理由がないこと。

生きていると、理由がないことに出会うことがある。

ふだんは意識してないことが、ひょんなことから頭の中に住み着いて、答えのない理由を探しはじめるときがある。

世の中に理由のないことなんてない。

なんて、よく聞く言葉。

本当にそうなのかな。

美しい世界を求めるから、人は理由をつけたくなるんじゃないのか。

それは、人間の業のようなものかもしれない。

生きることは、美しいことばかりではない。

夢のような幸せなあの日も、思い出したくもない苦い時間も。

朝起きて、ご飯を食べて、眠って、また起きて、その繰り返しの一部分。

たとえ年号が変わろうとも、昭和も平成も令和も、それは変わらない自分が生きる時間の連続。

そんな連続の時間を、少しでも美しく生きていけたらいいなと思う。

そのことに理由なんてない。

理由がないことだって、とても美しい。

理由がほしい。

教えてほしい。

それでも、現実はなにも教えてくれない。

だからこの理由のない時間の連続を、ただまっすぐに進んでいくしかない。

その先で、また美しい人生に出会えるのかもしれないから。

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