印象派を彷彿とさせる牧歌的なアートワークのこちらはEarly Fern(アーリー・ファーン)によるテープです。彼は農業従事者であり、自身のアートワークも手掛ける等、音楽に留まらない多岐な活動をされている方です。本作はそんな20年の冬至から21年春分の間の農業をしながら作成した作品だそうです。楽曲の雰囲気もアートワークの色鉛筆のドローイングによる柔らかいタッチで描かれたような色調とリンクするように、オーガニックな音とケミカルな音の定位がキチンと整頓されています。所謂、瞑想のような何か共通の一つのイデアを思い描くのではなく、只々、無為自然に雄大さを浴びる自然浴のような聴き心地と菌を媒介にした森のネットワークの集合知、サイバースペースへと音楽の民たちを誘います。ともすれば同じ領域内のGREEN-HOUSEなどの[leaving]系が好きな人は必聴ですし、室内楽として捉えれば家具の音楽として誰だって楽しめる楽曲たちです。