a fashion odyssey | 鶴田啓の視点
センスの所在
"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。
今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。
本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。
a fashion odyssey | 鶴田啓の視点
華麗なるローレン。
ローレンって誰?ソフィア・ローレンではない。もちろん彼女も抜群に華麗だけど。16回目の「a fashion oddyssey」は、ここでいよいよ御大のご登場となる。ラルフ・ローレンである。
ファッションに少しでも興味があるのならば、(この50年の間に)ラルフ・ローレンからまったく影響を受けていないという人はほとんどいないであろう。それほどの世界的デザイナーである。彼の話をする前に、ちょっと別の話を。
発端は僕の友人・AさんのSNSに上がってきた一足のスニーカーだった。そのスニーカーは某・スポーツブランドの新作で、手を使わずに足だけのワンタッチで着脱が出来る斬新なデザインだが、それを見てAさんは強烈に「ダサい」と思ったらしい。まぁ、そんなのは好みの問題で、誰にでもある話なのだが、Aさんは「なぜ私はこのスニーカーを必要以上に強くダサいな、と思ってしまうのか」と自問自答で投稿を締めくくっていた。このエピソードはAさんが便利スニーカーに対して向けた批判でもなんでもなく、「人はどういうときにダサいと思うのか?」という心理分析の如き思考に溢れていて非常に興味深かった。以下、SNSのメッセージ機能を通じて僕がAさんとやり取りした会話の一部である。ちょっとご覧いただきたい。
鶴田(以下T):この靴を見て「ナンセンスなギャグ」だと思えればカッコ良く感じ
A:「機能しない機能」へのロマンはまさにダンディズムとか粋ですよ
いま思ったんですが、ノームコアって、そういう男性的なダンディ
T:そうですね、ノームコアは機能性(肉体的だけではなく、そこに精
A:こういう話はとても面白いですね。
米国は欧州の歴史の厚みにコンプレックスがあって、洋服にしても特にメンズは英国を中心にした洋服や着こなしの持
世間でノームコアが終焉して「ちょいダサ」に移行していることは
伝統やルールを知ったうえでコンテクストを遊ぶ、という前者のよ
T:ノームコアはともかくとして「ちょいダサ」は、やはりコンテクス
A;これは凄く分かるわ。僕も直前(10年前)の世代である80年代
以上、やり取りの中から一部を抜粋してみた。ちなみにAさんは洋服屋ではない。たしかに洋服は好きだが(BEAMSでたくさん買い物をしてくれている)、アパレル専門でも何でもなく一般的なデザイン会社を経営している。しかし、デザインを生業にする人ならば当然のように備わっている社会学的な視点が、このコメントには多分に含まれているように思う。
と、ここでラルフ・ローレンの話題がほとんど出てこないまま、「The Great Lauren②」へと続く…(笑)。この会話からラルフ・ローレンへ繋がるかどうかは、読んでみてのお楽しみということで。
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センスの所在
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ロストバケーション②
a fashion odyssey | 鶴田啓の視点
ロストバケーション①