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ダンスミュージックファンから絶大な信頼を得ている野外音楽フェスティバル『Rainbow Disco Club(以下RDC)』が4月17日(金)から3日間に渡って東伊豆で開催されました。〈BEAMS RECORDS(ビームス レコーズ)〉でのポップアップストアは今年で4年目を迎え、フェス会期前にオフィシャルウェアやコレボレーションアイテムを発売し、年々反響が高まっています。
そんな『RDC』のこれまでの歩みや今年のフェスを終えての所感、さらにサステナブルなアクションの第一歩として発売した『REVOMAX 12oz SLIM』の話まで、〈BEAMS RECORDS〉ディレクター・廣瀬が主催のMasahiro Tsuchiya氏、Knock氏に伺いました。
廣瀬 まず『RDC』の成り立ちやコンセプトについて改めて聞かせてください。
Masa 『RDC』は2010年から東京でスタートし、現在は東伊豆で開催しているダンスミュージックのフェスティバルです。コンセプトは当初から掲げている“Beyond Space And Time”。「新旧様々な音楽で時間と空間を超えていくような体験を」という意味合いがその言葉には込められています。
廣瀬 毎回『RDC』の出演アーティスト発表を見ていると、アーティストとの関係性が継続していて一種ファミリーのような絆が垣間見れるラインアップを実現しているように思います。お馴染みの面々だけではなく、初めて出演するアップカミングなアーティストも組み込まれていますよね。今年のラインアップの特徴があれば教えてください。
Knock 今年のキーになっていたアーティストの一人がBen UFOで、彼とは晴海で本イベントを開催していた時からの長い付き合いです。今回「Ben UFO & Friends」という企画でDaphni、Four Tet、Floating Pointsの4人で実現した初日のラインアップはタイミングが重なって奇跡的に実現できて、特に象徴的だったと思います。
Masa 正直もう一度この4人が揃う機会が作れるかというと、できるのかなというくらい貴重な機会を作ることができました。2日目は2022年の川崎公演や、『RDC 2024』に出演してくれていたHAAiや、アジア公演に出演していたGonno、Gerd Jansonなどが盛り上げてくれたのも印象的でした。3日目に関しては言わずもがな『RDC』のスピリットを体現しているアーティスト達によるフィナーレで素晴らしい内容でした。
廣瀬 3日間を通して特に印象的だった場面があれば振り返っていただけますか?
Knock そうですね、最も印象的だったのは3日間通して晴れた事かもしれません(笑)。10年に一度あるか無いかくらい通して晴天だったので。来年雨だったらどうしようかなという心配はありますが...
Masa 今回は長靴を一回も履かなかったからね。長靴を綺麗なまま持って帰る事ができたので面倒な後片付けが一個減ったな、という(笑)。内容の面では屋内のRed Bull Stageが力強い盛り上がりが感じられて、外と中のステージで違いが存分に発揮されたのも良かったと思います。あと屋外のRDC Stageの形を変えたのも新しいチャレンジという意味合いがあって思い出深いです。ステージはYOSHIROTTENがデザインに落とし込んで、〈REALROCKDESIGN〉が演出を組み立てて、という形で実現する事ができました。
廣瀬 近年では世界各地で『RDC』が招致されてイベントを行う機会も増えているように思いますが、アーティストとの繋がりから派生する事が多いのでしょうか?
Knock そうですね。アーティストから派生することもあれば、『RDC』に足を運んでくれた海外のプロモーターが声を掛けてくれるようなケースもあります。活動が活発だから声をたくさんかけてもらっているのかなと思います。
Masa 2月にメキシコで行った公演は、現地のプロモーターが『RDC 2025』に遊びに来てくれた事がきっかけで実現したものだったりもして。
廣瀬 特に思い出深い海外公演はありますか?
Knock 僕はアムステルダムに住んでいた事もあって、2016年の現地の公演に行っていたんです。当時は300名規模だったのが今では2500名規模くらいまで大きくなっているという変化を目の当たりにしていたので、そういう意味でも特別ですね。特に昨年のアムステルダム公演に出演していたGerd Jansonのプレイが印象的で、彼を呼びたいという僕の強い希望で今回の出演が実現していたりもします。他の地域では、今年マニラでも初めて開催したんですけど、現地の方はもちろんタイやベトナムから来ている方も居たりしてとても盛況でした。街と『RDC』との親和性も良くてすごくポテンシャルを感じましたね。
Masa 僕もアムステルダム公演はやっぱり特別で、〈Rush Hour〉のAntalが毎年『RDC』をサポートしてくれている功績も大きいです。今ヨーロッパのいろいろな都市で開催できているのはアムステルダムからの波及が大きかったのは間違いないです。あと、メキシコ公演はすごく大きな規模のフェスで、絶対に雨が降らない時期という事で屋根が無いステージというのも新鮮で特に印象に残っています。屋根がいらないステージの場合、デザインが自由でいいなぁという事も感じたり(笑)。他にはバリの『Potato Head』もすごく良い雰囲気なのでまた開催したいです。
廣瀬 ところで、伊豆の『RDC』はリピートして足を運んでいる人が多いように感じています。出演ラインナップは問わずに毎年行く事を決めている人も多くいて、おそらく出演者は間違いなく良いだろう、という信頼を置いているんだと思うんです。そういった前提はありつつ、リピートしたいフェスの条件としてインフラ面での快適性はとても重要な要素ですよね。フェスの運営面で大切にしている事はありますか?
