2020.07.20
伝説的なR&Bグループ、トニー・トニー・トニーのメイン・ヴォーカリスト、ベーシストとして1987年にデビューしたラファエル・サディーク(Raphael Saadiq)が、薬物中毒で亡くなった実兄をタイトルに冠し、依存症の人々への正しい理解を願った内容の本作。現行ビートミュージックを取り入れながらも、オーソドックスな音が彼らしく素晴らしい! 疾走感のあるブルース・ソング 「Kings Fall」とネオ・ソウル・フィーリングに溢れる「I'm Feeling Love」はどちらも薬物中毒について同情的で心を痛める視点を謳い、アルバムの中盤に収録されている 「My Walk 」は、ブルースとソウルのカデンツの下にシンセを敷き詰めたような重厚な曲で、本作中最も率直な自伝的トラックのように感じられます。R&B界のレジェンドである彼は、ストレートなゴスペル・ソング 「Belongs to God 」のように、今でも彼を育てたサウンドを忠実に再現。メッセージ性の強い歌詞は勿論、そういった音楽性や変幻自在な彼の歌声も終始圧巻です。