シャロン・ヴァン・エッテン、ヘラド・ネグロ、ボン・イヴェールといったバンド、ミュージシャンとのコラボレーションや、自身もメンバーであるワイ・オークの活発なリリースなど、各所でその多才ぶりを発揮する、2010年代以降のインディ・ミュージックにおけるキー・パーソンの一人、ジェン・ワズナー。そんな彼女のソロ・プロジェクト、フロック・オブ・ダイムズ(Flock Of Dimes)の最新作は、アトモスフェリックなフォーク・テイストの楽曲を展開しながら、随所に用いられる歪んだギター・サウンドが印象深い内容。自己と他者の相互作用から生まれ出る複雑な感情と向き合いながら、その過程で揺らぐ自己アイデンティティを捉えなおしていくという本作のテーマ、そして前述のサウンド面の特徴から、彼女の音楽に対する深い情熱がうかがえます。