白い息の意味。

大久保 マキ 2019.11.30

「冬が来た」と、流れるニュースの言葉を聞いてもピンとこなかったけれど、

自分の吐いた息が白くなったのを見て、やっと「冬が来た」ことに気が付いた。

脳と感覚が結びついた時の瞬間が好きだ。

それが嬉しくて、また新しい季節が巡ってきたことを感じたくて、何度も息を吐いてみた。





たくさん息を吐いて、思いきり吸い込む。

気管支の奥の方まで、冷たい空気が流れてきてツンとする。

咳込みそうになるのをぐっとこらえるように身体に力が入る。

鼻の頭の感覚が鈍くなる。

何度も繰り返して、身体が覚えたこの「冬」の感覚。

自分の中に冬が流れ込む。

新しい季節が、流れ込んでくる。






そうしてまた、次の季節へ。

ずっと同じ場所にはいられない。

とてもいい時間は、ずっとそのままの時間ではいてくれないから。

自分からまた、いい時間を迎えに行かないと。

苦しくても、白い息を吐き出しながら、今を進んでいかないといけない。




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自分の生命の瞬間を、自分の目で確かめることが出来るのは、この厳しい寒さの間だけだ。

厳しい寒さに負けそうになった時に「生きている」ことを実感できるように、

息は白く見えるのかもしれない。

そんなことを思った夜だった。