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彩鳳舞丹霄
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STAFF'S EYE 〜人気スタッフ発信。私達のケーススタディ〜

彩鳳舞丹霄

『大人BEAMS』だけで読むことができるBEAMSスタッフのコラム。今回はビジュアルマーチャンダイザー・安藤が登場。テーマは、最近改めて学び始めた日本の文化と道具について。

2022年が始まってもう1ヶ月も過ぎてしまった…。

毎年、過ぎてしまった…と感じているのはあまりよくない気がするので、もっと時が経つことを前向きに表現出来る様になろうと思います。と、いう謎の決意表明からスタートしてしまいました、安藤です。

今回のタイトル、いったい何て読むんだ…。って、思ってました。私も。

「さいほうたんしょうにまう」と、読むのですが、

彩鳳=五色の彩りを持つ鳳凰、丹=朱の色に染まった、霄=雲ひとつない大空という意味で、朝焼けの大空に色鮮やかな鳳凰が舞うという、新年にふさわしいおめでたい情景を表した禅語だそうです。

鳳凰が大空に向かって舞うなんて希望にみちた情景、今の世の中にふさわしい禅語だなと、単純な私は思っておりましたが、おそらく人によって情景の想い方はそれぞれだし、もっと深い意味を考える方もいるのではないでしょうか。

そして私は、そんな言葉を知って美しい情景を想い浮かべる時間が出来ただけでも、自分の人生が少し豊かになった気がしました。

 

はい。急に何なんwって思われた方もいらっしゃると思いますが、私、日本の文化の美しさにやっとこさ正面から向き合い、勉強を始めました。

お恥ずかしながら、幼き頃に少し触れただけで、それ以降日本の文化というものにほぼといっていいほど触れずに37年間過ごして参りましたが、昨年ご縁があって、お茶の世界から日本の文化や道具に触れる機会が増え、その美しさに毎回感動しております。

その、日本のしつらえや茶道を教えてくださっている先生の、華美ではなく美しい所作や物事の考え方、使う道具、置いたときのバランスなどのセンスがとても素敵で、そこに素直に惹かれたことが勉強を始めるきっかけになりました。

学生時代の勉強等やらされていると感じることと違い、自ら知りたいと思えたので、その様な方に出会えたことって、とても有り難いなぁと感じています。

また、しっかりと茶室やつくばいがありながらも、所々にある現代アートやモダンな道具がバランスよく飾られているご自宅や工夫して飾られた季節のしつらえを見るだけでも本当に楽しく、日本の文化を現代に上手く取り入れるってこういうことなんだろうなと、VMDという仕事にも通ずる部分があり、不思議なパワーを感じる場所でもあります。

(あと、和菓子って美しいし、その後に頂くお茶って・・・どちらも本当に美味しいんです。これ、大切。)

こちらの写真に写っているのは、神代木で作られた棗(お抹茶を入れる容器)。神代木とは、数千年前の火山の噴火で地中に埋もれた天然木が、果てしない年月をかけて地中の中で化石へと変化していく途中で掘り起こされた埋もれ木のことだそうです。この木にこの様な繊細な彫りを施すことはとても難しいらしく、その造作と年輪の出方がとても美しいなと思いました。棗なのでとても小さなものなのですが、存在感があり、しっかりと周りの景色を取り込んでいたのが印象的です。

個人的に、この様な神聖な空気を纏う木を用いた道具があることで、周りの空気も少しピシっとした印象に感じましたし、それぞれの道具を清めてから飲む茶道の世界にとても合っている様な気がして、すっかりこの棗に魅了されました。

 

仕事柄、海外のものに触れることが多く、自宅のインテリアもほぼ海外のもの。

唯一日本のものといえば器や盆栽くらいでしょうか…。

その様ななかで、興味のあるインテリアデザイナーのことを調べると、日本に影響を受けたことが書かれていたりするのですが、今まではさらっと流して読んだり見たりしていました。

アイリーン・グレイが影響を受けた漆工芸だったり、文楽の黒子から影響を受けたペリアンのチェアだったり、今まで目にしてきたものが、日本の工芸や文化に影響を受けていたということを知識として頭には入れながらも、そもそもの日本の工芸そのものを知らないまま過ごしていたんです。

ほんと、まだまだ私って甘いなぁと痛感すると共に、それらに直に触れられる日本に住んでいるのに、知らずに過ごすなんてもったいない!

…と、思いはするものの、なかなか一歩って踏み出せなかったりするんですよね。

なので、奇しくもコロナ禍によって海外に足を運べなくなり、外より内に目を向け、その一歩を踏み出すことが出来たので、ものは考えようだなと改めて思っている次第です。

 

今回ご紹介した禅語や道具はそれぞれひとつですが、日本の文化や道具はとても美しいです。今は、この機会を大切に、ひとつひとつ丁寧に自分に貯めていこうと思うと共に、日々の気持ちとしては皆さまも映画でもご存知「日日是好日」を頭の片隅に、2022年は過ごしていきたいと思います。(禅語の使いたがりが表れていますね。使わないと忘れちゃいそうで。)

 

あれ…。最初も最後も2022年の決意表明になってしまいました…。

本当に、文章を書くことって難しいです。

今回も読んで頂いてありがとうございました。

 

では、また次回。

今日も笑顔で。

安藤由美子

安藤由美子 Yumiko Ando

Visual merchandiser

販売スタッフ、〈Demi-Luxe BEAMS〉〈EFFE BEAMS〉ディレクターを経て現職へ。店内美化や商品が美しく見えているかという基本的なことから、レイアウト場所によって空間との調和がとれているかに意識を向けVMDとして邁進中。最近、暮らしの習わしに纏わる季節のしつらえとお盆点を習い始め、日本文化の奥深さを体感している。

@yunko0401

販売スタッフ、〈Demi-Luxe BEAMS〉〈EFFE BEAMS〉ディレクターを経て現職へ。店内美化や商品が美しく見えているかという基本的なことから、レイアウト場所によって空間との調和がとれているかに意識を向けVMDとして邁進中。最近、暮らしの習わしに纏わる季節のしつらえとお盆点を習い始め、日本文化の奥深さを体感している。

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