この時間は、私の独断と偏見で、アメリカに(BEAMS PLUS)纏わる映画を新旧問わず紹介していきたいと思います。
では、早速。
こんばんは。BEAMS PLUS ロードショーへようこそ。
ナビゲーターを務めさせて頂きます、コヴです。
今宵も、新旧問わずアメリカ(BEAMS PLUS)に纏わる映画をご紹介。
第154回目はこちら
『黒いジャガー』(1971)
監督:ゴードン・パークス
出演:リチャード・ラウンドトゥリー / モーゼス・ガン / チャールズ・シオフィ / クリストファー・セント・ジョン
あらすじ:
ニューヨークで私立探偵をしている黒人のシャフトはある朝、自分を探している二人組がいる事を知る。それはある人物からの依頼を告げる使者だったのだが……
1970年代に作られた「ブラックスプロイテーション」映画の代表作の1本であり、人気作でもあった為に続編も作られた作品です。
ストーリーは私立探偵の「シャフト」がある依頼をきっかけに危機的状況に巻き込まれていくというもので、正直なところ目新しさはないのですが、ほぼ1970年代のニューヨークで撮影してると思われ、当時のニューヨークの街並みを見る事が出来るのはとても興味深いです。
あとこの映画のもう一つの魅力は劇中で流れる音楽でして、担当しているのがソウルシンガーであり、作曲家でもあった「アイザック・ヘイズ」です。オープニングから流れる主題歌の「黒いジャガーのテーマ」はメチャメチャ格好良いですし、数々の映画賞の歌曲賞も獲得しています。
この主題歌だけでなく劇中の音楽も格好良くて、のちの日本の探偵ドラマや映画にも影響を与えているのではと思います。
この他の作品でも有名なソウルシンガーである、マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハサウェイ、クインシー・ジョーンズ、カーティス・メイフィールド等も音楽を担当している作品があるので、作曲家方向から映画を探して観るのも面白いのではないでしょうか?
ここからは衣装を見ていきましょう。
正直、衣装のテイストとしてはビームス プラスの雰囲気には合わない部分も多いのですが、スタイリングとしては本当に格好良いものが多かったです。主人公のシャフトはレザーのロングコートを着ているのですが、その下はブラウンベースのチェックのセットアップを着て、ジャケットの中はシャツではなくタートルネックのニットを着ています。この合わせも自分が着こなせるとは全く思えませんが格好良いです。
そしてこの映画を観ていて思い出したのが、2021年に出た「Black Ivy:A Revolt in Style」という写真集です。
表紙のマイルス・デイヴィスの写真からやられてしまうのですが、内容は1960年代を中心にミュージシャンや映画監督、活動家等の着こなしに注目した写真集で見ているだけでワクワクする本でした。
白人文化と思われがちな「アイビー」ですが、こんな着こなしや色合わせもあるんだと本当に参考になる一冊です。
この映画やビームス プラスとは直接は関係なのですが、是非、お勧めしたい本です。洋書なので若干お高いですが、密林では少し値段が下がって出ているので気になった方は調べてみて下さい。
そんな訳で今回は洋服の紹介はお休みです。
ジャンル映画ではありますが、色々な角度から楽しめる映画だと思います。
それでは『黒いジャガー』お楽しみ下さい。
コヴ