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話は聞くけれど、難しい専門用語が飛び交い、少しとっつきにくいNFT。でも、これだけ噂されるとちょっと興味が出てきたり。それは、ぼくたちBEAMSも一緒です。学び、議論を交わし、イベントを開催したりと、わくわくしながら少しずつ距離を縮めているところ。少し先の未来を見据え、NFTとの接し方を探してみよう。
まず最初に、NFTとは何かを知っておかないと。英語の”Non-Fungible Token”の頭文字を取って生まれたこの言葉は、日本語で簡単に言えば、発行者が本物と保証する鑑定書と保有証明書が付いた偽造不可能なデジタルデータのこと。
デジタルデータと聞くと、コピー&ペーストで無限に増やせてしまうイメージがあるけど、ご安心を。誰がNFT化させて、そこから誰の手に渡ってきたか、という全ての取引が記録されているから、真贋判定や所有者の証明が容易にできるんです。
いま、そんなNFTに、さまざまな“手段”としての活用方法が生まれてきました。投機目的で利用する人もいれば、参加者数が限られたイベントのチケットや会員権として購入する人、応援するスポーツ選手の決定的瞬間の写真が欲しい人もいて、好きなミュージシャンの作品を購入する人もいます。
いろいろなNFTがあるなかでも、BEAMSが最初に注目したのはNFTアート。クリエイターが作品の発表・販売手段としてNFTを利用し、スポーツや音楽と同様に“好き”“応援したい”というファンの楽しみ方に新たなカルチャーの芽吹きを感じるから。まだとっつきにくい印象があるかもしれないけれど、二次流通の環境も整っているから、デジタル版のトレカみたいに考えてもらえば分かりやすいかも。
NFTによってはプロジェクト化することもあって、オンライン上にファンコミュニティができ、フィジカル/デジタルを問わず、特別な体験やアイテムが提供されることも。ファンが購入後も楽しめる、その仕組みもまた熱狂を生んでいる理由なんです。
そんな盛り上がりに魅了され、魅力的なアーティストを発掘したい! NFTのことをもっと知ってもらいたい! と、東京からまだ見ぬカルチャーを生み出すための実験的プロジェクト『BE AT TOKYO』が主催となってフィジカルイベントを開催しました。その名も『Hello my name is NFT』。
NFT初心者の人にも分かりやすく楽しんでもらえるように、あれこれコンテンツを用意したこのイベント。その中でもメインは、一般公募のなかから審査員が厳選したNFTアーティストたちの展示。
フィジカルな催しというだけあって、デジタル上の作品だけでなく、原画を展示したり、その場でドローイングしたり。はたまた靴に作品を落とし込む人もいて、出展者によって表現方法はさまざまでした。NFTはデジタルの世界のものだと思われているけど、こうやってリアルな場でも楽しめる可能性を秘めているんです。
『Hello my name is NFT』のコンペで審査員を務めたのは、BEAMS代表の設楽をはじめ、〈TOKYO CULTUART by BEAMS(トーキョー カルチャート by ビームス)〉の元ディレクター永井秀二さん、コレクタブルNFTコレクション『新星ギャルバース』で国内外から注目を集めるアーティストの草野絵美さん、そしてNFT愛好家が集まるイベント『NFT ART TOKYO』代表の工場長さん。
そんなアートやNFTに造詣の深い4人が選んだ「特別審査員賞」と、『BE AT TOKYO』の母体となるメインサポーターのBEAMSが選んだ「BEAMS HEART賞」の受賞者を一部ご紹介します!
「初めてフィジカルイベントに参加した」と話す、「BEAMS HEART賞」を受賞したbonsaiさん。現在、『Bonsaiboyz』と『a girl against the x』という、二つのコレクションをメインに活動しています。
NFTは、3Dツールを使い始めた2022年の春に、そのまま作品発表の場として自然な流れで始めたのだとか。最初は実験感覚だったとのことですが、NFTの魅力のひとつとして、「アートの流通革命」と教えてくれました。
「フィジカルのアート作品を購入することもあるのですが、それに比べてすごく敷居が低いんです。また、SNSも含めて、つくり手と買い手との間にいい意味で共犯関係ができ上がるというか。これ面白いと思うんだよね、かっこいいと思うんだよね、みたいな価値観の共有ができる点はとてもいいなと思っています」
同じく「BEAMS HEART賞」受賞者のTICTACさんが、NFT作品を販売し始めたのは2022年6月。それまで趣味でインスタグラムにイラストを投稿していたところ、海外から仕事の依頼が少しづつ届くようになり、「絵を販売するのもありかも?」と思ったのがきっかけだそう。
フィギュアの素体をモチーフにした『THE HUMAN ESSENTIAL SERIES』をメインに制作を行っているTICTACさんには、実はこの作品を通じたとんでもない目標があるみたいです。
「実は、この素体NFTを購入してくれた方には、同じタッチで購入者のキャラクターを制作して、それをNFTとしてお譲りする、ということをしています。そうやって、地球上の80億人を『THE HUMAN ESSENTIAL SERIES』でNFT化するのが夢なんです」
「もともとデジタルでの作品制作が多かったものの、最初にNFTを知ったのは審査員の草野さんの妹さんがやっているPodcast番組『Off Topic』だった」と言うPetsukoさん。
作風を変化させながらあらゆる表現の魅力を模索する中で、まだ見ぬ景色を描いた惑星シリーズ『I haven't seen the planet yet』で草野絵美さんの「特別審査員賞」を受賞しました。そんなPetsukoさんはNFTの魅力をこう語ります。
「推しクリエイターに直接“好き”をぶつけられるのがとても楽しいです。あと、はじめてみて分かった魅力ですが、とにかく新しくて価値のあるつながりがたくさん生まれるのがNFTカルチャーなんです。それは『Hello my name is NFT』も同じで。普段の活動場所はネット上ですが、それがリアル世界に移動した時に、作品に対しても人に対してもより解像度の高い感情を抱ける体験でした」
そしてイベントだけにとどまらず、BEAMSのアートとカルチャーを推進する新プロジェクト〈BEAMS CULTUART〉ではNFTでもコラボしちゃいました!
タッグを組んだのは、web3クリエイティブスタジオ『1BLOCK』が展開するNFTプロジェクト『MetaSamurai』。忠犬ハチ公をモチーフにした3DのNFTに、BEAMSのエッセンスのひとつ“アメカジ”のウェアを取り入れて、ファッションとデジタルが融合したデザインに仕上げました。
222点限定で発行したところ、ありがたいことに即完売を記録。さらに、『BEAMS HOLIDAY 2022』キャンペーンに合わせて、BEAMSの店頭で無料配布しているグリーティングカードをARアプリ『METADRIP』で撮影した画像をTwitterに投稿してもらうと、コラボNFTが抽選で当たるという企画も実施。ちなみに、このNFTを保有している方には、『MetaSamurai』からコラボ記念のトートバッグをプレゼントするなど、デジタルとフィジカルがクロスオーバーした試みになりました。
今回は、BEAMSのNFTに関わる取り組みの中でも、デジタルクリエイターたちの作品発表支援や、コラボレーションプロジェクトを紹介しました。これからもクリエイターとの共創や、NFTを活用したファンコミュニティなど色々な可能性を模索し、新しいことに挑戦して、皆にワクワクを届けていくので、ご期待ください!
カルチャーは現象。誰かと何かが出合って、
気づいたらいつもそこにあった。
世界各地で生まれる新たな息吹を、
BEAMS的な視点で捉えて、育みたい。
きっと、そこにまた新たなカルチャーが
生まれるから。