フィルムの持つ豊かな世界観、写真家のスピリッツを尊重し、再編集して次世代へ伝えることを目的に、その活動を開始した〈Dear Film Project 〉。
各500部限定で7人の写真家のZINEを作成しました。
※シリアルナンバー入り。ナンバーはお選びいただけません。
ユースカルチャーという意識が日本にも湧き起こり、音楽の世界でも既成のシステムに同調せず、自らの世界観を模索するロック・ミュージシャンが現れた 1970年代。
井出情児は、この時代の胎動を、その真っ只中で撮り続けてきたいわば「時代の目撃者」ともいえるロック・フォトグラファーの第一人者です。
アングラと呼ばれていたロック・シーンを被写体に選ぶ写真家がごく少なくかった70年代にあって、井出情児の写真は時代を切り取った作品としてまずもって貴重なものです。
そして何よりコマーシャリズムとはかけ離れた視点でミュージシャンを捉えた写真は 1人称性が強く、アートとしての価値を強く感じさせます。
ポートレイトという枠を超え、ライブの一瞬が作品となった井出の写真からは、ミュージシャンの息遣い、汗、叫びが聞こえてきます。
視覚を聴覚にさせる写真。目で見ているのに音が感じられる写真。
影を効果的に使ったその写真スタイルは、エディ・スリマンなどの2000年代に現れたロックイディオムを持った若手フォトグラファー達とも今、共振しています。
■井出情児
1948年生まれ 写真家、映像監督
ロックフィルムの第一人者。唐十郎主宰の劇団・状況劇場の役者を経て、1967年頃から アングラ演劇や音楽の写真、映像撮影を手掛け、テレビ番組、プロモーション・フィルム の制作、撮影を担当。矢沢永吉、甲斐バンド、ARB、佐野元春、RCサクセション、鼓童、 YMO、Charなど日本の音楽シーンをリードするミュージシャン、シカゴ、サンタナ、 エアロスミスら国外のスター・ミュージシャンのフィルムを撮影監督。
また俳優松田優作から絶大な信頼を受けプライベート・フォトを撮り続けた写真家としても知られる。 その実績は日本映画技術受賞のほか、カナダ New Media Festivalプロミュージックビデオ部門グランプリ受賞、カンヌ MIDIM 長編音楽映像部門グランプリなど国外でも著名。
【スタッフレビュー】
スタッフ:赤塚ポイント: 1960年代から1970年代初頭の日本のアングラシーンを収めた写真が収録されています。当時の街の風景や若者たちの活気や熱気等が伝わってくるような力強い写真たちをご覧頂ける1冊です。
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