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ビームスが思う理想の男性像

"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。

今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。

本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。

ドラゴンへの未知(または志望遊戯)①

a fashion odyssey | 鶴田啓の視点

ドラゴンへの未知(または志望遊戯)①

 

洋服をうまくコーディネートするために、昔から散々と言われてきた法則・セオリーがある。柄同士の組み合わせ方、色数をいたずらに増やさないコツ、素材の足し算・引き算など。これらはドレスアイテムのように形が決まっている洋服をコーディネートする上では、なおさら正しい。実際に多くの洋服に袖を通しながら、より美しく装うために研鑽を積んだ先人たちが身をもって獲得した英知の結晶である。

実際に僕たちビームススタッフも、テーブルの上でVゾーンのコーディネートを考える場合には「柄同士がぶつかっているとうるさい」と感じるし「色と色をハズしすぎたり、合わせすぎたりすると品が無い、あざとい」と思う。そして「やはり先人たちの教えは正しい」と再確認する。

上の写真はALAN FLUSSERによる名著「DRESSING THE MAN」。

ということで、今回は本コラム史上「最もくだらない・参考にならない企画」を展開してみようと思う。「ということで」じゃないだろ!と言わずに、しばしお付き合いを…。

これは、或る日のコーディネート。誰の?はい、私・鶴田のコーディネートである。ウール×ナイロンのジャケットは<E.Tautz>、パンツは<CMMN SWDN>、レザーのウエストバッグは<TA CA Si>、ミュールタイプのシューズは<OUR LEGACY>、シャツは<International Gallery BEAMS>のオリジナル、タイは<Charvet>、サングラスは<PRADA>、キャップは2年前に森美術館で買ったバスキア展のミュージアムグッズ、カラーソックスはふたたび<International Gallery BEAMS>。一見バラバラだが、タイ・サングラス・キャップ以外は(数年前のアイテムを含む)しっかりとBEAMS取扱商品。

そして、ここから先は「自分のコーディネートを自分で細かく解説する」という「くだらなさ」全開で進行する。まず、Vゾーンに注目。シルクタイは黒ベースに黄色いペイズリー柄が入っているので、今期のトレンド満点。で、この色を拾っているのがキャップ。本体は黒、「KABOOM!」という爆発音が書いてあるキャップ前頭部にはイエローの刺繍。同じ場所にもう一色、赤が入っているが、その赤のトーンを暗く落としていくとワイン色のジャケット&パンツに繋がってくる。加えてワイン色のパンツには赤い配色ステッチが施されている。そして、ワントーンでまとめたジャケット&パンツは「ウール×ナイロン」と「ウール×レーヨン」で素材感の変化がバッチリついている。さらに、タブカラーシャツのチェックには小豆色とモスグリーンが切ってあり、これはワイン色のジャケットや薄いグリーンのサングラスレンズを拾っていることになる。足元に視線を落とすと、黄味が強いブラウン系(=シナモン)のカラーソックス。トップスから遠く離れたソックスで、キャップやタイのイエローがきっちりリフレインされている。全体を引き締める為にシューズとウエストバッグが黒の表革(共通の素材、しかしシープスキンとバッファローレザーでわずかにズラシている)になっていることで、画竜点睛。スーツやジャケパンをメインにした所謂「ドレスコーディネート」ではないがセオリーの考え方は同じということで、悪しからず。

鳥肌をこらえながら一気に駆け抜けたコーディネートセルフ解説。読者の半分は途中で脱落した可能性がある…。で、何を言いたいかと言うと「色を拾う」「柄の大きさをズラす」「素材感で変化を付ける」という行為を緻密に全て言語化すると「こんなにも馬鹿馬鹿しく、そして長々しくなる」ということだ。長々しすぎて、夜をひとりかも寝むトランスフォームド状態。

 

タイドアップしたジャケット/スーツコーディネートの場合、ソックスやポケットチーフまで含めると全身で7~8アイテムを身に付ける事になる。忙しい現代人にとって、それらの色・素材・柄・シルエットをすべて計算し尽くしながら身なりを整える時間は、はっきり言ってない。ショップスタッフがマネキンに着せ付けるコーディネートならば、半日以上たっぷりと時間をかけて熟考に熟考を重ねながら緻密に計算するのも良いと思うが、一般的な社会人がそんなこと(出勤スタイルのコーディネート)に一日の半分を割いていたら、これはもう立派な脱・社会的行為だと思う(笑)。

先日、自宅で子供が見ているテレビドラマを脇からなんとなく覗いていたら、東大を目指す高校生に熱血指導を繰り返す破天荒教師が言っていた。「頭で考えて(数学の問題を)解くんじゃない、感覚で解くんだ」と。キーワードは「暗黙知」。Wikipediaによると「経験的に使っている知識だが簡単に言葉で説明できない知識のことで、経験知と身体知の中に含まれている概念」とある。これだけでは、なんのことだかさっぱり分からない。ウィキの中からもう少し分かりやすい部分を抜粋・引用すると「経験や勘に基づく知識のことで、言葉などで表現が難しいもの」であり「自転車を乗りこなすには数々の難しい技術があるのにもかかわらず、人は一度乗り方を覚えると年月を経ても乗り方を忘れないが、その乗りかたを人に言葉で説明するのは困難である」ということ。そしてこの「暗黙知」を身に付ける為に必要なのは徹底的な反復練習。遠い夕暮れ、膝や肘に傷をいくつも作りながら補助輪なしでヨロヨロと自転車を漕いだあの広場。「大丈夫だよ、後ろでちゃんと支えているからね」と言う親の言葉を無条件で信じたのに、気づいたら手を放されていて何度も転んだ苦い経験を経て、人を疑う事と自転車上での重心バランスの取り方を同時に覚えた。

そして、テレビドラマでは破天荒教師が東大を目指す高校生達に小2レベルの算数を100問テストで出し、「今から3分以内に全問解け!」と大声を張り上げていた。

またもや長くなりそうなので、今回はここまで。次回「ドラゴンへの未知(または志望遊戯)②」に、乞う(ハードル低めの)ご期待を。

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