Knock インフラ面では都内から電車一本で会場近辺までアクセスできるというのが実は一番大事なんじゃないかなと思っています。来場者の中にはキャンプ好きの方も多くいらっしゃって、そういった方々にも充実した環境を提供できているのが『RDC』の強みです。他にもシャトルバスの運用だったり、なるべく皆さんに自由に快適に遊んでもらえるようなインフラを整えるように毎年ブラッシュアップしています。
廣瀬 回を重ねるごとにインフラ面がアップデートがされている点はまさに私も体感していました。そうした延長線上で今回、プラスチックゴミの削減を目的にした〈REVOMAX〉のボトルを『RDC』と〈BEAMS RECORDS〉で発売することにしましたよね。
Knock そうですね。ボトルを販売して現地で使ってもらえるような取り組みは初めてでしたが、おかげさまでとても好評でした。SDGsは取り組むハードルも高かったんですけど、環境に配慮したアクションをしながら来場者も100円オフでドリンクが買えるというメリットもあったので、賛同しやすかったのではないかなと感じました。
Masa 僕はもともと〈REVOMAX〉を持っていて、使いやすい事は知っていたのでコラボアイテムの話を聞いてぜひ!という事になりました。ただ一方で、ボトルを販売することで落とし物も出てくるかなという懸念もしていましたが、今年はオフィシャルアイテムの落とし物はほとんど無かったです。お客様自身もアイテムをすごく大事に扱ってくれているんだろうなと思えて、そういった点も良かったですね。あとは、これから日常でも使える物なので、そうした光景も見れたら嬉しいです。
廣瀬 オフィシャルアイテムについてもお話を聞かせてください。2022年から〈BEAMS RECORDS〉で取り扱いをスタートし、毎年発売を心待ちにしているファンが多いという感触があります。今回もアイテム全般のデザインはレジデントDJでもあるKikiorixさんが手掛けていますが、26年のキービジュアルやアイテム制作にあたって、テーマや重視した事などはありますか?
Knock キービジュアル自体はKikiorixがこれまでのデザインの方向性を汲んでいるんですけど、今年はデザインの入れ方や落とし込むアイテムにチャレンジングな要素を加えました。今回の目玉とも言える〈TRIBE WEAR〉のコレクションは、大胆に刺繍を入れたスエットなど新鮮なアイテムになりましたし、お皿やポーチ、キャンバスのトートバッグなどは目新しいアイテムだったのではないかと。あと〈BEAMS RECORDS〉とのコラボのスローケットも会場で初日に売り切れるくらい好評でした。
Masa スローケットを芝生に敷いてくつろいでいる人だったり、夜の寒さ避けに羽織っている人も居て良かったですよね。
廣瀬 私もそうした光景が見れて嬉しかったです。あと会場を歩いていると、今年のアイテムだけでなく過去のアイテムを身に着けている方も多く見かけました。デザインに一貫性があるので、新旧関係なく『RDC』への愛着心で身につけたくなるんだろうなと思いました。
Masa 中には2016年のアイテムを着ている人も居ましたよ。アーティストも含めて昔のアイテムを着てくれている人も居たりして。やっぱりそうした光景が見れると嬉しいです。
廣瀬 最後に、今後の『RDC』の活動予定を教えてください。
Knock まずパリ、アムステルダム、ロンドン、ベルリンの4都市を周るヨーロッパツアーを5月に控えています。7月にはクロアチアのフェスティバル『Love International』のテイクオーバーとして開催し、その後NYでも開催を予定しています。9月以降はアジアでの公演をいくつか計画していて、シンガポール、バンコク、ジャカルタ、台北などでも行う予定です。
Masa 海外でも開催できる機会が作れるのは、伊豆の『RDC』でしっかり良いものを作って証明をし続ける事の延長線上で実現できているので、これからも歩みを止めずに常に良いパーティーを作れるように努力をしていって、更なる新しい機会を作っていきたいと思っています。
RDCレジデントDJ Sisi様のご訃報に接し、心から哀悼の意を表します。安らかにご永眠されますようお祈りいたします。
カルチャーは現象。誰かと何かが出合って、
気づいたらいつもそこにあった。
世界各地で生まれる新たな息吹を、
BEAMS的な視点で捉えて、育みたい。
きっと、そこにまた新たなカルチャーが
生まれるから。