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ビームスが思う理想の男性像

"MR_BEAMS"とは、ファッションをきちんと理解しながらも、
自分の価値観で服を選べる
"スタイルをもった人"のこと。
と同時に、決して独りよがりではなく、
周りのみんなからも「ステキですね」と思われる、
そのスタイルに"ポジティブなマインドがこもった人"のこと。

今回立ち上げたオウンドメディア#MR_BEAMSには、
私たちビームスが考える理想の大人の男性像と、
そんな理想の彼が着ているであろうステキな服、
そしてMR_BEAMSになるために必要な
洋服にまつわるポジティブな情報がギュッと詰め込まれています。

本メディアを通じて、服の魅力に触れていただいた皆様に、
ステキで明るい未来が訪れますように……。

ポロシャツ長屋②

a fashion odyssey | 鶴田啓の視点

ポロシャツ長屋②

 

(三味線と太鼓の音、小気味良い出囃子と共に幕が上がる)
えー、いっぱいのお運びで…まことにありがとうございます。一週間のお待ちかねでございましたね、仲入りを挟んで引き続き「ポロシャツ長屋②」をお届けしたいと思います。え?別に待ってない?そんなこと言わずに…。ほら、ご隠居と熊さんのポロシャツ談義が聞こえてきましたよ。まだの方はどうぞ「ポロシャツ長屋①」の方から覗いてみてください。

「それにしてもご隠居、なんで俺にラコステを勧めてくれたんだい?ポロシャツの起源だって話は分かったんだけどよ」「実際に着こなし易いからじゃ。勿論、他の御三家ブランドも良い。しかし、ここで言う着こなし易さとはイメージの問題じゃ」「イメージ?」「例えばフレッドペリーと言えば、どんなイメージじゃ?」「モッズ」「そう、やはりカウンターカルチャーの匂いがする。これまでに協業してきたデザイナーもRAF SIMONSやJUDY BLAMEなど、イギリスのカウンターカルチャーと深く結びついている相手ばかりじゃ。実際にそういうマインドで着こなすには打ってつけなんじゃが、お前さんの場合は普段からクラシックなウールパンツやレザーシューズ、ジャケットがコーディネートの中心になっておる」「うん、この前もビームス 銀座でBERNARD ZINSのパンツを二本もオーダーしてきた」「そうだな。ラルフローレンやフレッドペリーのポロシャツもウールパンツと勿論コーディネートできるがの…。名前が出たついでに言えば、フランスブランド同士という単純なことを抜きにしてもラコステはZINSのパンツにピッタリじゃな。フレッドペリーがTHE JAM時代の尖がったポール・ウェラーのイメージだとしたら、ラコステはスタカン時代のポール・ウェラー的なんじゃよ。実際に着ていたかどうかは別として、ムードの話じゃ」「フレンチスタイルってことか」「そう、そしてフレンチスタイルの肝になるのが色彩感覚。ZINSのパンツは1980年代から2000年代前半に至るまで、コーデュロイやコットンドリルといった素材を使いながらも、やはり英国のブランドには見られない色遣いが特徴だった。わしも20年近く前にゼニアのカシコ(カシミア混コットン)を使ったマスタードイエローのコーデュロイパンツをZINSで買った事がある。色遣いにニュアンスがあり、自由度が高いのがフレンチスタイルの特徴かもしれんな。昨今の古着事情でフレンチラコステが持てはやされる理由も、やはりその独特の色使いにあるんじゃ」「なるほど、色ね」「前回言ったように、もともとは白を基調としたスポーツウェアにラコステが鮮やかな色バリエーションを持ち込んだ。英国の正統とは違うのかもしれんが、フランスには他国の文化を取り入れながらも自分たちで自由に美しくアレンジする感性が昔からあるということじゃ」「確かにヴィンテージのフレンチラコステには微妙な色が多いな。存在感があるんだかないんだかよく分からない、ボヤけたオレンジ、ブルーみたいなグリーン、肌着みたいなベージュ…」「そう、その洒落てるんだか洒落ていないんだかよく分からない、言わばヌケ感じゃ。コットンスーツの中にさりげなく、無頓着に、別になんでもいいんですよ私ァ着るものなんて、という顔をして着ることが出来る」「なるほどな~、気合が要らないってことか」「そのとおり。これは現代の感覚にも通ずるところがあるな」「まるでビームス Fの間瀬みたいだな」「まぁ、何とでも言いなされ」

「ところでラルフ・ローレンはどうなんだい?」「ラルフはやはり編集感覚に長けたブランドじゃ。1990年代前半にはビッグポロといって3サイズくらい大きめのフィットでポロシャツをリリースしていた。しかも胸のポロマークをあえて裾に移したりしてな。それまでポロシャツの裾はみんなパンツインしていたが、ビッグポロのおかげで皆こぞって裾出しで着るようになったのも今や懐かしい話じゃ…」「ご隠居、ビッグポロも着てたのか。いま、幾つだい?」「62」「63、64、65…」「これ、無理やり『時そば』に持ち込むな」「へへ、バレたか。いや、でも30歳の頃にビッグポロ着てたってことだろ?若いなぁ…。よっ、さすが服道楽!」「茶化すでない」「あれッ?あれーー?」「ん、どうした?」「これ、この画像、若いころのルネ・ラコステさんだろ?左胸にデッカいワニが付いたブレザー着てるの」「そうじゃよ。友人が彼のニックネームであるワニのイラストを描き、それをベースにした刺繍を胸に入れたブレザーを彼に贈ったらしい」「これってラルフ・ローレンみたいなセンスだな」「ラルフ・ローレンは服飾史やヴィンテージウェアのリサーチ力が抜きん出たブランドじゃ。当然、100年近く前のこのブレザーの存在も知っておる。ポロマークを大きくした『ビッグポニー』シリーズのデザインソースになったかもしれんし、なってないかもしれん。そこは分からん。いずれにしても、『カノコ素材で胸にワンポイント刺繍が入った襟付き半袖スポーツシャツ』のルーツがすべてラコステに通じてるいるのは確かじゃのう」

「そっかぁ…。いいなー、ラコステ。欲しくなってきたな」「丈夫で長持ちするし、お前さんのようにガシガシ着込む人には向いているな」「そうだな…って、おい。ご隠居!なに羽織を脱ごうとしてるんだい?」「いや、本題に入ろうかと思っているんじゃが。大丈夫、中にちゃんとフレンチラコステを着ておる」「羽織の中に鹿の子ポロをレイヤードぉ?そんなプレッピーみたいな着こなししてんのかよ、ご隠居?しかも、羽織りを脱ぐってこたァ、まさかこれから本題に?今までのゼーンブ、まくら?勘弁してくれよ、長すぎて誰も聞いちゃくれないよ。大体、本題の前になると羽織を脱ぐのは噺家だろ。喋ってる本人。登場人物の俺たちは脱がなくていいよっ!」「しかし、はて、おかしいな」「どしたい?」「ラコステについて語っているのは確かにわしじゃが、聞いているお前さんはいったい誰だろう?」「熊だよ」「いや、熊はマズい。ワニにしろ」「なんで?」「熊ではブランドが変わってしまう」

え~、おあとがよろしいようで。いかがでしたか?「ポロシャツ長屋」。噺が終われば、老兵は去るのみ。お目当てはこの後すぐ。いよいよ大トリ、西口亭しゅう平の登場でございます…。テンテケテン、ツクツク、テテンテテン…(受け囃子とともに退場)。

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