ヨセミテに長く滞在しながら、どのラインで登ろうかと、大きな岩を眺めた時。あるいは、まさに登っている最中。ほんのひと時（for a moment）、目を奪われ、ずっと心に残っている「岩」があるという。クライミングに集中している時にはカメラを持って行くことができないから、撮影のためにもう一度訪れ、その「岩」に向かってシャッターを切る。なぜ惹かれるのか、言葉にすることはできない。だから写真に撮って、もう一度、その記憶を辿って出会い直すという。すべてヨセミテで撮影されたものだが、同じ花崗岩でも、ValleyとHigh Countryでは、岩の表面の素材感が違う。その質感を際立たせるモノクロームの階調からは、その岩がどれほどの大きさのものなのか、判断がつかない。けれど広大なヨセミテのどこかに、写真と同じ岩は確実に存在する。

W175×H230mm（B5判変形）
中綴じ28ページ
モノクローム
2024年
ISBN 978-4-911337-04-2
https://brutus.jp/shibuyayuri_newzine/

【スタッフレビュー】

スタッフ：Hsd
ポイント： B5サイズの本誌。岩の細部までハッキリと見る事が出来るのが特徴的です。モノクロで表現される事で際立つ岩の存在感はどこか惹かれて見入ってしまいます。

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