写真家・広川智基さんが捉えた、雪に覆われた幻想的な風景を収めた一冊です。
■アーティストステートメント
樹氷、私が初めてその景色に出会ったのは2012年の冬、秋田の阿仁という地域にある森吉山へ取材で訪れた時だった。その日は東北地方を寒波が襲っていて、気温は頂上付近で-20°Cという過酷な状況だっ たのを覚えている。濃霧と降雪で視界が悪い中、微かに浮かび上がるその姿は、まるで白い生物が霧と雪を吸収し、成長している様を目の当たりにし、今にも動き出しそうな気配を感じ、吹雪の中深く青い樹氷に魅力を感じた。それからというもの、寒波や荒天の日を狙い蔵王、八甲田山、森吉山へ出かけては、幻想的な森を漂い、止まる事なく変化する自然の造形を写してきた。
■広川 智基
1979年東京都生まれ。2001 年 日本写真芸術専門学校2部卒業、2002 年 和光大学芸術学科卒業。
Gallery LE DECO、PARCO MUSEUM WALL GALLERY、東京大学本郷キャンパス、iino naho sendagaya gallery、SLOPE GALLERY などで個展を開催。ポートレイト撮影はじめ、ファッション、CD ジャケット、建築など多岐にわたってコマーシャルワークを行う 傍ら、自身の作品を主にフィルムで撮影。近作では何気ない日常を切り取った初のスナップ写真を中心とした「忘れてもよいこと」 や、生まれ育った東京を独自の視点で切り取った「TOKYO BORDER」を発表。作品制作のほか、ゼラチンシルバーセッション実行 委員会のメンバーとして展覧会企画や高校生に暗室ワークショップを行うなどフィルム文化を保存する活動を続けている。
2007 年 東京大学創立 130 周年記念事業『本郷零時 3 分』(東京大学大学院情報学環・フォトダイアログ実行委員会刊)、2018 年 『密雨
』刊行。
発行 :広川事務所
製本 :ソフトカバー サイズ:182×252 mm ページ:48P
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【スタッフレビュー】

スタッフ:nma
ポイント: 作品集のページを捲ると、繊細で美しい樹氷の世界が一面に広がります。樹氷が現れるには、多くの自然条件が揃う必要があるようです。広川智基さんが切り取る幻想的な景色に釘付けになります。