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やさしく感情に触れる色彩と、物語をはらんだ表情が、見る人の心にそっと寄り添う。
そんな作品を手がけるのは東京生まれのイラストレーター〈Shiomi Wada(シオミ ワダ)〉。
彼女にとって海外で初の個展・アートショーの舞台となったのは、台南。
テーマは『Beyond the sea』。ふと流れてきたBobby Darinの同名楽曲から着想を得た今回の展示では、アートとファッションが心地よく響き合う特別な空間が広がりました。
Shiomiさんと〈BEAMS T〉の出会いは、今から5〜6年前。共通の知人を介してつながり、コラボレーションを重ねてきました。柔らかな視点とユーモアを含んだ表現は、トレンドに敏感な女性ファンを持つ〈Ray BEAMS〉との相性も良く、チームとしても「いつか一緒に何かできないか」と温めてきた想いがありました。
今回、そんなShiomiさんの世界観にぴったりの土地柄とお客さまの雰囲気が感じられる台南でのアートショー開催が実現!新たな一歩を踏み出す場所に。
本展示を振り返りながら、Shiomiさんが大切にしている“描くこと”への想いや、これからの歩みを辿ります。
台湾での展示は、今回が初めてなんですよね。
Shiomi そうなんです。海外での個展も初めてで、ちょっと緊張してたんですけど、やってみたらすごく良い経験になって。ほんとうに、やれてよかったなって思いました。
現地の反応や、印象的な出来事はありましたか?
Shiomi みんな、ほんとうに優しかったんです。スタッフもお客さんも、あったかくて。言葉が全部通じるわけじゃないけれど、ニコニコ笑顔で話しかけてくれたり、あたたかい空気を感じました。とにかく可愛らしい方が多かったです。その場でお揃いのTシャツを買ってくれたカップルがいて、とても嬉しかったです。
設営はBEAMSチームと一緒にやられたとか。
Shiomi はい、みんなで最後までやりました。実は設営中にちょっとした事件もありつつ(笑)、でもそれすらいい思い出です。急遽、窓枠のところに絵を描かせてもらったり、入り口のカッティングやお花の演出も、、その全部が自然にその場になじんでいて、すごく心に残りました。
今回の展示テーマ『Beyond the sea』。このテーマにはどんな想いがありますか?
Shiomi 作品づくりのときは、よく音楽をかけながら描いてるんですけど、ふと流れてきた曲が耳に残って。歌詞を読んでみたら、ちょうど今の気持ちにしっくりきて。歌詞の言葉をきっかけに、展示やお洋服にも少しずつ気持ちを重ねていきました。
Shiomiさんの作品は、絵と一緒に添えられた“言葉”も印象的ですよね。
Shiomi そう言ってもらえるとうれしいです。今回は“曲を聴いてる人”が描けたらいいな、と。絵と言葉が、お洋服や空間と自然にリンクしていく感じがありました。
絵を描き始めたきっかけをお聞かせください。
Shiomi 落書きの延長みたいな感じです(笑)。子どものころから絵を描くのが好きで、大学も芸術学部に入りました。でも、仕事にする気はなくて。ただ、趣味で描いてたのを見た友だちが『かわいい!』って言ってくれて、その子が働いてたBARで展示させてもらったのが、今思えばお仕事の始まりでした。恥ずかしかったけど(笑)
日々のインスピレーションって、どんなところから生まれていますか?
Shiomi 街を歩いてるときとか、電車で見かけた一瞬とか、日常のいろんなシーンにふと心が動いているのかもしれません。“どこかに行ってインスピレーションを探す”というより、“今ここ”の中で見つけてることが多いですね。「居そうでいない」「目が合いそうで合わない」そんな現実と物語が絶妙に混ざった存在を意識して描いているかもしれません。
台湾の街やカルチャーに触れて、どんなことを感じましたか?
Shiomi 東京と比べると、全体的に“ワイルド”な印象でした。自然が身近に感じられ、人との距離も近くて。台北は都会と思われがちですが、都会すぎず、とても心地よかったです。夜市も活気にあふれていて。
ごはんも美味しかったそうですね。
Shiomi 全部美味しかったです(笑)!BEAMSチームともたくさん思い出ができました。
今後、挑戦してみたいことがあれば教えてください。
Shiomi 自分ひとりではできないことも、こうやって機会を作ってもらえて本当にありがたかったです。次は、自分でもチャレンジしていけたらなと。展示とかも、もっと自分で動いていけたらいいなと思いました。
ロンドンはずっと憧れです。留学してたこともあるんですけど、そのときは田舎町で。展示できたらうれしいし、ビールも飲みたい(笑)
最後に、「描くこと」で大切にしていることを教えてください。
Shiomi “自分がいいと思えるかどうか”。作品をつくる度に、“大丈夫かな”って不安になることもあるんですけど、最終的には“自分がいいと思えるなら、それがいい”って思うようにしています。
Shiomi Wadaさんの作品には、そんな飾らなさと静かな強さが滲んでいます。
次に彼女の絵が旅するのは、どんな街になるのでしょうか。
“Beyond the Sea”──その向こうで、また新しい景色が待っているはず。
Beyond the sea
No more sailing byebye sailing
We will kiss just as before
we will meet
My heart lead me there soon
If I could fly like birds on high then straight to her arms
My Heart Will Lead me There soon
Shiomi Wada:Instagram
カルチャーは現象。誰かと何かが出合って、
気づいたらいつもそこにあった。
世界各地で生まれる新たな息吹を、
BEAMS的な視点で捉えて、育みたい。
きっと、そこにまた新たなカルチャーが
生まれるから。