社の代表作のひとつ、3つ玉の石鹸を作るワークショップにも参加。工場スタッフの魏豊成 (Kenny) 先生に教わりながら、楽しく体験できます。

Q.

石鹸作り体験の流れを教えて!

A.

石鹸の素を3分割し、手で丸く成形していきます。手の温かさでやわらかくしながら丸め、表面がツルツルの状態になったらOK。好きな刻印を押して、中央に穴を空けて紐を通したら完成。家に持ち帰ってクローゼットなどで1週間乾してから使います。乾燥させる間もいい香りがするので、ルームフレグランスとして部屋に飾っておくのもいいですね。

思ったより硬くてきれいに丸めるのが難しかったけど、うまくできたかな

Q.

石鹸作りで一番難しいポイントは?

A.

石鹸を丸めるときの力加減。最初の段階では自分が思っているよりも、ちょっと力強めぐらいが◎。仕上がりに近づく過程で徐々に力を抜いていき、優しく丸めるのがコツですね。

できあがった3つの玉に、自分で選んだ刻印を押して、紐に通します

オリジナルの3つ玉石鹸が完成!

意外に難しくて、力をかけるのが大変だったけどおもしろかった!

1週間経ったらどんなふうになっているのか、乾燥させた石鹸を使うのが楽しみ。

後編はこちらから!

Profile

  • シャロン(邱瀞瑩)

    (ビームス 新光三越 DIAMOND TOWERS)

    PROFILE

    1999年、台湾・新北市生まれ。輔仁大学 織品服装学科を卒業。趣味は絵を描くこと、旅行、そして白昼夢を見ること。お風呂上がりや寝る前のスキンケアで、軽め&浸透力の高いアイテムを使うことがこだわりです。また、日頃から我慢せず好きなものを好きな時に食べるためにも、インナーケアとしてきちんと水分補給することを心がけ、食べる“もの”ではなく“量”にも気を付けています。あと、味の濃いものを控えめに、お酒もほどほどに!
    Instagram:@sharonc_1101

  • テツ(高鼎哲)

    (ビームス 台湾 プレス)

    PROFILE

    1996年、台湾・新北市生まれ。大学で日本語学科を専攻して卒業後、文化服装学院に進学し、東京で2年間生活。そのあと台湾に戻り、BEAMSに入社。台湾では日常的にトレーニングをしている男性が多く、自身も「一日に最低でもこのくらいのタンパク質が必要だな…」など健康を意識した生活をしています。美容に関しては初心者ですが、今回の機会を通じてスキンケアをより大切にしていきたいと思いました◎
    Instagram:@tetsu_kao

Photographer: 217..NINA, Text: Akiko Yamamoto, Creative Direction: Mo-Green Co.,Ltd.

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